松本七郎の発言 (外務委員会)

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○松本(七)委員 いままでが中国の封じ込め政策だとか、いまの御答弁によれば日中国交回復そのものが緊張緩和に大きなモメントだ。そのことを今度裏返しますと、いままでとられてきたこの中国封じ込め政策その他が一つの緊張激化の大きなモメントになっておったわけですから、それを緊張緩和の方向に切りかえたという。この日中国交回復をなし遂げるためには、各国の、アメリカその他の理解を得ながらやらなければならなかった、これはよくわかるのです。それはよくわかるし、今後この国交回復後の、このこと自体が緊張緩和のモメントであるが、それを十分に緊張緩和の方向に生かしていく、総合的な外交政策の面でこれを生かしていくという面でも短兵急にはいかないだろう。それは台湾の処置一つとっても、これは国交回復をやることが大転換なんですから、このこと自体が大転換なんですから、各国の理解のもとにやらなければならなかったという御苦労もあったでしょう。しかし、これをなし遂げたからといってこれが今度は一挙に、すべてを一刀両断のもとに解決するわけにもいかないでしょう。ですからアメリカとの関係も急激に悪化しないように配慮する、そういう配慮されることは、私は、必要でもあるし、よくわかるのです。けれども、基本的にやはりこの国交回復というものは緊張緩和のモメントである以上は、これをやはり基礎にしながら、従来と全く反対なんですから、以前は中国封じ込めその他の政策が緊張激化の要素だったのが、今度は緊張緩和の要素に質的に変わったのですから、これを全体の総合的な外交政策に生かしていくということが必要だろうと思うのです。この点は大臣といえども同意だと思うのです。ただ具体的にそれではどういう手だてとそれから速度をもってやるかということがこれからの一つの問題点だろうと思うのです。私どもからいえば、この緊張緩和の大きなモメントであるこのことがなされた以上は、当然、これは単なる外交面ばかりではなしに、四次防その他のこととも関係するし、国内政治にも大きな影響があるし、また緊張緩和という大きなこの要素をめぐって当然そういう国内政治との関連においてもこれは取り扱うべきものだと思いますが、ここまでいくとなかなか意見が平行線をたどるようですから、きょうはそういうことではなしに外交面に限って少し質問したいのです。
 第一は、中国に行かれていろいろ話をされた。もちろん中国側は、この際、相当な譲歩をしてでもとにかく国交回復というものをやろうという、このことはちょうど日本政府が、これがアジアの緊張緩和の大きなモメントだという立場から慎重ながらもこれをなし遂げたと同じように、中国側もやはり言いたいことも言わなかった面があるのじゃないかと思うのです。これがしきりに、いわゆる安保条約そのものをここで直ちに廃棄というような、そういう提起のされ方はしなかったという問題となって出てきているのだろうと思いますし、いろいろあると思いますが、私はここで伺いたいのは、やはりアメリカが中国と接近してきた、これができたという大きな一つの問題はやはり第七艦隊の今後の方針その他が一つの大きな要素になっていたと思うのです。台湾をめぐる問題というのがやはり大きな要素です。
 そこで、国交回復前から中国側がしきりに気をもむというか、強調しておりましたのは、一つは日本の新しい軍国主義復活の問題であり、また直接中国に関係する問題としては台湾の独立運動だったと思うのです。こういうことについての話し合い、特に台湾の独立運動についての話し合いというものは、政府間の話し合いで話題になったかどうか、なったとすればどのような話がなされたのか、伺っておきたい。

発言情報

speech_id: 107003968X00119721106_025

発言者: 松本七郎

speaker_id: 4708

日付: 1972-11-06

院: 衆議院

会議名: 外務委員会