愛知揆一の発言 (外務委員会)

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○愛知国務大臣 その点は何度も申し上げておりますのでお聞き苦しいかと思いますが、政府の考え方は、総理も私も意見が全然違っているわけでも何でもないのでございまして、この外務委員会でも私申し上げているとおり、日華平和条約というものの成立したとき並びに条約論といたしましては、第一条にありますように、中華民国という国と日本国という国との間の戦争状態は終結したというのがこの条約であり、その条約によって中華民国という国と日本国との関係は戦争状態が終結したものであるというのが政府の見解で従来からあるわけでございます。同時に、中華人民共和国としては、そもそも日華平和条約は認めていないという立場もありまするし、また戦争状態の問題については、法的には日本国と中国本土との間には戦争状態が続いている、こういう見解を強くとっておられるという事実も日本政府は認識いたしております。これが政府の見解でございます。
 それから条約論のこまかいことは一応抜きまして実際問題今度はそういうことと離れまして、私どもは中国本土との間にも戦争状態が続いているものとは思いません。それだからこそ従来におきましても平和的に貿易も行なわれている、人の往来も相当行なわれている。たとえばこれも私よく申しますことですけれども、アメリカよりはよっぽど日中の関係は現実には進んでいると私は思うのです。アメリカはほかに方法がないんだからでございましょう。米中大使会議ということに非常に熱を入れて百数十回もやっているけれども、そこからは新聞記者の交換も学者の交換もいわんや貿易というようなことも、何ら具体的な結論も実効もあらわれておりません。こういう状況から見ましても、これは常識論に今度はなるかと思いますが、私ども日本国民は——私はそう思いますし皆さまもそうお思いになっていると思いますが、戦争の状態がまだ継続しているのだ。戦争状態が継続していることになれば、いつでもまた交戦をするということに常識的にはなるわけなんでしょうけれども、そんなことは毛頭考えておりませんということも、事実認識として私としては強調したいところである。これが戦争状態問題についての法的並びに相手側の非常に強い意向も承知をいたしております。事実関係において戦争状態とは思いません、これが政府の見解でございます。

発言情報

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発言者: 愛知揆一

speaker_id: 34728

日付: 1970-12-17

院: 衆議院

会議名: 外務委員会