公害対策特別委員会
⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。
会
会議録情報#0
昭和四十六年十二月十七日(金曜日)
午前十時三十三分開議
出席委員
委員長 小林 信一君
理事 始関 伊平君 理事 橋本龍太郎君
理事 八田 貞義君 理事 山本 幸雄君
理事 島本 虎三君 理事 古寺 宏君
伊東 正義君 久保田円次君
中島源太郎君 浜田 幸一君
林 義郎君 加藤 清二君
西田 八郎君
出席政府委員
中央公害審査委
員会事務局長 川村 皓章君
環境政務次官 小澤 太郎君
環境庁長官官房
長 城戸 謙次君
環境庁長官官房
審議官 鷲巣 英策君
環境庁企画調整
局長 船後 正道君
環境庁水質保全
局長 岡安 誠君
外務省国際連合
局長 西堀 正弘君
厚生大臣官房審
議官 曾根田郁夫君
食糧庁次長 中村健次郎君
水産庁長官 太田 康二君
水産庁次長 藤村 弘毅君
委員外の出席者
警察庁警備局参
事官 丸山 昂君
警察庁警備局警
備課長 鈴木 貞敏君
環境庁企画調整
局防止計画課長 冨崎 逸夫君
環境庁企画調整
局公害保健課長 山本 宜正君
環境庁水質保全
局企画課長 河野 義男君
環境庁水質保全
局水質規制課長 山中 正美君
環境庁水質保全
局土壌農薬課長 松山 良三君
農林省農政局参
事官 川田 則雄君
通商産業省公害
保安局参事官 森口 八郎君
運輸省海運局外
航課長 山地 進君
海上保安庁警備
救難部長 貞廣 豊君
建設省都市局下
水道部長 久保 赳君
建設省河川局水
政課長 伊藤 晴朗君
—————————————
十二月十六日
公害発生源の除去等に関する請願(小林政子君
紹介)(第三五二七号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
公害対策に関する件(水質汚濁対策等)
————◇—————
この発言だけを見る →午前十時三十三分開議
出席委員
委員長 小林 信一君
理事 始関 伊平君 理事 橋本龍太郎君
理事 八田 貞義君 理事 山本 幸雄君
理事 島本 虎三君 理事 古寺 宏君
伊東 正義君 久保田円次君
中島源太郎君 浜田 幸一君
林 義郎君 加藤 清二君
西田 八郎君
出席政府委員
中央公害審査委
員会事務局長 川村 皓章君
環境政務次官 小澤 太郎君
環境庁長官官房
長 城戸 謙次君
環境庁長官官房
審議官 鷲巣 英策君
環境庁企画調整
局長 船後 正道君
環境庁水質保全
局長 岡安 誠君
外務省国際連合
局長 西堀 正弘君
厚生大臣官房審
議官 曾根田郁夫君
食糧庁次長 中村健次郎君
水産庁長官 太田 康二君
水産庁次長 藤村 弘毅君
委員外の出席者
警察庁警備局参
事官 丸山 昂君
警察庁警備局警
備課長 鈴木 貞敏君
環境庁企画調整
局防止計画課長 冨崎 逸夫君
環境庁企画調整
局公害保健課長 山本 宜正君
環境庁水質保全
局企画課長 河野 義男君
環境庁水質保全
局水質規制課長 山中 正美君
環境庁水質保全
局土壌農薬課長 松山 良三君
農林省農政局参
事官 川田 則雄君
通商産業省公害
保安局参事官 森口 八郎君
運輸省海運局外
航課長 山地 進君
海上保安庁警備
救難部長 貞廣 豊君
建設省都市局下
水道部長 久保 赳君
建設省河川局水
政課長 伊藤 晴朗君
—————————————
十二月十六日
公害発生源の除去等に関する請願(小林政子君
紹介)(第三五二七号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
公害対策に関する件(水質汚濁対策等)
————◇—————
小
林
林義郎#2
○林(義)委員 私は、去る六十五通常国会で、三月十六日、安中のカドミウム事件につきまして、高瀬武平参考人、小林純参考人をお呼びしまして、いろいろと議論したことのその後の状況につきまして、政府にお尋ねをしたいと思います。
当日は、三月十六日は、早朝から夕方おそくまで各党から非常に熱心な質問が続けられました。私としては、非常に大ざっぱな結論を出しますと、高瀬さんのお話と小林さんのお話との間に、相当に見解の相違がある、特にカドミウムとイタイイタイ病との間における関連において非常な見解の相違があったように私は見受けましたし、これは出席をされ、また質問をされた各委員の方々においても同様な感じを持たれたと思います。したがって、その当時は、三月十六日には、一日も早く学問的な結論を出してもらいたい、また公開の立場において結論を出してもらいたいという話が各方面から出ておった意見だったと思います。
ところで、その後の経過を見ますと、三井鉱山の神通川事件の一審の判決がありました。いま現在控訴審中でございますが、私は、この問題につきましては、裁判の問題でありますから、この立法府においてとやかくその裁判を批判したり、また結論につきましてどうだということは差し控えるべきだと思います。また同時に、行政当局においても、とかくいろいろと伝えられているところによりますと、裁判に干渉するのはどうかというような意見もあるようでございますが、私は、これは行政当局としての節度の問題だと考えます。したがって、憲法三十二条に「何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。」という規定があります。私は、基本的な人権でありますから、この権利というものは当然守ってやらなければいけない、こういったところにおきまして行政府の慎重な御態度を望みたいと思います。
ところで、私は、この裁判の問題はさておきまして、立法府として何を考えるべきかということをお話し申し上げたい。現在の問題は、鉱業法ないしは民法の関係に基づきますところの損害賠償事件でありますから、一体そういったものだけで、はたしてこの公害問題が解決されるかどうかということであります。
ところで、法律の問題でありますが、やはり法律というのは、論理の一貫性というものを非常に必要とするものであります。その論理の一貫性を論ずる場合におきまして、因果関係の問題というものをやはり私は取り上げていかなければならないと思います。その因果関係の問題を取り上げる場合におきまして、先ほど申しました三月十六日に議論された中で、非常に学問的な論争があるということでありますから、当時は、理論的な疫学的な調査班を安中に派遣し、また別に学術的な調査班をつくって検討をするという話になったと思います。つきましては、その学術的研究班というのがどういうふうに行なわれたか。私が聞いておりますのは、八月に行なわれまして、カドミウムの関係の多くの学者が集まっていろいろ討論された、しかも討論の内容は公開で行なわれたという話であります。そういった点につきまして、環境庁のほうから、概略、どういう話が行なわれたか、どういった方が参加されたかということにつきまして御説明いただきたいと思います。
この発言だけを見る →当日は、三月十六日は、早朝から夕方おそくまで各党から非常に熱心な質問が続けられました。私としては、非常に大ざっぱな結論を出しますと、高瀬さんのお話と小林さんのお話との間に、相当に見解の相違がある、特にカドミウムとイタイイタイ病との間における関連において非常な見解の相違があったように私は見受けましたし、これは出席をされ、また質問をされた各委員の方々においても同様な感じを持たれたと思います。したがって、その当時は、三月十六日には、一日も早く学問的な結論を出してもらいたい、また公開の立場において結論を出してもらいたいという話が各方面から出ておった意見だったと思います。
ところで、その後の経過を見ますと、三井鉱山の神通川事件の一審の判決がありました。いま現在控訴審中でございますが、私は、この問題につきましては、裁判の問題でありますから、この立法府においてとやかくその裁判を批判したり、また結論につきましてどうだということは差し控えるべきだと思います。また同時に、行政当局においても、とかくいろいろと伝えられているところによりますと、裁判に干渉するのはどうかというような意見もあるようでございますが、私は、これは行政当局としての節度の問題だと考えます。したがって、憲法三十二条に「何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。」という規定があります。私は、基本的な人権でありますから、この権利というものは当然守ってやらなければいけない、こういったところにおきまして行政府の慎重な御態度を望みたいと思います。
ところで、私は、この裁判の問題はさておきまして、立法府として何を考えるべきかということをお話し申し上げたい。現在の問題は、鉱業法ないしは民法の関係に基づきますところの損害賠償事件でありますから、一体そういったものだけで、はたしてこの公害問題が解決されるかどうかということであります。
