社会労働委員会
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会
会議録情報#0
昭和四十八年六月二十一日(木曜日)
午前十時三十五分開議
出席委員
委員長 田川 誠一君
理事 伊東 正義君 理事 塩谷 一夫君
理事 竹内 黎一君 理事 橋本龍太郎君
理事 山下 徳夫君 理事 川俣健二郎君
理事 八木 一男君 理事 寺前 巖君
大橋 武夫君 加藤 紘一君
粕谷 茂君 瓦 力君
小林 正巳君 斉藤滋与史君
志賀 節君 住 栄作君
田中 覚君 高橋 千寿君
戸井田三郎君 登坂重次郎君
中村 拓道君 羽生田 進君
増岡 博之君 粟山 ひで君
枝村 要作君 金子 みつ君
島本 虎三君 田口 一男君
田邊 誠君 多賀谷眞稔君
村山 富市君 山本 政弘君
石母田 達君 田中美智子君
大橋 敏雄君 坂口 力君
和田 耕作君
出席国務大臣
厚 生 大 臣 齋藤 邦吉君
国 務 大 臣
(内閣官房長官) 二階堂 進君
出席政府委員
大蔵省主計局次
長 辻 敬一君
厚生省社会局長 加藤 威二君
厚生省児童家庭
局長 穴山 徳夫君
厚生省保険局長 北川 力夫君
厚生省年金局長 横田 陽吉君
社会保険庁年金
保険部長 八木 哲夫君
労働政務次官 葉梨 信行君
労働省職業安定
局長 道正 邦彦君
委員外の出席者
大蔵省理財局資
金課長 福島 量一君
労働省労働基準
局補償課長 山口 全君
社会労働委員会
調査室長 濱中雄太郎君
—————————————
委員の異動
六月二十日
辞任 補欠選任
玉置 一徳君 小宮 武喜君
同月二十一日
辞任 補欠選任
島本 虎三君 米田 東吾君
小宮 武喜君 稻富 稜人君
同日
辞任 補欠選任
米田 東吾君 島本 虎三君
稻富 稜人君 小宮 武喜君
—————————————
本日の会議に付した案件
児童扶養手当法及び特別児童扶養手当法の一部を改正する法律案(内閣提出第五二号)
厚生年金保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第五一号)
国民年金法、厚生年金保険法等の一部を改正する法律案(八木一男君外十六名提出、衆法第一四号)
国民年金等の積立金の運用に関する法律案(八木一男君外十六名提出、衆法第一五号)
派遣委員からの報告聴取
————◇—————
この発言だけを見る →午前十時三十五分開議
出席委員
委員長 田川 誠一君
理事 伊東 正義君 理事 塩谷 一夫君
理事 竹内 黎一君 理事 橋本龍太郎君
理事 山下 徳夫君 理事 川俣健二郎君
理事 八木 一男君 理事 寺前 巖君
大橋 武夫君 加藤 紘一君
粕谷 茂君 瓦 力君
小林 正巳君 斉藤滋与史君
志賀 節君 住 栄作君
田中 覚君 高橋 千寿君
戸井田三郎君 登坂重次郎君
中村 拓道君 羽生田 進君
増岡 博之君 粟山 ひで君
枝村 要作君 金子 みつ君
島本 虎三君 田口 一男君
田邊 誠君 多賀谷眞稔君
村山 富市君 山本 政弘君
石母田 達君 田中美智子君
大橋 敏雄君 坂口 力君
和田 耕作君
出席国務大臣
厚 生 大 臣 齋藤 邦吉君
国 務 大 臣
(内閣官房長官) 二階堂 進君
出席政府委員
大蔵省主計局次
長 辻 敬一君
厚生省社会局長 加藤 威二君
厚生省児童家庭
局長 穴山 徳夫君
厚生省保険局長 北川 力夫君
厚生省年金局長 横田 陽吉君
社会保険庁年金
保険部長 八木 哲夫君
労働政務次官 葉梨 信行君
労働省職業安定
局長 道正 邦彦君
委員外の出席者
大蔵省理財局資
金課長 福島 量一君
労働省労働基準
局補償課長 山口 全君
社会労働委員会
調査室長 濱中雄太郎君
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委員の異動
六月二十日
辞任 補欠選任
玉置 一徳君 小宮 武喜君
同月二十一日
辞任 補欠選任
島本 虎三君 米田 東吾君
小宮 武喜君 稻富 稜人君
同日
辞任 補欠選任
米田 東吾君 島本 虎三君
稻富 稜人君 小宮 武喜君
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本日の会議に付した案件
児童扶養手当法及び特別児童扶養手当法の一部を改正する法律案(内閣提出第五二号)
厚生年金保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第五一号)
国民年金法、厚生年金保険法等の一部を改正する法律案(八木一男君外十六名提出、衆法第一四号)
国民年金等の積立金の運用に関する法律案(八木一男君外十六名提出、衆法第一五号)
派遣委員からの報告聴取
————◇—————
田
田川誠一#1
○田川委員長 これより会議を開きます。
まず、去る十八日と十九日の両日にわたりまして、内閣提出の健康保険法等の一部を改正する法律案、厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、八木一男君外十六名提出の国民年金法、厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、及び国民年金等の積立金の運用に関する法律案、以上の各案の審査のため、大阪に委員を派遣いたしました。
この際、派遣委員より報告を聴取いたします。伊東正義君。
この発言だけを見る →まず、去る十八日と十九日の両日にわたりまして、内閣提出の健康保険法等の一部を改正する法律案、厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、八木一男君外十六名提出の国民年金法、厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、及び国民年金等の積立金の運用に関する法律案、以上の各案の審査のため、大阪に委員を派遣いたしました。
この際、派遣委員より報告を聴取いたします。伊東正義君。
伊
伊東正義#2
○伊東委員 私どもは、内閣提出の健康保険法等の一部を改正する法律案、厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、八木一男君外十六名提出の国民年金法、厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、及び国民年金等の積立金の運用に関する法律案の審査に資するため、大阪府へ行き、現地において各界の代表者から意見を聴取いたしてまいりましたので、この際、便宜私から御報告申し上げます。
派遣委員は、団長をつとめました私のほか、戸井田三郎君、八木一男君、寺前巖君、大橋敏雄君、玉置一徳君の一行六名であります。
現地における会議は、大阪厚生年金会館において開催し、まず、私から派遣委員及び意見陳述者の紹介並びに議事運営の順序等を含めて、あいさつを行なった後、意見陳述者より参考意見をそれぞれ聴取いたしました。
まず、六月十八日に意見を聴取しました健康保険法等の一部を改正する法律案について申し上げますと、意見陳述者は、大阪府社会保険協会会長浅香亮君、同志社大学教授小倉襄治君、三洋電機連合健保組合理事長大隅正浩君、立命館大学教授真田是君、神戸大学教授中村正文君、大阪地方同盟副会長浅野総一郎君の六名でありますが、浅香君、大隅君、中村君から賛成、小倉君、真田君、浅野君から反対の意見が述べられました。
改正案に対する賛成の三君よりは、高額療養費の創設は、高額な医療費を必要とする疾病等が増加する傾向にかんがみ、この制度を創設することは福音であり、一日も早く実施してもらいたい。家族療養給付率の引き上げは、制度創設以来の改正であるが、国庫補助の増額等により七割に引き上げてほしい。なお、家族の給付改善は精神的な安心を与える意味でも非常に大きい意味がある。分娩費等現金給付費の引き上げは望ましいことである。標準報酬の上限の改定は、昭和四十一年以来据え置かれているので、負担の公平から見てやむを得ない。保険料率の改定は、給付改善の見合いにおいてやむを得ない。保険料率の弾力的調整は、組合健保等でも行なわれており、保険システムをとる以上ある程度はやむを得ない。特別保険料の徴収は、手続的面からしてもなるべく避けてほしい。定率一〇パーセントの国庫補助は、国の責任を明確にしたもので一応評価できるが、今後さらに増額してほしい。自力で解消できない累積赤字をたな上げし、一般会計から繰り入れることは画期的なことである。改正案は、医療保障の理想に向かっており、また、できるものからやるという意味で賛成であるが、関係審議会の意見を取り入れ、今後抜本改正を進めてほしい旨の意見等がありました。
このほか、健康管理体制の充実、医療供給体制の整備、高額療養費の実施に伴う国民健康保険財政調整交付金の増額等について要望がありました。
