竹田四郎の発言 (公害対策特別委員会)

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○竹田四郎君 どうも、あまりよくわかりませんけれども、緩衝緑地というのは、公害を防止されるものじゃなくて、公害関連あるいは公害防止関連事業にどうも重点があるような、いまの感じです。せいぜい、お話しになった点は、騒音の緩和とか、あるいは災害の場合の避難地といいますか、そういうことで、あとはどうも公害防止という線より、だいぶはずれてきているように思うのですけれども、確かに、町を緑化するという意味では、これはやはり全体としては価値がないことはないというふうに思うのですが、そうなってまいりますと、一体こういう緩衝緑地——おそらく防止事業団が昨年から負担をしてやっている施設というのは、緩衝緑地以外には、まだほとんど手がつけられていないと思う。河川、港のしゅんせつとか、あるいは農地の客土事業なんか、ほとんど仕事されておらないと思う。
 そう考えてみますと、一体、これに対する事業者の負担割合という、事業者を中心としてこういうものにひとつ事業費を出してくれという考え方、この考え方とだいぶずれてくるんじゃないか。むしろ、どうも、公害関連事業のほうに重点が移ってくるということになりますと、この法律で述べられておりますところの、たとえば五条ですね、「各事業者の事業活動が当該公害防止事業に係る公害についてその原因となると認められる程度に応じて、負担総額を配分した額とする。」という、こういうことでありますから、それは、公害を出している、工場が出している公害の、何といいますか、量並びに質に応じて負担割合というものがきまっていくわけですが、そういう、いま厚生省の方が申されたような形でいきますと、どうもそれは事業者がそんなに負担するということは、これは何といいますか、直接公害というよりも、そこに工場が来ているという、そういうことによって負担が出ていく可能性のほうが非常に強くなってくるのじゃないか。したがって、それは、市の、特に所在の市の負担あるいは県の負担、そういう自治体の負担という点に多くを依存せざるを得ないし、また、そこに大きな金がかかっていく、こういうことになるんではなかろうかという気がいたします。
 たとえば、市原の場合におきましての事業費が三十七億かかっておりまして、企業者の負担というのは約八億、県が十五億、市が十三億ということで、全体としての事業の中で、ほとんどの経費というものは県市が負わざるを得ない。それから四日市の緩衝緑地におきましても、全体で十八億の中で四日市市が十一億を負担をする、こういうことで、むしろ、そういうものをつくることによって、企業のほうの負担というのはわりあい少ない、そして結局は地元の県や市が大きな負担を負わされてしまう、こういう結果になってしまう。それは同時に、企業者が公害という観点でお金を出すよりも、会社の大きさとか従業員数だとか、あるいは工場の敷地面積だとか、工場出荷額だとか、そういう形によって金を出してしまうということになりますと、その事業が公害を出さないような措置、公害を防止する措置、あるいは企業自体の公害に対する責任感ということよりも、うちは会社が大きいから多く出してやったんだよ、と、非常に恩恵的な考え方に変わっていってしまうのじゃないか。むしろ、この法律の趣旨は、公害を出さないようにしていく、そうした公害を出さないために、むしろ外部の不経済というものを企業自体の経費の中で埋めていく、こういう趣旨のものであろうと思う。
 たとえば、千葉の市原の場合に、具体的にどういう負担割合、どういう割合でこの負担をきめられたのかどうなのか、その辺についても、これは負担法のできる前ですから、ある意味ではそういうのは許されただろうと思うのです。市原の例について、こういうような負担のあり方というものは是正さるべき問題が私は内容的にもかなりあると思うのですね。どういうふうに是正をしていくべきか。公害の発生原因と認められる程度に応じてというようなことばがあるのですが、これは具体的にどういうことなのか。ただ単に重油の使用量ということだけで分けられるべき問題なのか。おそらくその他の有害物質も私は出しているだろうと思う。そういうものについては重油の使用量あるいは重油の質という形だけでいけば、ほかのものは公害については免責される、こういうことに私はなってしまうのじゃないかと思いますが、その辺の御説明をよくしていただかないと、結局、公害防止事業というものを大きくつくっても、それはその地域における会社の恩恵として市民に与えられるということであれば、法の趣旨より私はだいぶ、ずれてしまうのじゃないか、こう思いますが、その辺のこまかい基準、あるいは市原の場合にどういう形で割り振ったのか、こうした点についても、ひとつ御説明いただければ幸いだと思います。

発言情報

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発言者: 竹田四郎

speaker_id: 7692

日付: 1970-12-18

院: 参議院

会議名: 公害対策特別委員会