ところで、法律の問題でありますが、やはり法律というのは、論理の一貫性というものを非常に必要とするものであります。その論理の一貫性を論ずる場合におきまして、因果関係の問題というものをやはり私は取り上げていかなければならないと思います。その因果関係の問題を取り上げる場合におきまして、先ほど申しました三月十六日に議論された中で、非常に学問的な論争があるということでありますから、当時は、理論的な疫学的な調査班を安中に派遣し、また別に学術的な調査班をつくって検討をするという話になったと思います。つきましては、その学術的研究班というのがどういうふうに行なわれたか。私が聞いておりますのは、八月に行なわれまして、カドミウムの関係の多くの学者が集まっていろいろ討論された、しかも討論の内容は公開で行なわれたという話であります。そういった点につきまして、環境庁のほうから、概略、どういう話が行なわれたか、どういった方が参加されたかということにつきまして御説明いただきたいと思います。
山
山本宜正#3
○山本説明員 私からお答えさせていただきます。
先生御指摘の参考人を呼びましたあとの進展につきまして概要をお話し申し上げ、かつ、特にカドミウム中毒に関する学術研究会の内容につきまして若干御説明を加えたいと思います。
例の安中の事件の後におきまして、カドミウムの鑑別研究診断班というのが、当時の厚生省の委託研究班として組織されております。この方々が安中の現地も視察いたしましていろいろ検討したわけでございますが、当時研究班の結論として発表があったわけであります。その後の進展でございますが、当時の当委員会におきます御要望等もありまして、その後のカドミウム研究につきまして、各方面の専門家を広く集めて知識を交換し合うということで、当時計画いたしましたのが国立公衆衛生院の疫学部長であられる重松逸造さん、この方はカドミウムの研究の疫学的な専門家でございますので、この方を会長といたしまして、カドミウムの専門の方々数人集まりまして、どのような研究会にするか、数回にわたってディスカッションしておられたようでございますが、八月の二十八、二十九日の二日間にわたりまして、内容的には、第一部から第四部までに分かれておりますが、第一部におきましては、金沢大学の教授でございます石崎有信さんが座長になりまして、「カドミウム環境汚染の現状と住民健康調査成績」ということで、数年前から行なっておりましたカドミウムの汚染地域の汚染状況あるいは住民検診の成績の状況、それからいろいろな試料のサンプリングとか、測定方法についての問題を四人ほどの演者によりましてディスカッションしたのが第一部であります。
第二部におきまして、当時いろいろカドミウムの吸収排せつの問題が中心になっておりましたので、「カドミウムの吸収、排泄及び蓄積」ということをテーマに掲げまして、慶応大学の衛生学の教授である土屋健三郎さんが座長になりまして、分析の方面といたしましては、岡山大学の農業生物研究所の小林純教授、それからカドミウムの吸収と蓄積の問題に関しましては石崎有信さん、それから神戸大学の喜田村正次先生、それから「カドミウムの臓器組織内濃度」につきましては関幸雄さん、それから「毒物の死体内消長」につきましては野田さん、こういった方のディスカッションがなされたわけでございます。
それから、第三部、二日目でございますが、「慢性カドミウム中毒の発現機序」ということで、金沢大学の武内重五郎教授が座長になりまして、「カドミウム作業者についての長期観察結果」、それから「カドミウム中毒における腎障害について」、それから「尿蛋白の電気泳動所見」、これは例のカドミウム中毒の鑑別のための一つの臨床検査として使っているわけでございますが、これらのいろいろの検討、それから「カドミウムの精巣破壊作用の機序」、例の睾丸の中の一組織でありますが、そこの破壊の機序、それから「急性カドミウム中毒におよぼす金属の修飾作用」、こういったようなテーマによりまして、各演者から発表があり、ディスカッションがなされた。
第四部は「イタイイタイ病」ということで、金沢大学の整形外科の高瀬武平教授が座長になりまして、「イタイイタイ病の発見時の臨床所見」、「イタイイタイ病の骨変化と骨軟化症」、それから「イタイイタイ病の臨床経過」、それから「イタイイタイ病の病態生理」、「イタイイタイ病の疫学的考察」ということで、富山県の婦中町の萩野病院の院長、それから東京の品川の河野臨床医学研究所の所長、それから富山県立中央病院の村田医師、それから武内重五郎というような方々がいろいろディスカッションをされたわけであります。
私ここに手元に持っておりますのはその学術研究会の講演要旨集でございまして、講演演者が講演に先立ちまして各抄録を出したものを収録したものでございますが、その後、各演者の報告内容につきましては、それぞれの原稿を提出いたしまして最終的に印刷に付すということを聞いておりますので、日本公衆衛生協会に問い合わせましたところ、まだ印刷が最終的にでき上がっていない、一月の末ごろまではかかるだろうという話でございました。
それぞれのディスカッションの内容につきましては、いろいろ諸先生方の所説があったわけであります。人体の吸収、排せつ等につきましての若干の知見の進展はあったように私は受け取っているわけでございますが、その内容等につきましては、私しろうとでございますので、そういった内容のテーマについてディスカッションがなされたということだけを御報告させていただきたいと思います。
この発言だけを見る →先生御指摘の参考人を呼びましたあとの進展につきまして概要をお話し申し上げ、かつ、特にカドミウム中毒に関する学術研究会の内容につきまして若干御説明を加えたいと思います。
例の安中の事件の後におきまして、カドミウムの鑑別研究診断班というのが、当時の厚生省の委託研究班として組織されております。この方々が安中の現地も視察いたしましていろいろ検討したわけでございますが、当時研究班の結論として発表があったわけであります。その後の進展でございますが、当時の当委員会におきます御要望等もありまして、その後のカドミウム研究につきまして、各方面の専門家を広く集めて知識を交換し合うということで、当時計画いたしましたのが国立公衆衛生院の疫学部長であられる重松逸造さん、この方はカドミウムの研究の疫学的な専門家でございますので、この方を会長といたしまして、カドミウムの専門の方々数人集まりまして、どのような研究会にするか、数回にわたってディスカッションしておられたようでございますが、八月の二十八、二十九日の二日間にわたりまして、内容的には、第一部から第四部までに分かれておりますが、第一部におきましては、金沢大学の教授でございます石崎有信さんが座長になりまして、「カドミウム環境汚染の現状と住民健康調査成績」ということで、数年前から行なっておりましたカドミウムの汚染地域の汚染状況あるいは住民検診の成績の状況、それからいろいろな試料のサンプリングとか、測定方法についての問題を四人ほどの演者によりましてディスカッションしたのが第一部であります。
第二部におきまして、当時いろいろカドミウムの吸収排せつの問題が中心になっておりましたので、「カドミウムの吸収、排泄及び蓄積」ということをテーマに掲げまして、慶応大学の衛生学の教授である土屋健三郎さんが座長になりまして、分析の方面といたしましては、岡山大学の農業生物研究所の小林純教授、それからカドミウムの吸収と蓄積の問題に関しましては石崎有信さん、それから神戸大学の喜田村正次先生、それから「カドミウムの臓器組織内濃度」につきましては関幸雄さん、それから「毒物の死体内消長」につきましては野田さん、こういった方のディスカッションがなされたわけでございます。
それから、第三部、二日目でございますが、「慢性カドミウム中毒の発現機序」ということで、金沢大学の武内重五郎教授が座長になりまして、「カドミウム作業者についての長期観察結果」、それから「カドミウム中毒における腎障害について」、それから「尿蛋白の電気泳動所見」、これは例のカドミウム中毒の鑑別のための一つの臨床検査として使っているわけでございますが、これらのいろいろの検討、それから「カドミウムの精巣破壊作用の機序」、例の睾丸の中の一組織でありますが、そこの破壊の機序、それから「急性カドミウム中毒におよぼす金属の修飾作用」、こういったようなテーマによりまして、各演者から発表があり、ディスカッションがなされた。
第四部は「イタイイタイ病」ということで、金沢大学の整形外科の高瀬武平教授が座長になりまして、「イタイイタイ病の発見時の臨床所見」、「イタイイタイ病の骨変化と骨軟化症」、それから「イタイイタイ病の臨床経過」、それから「イタイイタイ病の病態生理」、「イタイイタイ病の疫学的考察」ということで、富山県の婦中町の萩野病院の院長、それから東京の品川の河野臨床医学研究所の所長、それから富山県立中央病院の村田医師、それから武内重五郎というような方々がいろいろディスカッションをされたわけであります。