改正案に対する反対の三君よりは、高額療養費の自己負担の三万円は、世帯単位で算定し、実施時期を本年四月に繰り上げるとともに、国民健康保険の高額療養費についても同時に発足させるべきである。また、療養費払いについては問題がある。家族の療養給付率は、本来十割にすべきものであるが、当面七割か八割に引き上げるべきである。保険料率の引き上げは、被保険者の負担増となるので、国庫負担の増額によって解決すべきであり、また、労使折半の原則を変え、被保険者の負担割合を少なくすべきである。保険料率の弾力的調整は、保険料率の改定を行政ベースで行なうことになるので不適当である。料率の改定は従前どおり国会において審議すべきである。保険財政の赤字の原因を明確にし、その原因を取り除くべきであり、当面の対策としても、場当たり的な措置は講ずべきではない。改正案は、受益者負担に重点を置き過ぎ、赤字対策を中心としたものである。
〔発言する者あり〕
この発言だけを見る →派遣委員は、団長をつとめました私のほか、戸井田三郎君、八木一男君、寺前巖君、大橋敏雄君、玉置一徳君の一行六名であります。
現地における会議は、大阪厚生年金会館において開催し、まず、私から派遣委員及び意見陳述者の紹介並びに議事運営の順序等を含めて、あいさつを行なった後、意見陳述者より参考意見をそれぞれ聴取いたしました。
まず、六月十八日に意見を聴取しました健康保険法等の一部を改正する法律案について申し上げますと、意見陳述者は、大阪府社会保険協会会長浅香亮君、同志社大学教授小倉襄治君、三洋電機連合健保組合理事長大隅正浩君、立命館大学教授真田是君、神戸大学教授中村正文君、大阪地方同盟副会長浅野総一郎君の六名でありますが、浅香君、大隅君、中村君から賛成、小倉君、真田君、浅野君から反対の意見が述べられました。
改正案に対する賛成の三君よりは、高額療養費の創設は、高額な医療費を必要とする疾病等が増加する傾向にかんがみ、この制度を創設することは福音であり、一日も早く実施してもらいたい。家族療養給付率の引き上げは、制度創設以来の改正であるが、国庫補助の増額等により七割に引き上げてほしい。なお、家族の給付改善は精神的な安心を与える意味でも非常に大きい意味がある。分娩費等現金給付費の引き上げは望ましいことである。標準報酬の上限の改定は、昭和四十一年以来据え置かれているので、負担の公平から見てやむを得ない。保険料率の改定は、給付改善の見合いにおいてやむを得ない。保険料率の弾力的調整は、組合健保等でも行なわれており、保険システムをとる以上ある程度はやむを得ない。特別保険料の徴収は、手続的面からしてもなるべく避けてほしい。定率一〇パーセントの国庫補助は、国の責任を明確にしたもので一応評価できるが、今後さらに増額してほしい。自力で解消できない累積赤字をたな上げし、一般会計から繰り入れることは画期的なことである。改正案は、医療保障の理想に向かっており、また、できるものからやるという意味で賛成であるが、関係審議会の意見を取り入れ、今後抜本改正を進めてほしい旨の意見等がありました。
このほか、健康管理体制の充実、医療供給体制の整備、高額療養費の実施に伴う国民健康保険財政調整交付金の増額等について要望がありました。
改正案に対する反対の三君よりは、高額療養費の自己負担の三万円は、世帯単位で算定し、実施時期を本年四月に繰り上げるとともに、国民健康保険の高額療養費についても同時に発足させるべきである。また、療養費払いについては問題がある。家族の療養給付率は、本来十割にすべきものであるが、当面七割か八割に引き上げるべきである。保険料率の引き上げは、被保険者の負担増となるので、国庫負担の増額によって解決すべきであり、また、労使折半の原則を変え、被保険者の負担割合を少なくすべきである。保険料率の弾力的調整は、保険料率の改定を行政ベースで行なうことになるので不適当である。料率の改定は従前どおり国会において審議すべきである。保険財政の赤字の原因を明確にし、その原因を取り除くべきであり、当面の対策としても、場当たり的な措置は講ずべきではない。改正案は、受益者負担に重点を置き過ぎ、赤字対策を中心としたものである。
〔発言する者あり〕
田
伊
伊東正義#4
○伊東委員 このほか、差額ベッドの規制強化と付き添い看護対策、診療報酬の支払いに関する監査の強化と領収書の発行、五人未満事業所の適用、僻地医療と救急医療の整備、医薬分業及び乳幼児対策を行なうべきである旨の意見等がありました。
以上のような意見が述べられた後、派遣委員から、改正案の取り扱い、医療供給体制の整備、家族療養給付率の引き上げ、国庫負担率の引き上げ、保険料率及び国庫補助の弾力的調整、総医療費に占める薬剤費の割合、高額療養費のあり方、橋本私案に対する考え、抜本改正ができない理由、改正案の性格、医療保障に対する国の責務、診療報酬のあり方等について熱心なる質疑が行なわれました。
次に、六月十九日に意見を聴取しました内閣提出の厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、議員提出の国民年金法、厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、及び国民年金等の積立金の運用に関する法律案について申し上げますと、意見陳述者は、大阪府国民年金委員連合会会長駒井信義君、総評大阪地方評議会議長帖佐義行君、岡山県社会保険協会会長戸田和夫君、立命館大学教授坂寄俊雄君、社団法人日本アクチュアリー会副理事長山本正也君、同志社大学助教授杉江雅彦君の六名であります。
意見陳述者の駒井君、戸田君、山本君の三君からは、内閣提出法案に賛成、帖佐君、坂寄君、杉江君からは、内閣提出法案に反対の意見が述べられました。
内閣提出法案に対する賛成の三君よりは、年金額を五万円に引き上げることは、飛躍的なことであり、年金に対する政府の強い姿勢が見られる。老齢福祉年金の大幅な引き上げは適切であるが、今後とも財政の許す限り拠出制年金額に近づけてほしい。六十七歳から六十九歳までのいわゆる谷間にいる人々を救済してほしい。給付面の改善から見て保険料をある程度負担することは妥当なことであるが、保険料の急激な上昇は国民生活を圧迫するので段階的に引き上げてほしい。過去の標準報酬の再評価及び自動的物価スライド制を導入することは、わが国社会保険史上画期的なことである。年金保険の財政方式は、積み立て方式が数理的に見てごく自然である。今回の改正案が実現すれば、質的に新たな制度に飛躍し、年金保険として名実ともに信頼できるものとなるので、一日も早く成立させてほしい旨の意見がありました。
内閣提出法案に対する反対の三君よりは、政府の五万円年金は、厚生年金においては、被保険者期間を二十七年で計算しているので、受給権の発生する二十年で計算すれば実際には三万七千円である。年金額は、最低生活できるものにすべきであり、その意味においても老齢福祉年金額を優先的に引き上げるとともに、あわせて支給開始年齢を引き下げるべきである。保険料の引き上げは、健康保険の料率の引き上げとともに、被保険者の収入を低下させ生活を圧迫するものであり、給付の改善は保険料の引き上げによって行なうべきでない。今回の保険料率の引き上げは、被保険者の老後の生活を保障するためのものでなく、新たな財源をつくり、財政投融資に使うことを目的としている疑いがある。また、積み立て金の大部分は大資本の設備投資等に使われている。その運営については民主的にすべきである。積み立て方式は、物価上昇の今日、積み立て金の価値を減少させ、被保険者に不利益をもたらすのみでなく、年金を低く押えるためではないかと思われるので、賦課方式に切りかえるべきである。消費者物価指数によるスライド制は、有効性を十分発揮できないので賃金スライド制にすべきである。各種年金制度間に不均衡があるので、これを是正する必要があり、さしあたり最低保障額だけでも均一にすべきである旨の意見等がありました。
以上のような意見が述べられた後、派遣委員から、保険料の引き上げと財政投融資との関係、積み立て方式及び賦課方式、社会保険から社会保障への転換、いわゆる谷間の老人に対する年金支給についての支給開始年齢及び年金額、物価スライド制と賃金スライド制、積み立て金の運用、給付改善と積み立て金の利子との関係、橋本私案に対する考え、ILO百二十八号との関係、各種年金制度の最低保障等の問題について熱心なる質疑が行なわれた次第であります。
以上をもって報告を終わりたいと思いますが、現地会議の開催につきましては、地元関係者多数の御協力によりきわめて円滑に行なうことができた次第であります。
なお、会議の内容を速記により記録いたしましたので、詳細は会議録によって御承知願いたいと思いますので、速記録ができましたら、本委員会議録に参考として掲載されますようお取りはからいをお願いいたします。
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この発言だけを見る →以上のような意見が述べられた後、派遣委員から、改正案の取り扱い、医療供給体制の整備、家族療養給付率の引き上げ、国庫負担率の引き上げ、保険料率及び国庫補助の弾力的調整、総医療費に占める薬剤費の割合、高額療養費のあり方、橋本私案に対する考え、抜本改正ができない理由、改正案の性格、医療保障に対する国の責務、診療報酬のあり方等について熱心なる質疑が行なわれました。
