田中一の発言 (建設委員会)

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○田中一君 建設大臣に、この審議会に対する諮問また提案される諸法律案が一応提出されたわけでありますけれども、全部やるとたいへんでありますから、住宅問題だけにしぼってひとつ伺っておきたいと思うわけです。
 かねがね資本の自由化によって一体何が一番初め外国の資本が上陸するであろうかという点について考えておりましたが、私はやはり住宅産業、いわゆる住宅というものが上陸するんじゃなかろうかと考えておりましたら、先般の新聞でも御存じのように、東急不動産がたしか日商でしたか、日商と提携して、アメリカからいよいよ住宅建設の資本が四〇%導入されると、これは契約は終わったそうであります。これらのものを踏まえながら、わが国の住宅産業の指導的な方向というものがどこにいっているかということを検討してみたいと思うのです。たとえばここに、いま多治見局長が説明したような住宅産業振興の方策に関する答申、これはむろん諮問したわけでありますが、一体住宅産業というものに対してわが国の行政組織の中ではだれが主務として通例いままで行なってきたかという点であります。たとえば政府の資金並びに政府が管掌しているところの資金等を原資として行なう住宅は、それぞれの資金源の差異−違いによってそれぞれの省が扱っておる現状です。たとえば公務員住宅は年間三万戸程度を建設するようにいままでの予算で見ておりますが、いわゆる政府施策以外の公務員住宅並びにそれに準ずるものは三万戸ぐらいあるそうですが、これは大蔵省が主管をしておる。大蔵省はそれぞれ計画を立て発注し建設をしている。また厚生省は厚生年金事業団というものをつくり、そこで病院その他を含めながら還元融資という形で住宅建設を行なっております。また住宅金融公庫は産業労働者に対するところの住宅供給という形を建設省が主管しながらも同じような対象としての厚生省は融資をしておる。また労働省は離職者その他に対する純粋の労働者対策の建設をするという面の予算を持ち、建設をしております。一方これらのもの以外には、いわゆる米作減反の政策からくる農協を中心としたところの土地開発、宅地開発または住宅建設に対して、農林省はかつての農家の改善、改良とともに新しく建設に乗り出してきております。加えて通産省はそれぞれの部屋を持ち民間住宅建設に対するあらゆる面からの検討を加え、建築資材としての部材を中心とするところの民間建築の指導に当たっております。建設省はむろんのこと、われわれが承知しておりますように、住宅金融公庫、住宅公団また住宅金融公庫の資金を原資とするところの地方供給公社等たくさんございます。その中では一番主軸となる公営住宅はむろんのことであります。そこで、ここにありますように住宅産業振興の方策に関する答申、住宅産業振興というのは何をさしているか。これは民間ばかりではない。政府施策のものもいま申し上げたような関連のものもあり、かつまた民間のものが主軸となって考えられておるんでありましょうが、一体政府としてはどういう方策でどういう住宅振興をはかろうとしているのか。いままでの法律によるところの政令並びに今後のあり方に対する審議会の諮問事項、並びにその結論によるところの立法に、野党としては当然関与したいんであります、与党はそういうことを行なっているでしょう、それをわれわれは常に国会では押しつけられる。こうした住宅問題などというものは決して一党一派の専売でもなければ特定なる国民を対象とするものでもない。それがそういう行政権の中において全うな姿で取り組みたいというわれわれの態度もあるのにかかわらず、常に一方的なもので押しつけられる。
 そこで伺いたいのは、いま申し上げたような各種の問題を、むろん建設大臣はそれを一応報告なり経緯なりをつかみながら一つの方向を見出そうということであろうと思いますけれども、四十六年度の予算の編成にあたってこれらの問題の調整はどうなっておるのかということが一つ。
 もう一つは、予算要求書はまだ詳細に拝見しておりませんが、むろんこれらの方策が全部予算の上に計上、要求されているものと思います。そこで住宅政策だけに見ても、各省が持っておりますところの予算というものの貸し付けまたは建設資金としてのあらゆる条件というものが統一をした姿を持っておらないのであります。金利がそのとおり。貸し付けの限度額が多少、先ほど住宅局長の説明を聞くと、四十万円を四十五万円にするとか八十万円を八十五万円にするという特殊なものはありますけれども、全体としてそれが同じ方向に向かっておらないのであります。建設大臣は、あまり住宅には関係ないというんじゃなくて、非常に関心を持っているものならば、これらの点をただ単に住宅局長あたりから、建設省だけの問題でなくして、他省にまたがっている全体の流れの傾向を承知をして新しい方策を見出そうとするのかどうか、これを伺っておきます。

発言情報

speech_id: 106314149X00419701009_022

発言者: 田中一

speaker_id: 27021

日付: 1970-10-09

院: 参議院

会議名: 建設委員会