私ここに手元に持っておりますのはその学術研究会の講演要旨集でございまして、講演演者が講演に先立ちまして各抄録を出したものを収録したものでございますが、その後、各演者の報告内容につきましては、それぞれの原稿を提出いたしまして最終的に印刷に付すということを聞いておりますので、日本公衆衛生協会に問い合わせましたところ、まだ印刷が最終的にでき上がっていない、一月の末ごろまではかかるだろうという話でございました。
それぞれのディスカッションの内容につきましては、いろいろ諸先生方の所説があったわけであります。人体の吸収、排せつ等につきましての若干の知見の進展はあったように私は受け取っているわけでございますが、その内容等につきましては、私しろうとでございますので、そういった内容のテーマについてディスカッションがなされたということだけを御報告させていただきたいと思います。
林
林義郎#4
○林(義)委員 ただいま環境庁のほうからお答えいただきましたが、実はきょうは委員長にお願いをしてこの研究会の会長である重松先生にお越しをいただこうと思っておったら、けさほど御連絡があって、重松先生が胃けいれんか何かでお出になれないということでありますので、私も非常に残念に思っております。ただ、いまお話のありましたような点でございますが、単に各人がかってにしゃべったということではないと思うのです。やはり各人かってにしゃべってそれで終わったのではしゃべりっぱなしということでございますので、やはりこういった学術研究会でありますから、カドミウム研究会を持つということになれば、カドミウムが人体に入ってくる、それがイタイイタイ病に関連をするという因果関係の究明をしてもらうのが私は研究会の一番大きな目標だと思うのです。そのためには、統計のほうの専門家も必要であるし、病理学の専門家も必要であるし、また臨床の専門家も必要であるし、疫学的な先生も必要である。いろいろな方面の先生が集まって話をするのがこの研究会だと私は認識しておるのです。私は、そういった場所における討論、いまお話がありましたのは各先生方の報告でありますが、そのときに行なわれました討論があると思うのです。その討論についてもやはり資料にされるのかどうか、まずその辺をお尋ねしたいと思います。
この発言だけを見る →山
山本宜正#5
○山本説明員 私その二日間にわたりましてほとんどの時間傍聴をさせていただいたわけでありますが、演者の発表に引き続き討論がたいへん活発でございました。この討論につきましては、それぞれの討論者から原稿を提出いたしまして、それを最終的に掲載しようというような方針を会長が言っておられましたのを聞いておりますので、最終報告書が出た段階では、きっとその内容も登載されることであろうと存じております。
この発言だけを見る →林
林義郎#6
○林(義)委員 いまお話のありました研究会のメンバーを見ますと、たとえば先般の三月十六日の当委員会に参考人として出られた高瀬先生のように、カドミウム中毒がイタイイタイ病の原因とは考えられない、非常に疑わしいという先生ももちろん入っておられます。萩野先生、小林先生のように、それが非常に影響があるんだ、萩野先生は特にそういうふうに言っておられるようでありますが、そういった先生も入っておられる。私は二つの意見というものがディスカッションを通じて、また公開の場における討論を通じてはっきりするということが非常に必要なことだと思うのです。
そこで申し上げますが、三月十六日には、私が聞いたところでは、イタイイタイ病というものがありますが、カドミウムが口から、また鼻から人体に入ってくる、そうすると、まず入るところは胃でありますが、それがじん臓に入ってきて蓄積をする、じん臓障害を起こす、それが結果として骨に及ぶ、骨に及ぶことによってイタイイタイ病になるということでありますけれども、じん臓被害のところまでははっきりしている、しかし、それから先がわからないというようなことではなかったかと思いますが、こういった私の認識について間違いなかったかどうか、これは環境庁のほうからお答えできるかどうか知りませんが……。
この発言だけを見る →そこで申し上げますが、三月十六日には、私が聞いたところでは、イタイイタイ病というものがありますが、カドミウムが口から、また鼻から人体に入ってくる、そうすると、まず入るところは胃でありますが、それがじん臓に入ってきて蓄積をする、じん臓障害を起こす、それが結果として骨に及ぶ、骨に及ぶことによってイタイイタイ病になるということでありますけれども、じん臓被害のところまでははっきりしている、しかし、それから先がわからないというようなことではなかったかと思いますが、こういった私の認識について間違いなかったかどうか、これは環境庁のほうからお答えできるかどうか知りませんが……。
山
山本宜正#7
○山本説明員 イタイイタイ病につきましては、厚生省から公式の見解発表がなされておるわけであります。たしか、その内容を私正確にいま持ちませんのですが、イタイイタイ病はカドミウム中毒の一つの結果であり、その骨軟化症を起こすにつきましては、いろいろ内分泌、そのほか誘因的なものも加わっている、そういうふうな要点であったかと記憶しているわけでございます。現在環境庁におきましても、当時の厚生省の見解と何ら変わらないことでありまして、その見解につきましては、やはり今後の学術研究についてなおわからない点をさらに究明していただきまして、その最終的な結論が学問的に出されるであろう、こういうぐあいに存じておるわけでございます。
この発言だけを見る →林
林義郎#8
○林(義)委員 こういった学術研究会というものでいろいろと議論をされる。私は、ぜひこういった因果関係の問題でありますから、学問的な研究をできるだけ進めてもらいたい。その辺につきましては、環境庁なり、厚生省は、積極的にやはり取り組んでもらいたいと思うのです。私は、現段階におきまして、厚生省見解を変えろとかなんとかということを申し上げるつもりはありませんが、やはり厚生省なり環境庁としては、その学問的な研究が進んで、学問的な見解がはっきりしたならば、その見解を政府見解とされることについて、これは当然のことだと思いますが、それにもかかわらず、いや、厚生省の見解を通すんだ、こういうことではないと思いますが、この辺、念のために政務次官からお答えいただきたいと思います。
この発言だけを見る →小
小澤太郎#9
○小澤(太)政府委員 林議員のおっしゃるとおりでございまして、この問題は、さらに学問的に、また臨床的にも究明されなければならない問題でございまして、政府といたしましても、そういう方向に努力いたしておる現状です。ただ、はっきり解明されない現状におきましては、先ほど担当課長から御答弁申し上げましたように、厚生省見解として、じん臓障害等のカドミウムが健康に障害を与えるということは明らかであるけれども、イタイイタイ病についてはその他の誘因があってという見解をとらざるを得ないわけでございます。将来学問的な究明が進んで、因果関係等が明確になりまするならば、当然政府見解もそれに合わせることになるだろう、かように考えております。
この発言だけを見る →林
林義郎#10
○林(義)委員 私は、こういった、いわゆる公害病というものは新しい病気である、特にいろいろな方面の研究をしていかなければならない、いろいろな角度の医者の協調が必要だと思うのです。研究者の学問間の専門家、専門家同士の協調というものをとっていかなければならないと思います。
それからまた、公正さを期すという意味におきまして、お互いに研究をしたもの、あるいはお互いに調査をしたもの、あるいは分析をしたものをお互い同士が確かめ合うというクロスチェックの必要性というものが、私は非常に大切なことだと思うのです。こういったことは、口ではそう申しますが、この日本の風土、社会の中におきましては、はっきり申してセクショナリズムというものが非常にある。おれの研究したものだから、おれの研究は絶対に間違いない、また、おれの調査したものだから、おれの調査は絶対間違いないという、とかく独善におちいりやすいのが、日本のこういった風土だと思います。こういったものを打開していくということが環境庁の仕事ではないか。したがって、こういったことを環境庁としてはぜひ考えてやってもらいたい。学問的な協調体制、お互いの専門家を集めてやるときに、なかなか初めの話し合いというのがむずかしいと思う。こういった点をひとつ環境庁のほうとしてはやってもらいたい。政務次官にお願いしたいと思います。