次に、六月十九日に意見を聴取しました内閣提出の厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、議員提出の国民年金法、厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、及び国民年金等の積立金の運用に関する法律案について申し上げますと、意見陳述者は、大阪府国民年金委員連合会会長駒井信義君、総評大阪地方評議会議長帖佐義行君、岡山県社会保険協会会長戸田和夫君、立命館大学教授坂寄俊雄君、社団法人日本アクチュアリー会副理事長山本正也君、同志社大学助教授杉江雅彦君の六名であります。
意見陳述者の駒井君、戸田君、山本君の三君からは、内閣提出法案に賛成、帖佐君、坂寄君、杉江君からは、内閣提出法案に反対の意見が述べられました。
内閣提出法案に対する賛成の三君よりは、年金額を五万円に引き上げることは、飛躍的なことであり、年金に対する政府の強い姿勢が見られる。老齢福祉年金の大幅な引き上げは適切であるが、今後とも財政の許す限り拠出制年金額に近づけてほしい。六十七歳から六十九歳までのいわゆる谷間にいる人々を救済してほしい。給付面の改善から見て保険料をある程度負担することは妥当なことであるが、保険料の急激な上昇は国民生活を圧迫するので段階的に引き上げてほしい。過去の標準報酬の再評価及び自動的物価スライド制を導入することは、わが国社会保険史上画期的なことである。年金保険の財政方式は、積み立て方式が数理的に見てごく自然である。今回の改正案が実現すれば、質的に新たな制度に飛躍し、年金保険として名実ともに信頼できるものとなるので、一日も早く成立させてほしい旨の意見がありました。
内閣提出法案に対する反対の三君よりは、政府の五万円年金は、厚生年金においては、被保険者期間を二十七年で計算しているので、受給権の発生する二十年で計算すれば実際には三万七千円である。年金額は、最低生活できるものにすべきであり、その意味においても老齢福祉年金額を優先的に引き上げるとともに、あわせて支給開始年齢を引き下げるべきである。保険料の引き上げは、健康保険の料率の引き上げとともに、被保険者の収入を低下させ生活を圧迫するものであり、給付の改善は保険料の引き上げによって行なうべきでない。今回の保険料率の引き上げは、被保険者の老後の生活を保障するためのものでなく、新たな財源をつくり、財政投融資に使うことを目的としている疑いがある。また、積み立て金の大部分は大資本の設備投資等に使われている。その運営については民主的にすべきである。積み立て方式は、物価上昇の今日、積み立て金の価値を減少させ、被保険者に不利益をもたらすのみでなく、年金を低く押えるためではないかと思われるので、賦課方式に切りかえるべきである。消費者物価指数によるスライド制は、有効性を十分発揮できないので賃金スライド制にすべきである。各種年金制度間に不均衡があるので、これを是正する必要があり、さしあたり最低保障額だけでも均一にすべきである旨の意見等がありました。
以上のような意見が述べられた後、派遣委員から、保険料の引き上げと財政投融資との関係、積み立て方式及び賦課方式、社会保険から社会保障への転換、いわゆる谷間の老人に対する年金支給についての支給開始年齢及び年金額、物価スライド制と賃金スライド制、積み立て金の運用、給付改善と積み立て金の利子との関係、橋本私案に対する考え、ILO百二十八号との関係、各種年金制度の最低保障等の問題について熱心なる質疑が行なわれた次第であります。
以上をもって報告を終わりたいと思いますが、現地会議の開催につきましては、地元関係者多数の御協力によりきわめて円滑に行なうことができた次第であります。
なお、会議の内容を速記により記録いたしましたので、詳細は会議録によって御承知願いたいと思いますので、速記録ができましたら、本委員会議録に参考として掲載されますようお取りはからいをお願いいたします。
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田
田川誠一#5
○田川委員長 おはかりいたします。
大阪における会議の記録ができ上がり次第、その記録を本日の会議録に参照掲載することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →大阪における会議の記録ができ上がり次第、その記録を本日の会議録に参照掲載することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
田
田
田川誠一#7
○田川委員長 次に、内閣提出の児童扶養手当法及び特別児童扶養手当法の一部を改正する法律案、厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、八木一男君外十六名提出の国民年金法、厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、国民年金等の積立金の運用に関する法律案の各案を一括して議題とし、質疑を行ないます。
申し出がありますので、順次これを許します。八木一男君。
この発言だけを見る →申し出がありますので、順次これを許します。八木一男君。
八
八木一男#8
○八木(一)委員 年金関係法案について政府に御質問を申し上げたいと思います。
まず第一に、官房長官と厚生大臣から、憲法第九十九条を順守する義務を一番多く持っておられるお二人から、この年金制度の問題について、憲法二十五条を完全に尊重する立場でものを考え、それを推進していかるべきであると思いますが、その点について端的にお答えをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →まず第一に、官房長官と厚生大臣から、憲法第九十九条を順守する義務を一番多く持っておられるお二人から、この年金制度の問題について、憲法二十五条を完全に尊重する立場でものを考え、それを推進していかるべきであると思いますが、その点について端的にお答えをいただきたいと思います。
二
齋
八
八木一男#11
○八木(一)委員 官房長官は重大な任務がおありになるそうですので、順序を変えまして、その問題に関連のある問題を申し上げます。しかし、それは厚生大臣に伺ってから官房長官に伺わなければならない性質のものであります。
この年金関係については、四野党の年金関係法案二案、それから政府の提案の法案がいまここで審議をされておるわけであります。その中でいろいろと共通の点もあり相違点もありますけれども、一番大きな論点の一つになっているのは、賦課方式をとるか積み立て金方式をとるか、さらにまた重ねて言えば、修正積み立て金方式でいくか賦課方式でいくかという問題であります。いま報告のありました大阪の公聴会で、ある地方公述人から、端的に素朴に国民のこの点についての批判がある御意見がありました。政府が積み立て金方式をとるということは、そういうへ理屈といいますか——厚生大臣、こっちを聞いてください、官房長官にわかるように質問しますから。ある素朴な国民の声として、積み立て金方式に政府が固着するのは、そういう理屈をつけて給付をなるだけふやさないでおこう、そして保険料をたくさん取って、その保険料の余った積み立て分を大資本側に使おうということとしか思えない、これは素朴な国民の声であるということを言われたわけであります。それに対して、厚生大臣のその問題についての解明は、官房長官の時間がありますから、あとまた言っていただきたいと思いますが、修正積み立て金方式を固執をされる政府側の論点は大体わかっております。だけれども、それをひとつおっしゃっていただきたいと思います。
この発言だけを見る →この年金関係については、四野党の年金関係法案二案、それから政府の提案の法案がいまここで審議をされておるわけであります。その中でいろいろと共通の点もあり相違点もありますけれども、一番大きな論点の一つになっているのは、賦課方式をとるか積み立て金方式をとるか、さらにまた重ねて言えば、修正積み立て金方式でいくか賦課方式でいくかという問題であります。いま報告のありました大阪の公聴会で、ある地方公述人から、端的に素朴に国民のこの点についての批判がある御意見がありました。政府が積み立て金方式をとるということは、そういうへ理屈といいますか——厚生大臣、こっちを聞いてください、官房長官にわかるように質問しますから。ある素朴な国民の声として、積み立て金方式に政府が固着するのは、そういう理屈をつけて給付をなるだけふやさないでおこう、そして保険料をたくさん取って、その保険料の余った積み立て分を大資本側に使おうということとしか思えない、これは素朴な国民の声であるということを言われたわけであります。それに対して、厚生大臣のその問題についての解明は、官房長官の時間がありますから、あとまた言っていただきたいと思いますが、修正積み立て金方式を固執をされる政府側の論点は大体わかっております。だけれども、それをひとつおっしゃっていただきたいと思います。
齋
齋藤邦吉#12
○齋藤国務大臣 たびたびお答え申し上げてありますように、老齢人口が急激に増加しておる現在においては、賦課方式をいま直ちに採用することは困難であるということを申し上げてまいっておりまして、現段階においては修正積み立て方式が最も適当であると考えておるわけでありますが、老齢人口がある程度落ちついてまいりました段階においては賦課方式に移ることは必然である、かように考えておる次第でございます。
