増岡博之の発言 (社会労働委員会)
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○増岡説明員 ただいまの孫さんの件につきまして、全く先生のおっしゃるとおり、被爆者であることも間違いないし、その症状があることも、そのとおりであります。非常にお気の毒に思うわけでございます。これは政務次官になる前でありますけれども、先生からそのお話を承りまして、厚生省とも、あるいは法務省ともいろいろ相談をいたしたわけでございますけれども、法律の特別措置法のたてまえからいって、日本人という限定はないわけでありますけれども、法の精神からいって、当然日本の国内に住み、日本の社会になじんでおる方々ということが、法にはございませんけれども、そのたてまえをとるべきであろうという法制局の見解でもございましたので、それでは、御本人が特別在留許可の申請をしておられまして、それで法務省のほうに話し合いまして、ぜひ特別在留許可をしてほしい。それが出れば、当然日本の社会になじんでおる人ということになるわけでございますけれども、たいへん残念なことでございますけれども、密入国の疑いで刑がもう言い渡されておるわけでございます。特別在留許可の手続をしますのは、その刑が執行されたあと、その願いを出し、それを法務省が取り入れるかどうかという判断を下す規則になっておるということでございます。また、御本人が御病気で、結核予防法の適用やら生活保護の適用やらを受けておられるわけでございます。これを一面でいいますと、原爆のいろいろな施策がまだ十分でございませんから、それよりもよほど手厚いことになっておるかと思うわけでございます。しかし、そういう実情でございますので、刑の執行ができない。したがって、特別在留許可というものの審理すらできない。法務省はそういう回答をいまのところいたしておるわけでございます。
しかし、人道上の問題でもありますので、法務省とは今後ともそういうかけ合いをいたしたいと思いますけれども、現状のところでは、そういうことから、特別措置法の精神でございます、日本国内の社会になじんでおる状態であるかどうかという判定がつきかねる状態でございますので、手帳の交付はなされていないというのが現状であろうかと思うわけでございます。