林義郎の発言 (公害対策特別委員会)
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○林(義)委員 いまの話で検討中だということですが、こういった漁業権者の問題で、私、非常にはっきりしたことを申し上げる。
地図で大体皆さん御存じだと思いますが、山口県の下関、本州の一番西であります。九州がこうきている、その下関の沖合いに六連島というのがあります。それからもう一つ、その六連島から約五百メートルばかり離れたところに馬島という島があります。ところが、県域は六連島と馬島とのちょうど中間を走っております。馬島は福岡県にある、一方は山口県にある、こういうことになっています。実は馬島のほうは福岡県の漁業区域でありまして、福岡県の埋め立てのときに漁業補償をもらったという話であります。ところが、この六連島のほうは、海域が違うのでこれを全然もらっていない。しかし、これは実は馬島、六連島というのがこうありまして、一方は下関から船で行きまして約二十五分、一方もおそらく同じ距離で二十五分、それから小倉のほうから参りまして約四十分なんです。同じくらいのところに二つ島がある。受ける被害につきましては全く同一だと考えられる。どちらもワカメをとったりあるいはまわりの魚をつったりなんかしているのです。したがいまして、その二つの島で県域によって海流が変わるなんということはありませんから、これは全く同じであります。一方については漁業の被害の補償をいたします、一方については全然ありません、こういうことであります。私は、これは明らかな矛盾だと思うのです。いまの法律のやはり矛盾だと思う。この辺もぜひ考えていただきたいと思うのです。
それから特に現在考えなくてはいかぬのは、公共事業というのは、先ほど申し上げましたように、やはり一つの生活の向上のための事業だと私は思う。それでなかったら、国なり県なりがやるはずがないのであります。埋め立ての事業のようなものもそうであります。特に県知事の免許がかかっているということでありますから、そういったものが公益性を持たないようなものであるならば、私はあまり免許を与えるものではないと思うのです。そうした公共事業を今度やったときに、今度の法律の改正で考えてもらいたいのは、その及ぼす範囲ですね。埋め立て工事をするというときには、やはりどんなことがあっても自然環境を破壊することは間違いないのであります。全然破壊しないということは、それは埋め立てをするのですから、いままでの自然環境を破壊するのは間違いないのです。そうした自然環境の破壊というものをそのコストの中にやはり織り込むということを少し考えなくてはいかぬのじゃないか、単に行政的に都道府県知事または建設大臣あるいは環境庁長官かもしれないが、その人が判断していいとか悪いとかということではない、やはりそういった自然破壊をする——自然破壊をするということは、漁業の補償とかいう問題も含めまして、自然を破壊するものを埋め立てのコストの中に入れなくちゃいかぬのじゃないかという気が私はするのです。この辺は、私はぜひ考えていただきたい。
それから環境庁次官おられますが、次官、いまの考え方についてどういうふうに思っておられますか。