林義郎の発言 (公害対策特別委員会)

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○林(義)委員 私は、去る六十五通常国会で、三月十六日、安中のカドミウム事件につきまして、高瀬武平参考人、小林純参考人をお呼びしまして、いろいろと議論したことのその後の状況につきまして、政府にお尋ねをしたいと思います。
 当日は、三月十六日は、早朝から夕方おそくまで各党から非常に熱心な質問が続けられました。私としては、非常に大ざっぱな結論を出しますと、高瀬さんのお話と小林さんのお話との間に、相当に見解の相違がある、特にカドミウムとイタイイタイ病との間における関連において非常な見解の相違があったように私は見受けましたし、これは出席をされ、また質問をされた各委員の方々においても同様な感じを持たれたと思います。したがって、その当時は、三月十六日には、一日も早く学問的な結論を出してもらいたい、また公開の立場において結論を出してもらいたいという話が各方面から出ておった意見だったと思います。
 ところで、その後の経過を見ますと、三井鉱山の神通川事件の一審の判決がありました。いま現在控訴審中でございますが、私は、この問題につきましては、裁判の問題でありますから、この立法府においてとやかくその裁判を批判したり、また結論につきましてどうだということは差し控えるべきだと思います。また同時に、行政当局においても、とかくいろいろと伝えられているところによりますと、裁判に干渉するのはどうかというような意見もあるようでございますが、私は、これは行政当局としての節度の問題だと考えます。したがって、憲法三十二条に「何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。」という規定があります。私は、基本的な人権でありますから、この権利というものは当然守ってやらなければいけない、こういったところにおきまして行政府の慎重な御態度を望みたいと思います。
 ところで、私は、この裁判の問題はさておきまして、立法府として何を考えるべきかということをお話し申し上げたい。現在の問題は、鉱業法ないしは民法の関係に基づきますところの損害賠償事件でありますから、一体そういったものだけで、はたしてこの公害問題が解決されるかどうかということであります。
 ところで、法律の問題でありますが、やはり法律というのは、論理の一貫性というものを非常に必要とするものであります。その論理の一貫性を論ずる場合におきまして、因果関係の問題というものをやはり私は取り上げていかなければならないと思います。その因果関係の問題を取り上げる場合におきまして、先ほど申しました三月十六日に議論された中で、非常に学問的な論争があるということでありますから、当時は、理論的な疫学的な調査班を安中に派遣し、また別に学術的な調査班をつくって検討をするという話になったと思います。つきましては、その学術的研究班というのがどういうふうに行なわれたか。私が聞いておりますのは、八月に行なわれまして、カドミウムの関係の多くの学者が集まっていろいろ討論された、しかも討論の内容は公開で行なわれたという話であります。そういった点につきまして、環境庁のほうから、概略、どういう話が行なわれたか、どういった方が参加されたかということにつきまして御説明いただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 林義郎

speaker_id: 33770

日付: 1971-12-17

院: 衆議院

会議名: 公害対策特別委員会