これと同時に、一つ私気がついたのですが、実はカドミウム患者あるいはイタイイタイ病の患者というものにつきまして、実際に診断するのは臨床の医者であります。医者がカルテというものを持っておられる。自分のところは出さない。何らかの関係で出さない。これは発表したらなんだからということで出さないというような問題もありはしないかと思うのです。こういった点につきましても、何らかの対策を考えなくちゃいかぬと思いますが、私も具体的にこういうふうにしたらどうだとかいうことは持っておりませんが、もし環境庁のほうで持っておられるならば、これについてお答えをいただきたい。
この発言だけを見る →それからまた、公正さを期すという意味におきまして、お互いに研究をしたもの、あるいはお互いに調査をしたもの、あるいは分析をしたものをお互い同士が確かめ合うというクロスチェックの必要性というものが、私は非常に大切なことだと思うのです。こういったことは、口ではそう申しますが、この日本の風土、社会の中におきましては、はっきり申してセクショナリズムというものが非常にある。おれの研究したものだから、おれの研究は絶対に間違いない、また、おれの調査したものだから、おれの調査は絶対間違いないという、とかく独善におちいりやすいのが、日本のこういった風土だと思います。こういったものを打開していくということが環境庁の仕事ではないか。したがって、こういったことを環境庁としてはぜひ考えてやってもらいたい。学問的な協調体制、お互いの専門家を集めてやるときに、なかなか初めの話し合いというのがむずかしいと思う。こういった点をひとつ環境庁のほうとしてはやってもらいたい。政務次官にお願いしたいと思います。
これと同時に、一つ私気がついたのですが、実はカドミウム患者あるいはイタイイタイ病の患者というものにつきまして、実際に診断するのは臨床の医者であります。医者がカルテというものを持っておられる。自分のところは出さない。何らかの関係で出さない。これは発表したらなんだからということで出さないというような問題もありはしないかと思うのです。こういった点につきましても、何らかの対策を考えなくちゃいかぬと思いますが、私も具体的にこういうふうにしたらどうだとかいうことは持っておりませんが、もし環境庁のほうで持っておられるならば、これについてお答えをいただきたい。
小
小澤太郎#11
○小澤(太)政府委員 環境庁に私参りましてやや驚いたことは、学問のいかに進歩していないか、ことに人間の健康に関連した問題につきましては、まだまだ研究の余地がたくさんある、その研究よりも現実のほうが先に進んでおります、こういうような状態であります。したがって、おっしゃるとおり、学問的なあるいは臨床的な研究をもっと進めていただくということについては、私どももその推進に全力をあげたいと思います。
ただし、御承知のように、われわれが一つのテーマなり結論を持って学問の領域に介入するということは、これは厳に慎むべきことでございますから、学者がそれぞれ学者としての良心に従って研究を進めること、その雰囲気が、これは日本の風土といえるかどうか、そのほうがむしろ願わしいことであろう、これは国際的にも、世界的にも思います。その中に何らかのものを求めるということが行政の仕事でございます。中央公害対策審議会におきましては、こういうわれわれの諮問機関として機関がございます。こういう専門家のあるところを通じましてそのような気持ちは持っておるわけでございます。これを具体的にどのようにするかということについては、これは非常にむずかしい問題ですから、私はむしろ学者が学者としての良心に従った研究を進めていただく、その間にいささかもおっしゃるような主観的なものがないように念願する、こういうことだと思います。
お医者のカルテの問題につきましては、私のほうからとかく申し上げる筋でもございませんし、これが真に学問のために、あるいは人間健康のために役立つものとなれば、やはりこれまたお医者の良心に従った措置があるべきだろう、こういうふうに考えておるような次第でございます。
この発言だけを見る →ただし、御承知のように、われわれが一つのテーマなり結論を持って学問の領域に介入するということは、これは厳に慎むべきことでございますから、学者がそれぞれ学者としての良心に従って研究を進めること、その雰囲気が、これは日本の風土といえるかどうか、そのほうがむしろ願わしいことであろう、これは国際的にも、世界的にも思います。その中に何らかのものを求めるということが行政の仕事でございます。中央公害対策審議会におきましては、こういうわれわれの諮問機関として機関がございます。こういう専門家のあるところを通じましてそのような気持ちは持っておるわけでございます。これを具体的にどのようにするかということについては、これは非常にむずかしい問題ですから、私はむしろ学者が学者としての良心に従った研究を進めていただく、その間にいささかもおっしゃるような主観的なものがないように念願する、こういうことだと思います。
お医者のカルテの問題につきましては、私のほうからとかく申し上げる筋でもございませんし、これが真に学問のために、あるいは人間健康のために役立つものとなれば、やはりこれまたお医者の良心に従った措置があるべきだろう、こういうふうに考えておるような次第でございます。
林
林義郎#12
○林(義)委員 この被告になっておりますカドミウムは、私に言わせれば非常に新しい物質だと思う。大体亜鉛鉱と一緒に出てくるということでありますが、現在調べてみますと、日本では昭和四十五年に千四百トンばかりの消費量があります。全世界で一万七千トンくらいの消費量です。量といたしましては私は非常に少ないと思いますが、その使われているところを見ますと、航空機のさびどめであるとか、精密機械部品のメッキとかいうふうな形に使われている。特に電子工業、エレクトロニクスの関係におきましては、相当に私は出てくると思う。したがいまして、私は、カドミウムというものは、物質そのものをとればきわめて有益な、また有用な物質だと思う。したがって、カドミウムを全世界から追放する、あるいは日本の国内からでも全部追放してしまおうということにはいかないと思う。私は、やはりこういった物質であるがゆえに、物質としては非常に価値の高いものを使っていかなければならないと思う。すなわち、一方におきましては、科学の進歩なり、技術の進歩というものがある。それがやはりカドミウムというものを要請するのだと思う。したがって、新しい技術の進歩に伴って新しい効用というものが出てくる。それを人間の英知でもって使っていくということは非常に大切なことだと私は思うのです。同時に、一方においては人体に害を及ぼすかもしれないという問題があると思う。科学の進歩、技術の進歩に伴って、これはカドミウムの問題だけではない、ほかのものにおきましても相当にたくさんこういったものが出てくると思うのです。
そこで私は、これからカドミウムだけではない、いろいろなものが出てくるのではないか、特に石油化学関係、その他の新しい物質が出てくるだろうと思う。そういったときに、カドミウムもそうでありますが、初めに出てきたときには、わけがわからない、人体に及ぼす影響がわからないということだったと思うのです。ところが、科学で使うほうが先になりまして、使ってみたあとで、いろいろ使っておるうちに人体に対する影響が出てくるのだろうと思うのです。そういった点を何か制度的に考える。技術の発見をする、新しい物質を使うというときにおいて、将来害が出たならばどうするかという問題、これはやはり日本全体として考えていかなければならぬ問題だと思います。技術が非常に盛んに進んでいる。病気のほうはどちらかというとあとから追っかけていくということになると思いますが、そういったときの病気にならないような体制、また病気になったときにどうするかという体制を考えていく必要があるだろうと思います。テクノロジーアセスメント、技術評価という制度がございます。アメリカで宇宙開発をやったときには、そういう制度を非常に使った。私は、これに似たような制度を何か日本の中に入れなければならぬと思いますが、環境庁次官、どうお考えか、御見解を承りたいと思います。
この発言だけを見る →そこで私は、これからカドミウムだけではない、いろいろなものが出てくるのではないか、特に石油化学関係、その他の新しい物質が出てくるだろうと思う。そういったときに、カドミウムもそうでありますが、初めに出てきたときには、わけがわからない、人体に及ぼす影響がわからないということだったと思うのです。ところが、科学で使うほうが先になりまして、使ってみたあとで、いろいろ使っておるうちに人体に対する影響が出てくるのだろうと思うのです。そういった点を何か制度的に考える。技術の発見をする、新しい物質を使うというときにおいて、将来害が出たならばどうするかという問題、これはやはり日本全体として考えていかなければならぬ問題だと思います。技術が非常に盛んに進んでいる。病気のほうはどちらかというとあとから追っかけていくということになると思いますが、そういったときの病気にならないような体制、また病気になったときにどうするかという体制を考えていく必要があるだろうと思います。テクノロジーアセスメント、技術評価という制度がございます。アメリカで宇宙開発をやったときには、そういう制度を非常に使った。私は、これに似たような制度を何か日本の中に入れなければならぬと思いますが、環境庁次官、どうお考えか、御見解を承りたいと思います。
