八木一男の発言 (社会労働委員会)

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○八木(一)委員 答弁の機会を利用してなかなか政府案のPRをされたようでございますが、実はこの前の総選挙に、いま国会の中で議席を持っている五つの政党がみんな、年金をよくするということを言ったわけであります。そういう事態があって、いままでとは違うことは御承知のとおりであります。年金の問題は、もっと前から国論がもっとこれを推進するようにされていなければならない問題でございましたけれども、非常に仕組みがむずかしいために、そのことで世論が大きく推進されてまいりませんでした。それをほんとうは為政者が、政府が、国民のために必要であるというものであれば、制度がむずかしいために国論が推進されなくても、みずからそれをやっていかなければならないわけであります。あなたは、いま国民年金法、厚生年金法のことを言っておられた。国民年金法をよくしたというようなことを言っておられますけれども、自民党は国民年金法を、長いこと政権を持って政治を推進する責任を持ちながら、てんで考えておらなかった。昭和三十三年に社会党が国民年金法案を考えて提出をしてから、おくればせにああいうものを出してきて、社会党のものをまねをして、十分の一ぐらいに年金の仕組みをひん曲げて、そうして論理では完全に社会党案のほうがよかったが、多数だということでお粗末なほうの国民年金法案を通した。そのときに、スタートだからこれでかんべんをしてくれということを、総理大臣も厚生大臣も陳弁これつとめられたわけです。それは発足をしたら急速に伸ばすということを誓うのだということを再三言われております。これは速記録を全部お調べになると何カ所も出ております。それを、ほんとうにそれからよくしようとしてこられなかった。幾分は改定をしたけれども、物価の値上がりに相当したぐらいのものしか、してこられなかった。実質的に国民年金などはほとんど、それから十数年間、政府の手によってはよくされてこなかった。長年なまけられたわけであります。改定をするときに、相当大幅なことをしなければ、前のあやまちがこれは埋まらないわけです。長いことなまけておいて、こうならなければならないところをこうやっておいて、ここでこうやったから、かなりたくさん出した、思い切った、こんなことは、継続して政権を担当しておる自民党の方としては言える道理はないわけです。その間に野党が政権を担当しておったら野党も責任の一端を負いましょう。その間ずっとあなた方が政権を担当してきた。こう伸ばさなければならない、約束をしておいて、こうやっておいて、そしていまこうやったから、熱心に取っ組んだ、こんなことが言えることではないのです。あなた方が一生懸命考えたといわれるこの年金は、少なくとも野党四党案のところまで政府がみずから提出をし直さなければ、社会保障の重大な柱である年金制度についてほんとうの対処をしたとは言えないのであります。今後重大な反省を込められて、政府はこのように上げようとしておるということは言われてもよろしい、画期的なものだとか、全力をあげてやったとか、そういうことを言われるべきではない。画期的だ、全力をあげたということを言われたとしたならば、社会保障をほんとうにやる気がないこと、反対なことまで言っておられることになる。政府は出しても、はなはだ不十分です、まことに申しわけありません、国民全部にあやまりながら、将来はぐっと上げるのだから、いまのところはこれでごしんぼう願いますというぐらいの内容であります、こういうことで腹をきめられて——から宣伝をされないで、しかも五万円年金というような、いいかげんな言い方で、厚生年金は三万六千八百円、国民年金は制度上、何年か先のことは私どもも知っておりますが、しかし、それも付加保険料というようなものの必然の部分を除いたら四万円だ、そんなもので国民をだまかして五万円年金というようなふまじめな態度は、これから捨てていかなければならない。いままでふまじめな宣伝をしたのですから、あらゆる政府の広報で、もしこの審議が終わったならば、前に言ったことは誤りであります、正確なことはこうであります、そういうことを広報なさる責任があると思う。
 そこで、賦課方式の問題である。賦課方式の問題であれば、いま言ったように同じ気持ちであるというならば、いまこの出されたときよりも、もっと前に賦課方式にする。少なくとも、いま修正積み立て金方式であるけれども、修正度をぐんとふやすということがなければ——いまおっしゃった賦課方式については基本的に賛成である、気持ちは同じであると厚生大臣はおっしゃいました。しかし、修正度をもっと強めるということを具体的に示されなければ、そのお考えは、口でおっしゃっても、ほんとうに心でおっしゃっていただいたことにならない。修正度をもっと強める、そのことは、保険料を引き上げないで済むということにつながります。そして給付をもっとふやすということにつながります。少なくとも急速に積み立て金方式の修正度を、いままで、提出するまで政府が考えておられたような修正度ではなしに、もっと強めるということをお約束をいただきたい。

発言情報

speech_id: 107104410X03019730621_023

発言者: 八木一男

speaker_id: 11888

日付: 1973-06-21

院: 衆議院

会議名: 社会労働委員会