大橋敏雄の発言 (社会労働委員会)

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○大橋(敏)委員 私は、ほんとうを言えば、今回の廃棄物処理法という名目で出てきている法律そのものの名称に対しても疑義があるのです。というのは、その中に「一般廃棄物」と「産業廃棄物」とこう出てきておりますね。産業廃棄物とは
 一体何だ、これは私は大きな問題があるように思うのです。
 なぜならば、わが国の従来の産業発展の足取りを見ますと、石油産業あるいは製鉄産業、石炭産業が、それぞれの立場で伸展してきて、わが国の経済をささえてきたわけでございますけれども、石炭の例をとってみますと、石炭からコークスをとったわけですね。そのときに出てくるかす、それはいわゆるタールというものでございまして、このタールはいわゆる廃棄物だったわけです。タールというものは、もとは何にも使い道がない、いわゆる廃棄物だったんですけれども、現在はどうです、その資源の活用の内容は。もう引っぱりだこじゃありませんか。このように、一時は産業廃棄物のような姿であったタールが、廃棄物に対する価値観の転換によってずいぶんと内容が変わっている。こういう現実があるわけですね。
 また、海洋汚染防止法の中にも廃棄物の項が取り上げられておりますけれども、単に「人が不要とした物」、人が不要とした物が廃棄物であると、一字でこれは片づけられているわけですよ。私がこの定義のことをやかましく言うのはそこにもあるのです。これは海洋汚染防止法の第三条第二号に「廃棄物」として「人が不要とした物(油を除く。)をいう。」、たったこの一行ですよ。ですから、その定義をきめようときめまいと、ただ不要物をそういうんだということになればこれは問題じゃないですか。
 そういうことから私はこの問題をやかましく言うわけでございますけれども、今度の廃棄物処理法案をながめてみますと、あくまでもその廃棄物を廃棄物そのものとみなして、とにかく捨てることだけ、最終処分することだけを考えているような感じがしてならない。いわゆる使えるものはうんと使え、再生できるものは再生して、なおかつ余ったものの処理をしていく、こういう姿勢が私は見受けられないように感じてならないわけです。そういう点についてはどうです。

発言情報

speech_id: 106404410X00319701208_014

発言者: 大橋敏雄

speaker_id: 23927

日付: 1970-12-08

院: 衆議院

会議名: 社会労働委員会