小
小澤太郎#13
○小澤(太)政府委員 まことに適切な御意見でございまして、十分に拝聴いたしておりました。
先ほど申し上げましたように、世の中の科学技術的な進歩は非常にスピードを上げる。ところが、人体に対する影響というものは非常におくれておる。いつもあと追いである。しかも、この結論を得るまでにはいわゆる蓄積の理論などもございまして、直ちに結論が出がたいものが多い、こういうことでございます。特に重金属などはそういう例が多いものですから、相当の期間、継続的な調査が必要でございます。本質的にそういうような関係になっておりますから、この関係をどこかで断ち切って、あと追いでなしに、むしろ先取りをするというようなことについての体制を考えたらどうかという御議論、まことにそのとおりでございます。これについても、これは非常にむずかしい専門的な問題がたくさんあると思いますが、かといって、そのために直ちに措置をするような事柄を一つ一つ取り上げて、具体的な措置がいまできるかというと、なかなかそうはできないということでございます。十分に検討する余地のある問題だ、このように理解いたしたいと思います。
この発言だけを見る →先ほど申し上げましたように、世の中の科学技術的な進歩は非常にスピードを上げる。ところが、人体に対する影響というものは非常におくれておる。いつもあと追いである。しかも、この結論を得るまでにはいわゆる蓄積の理論などもございまして、直ちに結論が出がたいものが多い、こういうことでございます。特に重金属などはそういう例が多いものですから、相当の期間、継続的な調査が必要でございます。本質的にそういうような関係になっておりますから、この関係をどこかで断ち切って、あと追いでなしに、むしろ先取りをするというようなことについての体制を考えたらどうかという御議論、まことにそのとおりでございます。これについても、これは非常にむずかしい専門的な問題がたくさんあると思いますが、かといって、そのために直ちに措置をするような事柄を一つ一つ取り上げて、具体的な措置がいまできるかというと、なかなかそうはできないということでございます。十分に検討する余地のある問題だ、このように理解いたしたいと思います。
林
林義郎#14
○林(義)委員 いまの問題でありますが、私はあとでも申し上げたいと思うのですが、何といったところで、われわれ人間が考える一番大切なことは、人間の生命であります。生命なくしては、いかに繁栄したものにしても無意味だと私は考える。そういった点を基本的な考え方にして、技術が非常に発達していく、その発達した技術が同時に人体に影響を及ぼす、あるいは人類社会というものを滅ぼすようなことになってはたいへんなことになると私は思うのです。そういった点をやはり考え方からして新しい態度をつくっていかなければならぬ。どうも現代の社会におきましては、どうしても技術というものが先に行ってしまう。これは基本的な問題でありますから、私も一案ありますが、ここで申し上げませんけれども、ぜひ環境庁のほうにおかれまして、十分この点を考えていただきたい、これをお願いしておきます。
次に、観点を変えまして、もう一つの問題を私は取り上げたいと思うのです。政務次官も山口県の出身でありますから、よく御承知の問題であります。
八月の五日の夜から六日の日に、台風十九号が吹き荒れました。私も当日は地元におりまして、これはたいへんな被害だろうと思って、朝から心配をしておった。ところが、私が住んでおります近辺では、実はあまり被害もなかったようでありまして、私はほっとしておったのですが、実は続きます七日から十二日にかけて、山口県の西部海岸で赤潮が発生いたしました。被害は、直接の被害が二千八百万円、間接の被害が三千五百万円で、計六千三百万円という数字が一応出ております。被害の最大は、豊浦郡豊浦町黒井にありますところの養殖業であります。同漁協は、築堤式によるハマチの養殖を行なっておりますが、そのハマチがほとんど全部上がってしまった。約二千二百万円の損害があるということを同組合の理事長の升田市太郎さんが私のところに報告してこられました。
こういった事件がありましたので、県ではさっそくに原因調査をしなければならない、国のほうにおかれましても調査をするということで、国が百万円、それから県が百三十万円を支出して、目下それに当たっておるということを聞いておりますが、この原因調査はどのように進行し、また、いつごろこの結論が出るのか、御説明をいただきたい。
この発言だけを見る →次に、観点を変えまして、もう一つの問題を私は取り上げたいと思うのです。政務次官も山口県の出身でありますから、よく御承知の問題であります。
八月の五日の夜から六日の日に、台風十九号が吹き荒れました。私も当日は地元におりまして、これはたいへんな被害だろうと思って、朝から心配をしておった。ところが、私が住んでおります近辺では、実はあまり被害もなかったようでありまして、私はほっとしておったのですが、実は続きます七日から十二日にかけて、山口県の西部海岸で赤潮が発生いたしました。被害は、直接の被害が二千八百万円、間接の被害が三千五百万円で、計六千三百万円という数字が一応出ております。被害の最大は、豊浦郡豊浦町黒井にありますところの養殖業であります。同漁協は、築堤式によるハマチの養殖を行なっておりますが、そのハマチがほとんど全部上がってしまった。約二千二百万円の損害があるということを同組合の理事長の升田市太郎さんが私のところに報告してこられました。
こういった事件がありましたので、県ではさっそくに原因調査をしなければならない、国のほうにおかれましても調査をするということで、国が百万円、それから県が百三十万円を支出して、目下それに当たっておるということを聞いておりますが、この原因調査はどのように進行し、また、いつごろこの結論が出るのか、御説明をいただきたい。
藤
藤村弘毅#15
○藤村政府委員 ただいまお話の響灘におきます赤潮の被害につきましては、九月の下旬に、山口県と福岡県の両県から水産庁に対しまして、関係海域の汚染状況の調査指導を依頼してまいりました。十月四日に、私どもは、南西海区水産研究所長に対しまして、調査と資料の整備に関し両県の水産試験場を指導するように指令いたしました。十月中旬から、両県と南西海区が協議をいたしまして、両県が共同して調査を行なっておりまして、現在まだ資料の補足調査中でございます。
以上が現在の調査中の経過でございます。
この発言だけを見る →以上が現在の調査中の経過でございます。
林
藤
藤村弘毅#17
○藤村政府委員 現在これの原因の調査をしているわけでございますが、全体といたしましてまだ赤潮の発生する機構というのがわかっておりませんで、これの調査をいたしておりますのが現状でございまして、赤潮の機構を解明するということを、四十五年から特に南西海区水研が中心になりまして、東海区水研、水産大学校、広島大学並びに関係県を動員いたしましてやっておりますが、機構の解明というようなことはなかなか困難でございまして、この響灘で起きました赤潮がどういうものであって、どういう害を及ぼしたかというのは来年早々にでも結論が出ると思いますけれども、響灘になぜ赤潮が起きるのかという機構の解明につきましては、時間がかかるものかと考えております。
この発言だけを見る →林
林義郎#18
○林(義)委員 ちょっと御説明がよくわからなかったのですが、赤潮の発生の機構については原因を究明中である、ただし、響灘においてこういったものがあって、これがここに赤潮の起こった原因であるということはわかる、こういうことでありますか。
この発言だけを見る →藤
藤村弘毅#19
○藤村政府委員 響灘で何の赤潮ができて、どういう被害を与えたかということはわかると思いますが、響灘の赤潮が、たとえば燐とかビタミンとか、そういうものが特にあらわれたとか、あるいは汚水がどこの汚水の原因によるということが早急にはなかなかわからないものだと考えております。
この発言だけを見る →林
林義郎#20
○林(義)委員 そういたしますと、調査はあれですか、どういった被害が起きたかということについての調査ですか。私が聞いておりますのは、こういった響灘の埋め立てでこういうふうな事件があったから、それが相当に影響するのだということについての調査をしてもらわないと、どんなあれが起きてどんな虫が出たというような調査だけ