この発言だけを見る →八
八木一男#13
○八木(一)委員 官房長官の時間がありますから、こちらから申し上げます。
政府側あるいは政府案を支持しておる自民党側の理屈としては、賦課方式をとれば、いまその方向に強力に進めば、世代間の均衡を欠くことになる。世代間の不公平になる。いまの被保険者や支給を受ける人はいいけれども、将来、昭和八十五年をピークとするこの辺の国民なり労働者の負担が非常にふえるから、このように賦課方式に踏み切ることはできないということが、政府並びに自民党の論点であります。自民党を代表して野党案に質問した橋本龍太郎委員の質問にもその趣旨がございます。そこで、野党のほうはこれに対し、世代間の均衡は必要であるけれども、これは形式的均衡であってはならない、実質的均衡でなければならない。いまの国民は、いまの労働者は、低賃金と重労働、そうして非常にウナギ登りの物価高あるいは大衆重税、あるいはまたその他のことで非常に圧迫を受けているので、保険料の増大には非常に苦痛を感ずる。だから保険料の値上げをすべきではない。将来の国民、将来の労働者は、当然、低賃金、重労働というような資本の収奪体制はなくなるか、少なくなっているはずである。また、農業や商工業に従事をしておられる自営業者に対して、大資本の零細なそういう自営業に対する圧迫も少なくなるので、その方々の収入なり生活も非常に豊がになっていなければならないはずである。したがって、そのピーク時において、将来の世代の人は自分の先輩のための年金の通常負担については快くこれを負担する、その負担を実質的に痛痒を感じないだけの収入と生活が保障されているはずであるということで、私どもは実質的均衡論で賦課方式をとるべきであると主張をいたしております。それに対して政府なり——政府はほとんど言っておられませんけれども、自民党なりの意見では、野党の熱心な内容については敬意を表する、しかし、そのような、将来に労働者の生活が、国民の生活が非常に豊かになるということは、なかなか予想がつかぬ、したがって、野党案にその点で賛成することはできないということを言っておられるわけであります。
ところで、これからも政府で、私ども野党が政権を担当すれば、完全に低賃金体制をなくし、重労働体制をなくし、物価高を押え、そして零細な自営業者の生活を向上するようにして、私どもの想定した状態にする決心であります。政府、自民党は野党と立場が違いますけれども、政府、自民党といえども、当然、労働者や農家やあるいは零細企業者その他国民の生活を向上したい、一部の独占資本が太るだけで、多くの国民がどうなってもいいという考え方には立っておられないと思うのです。そのことについて二階堂官房長官から、田中内閣を代表して、労働者や農家やあるいは中小零細企業者、多くの働く国民の生活を充実する政策を、自民党としても、現内閣としても、この内閣がいつまで続くかわからないけれども、その間においては熱心に推進するお気持ちがあろうと思うので、その点についての二階堂官房長官の御所見を端的にずばりと伺っておきたいと思います。
この発言だけを見る →政府側あるいは政府案を支持しておる自民党側の理屈としては、賦課方式をとれば、いまその方向に強力に進めば、世代間の均衡を欠くことになる。世代間の不公平になる。いまの被保険者や支給を受ける人はいいけれども、将来、昭和八十五年をピークとするこの辺の国民なり労働者の負担が非常にふえるから、このように賦課方式に踏み切ることはできないということが、政府並びに自民党の論点であります。自民党を代表して野党案に質問した橋本龍太郎委員の質問にもその趣旨がございます。そこで、野党のほうはこれに対し、世代間の均衡は必要であるけれども、これは形式的均衡であってはならない、実質的均衡でなければならない。いまの国民は、いまの労働者は、低賃金と重労働、そうして非常にウナギ登りの物価高あるいは大衆重税、あるいはまたその他のことで非常に圧迫を受けているので、保険料の増大には非常に苦痛を感ずる。だから保険料の値上げをすべきではない。将来の国民、将来の労働者は、当然、低賃金、重労働というような資本の収奪体制はなくなるか、少なくなっているはずである。また、農業や商工業に従事をしておられる自営業者に対して、大資本の零細なそういう自営業に対する圧迫も少なくなるので、その方々の収入なり生活も非常に豊がになっていなければならないはずである。したがって、そのピーク時において、将来の世代の人は自分の先輩のための年金の通常負担については快くこれを負担する、その負担を実質的に痛痒を感じないだけの収入と生活が保障されているはずであるということで、私どもは実質的均衡論で賦課方式をとるべきであると主張をいたしております。それに対して政府なり——政府はほとんど言っておられませんけれども、自民党なりの意見では、野党の熱心な内容については敬意を表する、しかし、そのような、将来に労働者の生活が、国民の生活が非常に豊かになるということは、なかなか予想がつかぬ、したがって、野党案にその点で賛成することはできないということを言っておられるわけであります。
ところで、これからも政府で、私ども野党が政権を担当すれば、完全に低賃金体制をなくし、重労働体制をなくし、物価高を押え、そして零細な自営業者の生活を向上するようにして、私どもの想定した状態にする決心であります。政府、自民党は野党と立場が違いますけれども、政府、自民党といえども、当然、労働者や農家やあるいは零細企業者その他国民の生活を向上したい、一部の独占資本が太るだけで、多くの国民がどうなってもいいという考え方には立っておられないと思うのです。そのことについて二階堂官房長官から、田中内閣を代表して、労働者や農家やあるいは中小零細企業者、多くの働く国民の生活を充実する政策を、自民党としても、現内閣としても、この内閣がいつまで続くかわからないけれども、その間においては熱心に推進するお気持ちがあろうと思うので、その点についての二階堂官房長官の御所見を端的にずばりと伺っておきたいと思います。
二
二階堂進#14
○二階堂国務大臣 ただいま八木先生からうんちくを傾けた年金に関する政策的な考え方をお述べになりまして、私も傾聴いたしました。自民党といえども、政府といえども、いま働く勤労者の立場を無視して政治がやれるものではないということは、これはもう申し上げるまでもございません。ただ、その進め方や政策の具体化につきまして、多少いろいろな立場の違いもございまして御批判をいただいていることは当然でございますが、私どもも、勤労者の立場、働く人の立場を十分考えて今後も政策に取り組んでいかなければならぬ、これはもう当然のことだと考えております。そういう方向で今後も政治に全力をあげてまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →八
八木一男#15
○八木(一)委員 二階堂官房長官、要務のほうに行っていただいてけっこうであります。
いま内閣を代表して二階堂官房長官からの御答弁がありました。野党は、働く国民大衆のためにほんとうのよりよい生活を確立する、大資本の収奪がない、零細企業も圧迫されない世の中をつくるために、あらゆる点で野党四党は推進をしていきたいと思っております。そして自民党のほうも、当然、働く国民大衆のためにこのような、よい収入を得てそして豊かな生活ができる、そのような政策を進めるということが、いま二階堂官房長官から決意を持って明確にされたわけであります。したがって、来年に野党連合政権が私どもはできると思いますけれども、その予測がはずれて自民党内閣が幾ぶん続いたとしても、政治の方向は、働く国民大衆の生活をよくする方向に向かうわけであります。したがって、野党が——将来の国民は大きな収入が保障される、先輩に対する年金、その負担にたえることに痛痒を感じない収入と生活が保障されているということになろうかと思います。そうした場合に、われわれの主張しておる——いま苦しんでおる多くの国民大衆のことを考えれば、いまの人たちから保障料を増徴しよう、いまの人たちの年金をあまり多くしないでおこうというようなことは、憲法第二十五条の精神からして、断じて行なってはいけないのです。そのような、いまの国民の負担を増大しない、しかも、いま年金を必要とするこのような多くの国民に、生活のできる年金をつくっていかなければならない、そのためには賦課方式に踏み切らなければならないということになるわけであります。どうか厚生大臣は、一部の形式的な学者が厚生省の態度におもねて世代間均衡論というような言語道断な見解を出しておるものを、これを押しのけて、ほんとうに国民の立場に立って賦課方式に踏み切り、保険料の値上げをしない、全国民に生活のできる年金をつくるという考え方になっていただかなければならない。野党四党のこの提案の考え方をかみしめて、政府案のいまの欠点を、国会に、各政党に要請されて大きく抜本的に変えるという運動を厚生大臣みずからやられなければ、憲法第二十五条を尊重する、憲法第九十九条で憲法を順守する重大な責務を持つ国務大臣としての責任が果たせないと思うのです。このことについて積極的な答弁がなければ、厚生大臣は憲法を軽視をし、国務大臣として、国会議員としても適格性がないということになろうと思う。私は社会保障に非常に熱心な齋藤邦吉さんに前から心から敬意を表しておりますけれども、この重大な責任を負っておられるときに、憲法を順守し、社会保障を推進されるという決意を、いまのいま、さらに強く固められて、賦課方式に大きく踏み切る、保険料の値上げをしないように考えていく、全国民に生活のできる給付をするようにやっていく、そのような考え方を明確にしていただきたいと思うわけであります。
