林義郎の発言 (公害対策特別委員会)

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○林(義)委員 この被告になっておりますカドミウムは、私に言わせれば非常に新しい物質だと思う。大体亜鉛鉱と一緒に出てくるということでありますが、現在調べてみますと、日本では昭和四十五年に千四百トンばかりの消費量があります。全世界で一万七千トンくらいの消費量です。量といたしましては私は非常に少ないと思いますが、その使われているところを見ますと、航空機のさびどめであるとか、精密機械部品のメッキとかいうふうな形に使われている。特に電子工業、エレクトロニクスの関係におきましては、相当に私は出てくると思う。したがいまして、私は、カドミウムというものは、物質そのものをとればきわめて有益な、また有用な物質だと思う。したがって、カドミウムを全世界から追放する、あるいは日本の国内からでも全部追放してしまおうということにはいかないと思う。私は、やはりこういった物質であるがゆえに、物質としては非常に価値の高いものを使っていかなければならないと思う。すなわち、一方におきましては、科学の進歩なり、技術の進歩というものがある。それがやはりカドミウムというものを要請するのだと思う。したがって、新しい技術の進歩に伴って新しい効用というものが出てくる。それを人間の英知でもって使っていくということは非常に大切なことだと私は思うのです。同時に、一方においては人体に害を及ぼすかもしれないという問題があると思う。科学の進歩、技術の進歩に伴って、これはカドミウムの問題だけではない、ほかのものにおきましても相当にたくさんこういったものが出てくると思うのです。
 そこで私は、これからカドミウムだけではない、いろいろなものが出てくるのではないか、特に石油化学関係、その他の新しい物質が出てくるだろうと思う。そういったときに、カドミウムもそうでありますが、初めに出てきたときには、わけがわからない、人体に及ぼす影響がわからないということだったと思うのです。ところが、科学で使うほうが先になりまして、使ってみたあとで、いろいろ使っておるうちに人体に対する影響が出てくるのだろうと思うのです。そういった点を何か制度的に考える。技術の発見をする、新しい物質を使うというときにおいて、将来害が出たならばどうするかという問題、これはやはり日本全体として考えていかなければならぬ問題だと思います。技術が非常に盛んに進んでいる。病気のほうはどちらかというとあとから追っかけていくということになると思いますが、そういったときの病気にならないような体制、また病気になったときにどうするかという体制を考えていく必要があるだろうと思います。テクノロジーアセスメント、技術評価という制度がございます。アメリカで宇宙開発をやったときには、そういう制度を非常に使った。私は、これに似たような制度を何か日本の中に入れなければならぬと思いますが、環境庁次官、どうお考えか、御見解を承りたいと思います。

発言情報

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発言者: 林義郎

speaker_id: 33770

日付: 1971-12-17

院: 衆議院

会議名: 公害対策特別委員会