では、これはあまり意味がない調査ではないかと思うのです。と申しますのは、実は地元で非常に問題になっている。御承知だと思いますが、水産大学校の松井校長さんが新聞で発表されまして、福岡県のほうの響灘埋め立てが原因であるというふうなことを新聞で私も拝見したのです。そういったことの真偽はともかくといたしまして、やはりここでやってもらわなければいかぬのは、一体どこに原因があったかということをやるのが一番大切なことで、そのミドリ虫がどんな色をしておって、どの辺でどう発生したというようなことは、これは調査をやる意味がないと思うのです。たとえば、政務次官の地元ですけれども、徳山湾でやった調査でありますが、これはおそらくこうではないかというところまで大体結論が出ている。あの海流の中でPとNが非常に多い。これが海水に富栄養化して、そこでミドリ虫が赤潮の原因になってきているのではないかというところまで大体きておりますね。そうしますと、PとNですから、PとNを使ったのはどこかというところまではいけるだろうと思うのです。それを流すのはだれかということは考えればわかる。その辺の調査もやらないということなんですか、どうなんですか。
この発言だけを見る →では、これはあまり意味がない調査ではないかと思うのです。と申しますのは、実は地元で非常に問題になっている。御承知だと思いますが、水産大学校の松井校長さんが新聞で発表されまして、福岡県のほうの響灘埋め立てが原因であるというふうなことを新聞で私も拝見したのです。そういったことの真偽はともかくといたしまして、やはりここでやってもらわなければいかぬのは、一体どこに原因があったかということをやるのが一番大切なことで、そのミドリ虫がどんな色をしておって、どの辺でどう発生したというようなことは、これは調査をやる意味がないと思うのです。たとえば、政務次官の地元ですけれども、徳山湾でやった調査でありますが、これはおそらくこうではないかというところまで大体結論が出ている。あの海流の中でPとNが非常に多い。これが海水に富栄養化して、そこでミドリ虫が赤潮の原因になってきているのではないかというところまで大体きておりますね。そうしますと、PとNですから、PとNを使ったのはどこかというところまではいけるだろうと思うのです。それを流すのはだれかということは考えればわかる。その辺の調査もやらないということなんですか、どうなんですか。
藤
藤村弘毅#21
○藤村政府委員 赤潮の原因となりますのは、栄養が豊富になりまして、そこへただいま先生のおっしゃったように燐なりビタミンなりが起爆剤のようなものになりまして、それが原因で赤潮が異常に発生するということでございますが、起爆剤になった事態、それは何かというのは、いまのところなかなかわかりませんで、響灘でいまやっております調査は、そこが起爆剤の起きる前にどういうような海水、海の状態になっているかということを現在調査しておりまして、起爆剤になったものが何であったかという調査まではなかなかいかないものだと考えております。
この発言だけを見る →林
林義郎#22
○林(義)委員 そうするとNが相当に富栄養化した。要するに、海の中に相当プランクトンが発生するような状態が起きてきたのは何であったかということはわかった。PとかNとか、そのほかのいろいろなものがあるでしょう。起爆剤になるようなものがあるでしょう。それが何であるかということはまた別に検討してみなければわからぬ、そういうことですか。
この発言だけを見る →藤
林
林義郎#24
○林(義)委員 実は私の地元ですが、綾羅木、吉見というところに海水浴場があります。この辺は、やはり大腸菌がたくさん出てきて海がよごれているので、海水浴ができない、禁止するということが昨年はありました。ことしはどうであるか。ことしは、いろいろ地元の人が手入れをしたおかげで、何とかやろうということでやりましたが、ことしは、先ほど申しましたようなたいへんな赤潮の被害が出てきているということであります。
それで、私が推察いたしますのに、これは原因としてはやはり響灘の埋め立てが一番大きな原因ではないか、こう思うのです。そのほかにもいろいろと原因はあるでしょう。たとえば、関門海峡から中の瀬戸内海のものが、海水が、非常に関門の落差があるから、そのときに流れ出る、あるいは洞海湾のきたないものが流れ出る、いろいろな原因はあるでしょうが、地元の連中は、響灘の埋め立て開発が始まってからそうした現象がふえてきたということを言っているのです。私は、そういった原因を追及していただくかどうかは別にいたしまして、やはり響灘の埋め立てが全然影響がなかったということは、はっきり申し上げて、言い切れないと思うのです。それはパーセンテージとしてどのくらいの異常があったかということはあるでしょう。しかし全然影響がない、こういうことは、私は言い切れないと思うのです。そういたしますと、この響灘の埋め立てというものをどうするかという問題があると思うのです。あの埋め立ても、やはり北九州の工業開発のためには非常に有益な開発だっただろうと思う、その当時考えて。だからこそ福岡県知事さんは免許をおろされたのだと思う。
ところで、法律的に見ますと、埋め立てをするときには、公有水面埋立法に基づきまして、漁業権者の同意を得た上で、知事が免許を与えることができるということになっております。漁業権というものは大体沿岸の漁業ですから知事さんが免許をする、こういうことになっております。ところが、これはなぜそういうことになるかというと、これはやはり所有権の保障という考え方になっておるのじゃないかと思うのです、公有水面埋立法の規制の考え方は。
ところで、やはりこの公有水面埋立法ができた大正十年の場合と、現在、昭和四十六年の年末の段階におきましては、私は、はるかに埋め立てというものが変わってきておる、埋め立て工事というものは、その当時に比べて飛躍的に巨大化していると思うのです。非常に大きな埋め立て工事があると私は思うのです。したがって、その埋め立て工事についての規制をやる、特に漁業権者との調整をこの法律だけでやるということについては、私は非常に足りない点があるのではないかと思う。他の公害でもそうでございますが、やはり公害の一つの大きな原因というものは、企業の生産なりいろいろな諸活動が巨大化する、大きくなってくる、また集中生産が行なわれるというところに公害の原因がある。亜硫酸ガスの問題にしてもしかりであります。カドミウムの問題にしてもしかりであります。すべて私は、そういった巨大化、集中化のもたらすところに公害という新しい問題が出てきておるのだ、こう思うのです。埋め立ての工事につきましても、その例外ではないと思うのです。
それで、そういった意味で、一体この公有水面埋立法というものを少し改正をする気はないのかどうか。特に漁業権者を保護するという意味からしますと、当然埋め立てをするところに属するところの漁業権者についての同意だけではなくて、その埋め立てが及ぼすようなところのものについてまで意見を聞くとか、あるいは同意を求めるとかいうふうなことも一つの方法だと思うのです。もちろんそれでやれというのではないのですよ。しかし一つの方法だと思うのです。したがって、そういった点を少し考えて、この公有水面埋立法というものを考えていかなければいかぬのじゃないか、こう思うのですが、何か公有水面埋立法というのは各省にまたがっている法律だそうであります。主管は建設省だと思いますが、建設省、これについてどういうふうにお考えになっておられるのか、お尋ねをしたいと思います。
この発言だけを見る →それで、私が推察いたしますのに、これは原因としてはやはり響灘の埋め立てが一番大きな原因ではないか、こう思うのです。そのほかにもいろいろと原因はあるでしょう。たとえば、関門海峡から中の瀬戸内海のものが、海水が、非常に関門の落差があるから、そのときに流れ出る、あるいは洞海湾のきたないものが流れ出る、いろいろな原因はあるでしょうが、地元の連中は、響灘の埋め立て開発が始まってからそうした現象がふえてきたということを言っているのです。私は、そういった原因を追及していただくかどうかは別にいたしまして、やはり響灘の埋め立てが全然影響がなかったということは、はっきり申し上げて、言い切れないと思うのです。それはパーセンテージとしてどのくらいの異常があったかということはあるでしょう。しかし全然影響がない、こういうことは、私は言い切れないと思うのです。そういたしますと、この響灘の埋め立てというものをどうするかという問題があると思うのです。あの埋め立ても、やはり北九州の工業開発のためには非常に有益な開発だっただろうと思う、その当時考えて。だからこそ福岡県知事さんは免許をおろされたのだと思う。
