林義郎の発言 (公害対策特別委員会)
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○林(義)委員 もう一つ私は具体的な例をお話しします。
山口県に飛行場が一つあります。政務次官よく御存じのとおりであります。この飛行場を今度拡張する、埋め立てをいたすということになっております。国のほうから補助金も出てやるということになっておりますが、実は漁業補償の関係でなかなか話が進まないということであります。飛行場をつくるということは、いろいろな問題があるでしょうけれども、やはり一つの公共の利益に資する問題であります。それから同時に、やはり漁業者の問題というものも考えなくちゃいかぬし、自然の破壊という問題も考えていかなくちゃいかぬと思うのです。そのときにどういうふうな価値判断でやるかというのが、私は非常に大きな問題だと思うのです。一方においてもこういうことをやるならば非常に公共の利益になる、一方においてもやはり公共の利益というものがある、自然環境の破壊をしないという非常な利益がある、私はこの二つの利益をどう調整させるかということは非常にむずかしい問題だと思う。先ほど申し上げましたように、そういったときに、現実の問題として、自然環境の破壊をすれば、将来こうなったならばこうなるだろう、たとえば宇部で飛行場を埋め立てるならばこの辺の海水浴はできなくなるであろう、あるいは漁業がどうなるであろうかと、いろいろなことを全部調査した上でやらなくちゃいかぬ。そういったときに、もしも本来の自然環境の保全ができなかったならば、あったところの利益がなくなるわけですから、その利益をどういうふうな形でもって還元していくかということを考えていかなくちゃいかぬ。単に建設大臣と環境庁長官とで話し合いをしてぱしっと、そのときの大臣の力がどちらが強かったかによってきまるという問題ではないと思う。これはそのときの政府の問題ではない、日本国全体の問題であり、将来の問題であります。その点をやはり考え、一つの考え方を出さなくちゃいかぬと私は思うのです。この点について、建設省のほうでぜひ考えてもらいたい。おそらくこれは建設省だけではない、運輸省もそうでしょう、農林省も水産庁もそうでしょう、あるいは通産省もそうかもしれません。各省の役所が集まって英知を出して、ひとつそういった基準をつくってもらいたい。先ほどカドミウムのときにお話し申し上げましたけれども、この問題につきましても、やはりテクノロジカルアセスメントというような考え方、あるいはもう少し進んだ考え方を入れてもいいんじゃないか、こう考えておりますが、いま検討中ということでございますから、その辺についての個人的な見解でもけっこうでございますから、お話しをいただきたいと思います。