この発言だけを見る →いま内閣を代表して二階堂官房長官からの御答弁がありました。野党は、働く国民大衆のためにほんとうのよりよい生活を確立する、大資本の収奪がない、零細企業も圧迫されない世の中をつくるために、あらゆる点で野党四党は推進をしていきたいと思っております。そして自民党のほうも、当然、働く国民大衆のためにこのような、よい収入を得てそして豊かな生活ができる、そのような政策を進めるということが、いま二階堂官房長官から決意を持って明確にされたわけであります。したがって、来年に野党連合政権が私どもはできると思いますけれども、その予測がはずれて自民党内閣が幾ぶん続いたとしても、政治の方向は、働く国民大衆の生活をよくする方向に向かうわけであります。したがって、野党が——将来の国民は大きな収入が保障される、先輩に対する年金、その負担にたえることに痛痒を感じない収入と生活が保障されているということになろうかと思います。そうした場合に、われわれの主張しておる——いま苦しんでおる多くの国民大衆のことを考えれば、いまの人たちから保障料を増徴しよう、いまの人たちの年金をあまり多くしないでおこうというようなことは、憲法第二十五条の精神からして、断じて行なってはいけないのです。そのような、いまの国民の負担を増大しない、しかも、いま年金を必要とするこのような多くの国民に、生活のできる年金をつくっていかなければならない、そのためには賦課方式に踏み切らなければならないということになるわけであります。どうか厚生大臣は、一部の形式的な学者が厚生省の態度におもねて世代間均衡論というような言語道断な見解を出しておるものを、これを押しのけて、ほんとうに国民の立場に立って賦課方式に踏み切り、保険料の値上げをしない、全国民に生活のできる年金をつくるという考え方になっていただかなければならない。野党四党のこの提案の考え方をかみしめて、政府案のいまの欠点を、国会に、各政党に要請されて大きく抜本的に変えるという運動を厚生大臣みずからやられなければ、憲法第二十五条を尊重する、憲法第九十九条で憲法を順守する重大な責務を持つ国務大臣としての責任が果たせないと思うのです。このことについて積極的な答弁がなければ、厚生大臣は憲法を軽視をし、国務大臣として、国会議員としても適格性がないということになろうと思う。私は社会保障に非常に熱心な齋藤邦吉さんに前から心から敬意を表しておりますけれども、この重大な責任を負っておられるときに、憲法を順守し、社会保障を推進されるという決意を、いまのいま、さらに強く固められて、賦課方式に大きく踏み切る、保険料の値上げをしないように考えていく、全国民に生活のできる給付をするようにやっていく、そのような考え方を明確にしていただきたいと思うわけであります。
齋
齋藤邦吉#16
○齋藤国務大臣 非常に御熱心な御意見を含めての御質問でございます。私どもも、働く人の生活を守り、その生活の程度を向上させるということについては、八木先生に劣るものではありません。そして、お互いに国民の福祉のために努力をしていかなければならないと考えておるものでございます。
そこで、具体的な年金を生み出すための財政方式については、私もたびたび申し上げておりますように、私どもは長期安定、確実な年金支給というものが確保できるような財政方式というものをとらざるを得ないのであります。そういうふうな観点から考えてみますと、老齢人口が急激に増加しつつある現段階において、将来のいろいろな、皆さま方御提案になっておりますような、労使負担の割合を改めるとか、あるいは国の負担を増大せしめるとか、そういうことを前提にしての賦課方式にいま直ちに切りかえるということは困難ではないか、かように考えております。しかしながら、長い年金の財政の方向としては、お述べになりましたような賦課方式に切りかえていかなければならない、その点については、八木先生の御意見と私は全く同感でございます。問題は、そうした切りかえを一日も早く行なうか、行なわないか、これが一つの私どもの政府の政策努力であると思います。いま直ちにはできませんが、八木先生のお述べになりましたような気持ちは私も十分に理解をいたしておりますから、一年も早くそうした方向に移行するようにこれは検討しなければならない、そしてまた政策的な努力もしていかなければならない、こういうふうに考えておる次第でございまして、いまの段階では無理だが、将来は八木先生と全く同意見になる、同じ財政方式に変わっていくのだ、こういうふうに私も信念を持っているわけでございます。
そういうような過渡期においての保険料の増徴、これは現在の修正積み立て方式をとっている以上、やむを得ないことであると私は考えておるものでございます。
この発言だけを見る →そこで、具体的な年金を生み出すための財政方式については、私もたびたび申し上げておりますように、私どもは長期安定、確実な年金支給というものが確保できるような財政方式というものをとらざるを得ないのであります。そういうふうな観点から考えてみますと、老齢人口が急激に増加しつつある現段階において、将来のいろいろな、皆さま方御提案になっておりますような、労使負担の割合を改めるとか、あるいは国の負担を増大せしめるとか、そういうことを前提にしての賦課方式にいま直ちに切りかえるということは困難ではないか、かように考えております。しかしながら、長い年金の財政の方向としては、お述べになりましたような賦課方式に切りかえていかなければならない、その点については、八木先生の御意見と私は全く同感でございます。問題は、そうした切りかえを一日も早く行なうか、行なわないか、これが一つの私どもの政府の政策努力であると思います。いま直ちにはできませんが、八木先生のお述べになりましたような気持ちは私も十分に理解をいたしておりますから、一年も早くそうした方向に移行するようにこれは検討しなければならない、そしてまた政策的な努力もしていかなければならない、こういうふうに考えておる次第でございまして、いまの段階では無理だが、将来は八木先生と全く同意見になる、同じ財政方式に変わっていくのだ、こういうふうに私も信念を持っているわけでございます。
そういうような過渡期においての保険料の増徴、これは現在の修正積み立て方式をとっている以上、やむを得ないことであると私は考えておるものでございます。
八
八木一男#17
○八木(一)委員 いんぎん丁寧なお話でありますが、実際がありません。実際のことに対してのお答がございません。
将来というのは、どのくらいの近い将来かということをお答えをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →将来というのは、どのくらいの近い将来かということをお答えをいただきたいと思います。
齋
齋藤邦吉#18
○齋藤国務大臣 一言で、ざっと申しますと、二、三年程度の年金を支給するに足る積み立て金が確保される、これが非常に大きな目安としての条件だと思います。それから、老齢人口がほぼ落ちついてきておる、急激にふえたり減ったりしない、定常化してくる、これがやはり一つの条件だ、かように考えております。
この発言だけを見る →八
八木一男#19
○八木(一)委員 いまの二、三年程度ということは、これは一年でも二年でも、また半年でも、とにかく年金支払いのものに対処できるというものがあればいいわけです。三年とは限りません。一年くらいでも当然いいわけであります。特に、いまの状態では、二、三年程度の年金支給分だけの積み立て金というものとてんで違いまして、この数年間保険料を一つも取らなくても年金を払えるだけの原資があるわけです。ですから、これはあまり問題ではありません。
老齢の成熟度ということを言われました。そういうことでは、さっき申し上げたことをほんとうに聞いておられない。そして二階堂官房長官が言われたことは、あれはああ言うけれども、厚生大臣としてはそんなものは問題にしてないのだということになろうと思う。野党案に対する自民党や——政府は直接されませんけれども、批判というのは、もっともらしい理屈は、世代間の均衡ということだけであります。その世代間の均衡ということは、実質的均衡のほうがいいことは、政治のセの字を知っている者にとっては明らかだ。ただ、実質的均衡をほんとうにできるかどうか。それだけ労働者の生活がそのころに豊かになって年金保険料の負担にたえられるかどうか、零細業者がたえられるかどうかということだけである。それには、いま野党は、このような働く国民の生活をよくする政策を進めたい、近く連合政府をつくってそれを強力に進める。その見通しが不幸にして狂って自民党の内閣が続くとしても、自民党の内閣も、二階堂氏が言われたように、そのような働く国民の生活を向上させる政策をやるというわけであります。それを、いまの状態、低賃金、重労働、そして物価高で国民の生活が圧迫されている状態、それが続くと仮定して、将来の国民の負担がたえられないということをあなた方は言っているわけだ。