ところで、法律的に見ますと、埋め立てをするときには、公有水面埋立法に基づきまして、漁業権者の同意を得た上で、知事が免許を与えることができるということになっております。漁業権というものは大体沿岸の漁業ですから知事さんが免許をする、こういうことになっております。ところが、これはなぜそういうことになるかというと、これはやはり所有権の保障という考え方になっておるのじゃないかと思うのです、公有水面埋立法の規制の考え方は。
ところで、やはりこの公有水面埋立法ができた大正十年の場合と、現在、昭和四十六年の年末の段階におきましては、私は、はるかに埋め立てというものが変わってきておる、埋め立て工事というものは、その当時に比べて飛躍的に巨大化していると思うのです。非常に大きな埋め立て工事があると私は思うのです。したがって、その埋め立て工事についての規制をやる、特に漁業権者との調整をこの法律だけでやるということについては、私は非常に足りない点があるのではないかと思う。他の公害でもそうでございますが、やはり公害の一つの大きな原因というものは、企業の生産なりいろいろな諸活動が巨大化する、大きくなってくる、また集中生産が行なわれるというところに公害の原因がある。亜硫酸ガスの問題にしてもしかりであります。カドミウムの問題にしてもしかりであります。すべて私は、そういった巨大化、集中化のもたらすところに公害という新しい問題が出てきておるのだ、こう思うのです。埋め立ての工事につきましても、その例外ではないと思うのです。
それで、そういった意味で、一体この公有水面埋立法というものを少し改正をする気はないのかどうか。特に漁業権者を保護するという意味からしますと、当然埋め立てをするところに属するところの漁業権者についての同意だけではなくて、その埋め立てが及ぼすようなところのものについてまで意見を聞くとか、あるいは同意を求めるとかいうふうなことも一つの方法だと思うのです。もちろんそれでやれというのではないのですよ。しかし一つの方法だと思うのです。したがって、そういった点を少し考えて、この公有水面埋立法というものを考えていかなければいかぬのじゃないか、こう思うのですが、何か公有水面埋立法というのは各省にまたがっている法律だそうであります。主管は建設省だと思いますが、建設省、これについてどういうふうにお考えになっておられるのか、お尋ねをしたいと思います。
伊
伊藤晴朗#25
○伊藤説明員 公有水面埋立法につきましては、今年初めでございますか、私どもの根本建設大臣から、大正十年の古い法律でもございますし、国土計画、地方計画との適合関係とか、いま御指摘のような関係水面権者との調整の問題でございますとかいうようなことを中心に、やはり時代の要請に適応しなくなっておるのじゃないかと思うので改正いたしたいという趣旨の国会の答弁がございまして、その旨の指示をいただきまして、現在作業中でございます。また具体的な成案を得ておりませんし、関係省庁との協議が終わっておりませんので、御指摘の点につきまして具体的なお答えができる段階ではございませんけれども、水面権者との関係につきましては、御指摘のとおり現在の埋立法は、公有水面の施行区域内の水面権利者につきましては事前に同意をとるし、その後の埋め立て後の補償その他の調整規定というものがあるわけでございますが、今度法律改正をいたそうとします場合には、必ずしも埋め立ての施行区域内の漁業権者だけで、その保護的な措置だけで足りるとは思っておりませんので、御指摘のようなことを加味いたしまして検討させていただきたいと思っております。
この発言だけを見る →林
林義郎#26
○林(義)委員 いまの話で検討中だということですが、こういった漁業権者の問題で、私、非常にはっきりしたことを申し上げる。
地図で大体皆さん御存じだと思いますが、山口県の下関、本州の一番西であります。九州がこうきている、その下関の沖合いに六連島というのがあります。それからもう一つ、その六連島から約五百メートルばかり離れたところに馬島という島があります。ところが、県域は六連島と馬島とのちょうど中間を走っております。馬島は福岡県にある、一方は山口県にある、こういうことになっています。実は馬島のほうは福岡県の漁業区域でありまして、福岡県の埋め立てのときに漁業補償をもらったという話であります。ところが、この六連島のほうは、海域が違うのでこれを全然もらっていない。しかし、これは実は馬島、六連島というのがこうありまして、一方は下関から船で行きまして約二十五分、一方もおそらく同じ距離で二十五分、それから小倉のほうから参りまして約四十分なんです。同じくらいのところに二つ島がある。受ける被害につきましては全く同一だと考えられる。どちらもワカメをとったりあるいはまわりの魚をつったりなんかしているのです。したがいまして、その二つの島で県域によって海流が変わるなんということはありませんから、これは全く同じであります。一方については漁業の被害の補償をいたします、一方については全然ありません、こういうことであります。私は、これは明らかな矛盾だと思うのです。いまの法律のやはり矛盾だと思う。この辺もぜひ考えていただきたいと思うのです。
それから特に現在考えなくてはいかぬのは、公共事業というのは、先ほど申し上げましたように、やはり一つの生活の向上のための事業だと私は思う。それでなかったら、国なり県なりがやるはずがないのであります。埋め立ての事業のようなものもそうであります。特に県知事の免許がかかっているということでありますから、そういったものが公益性を持たないようなものであるならば、私はあまり免許を与えるものではないと思うのです。そうした公共事業を今度やったときに、今度の法律の改正で考えてもらいたいのは、その及ぼす範囲ですね。埋め立て工事をするというときには、やはりどんなことがあっても自然環境を破壊することは間違いないのであります。全然破壊しないということは、それは埋め立てをするのですから、いままでの自然環境を破壊するのは間違いないのです。そうした自然環境の破壊というものをそのコストの中にやはり織り込むということを少し考えなくてはいかぬのじゃないか、単に行政的に都道府県知事または建設大臣あるいは環境庁長官かもしれないが、その人が判断していいとか悪いとかということではない、やはりそういった自然破壊をする——自然破壊をするということは、漁業の補償とかいう問題も含めまして、自然を破壊するものを埋め立てのコストの中に入れなくちゃいかぬのじゃないかという気が私はするのです。この辺は、私はぜひ考えていただきたい。
それから環境庁次官おられますが、次官、いまの考え方についてどういうふうに思っておられますか。
この発言だけを見る →地図で大体皆さん御存じだと思いますが、山口県の下関、本州の一番西であります。九州がこうきている、その下関の沖合いに六連島というのがあります。それからもう一つ、その六連島から約五百メートルばかり離れたところに馬島という島があります。ところが、県域は六連島と馬島とのちょうど中間を走っております。馬島は福岡県にある、一方は山口県にある、こういうことになっています。実は馬島のほうは福岡県の漁業区域でありまして、福岡県の埋め立てのときに漁業補償をもらったという話であります。ところが、この六連島のほうは、海域が違うのでこれを全然もらっていない。しかし、これは実は馬島、六連島というのがこうありまして、一方は下関から船で行きまして約二十五分、一方もおそらく同じ距離で二十五分、それから小倉のほうから参りまして約四十分なんです。同じくらいのところに二つ島がある。受ける被害につきましては全く同一だと考えられる。どちらもワカメをとったりあるいはまわりの魚をつったりなんかしているのです。したがいまして、その二つの島で県域によって海流が変わるなんということはありませんから、これは全く同じであります。一方については漁業の被害の補償をいたします、一方については全然ありません、こういうことであります。私は、これは明らかな矛盾だと思うのです。いまの法律のやはり矛盾だと思う。この辺もぜひ考えていただきたいと思うのです。
それから特に現在考えなくてはいかぬのは、公共事業というのは、先ほど申し上げましたように、やはり一つの生活の向上のための事業だと私は思う。それでなかったら、国なり県なりがやるはずがないのであります。埋め立ての事業のようなものもそうであります。特に県知事の免許がかかっているということでありますから、そういったものが公益性を持たないようなものであるならば、私はあまり免許を与えるものではないと思うのです。そうした公共事業を今度やったときに、今度の法律の改正で考えてもらいたいのは、その及ぼす範囲ですね。埋め立て工事をするというときには、やはりどんなことがあっても自然環境を破壊することは間違いないのであります。全然破壊しないということは、それは埋め立てをするのですから、いままでの自然環境を破壊するのは間違いないのです。そうした自然環境の破壊というものをそのコストの中にやはり織り込むということを少し考えなくてはいかぬのじゃないか、単に行政的に都道府県知事または建設大臣あるいは環境庁長官かもしれないが、その人が判断していいとか悪いとかということではない、やはりそういった自然破壊をする——自然破壊をするということは、漁業の補償とかいう問題も含めまして、自然を破壊するものを埋め立てのコストの中に入れなくちゃいかぬのじゃないかという気が私はするのです。この辺は、私はぜひ考えていただきたい。
