内田常雄の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(内田常雄君) 社会保障水準の立ちおくれというような状況がわが国において数字的に見られることは小野委員のおっしゃるとおりでございますが、これはぜひひとつ、こういう点もあわせてお考えをいただきたいと思います。
それは、わが国の国民所得あるいは国民総生産の伸び率というものがここ十年間非常に高度でありましたために、振りかえ所得ないし社会保障給付の金額もふえてはいますけれども、国民所得のほうの伸びが非常に高いために、それに対する割合といたしましては、ここ数年間五%とか六%とかいう程度にとどまっておった、こういう形でございます。この点が欧米などとはかなり違うわけでありまして、今後は、いま大蔵大臣も申されましたように、所得水準全体の伸びがある程度安定してまいるのに対しまして、社会保障のほうは、今後は私どもの努力も集中をいたしますので、それに対する比率というものは急激に上がっていく勘定になっております。今度の経済社会発展計画の構想によりましても、経済成長のほうは、これは実質一〇・何%の伸び、あるいはこれ、名目にいたしましても一四%程度の伸びに対しまして、社会保障のほうの支出というものは、いまもお話がございましたように一九%をこえるというような伸び方になりますので、今後数年間の間にわが国の社会保障の国民所得に対する数字というものは、かなり上がってくるものと私どもは考えております。
それにもう一つ、これも大蔵大臣からお話がございましたように、社会保障の中で一番大きな要素を占めまする年金制度というものができましてからまだ十年そこそこでございまして、したがって、まだこれが成熟をしておらない。二万円年金というようなことを言いましても、現実にはその二万円が出されておりません。これは、だんだんこれから五年たち十年たちます間には、当然、年金が成熟をいたしてまいりますので、そういう関係におきましても、社会保障関係の支出の割合は相当伸びてまいるということをぜひ同時にお考えをいただきたいと思います。それにいたしましても、今後、私どもは成り行きまかせということでなしに、その伸びの中におきまして総合的計画的なプログラムをつくってまいりたいと思います。ことに、社会福祉関係の施設などにつきましては、これはやろうと思えば、私は総合計画ができるものだと思いますので、総合計画のできるものからまず手をつけまして、そして、いわゆる社会保障のおくれというようなものが十分伸展をいたしますように進めてまいりたいと考えておるものでございます。