そうなると、あなたは、自民党、田中内閣を代表して、働く方々のための生活を充実する政策をすると言っている方向に反して、国務大臣の一人として、労働者、働く零細事業者がまだまだ生活の圧迫を受けるような政策を続けるのだということをあなた自体持っているということになるわけだ。齋藤厚生大臣は、そのような働く国民大衆を圧迫する諸政策をこれから続けるべきであるという御意見をお持ちなのかどうか、明確にお伺いをしておきたいと思います。
この発言だけを見る →老齢の成熟度ということを言われました。そういうことでは、さっき申し上げたことをほんとうに聞いておられない。そして二階堂官房長官が言われたことは、あれはああ言うけれども、厚生大臣としてはそんなものは問題にしてないのだということになろうと思う。野党案に対する自民党や——政府は直接されませんけれども、批判というのは、もっともらしい理屈は、世代間の均衡ということだけであります。その世代間の均衡ということは、実質的均衡のほうがいいことは、政治のセの字を知っている者にとっては明らかだ。ただ、実質的均衡をほんとうにできるかどうか。それだけ労働者の生活がそのころに豊かになって年金保険料の負担にたえられるかどうか、零細業者がたえられるかどうかということだけである。それには、いま野党は、このような働く国民の生活をよくする政策を進めたい、近く連合政府をつくってそれを強力に進める。その見通しが不幸にして狂って自民党の内閣が続くとしても、自民党の内閣も、二階堂氏が言われたように、そのような働く国民の生活を向上させる政策をやるというわけであります。それを、いまの状態、低賃金、重労働、そして物価高で国民の生活が圧迫されている状態、それが続くと仮定して、将来の国民の負担がたえられないということをあなた方は言っているわけだ。
そうなると、あなたは、自民党、田中内閣を代表して、働く方々のための生活を充実する政策をすると言っている方向に反して、国務大臣の一人として、労働者、働く零細事業者がまだまだ生活の圧迫を受けるような政策を続けるのだということをあなた自体持っているということになるわけだ。齋藤厚生大臣は、そのような働く国民大衆を圧迫する諸政策をこれから続けるべきであるという御意見をお持ちなのかどうか、明確にお伺いをしておきたいと思います。
齋
齋藤邦吉#20
○齋藤国務大臣 わが自民党内閣は、労働者の生活を圧迫しようなんということは夢にも考えたことはございません。労働者の生活が年々向上されることを望み、それがための施策を行なっておることは御承知だと思います。
この発言だけを見る →八
八木一男#21
○八木(一)委員 それでは、将来の人たちが、先輩に対する年金の負担、そして自分も老齢等になった場合にそれだけの生活のできる年金を保障されている状態で、その年金保険料の負担に痛痒を感じないというような人たちに、形式的ではあるけれども、いまの労働者、国民よりも多くの負担をしてもらって、いま生活難にあえいでいる人たちから保険料を増徴しない、そして保険料とのタイアップで給付をしぼめているような状態をつくらない、いまから給付をふやすという考え方にならなければいけないわけでございます。この問題があなたの答弁は矛盾があります。将来の国民の生活をよくするというのならば、よくできるのだ。野党は全部よくしようと思っているわけですよ。いまのところ、あなた方の政党が内閣をつくれば、あと野党がつくる以外にありません。ファッショ政党がぽんと出てきて議席をたくさんとるというような状況も、いまのところ、ないでしょう。そうなればそうなるわけだ。そうなれば賦課方式の考え方を、即時とれなくても、大きく取り入れても、保険料の値上げをやめる、そして年金給付を全国民に即時ふやす、そういう方向にならなければいけないわけです。
政府案を出しておられるたてまえはありますけれども、国会の論議によってこの政府案の重大な欠陥を直してもらいたいというお気持ちがなければ、あなたは憲法二十五条の精神をわきまえていないということになろうと思う。政府案を出しておる手前がありますから、この政府の提案の法案が、野党四党案の精神に従って、国会のこの審議の中で国民のためによいものになることを期待をいたしますという御答弁をしていただきたいと思います。
この発言だけを見る →政府案を出しておられるたてまえはありますけれども、国会の論議によってこの政府案の重大な欠陥を直してもらいたいというお気持ちがなければ、あなたは憲法二十五条の精神をわきまえていないということになろうと思う。政府案を出しておる手前がありますから、この政府の提案の法案が、野党四党案の精神に従って、国会のこの審議の中で国民のためによいものになることを期待をいたしますという御答弁をしていただきたいと思います。
齋
齋藤邦吉#22
○齋藤国務大臣 わが党内閣は、たびたび申し上げておりますとおり、労働者の生活をよかれと思って努力をいたしておるわけでございまして、政府提案の年金法案などは、厚生年金の例をお考えいただいてもおわかりいただけますように、既裁定年金受給者については二・二倍に高めるとか、あるいは二十七年勤続の方々には五万円にしよう、平均標準報酬の六割を保障しようではないか、これは私は思い切った改革であると思います。これはやはり画期的なものだ。今日までの年金は二万円水準でございます。それを今回五万円水準にしよう、まさしくこれは労働者の生活の向上のためにいかに自民党政権が努力しているかということの証左であると私は考えております。
ところで、賦課方式の問題でございますが、八木さんを中心にしてお出しになりました野党四党案というものを見ますと、現在のような労使折半の方式あるいは国の負担はそのままだという制度で続けるならば、将来、昭和八十五年でございますか、その当時になりますと、保険料の負担というものは、全体の約三割になるわけであります。三割では重い。そこで、八木さんのほうの案は、御承知のように、労使の負担割合を七、三にしなければならない、あるいは国庫負担を増率しなければならない、そういう前提と申しますか、現在の段階においては仮定的前提でございます。その前提の上に立って、保険料負担を全体の一〇%にとどめよう、こういう案でございます。なるほど、一〇%になれば世代間の負担均衡というものはとれているでしょう。しかし、それにはもろもろの前提条件がある。それは八木氏に対して橋本君が質問をし、あなた自身が御答弁になられましたとおりであります。
そういうわけでございますので、私どもは長期安定した財政方式というものを責任をもって果たさなければならない、それがためには、いま直ちに賦課方式に切りかえるわけにはまいりません、こう申し上げておるわけであります。八木委員のお気持ちというものは私は十分理解しているのです。理解しておるからこそ、できるだけすみやかに賦課方式に切りかえるような政策努力はしなければならない。自然になるだろうというようなことを言うているのではないのです。なるべく一年も早く賦課方式に切りかえるような努力をしなければならない、ここまで私は思い切って言っているのですよ。ということであれば、あなたと私の意見の相違というものは、多少違うかもしれませんが、国民の福祉のために何を考え、何を願っておるかということについて私は共通なものがあると信じておるものでございます。
この発言だけを見る →ところで、賦課方式の問題でございますが、八木さんを中心にしてお出しになりました野党四党案というものを見ますと、現在のような労使折半の方式あるいは国の負担はそのままだという制度で続けるならば、将来、昭和八十五年でございますか、その当時になりますと、保険料の負担というものは、全体の約三割になるわけであります。三割では重い。そこで、八木さんのほうの案は、御承知のように、労使の負担割合を七、三にしなければならない、あるいは国庫負担を増率しなければならない、そういう前提と申しますか、現在の段階においては仮定的前提でございます。その前提の上に立って、保険料負担を全体の一〇%にとどめよう、こういう案でございます。なるほど、一〇%になれば世代間の負担均衡というものはとれているでしょう。しかし、それにはもろもろの前提条件がある。それは八木氏に対して橋本君が質問をし、あなた自身が御答弁になられましたとおりであります。
そういうわけでございますので、私どもは長期安定した財政方式というものを責任をもって果たさなければならない、それがためには、いま直ちに賦課方式に切りかえるわけにはまいりません、こう申し上げておるわけであります。八木委員のお気持ちというものは私は十分理解しているのです。理解しておるからこそ、できるだけすみやかに賦課方式に切りかえるような政策努力はしなければならない。自然になるだろうというようなことを言うているのではないのです。なるべく一年も早く賦課方式に切りかえるような努力をしなければならない、ここまで私は思い切って言っているのですよ。ということであれば、あなたと私の意見の相違というものは、多少違うかもしれませんが、国民の福祉のために何を考え、何を願っておるかということについて私は共通なものがあると信じておるものでございます。