それから環境庁次官おられますが、次官、いまの考え方についてどういうふうに思っておられますか。
小
小澤太郎#27
○小澤(太)政府委員 先ほどちょっと御答弁申し上げようと思ったカドミウム関係の最後の御意見ですが、環境庁の姿勢に関する問題であります。
私どもは、人間の健康の保持、自然環境の保持ということを仕事といたしておりますから、すべてそのものさしで判断してまいりたい、これは強くそのような態度でおりますことを御了承いただきたいと思います。
それから、ただいまの公有水面の埋め立ての問題は、御指摘のとおり非常に古い法律でありまして、しかも、この考えの中には環境保全という考えがないのでありまして、また環境庁長官が関与する権能というものがきわめて不明確であり、むしろなきにひとしい。こういう観点から、私のほうからも、この改正については事務当局において関係当局と十分に連絡をとるように指図をいたしておるような次第でございまして、コストの中に入れるかどうかということはよくわかりませんけれども、私どもは、自然環境保全ということから公有水面埋立法あるいは都市計画法、さらに自然保護法というものを準備いたしております。でき得れば次の通常国会に提出いたしたいと思いますが、これもまたいまおっしゃった問題と関連の強い問題でございまして、そういうような地域の識別と申しますか、そういうこともあわせて行ないたい、こう考えております。
この発言だけを見る →私どもは、人間の健康の保持、自然環境の保持ということを仕事といたしておりますから、すべてそのものさしで判断してまいりたい、これは強くそのような態度でおりますことを御了承いただきたいと思います。
それから、ただいまの公有水面の埋め立ての問題は、御指摘のとおり非常に古い法律でありまして、しかも、この考えの中には環境保全という考えがないのでありまして、また環境庁長官が関与する権能というものがきわめて不明確であり、むしろなきにひとしい。こういう観点から、私のほうからも、この改正については事務当局において関係当局と十分に連絡をとるように指図をいたしておるような次第でございまして、コストの中に入れるかどうかということはよくわかりませんけれども、私どもは、自然環境保全ということから公有水面埋立法あるいは都市計画法、さらに自然保護法というものを準備いたしております。でき得れば次の通常国会に提出いたしたいと思いますが、これもまたいまおっしゃった問題と関連の強い問題でございまして、そういうような地域の識別と申しますか、そういうこともあわせて行ないたい、こう考えております。
林
林義郎#28
○林(義)委員 もう一つ私は具体的な例をお話しします。
山口県に飛行場が一つあります。政務次官よく御存じのとおりであります。この飛行場を今度拡張する、埋め立てをいたすということになっております。国のほうから補助金も出てやるということになっておりますが、実は漁業補償の関係でなかなか話が進まないということであります。飛行場をつくるということは、いろいろな問題があるでしょうけれども、やはり一つの公共の利益に資する問題であります。それから同時に、やはり漁業者の問題というものも考えなくちゃいかぬし、自然の破壊という問題も考えていかなくちゃいかぬと思うのです。そのときにどういうふうな価値判断でやるかというのが、私は非常に大きな問題だと思うのです。一方においてもこういうことをやるならば非常に公共の利益になる、一方においてもやはり公共の利益というものがある、自然環境の破壊をしないという非常な利益がある、私はこの二つの利益をどう調整させるかということは非常にむずかしい問題だと思う。先ほど申し上げましたように、そういったときに、現実の問題として、自然環境の破壊をすれば、将来こうなったならばこうなるだろう、たとえば宇部で飛行場を埋め立てるならばこの辺の海水浴はできなくなるであろう、あるいは漁業がどうなるであろうかと、いろいろなことを全部調査した上でやらなくちゃいかぬ。そういったときに、もしも本来の自然環境の保全ができなかったならば、あったところの利益がなくなるわけですから、その利益をどういうふうな形でもって還元していくかということを考えていかなくちゃいかぬ。単に建設大臣と環境庁長官とで話し合いをしてぱしっと、そのときの大臣の力がどちらが強かったかによってきまるという問題ではないと思う。これはそのときの政府の問題ではない、日本国全体の問題であり、将来の問題であります。その点をやはり考え、一つの考え方を出さなくちゃいかぬと私は思うのです。この点について、建設省のほうでぜひ考えてもらいたい。おそらくこれは建設省だけではない、運輸省もそうでしょう、農林省も水産庁もそうでしょう、あるいは通産省もそうかもしれません。各省の役所が集まって英知を出して、ひとつそういった基準をつくってもらいたい。先ほどカドミウムのときにお話し申し上げましたけれども、この問題につきましても、やはりテクノロジカルアセスメントというような考え方、あるいはもう少し進んだ考え方を入れてもいいんじゃないか、こう考えておりますが、いま検討中ということでございますから、その辺についての個人的な見解でもけっこうでございますから、お話しをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →山口県に飛行場が一つあります。政務次官よく御存じのとおりであります。この飛行場を今度拡張する、埋め立てをいたすということになっております。国のほうから補助金も出てやるということになっておりますが、実は漁業補償の関係でなかなか話が進まないということであります。飛行場をつくるということは、いろいろな問題があるでしょうけれども、やはり一つの公共の利益に資する問題であります。それから同時に、やはり漁業者の問題というものも考えなくちゃいかぬし、自然の破壊という問題も考えていかなくちゃいかぬと思うのです。そのときにどういうふうな価値判断でやるかというのが、私は非常に大きな問題だと思うのです。一方においてもこういうことをやるならば非常に公共の利益になる、一方においてもやはり公共の利益というものがある、自然環境の破壊をしないという非常な利益がある、私はこの二つの利益をどう調整させるかということは非常にむずかしい問題だと思う。先ほど申し上げましたように、そういったときに、現実の問題として、自然環境の破壊をすれば、将来こうなったならばこうなるだろう、たとえば宇部で飛行場を埋め立てるならばこの辺の海水浴はできなくなるであろう、あるいは漁業がどうなるであろうかと、いろいろなことを全部調査した上でやらなくちゃいかぬ。そういったときに、もしも本来の自然環境の保全ができなかったならば、あったところの利益がなくなるわけですから、その利益をどういうふうな形でもって還元していくかということを考えていかなくちゃいかぬ。単に建設大臣と環境庁長官とで話し合いをしてぱしっと、そのときの大臣の力がどちらが強かったかによってきまるという問題ではないと思う。これはそのときの政府の問題ではない、日本国全体の問題であり、将来の問題であります。その点をやはり考え、一つの考え方を出さなくちゃいかぬと私は思うのです。この点について、建設省のほうでぜひ考えてもらいたい。おそらくこれは建設省だけではない、運輸省もそうでしょう、農林省も水産庁もそうでしょう、あるいは通産省もそうかもしれません。各省の役所が集まって英知を出して、ひとつそういった基準をつくってもらいたい。先ほどカドミウムのときにお話し申し上げましたけれども、この問題につきましても、やはりテクノロジカルアセスメントというような考え方、あるいはもう少し進んだ考え方を入れてもいいんじゃないか、こう考えておりますが、いま検討中ということでございますから、その辺についての個人的な見解でもけっこうでございますから、お話しをいただきたいと思います。
伊
伊藤晴朗#29
○伊藤説明員 御指摘の点、ごもっともと思いますが、関係省庁とも十分相談していきたいと思います。御指摘のように、私、具体的な問題はあまりよく知りませんが、公有水面がやはり国民の共通の財産という視点に立脚いたしました運用が行なわれますような法律の整備を十分に考えたいと思います。公益と公益の調整の規定の具体的な基準を法律上どこまで書けますか、非常に疑問であると思いますけれども、その辺は十分相談さしていただきたいと思います。
この発言だけを見る →