愛知揆一の発言 (外務委員会)

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○愛知国務大臣 まことにごもっともなお尋ねでございまして、返還協定の内容について沖繩県民の要望が十分に入るように、県民不在で交渉されることがないように、私どももその点については十二分の配慮をしておるつもりでございます。対米交渉のこの協定に直接関係する問題といたしましては、沖繩県民の方々の対米請求の問題の取り扱い、これが一つの大きな問題でございます。それから裁判に関する問題の取り扱い。それから米国の資産をいかに処理するかという問題。それから沖繩の米国資本系統の企業の取り扱い。こういう点が直接対米関係で協定作成上の大きな問題でございます。そして協定の上にいかようにこれを規定するか。それにはこの内容的な考え方がはっきり合意されなければいけないことはもちろんでございまするが、こういう点につきまして関係当局の協力を得、また前々から琉球政府、それから立法院、それから関係諸団体あるいは個人的に、いろいろの御要請を直接事実上政府としても非常にこまかく承っておりますので、それらを十分頭の中に入れましてこの処理に当たっておる次第でございます。
 それから協定の文言には直接関係しないかもしれませんが、実際の問題としてあるいは運用上の問題として、先ほど申しましたように、安保条約関連取りきめがそのまま何らの変更なしに沖繩に適用されることになっておりますから、地位協定がそのまま沖繩に適用されるわけでございます。したがいまして、その地位協定を返還のときにそっくりそのまま何らの変更なしに適用いたしますためには、その準備の過程、それまでに至る過程におきまして十分話を煮詰めていかなければならない。これが大きなまた一つの問題でございます。
 それから返還復帰の時期を前にいたしまして、日本側として、先ほど申し上げましたように完全な沖繩県の状態にしなければならないわけですから、その準備を十分に詰めておく必要がございます。これは先ほど申しましたように、主として沖繩・北方対策庁が中心になり、またこれらの点についても準備委員会等それぞれ活用いたしまして、誤りなきを期していきたいというふうにいま仕事を進めておるわけでございます。
 復帰の時期につきましては、先ほど申し上げましたように、まだ日米間の実態が交渉中でございますから、時期についての合意というところまでには至っておりません。日本側としての気持ち、また米側といたしましても、一たんこういうふうに約束をした以上は七二年中に——向こうの気持ちとしても、私の想像では、できるだけ早く実効が発生するようにしたいという気持ちは十二分に持っているように想像いたしております。情報としては、先方は七月一日が望ましいというようなことも、情報として出ておることは私も知っておりますけれども、政府間の折衝の上で七月一日というような日取りが上程されておることはございません。ただいまのところは七二年中のなるべくすみやかな機会に実現できるようにということについては、抽象的ではございますが、合意といいますか、そういう心組みで、できるだけ現在の作業を進めていきましょう。そういう点では合意されております。
 それから四月一日という御提案でございますが、いま申しましたような状況でございますから、これについて確たることを申し上げるような段階にまだございませんけれども、要するに七二年中のなるべくすみやかな時期に一切の手続あるいは憲法上の所定の手続、すなわち国会の御審議その他が全部両方で済むということを、なるべくすみやかにしていかなければならない。日本側としては明年中には国会の御審議等も全部終了していただけるようにお願いをしたい、こういう心組みでいるわけでございます。

発言情報

speech_id: 106403968X00119701204_007

発言者: 愛知揆一

speaker_id: 34728

日付: 1970-12-04

院: 衆議院

会議名: 外務委員会