八
八木一男#23
○八木(一)委員 答弁の機会を利用してなかなか政府案のPRをされたようでございますが、実はこの前の総選挙に、いま国会の中で議席を持っている五つの政党がみんな、年金をよくするということを言ったわけであります。そういう事態があって、いままでとは違うことは御承知のとおりであります。年金の問題は、もっと前から国論がもっとこれを推進するようにされていなければならない問題でございましたけれども、非常に仕組みがむずかしいために、そのことで世論が大きく推進されてまいりませんでした。それをほんとうは為政者が、政府が、国民のために必要であるというものであれば、制度がむずかしいために国論が推進されなくても、みずからそれをやっていかなければならないわけであります。あなたは、いま国民年金法、厚生年金法のことを言っておられた。国民年金法をよくしたというようなことを言っておられますけれども、自民党は国民年金法を、長いこと政権を持って政治を推進する責任を持ちながら、てんで考えておらなかった。昭和三十三年に社会党が国民年金法案を考えて提出をしてから、おくればせにああいうものを出してきて、社会党のものをまねをして、十分の一ぐらいに年金の仕組みをひん曲げて、そうして論理では完全に社会党案のほうがよかったが、多数だということでお粗末なほうの国民年金法案を通した。そのときに、スタートだからこれでかんべんをしてくれということを、総理大臣も厚生大臣も陳弁これつとめられたわけです。それは発足をしたら急速に伸ばすということを誓うのだということを再三言われております。これは速記録を全部お調べになると何カ所も出ております。それを、ほんとうにそれからよくしようとしてこられなかった。幾分は改定をしたけれども、物価の値上がりに相当したぐらいのものしか、してこられなかった。実質的に国民年金などはほとんど、それから十数年間、政府の手によってはよくされてこなかった。長年なまけられたわけであります。改定をするときに、相当大幅なことをしなければ、前のあやまちがこれは埋まらないわけです。長いことなまけておいて、こうならなければならないところをこうやっておいて、ここでこうやったから、かなりたくさん出した、思い切った、こんなことは、継続して政権を担当しておる自民党の方としては言える道理はないわけです。その間に野党が政権を担当しておったら野党も責任の一端を負いましょう。その間ずっとあなた方が政権を担当してきた。こう伸ばさなければならない、約束をしておいて、こうやっておいて、そしていまこうやったから、熱心に取っ組んだ、こんなことが言えることではないのです。あなた方が一生懸命考えたといわれるこの年金は、少なくとも野党四党案のところまで政府がみずから提出をし直さなければ、社会保障の重大な柱である年金制度についてほんとうの対処をしたとは言えないのであります。今後重大な反省を込められて、政府はこのように上げようとしておるということは言われてもよろしい、画期的なものだとか、全力をあげてやったとか、そういうことを言われるべきではない。画期的だ、全力をあげたということを言われたとしたならば、社会保障をほんとうにやる気がないこと、反対なことまで言っておられることになる。政府は出しても、はなはだ不十分です、まことに申しわけありません、国民全部にあやまりながら、将来はぐっと上げるのだから、いまのところはこれでごしんぼう願いますというぐらいの内容であります、こういうことで腹をきめられて——から宣伝をされないで、しかも五万円年金というような、いいかげんな言い方で、厚生年金は三万六千八百円、国民年金は制度上、何年か先のことは私どもも知っておりますが、しかし、それも付加保険料というようなものの必然の部分を除いたら四万円だ、そんなもので国民をだまかして五万円年金というようなふまじめな態度は、これから捨てていかなければならない。いままでふまじめな宣伝をしたのですから、あらゆる政府の広報で、もしこの審議が終わったならば、前に言ったことは誤りであります、正確なことはこうであります、そういうことを広報なさる責任があると思う。
そこで、賦課方式の問題である。賦課方式の問題であれば、いま言ったように同じ気持ちであるというならば、いまこの出されたときよりも、もっと前に賦課方式にする。少なくとも、いま修正積み立て金方式であるけれども、修正度をぐんとふやすということがなければ——いまおっしゃった賦課方式については基本的に賛成である、気持ちは同じであると厚生大臣はおっしゃいました。しかし、修正度をもっと強めるということを具体的に示されなければ、そのお考えは、口でおっしゃっても、ほんとうに心でおっしゃっていただいたことにならない。修正度をもっと強める、そのことは、保険料を引き上げないで済むということにつながります。そして給付をもっとふやすということにつながります。少なくとも急速に積み立て金方式の修正度を、いままで、提出するまで政府が考えておられたような修正度ではなしに、もっと強めるということをお約束をいただきたい。
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齋
齋藤邦吉#24
○齋藤国務大臣 私どもの提案いたしておりまする五万円年金法案というものは、たびたび申し上げておりますように、平均標準報酬の六割を保障しようという水準でございまして、あなたはそういうふうにおっしゃいますが、私どもにとりましては、これは国際的な水準から見て画期的なものであると私は信じておるものでございます。その点についてはあなたと全く意見は違うかもしれませんが、政府としてはさように考えております。国際的水準に一つも劣っていない、かように考えておるわけでございます。しかしながら、私どもはこれで満足するものではありません。経済社会の発展に即応して逐年改めるものは改めていく。したがって、今回においても、この年金額については、物価スライドをして貨幣価値の減価を防ぎましょう、そういう措置も講じておりますし、さらにまた、五年ごとには、いわゆる再計算期を早めるという問題もありますが、再計算をいたしまして、水準の引き上げも考えましょう、すなわち、私どもは今回の法律案ですべてもう能事終われりなどとは申しておりません。経済社会の進展に伴ってどんどん改めるものは改める、労働者の生活を守っていく、こういう考えであるわけでございます。そういうふうなことを考え、将来は賦課方式になるであろうし、また一日も早くそうなるようにしなければならないと申し上げておるわけであります。そういうふうな意味合いにおいて、私どもは保険料の増徴というものは、ある程度はやむを得ない。現在まさしく修正積み立て方式であります。私どもは平準の保険料率よりもずっと修正の度合いを強めております。しかも、先般出されました橋本私案が皆さん方の御協力により成立いたしますれば、政府はこれをどういたしますということを申し上げておるわけでありますが、それなども、一・五%アップ率を思い切って〇・三%も下げる、こういうことをしているじゃございませんか。それが修正の度合いを強めている証拠じゃございませんか。あなた方の意見のとおりにならなければだめだ、こういうことでは話にはなりません。私どもの誠意、努力を十分くんでいただいて、与野党とも国民のためだということでお互いに努力していくべきものである、私はさように考えております。
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八木一男#25
○八木(一)委員 いろいろおっしゃいました。西欧水準だ、だから画期的だといえば、いままで十数年間はほかの水準に比較して問題にならない、社会保障に不熱心な、ずばり言えば悪政を続けてこられたということの裏返しです。それは十二分に反省をしていただかなければならない。しかも、その画期的といわれたものは、そうではないんです。欧米諸国欧米諸国といって、かってなところで欧米諸国を使ってはいけません。日本の経済成長率は世界一だというその中で、低賃金と重労働と物価高と大衆重税と公害でみんな苦しんでいる、あらゆる点で国民が圧迫を受けている、そのひずみを直さなければならない時期であります。したがって、経済成長が世界一番の早さで進んでいる、そのひずみを受けて、ひずみについては対処をされていないということを考えたら、欧米諸国との比較なんということを、画期的、かような考え方ではいけません。社会保障こそ世界で一番高度のものをつくる、そういう考え方がなければいけないわけであります。かってなときに欧米水準を使われることはおやめになっていただきたいと思う。
それから次に、国庫負担の問題について御論議がありました。私どもは、特にそのように労働者を収奪をする、圧迫をする政策をやめよと言っております。しかし、いまの経済体制ですから、それをどんどん直していっても、その中で三菱や住友の人よりも一般の働く人は生活の格差がある、収入の格差があるという状態は、これは世の中画期的な社会改革が革命という形で行なわれない限り、そのことはなかなか縮まらない。縮まらないということになれば、やはりその間に格差が、縮小していくけれども、ある。現在は猛烈にある。そういうことを調整するるためには、直接税で取る、累進課税で取る、その財源をもって社会保障に金をつぎ込む、保険料負担を少なくする、そのことが絶対に必要であるわけです。それが必要であるという観点に立たなければ、あなたは社会保障を論ずる資格はありません。
