大石武一の発言 (公害対策特別委員会)

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○大石国務大臣 おっしゃるとおりいろいろな大気汚染が、ことに呼吸器関係のぜんそくその他の疾患を引き起こしておることは確かでございます。こういうものに対しては、何としましてもそのような環境をよくすることが一番大事でございますから、それに対して御承知のような努力をいたしておるわけでございます。そのために環境庁も生まれましたし、各地方自治体にもいろいろな権限を与えまして、要するに環境汚染を防ぎ、もとのような環境に戻そうというような努力をしておるわけでございます。ただ御承知のように、環境汚染、公害というものが発生いたしますと、これをもとに戻すということはたいへんな努力が必要でございます。また、どのような努力をしても完全にはもとに戻らないかもしれません。したがいまして、いままでできたものは、もちろん何とかしてこれ以上進めないように、もとに近い状態に戻すように一生懸命努力いたしておりますが、これもなかなか目に見えてすぐ大きな効果があらわれにくいものでありますが、ともかく努力はしなければならないのでいたしております。ただ一番大事なことは、今後このような環境の汚染をできるだけ強くしないように、範囲を広げないように、できるだけ公害を未然に防ぐこと以外に、結局は対策はないと思います。そういうことで、いま申しましたいろいろな大気を汚染すること、硫黄酸化物の排出に対してはほんとうにわれわれは十分に心を用いなければならぬと考えておるわけでございますが、いま申しましたように、いままでの硫黄酸化物に対する環境基準と申しますか、あるいは排出基準と申しますのは、これはあまり強いものではございません。これはお話のありましたように、低硫黄の原油が買えないとかいろいろな理由があったと思います。そういうことが大きな原因でございまして、私どももこのような現実を見まして実に歯がゆく思っておるわけでございます。しかしこのままでほっておくわけにまいりません。そこで、われわれはきのうの閣議では、浮遊粒子状物質の規制をする環境基準をつくりましたし、硫黄酸化物につきましてもいままでの大体四割以上の、あるいは五割以上の強い規制をするようにいろいろと基準を改定いたしまして、近くそれを実行することになっております。このように一生懸命に努力いたしておるわけでございます。そういうことで努力はいたしておりますが、御承知のように根本的にはやはりいま申しましたような低硫黄の原油あるいは硫黄分をなくす、脱硫することのできるような技術を考えることが一番大事でございます。お話しのように各自治体におきましては、発電所その他をつくる場合にはいろいろな協定を結びまして、非常にきびしい基準を設定いたしまして、そのような協定なり約束をいたしておるのでございます。これは法律的にどこまで有効なものがあるか、いろいろなものがあると思いますが、少なくとも各自治体がそのような自覚を持ってこのような協定を結ぶことは非常にけっこうなことだと思うのです。これに対しては環境庁もいろいろな、そのような指導と申しますか相談に乗れば一番いいのでありますが、あまり環境庁が出てまいりますと、上から権力で押えつけることになりますので、できるならその自治体が県とも十分に協力いたしまして、ほんとうに法律的にも拘束力を持つ、そのようなきびしい基準の協定をぜひつくってもらいたい。これが各地方に公害を広げていくことを押えるただ一つの方法だと私は思うのです。幸いに通産省その他の努力によりまして、いま脱硫装置が非常にくふうされまして、実験の段階では成功しておるそうでございます。これを大量に工業化することにいま努力中でございますが、おそらく近いうちにはそのような脱硫装置もつくられると私は思いますけれども、それにはまだ三年とか五年とかの時間がかかると思いますので、その間は少し無理でも、そのような企業に対して十分な規制をし得るようなきびしい協定をつくってもらうことが、大きな押える一つの方法ではなかろうかと考えておる次第でございます。

発言情報

speech_id: 106704207X00619711222_021

発言者: 大石武一

speaker_id: 23383

日付: 1971-12-22

院: 衆議院

会議名: 公害対策特別委員会