そこで、厚生年金の国庫負担が一割五分から二割になったのはだいぶ前であります。前にそのような努力をされているのに、このような年金を画期的にやるときに、国庫負担率の増率を考えないというのは、何と怠慢なことでありましょう。国庫負担の増率を考えなければならない。いまの政府案は未熟なもので、それを考えていない。急速に国庫負担を増率しなければならないことをかみしめていただきたい。そのことをどのようにして具体的に推進するか。
厚生大臣、年金局長と相談しないで、答弁の前に相談しなさい。年金局長もいま言ったのは何だ。答弁をする前に知恵を合わせなければならないんだったら、相談してくだすってよろしい。途中でそんなよけいなおしゃべりはやめてもらいたい。
その国庫負担をどのようにして増率するか、そのことの決意を持っていなければならないけれども、決意を披瀝してもらいたいし、決意がなければ、あなたは社会保障を論ずる資格はない。厚生大臣は直ちにやめる、そうあるべきだと思う。どっちか、はっきり返答してもらいたい。
この発言だけを見る →それから次に、国庫負担の問題について御論議がありました。私どもは、特にそのように労働者を収奪をする、圧迫をする政策をやめよと言っております。しかし、いまの経済体制ですから、それをどんどん直していっても、その中で三菱や住友の人よりも一般の働く人は生活の格差がある、収入の格差があるという状態は、これは世の中画期的な社会改革が革命という形で行なわれない限り、そのことはなかなか縮まらない。縮まらないということになれば、やはりその間に格差が、縮小していくけれども、ある。現在は猛烈にある。そういうことを調整するるためには、直接税で取る、累進課税で取る、その財源をもって社会保障に金をつぎ込む、保険料負担を少なくする、そのことが絶対に必要であるわけです。それが必要であるという観点に立たなければ、あなたは社会保障を論ずる資格はありません。
そこで、厚生年金の国庫負担が一割五分から二割になったのはだいぶ前であります。前にそのような努力をされているのに、このような年金を画期的にやるときに、国庫負担率の増率を考えないというのは、何と怠慢なことでありましょう。国庫負担の増率を考えなければならない。いまの政府案は未熟なもので、それを考えていない。急速に国庫負担を増率しなければならないことをかみしめていただきたい。そのことをどのようにして具体的に推進するか。
厚生大臣、年金局長と相談しないで、答弁の前に相談しなさい。年金局長もいま言ったのは何だ。答弁をする前に知恵を合わせなければならないんだったら、相談してくだすってよろしい。途中でそんなよけいなおしゃべりはやめてもらいたい。
その国庫負担をどのようにして増率するか、そのことの決意を持っていなければならないけれども、決意を披瀝してもらいたいし、決意がなければ、あなたは社会保障を論ずる資格はない。厚生大臣は直ちにやめる、そうあるべきだと思う。どっちか、はっきり返答してもらいたい。
齋
八
齋
齋藤邦吉#28
○齋藤国務大臣 国民年金も同じでございますが、私は、こういうふうな年金というものについては、ほんとう言うと、いまの国庫負担率というものは調整がとれていると思っているのです。厚生年金の二〇%、これはやはり相当思い切った額でございますよ。しかも今度は既裁定年金受給者については、八木委員は、三万六千円きりならぬだろうとおっしゃるけれども、既裁定年金受給者八十万のうちの六割というのは二十年の老命年金ですね。その方々は、平約すると四万一千円から四万六千円になる。私何べんも言うのだが、その数字を覚えていただけないのです。八木先生はいま三万六千円とおっしゃるけれども、平均が四万一千円から四万六千円なんです。そういうふうに上げた場合の金額も現実的には国庫負担にかかっていくわけですから、率は同じであっても、国の財政負担ということからいえば相当大きくなっているということも、十分これは理解していただかなければならない。だから、そういうことを考えてみれば、厚生年金の例を引いて申しますれば、二〇%というのは相当思い切った額だ、かように考えておるわけでございまして、私はいま直ちにこれを増率するなどということは全然考えていないということをはっきり申し上げておきます。
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八木一男#29
○八木(一)委員 全然考えていないというようなことはおっしゃるべきでありません。これは取り消していただきたいと思います。あとの答弁で取り消せばいいが、取り消さないなら取り消さないで私どもは覚悟があります。
〔委員長退席、伊東委員長代理着席〕
それから、この前の予算委員会の質問のときに、あなたは法律違反をしているということを私は申し上げました。社会保障制度審議会設置法第二条第二項ということを繰り返しあなたに——まあ年としては二つ先輩ですから、御指導を申し上げたと言っては先礼にあたるけれども、あなたは社会保障制度審議会を社会保障制度調査会と、何回教えても間違えるように、ほんとうにこの問題を無視しているんですね。それで、この社会保障制度審議会に、社会保障の問題については、企画、立法、運営の大綱については、あらかじめ政府がはからなければならないということになっている。ところが、あなた方は立法ということだけをかってに解釈して、法律案をかってにつくって出せぱそれでいい。企画のときからあらかじめはからなければいけないんですよ。法律違反をしているのです。いいです、その問題は。ほかの問題にいきますけれども、あとであなたの答弁いかんによっては、あなたは法律違反をしているので、法律違反をしている者は、少なくとも大臣とか国会議員の資格はないということになるわけですよ。これから覚悟して聞いてください。
そういうことですが、社会保障制度審議会という、厚生大臣としては全部かみしめて、それを参考にしなければならない問題を忘れているわけです。昭和三十七年に社会保障に対する重大な勧告があったことを御承知でしょう。財政の部分だけ申し上げます。そのときに、昭和三十五年の水準は十年おくれで、日本が四十五年で追いつくためには——これは政府の各省の次官もみんな入っているのです。自民党の議員さんも入っているのです。いわゆる政府側の好きな学識経験者も入っているんですよ。そこで、どんなことがあってもという勧告が出ておるわけです。その勧告書の中に付属に試算表がつき、それから趣旨として、試算表は二七%になっていますが、昭和四十五年になったなら一般財政の——辻君もよく聞いておきなさい。一般財政の二五%はどうしても社会保障費に出さなければならないということになっている。ことしの予算は十四兆何がしです。割ればすぐわかります。三兆八千億くらいの支出に昭和四十五年度でなっていなければならないのですよ。四十八年度はもっと多いでしょう。四兆をこしていなければ最小限度の責任を果たしたことにならない。政府のほうはたった二兆。兆ということばでおどかして社会保障をよくしたようなことを言っているけれども、たった二兆。たったですよ。四兆と二兆の差は二兆。二兆円というものを社会保障費に使うとすれば、健康保険関係やあるいは児童扶養手当や、いろんなことに使うでしょう。少なくともこの年金の国庫負担を、厚生年金を二割を三割に上げる、国民年金の保険料に対する五割、給付に対する三分の一を、保険料に対して十割、給付に対して五割、そのくらいに当然しなければならない。不勉強だから、あなたはそういうことができないのです。そして大蔵省の、国民のための政治を考えないで独占のためを考えるようなやり方、そして各省の予算を値切ればいいというようなことをやっている主計局のやり方。主計局というのは、国民のための政策を実現するための予算の裏づけの原案をつくるところです。ところが、主計局というのは、なたをふるうことだけが仕事だと思っている。全くその任務を忘れている。そういうような連中の抵抗のもとに、要求してはねられたんじゃなくて、要求してもだめだろうという腰抜けの根性で要求もしない。そういう状態の中から国庫負担を上げられないということを言っている。政治をほんとうに推進をする、社会保障をほんとうに推進をする立場から恥ずかしくないのですか。国庫負担は一切考えません、よくもそんなことが言えたものだ。直ちにそれは取り消していただいて、国庫負担の増率のために政治生命をかけて前進をする、その誓いのことばがなければ、直ちに辞表を出してください。内閣総理大臣を呼んでください、このような社会保障に不熱心な厚生大臣の解任を要求しますから。
この発言だけを見る →〔委員長退席、伊東委員長代理着席〕
それから、この前の予算委員会の質問のときに、あなたは法律違反をしているということを私は申し上げました。社会保障制度審議会設置法第二条第二項ということを繰り返しあなたに——まあ年としては二つ先輩ですから、御指導を申し上げたと言っては先礼にあたるけれども、あなたは社会保障制度審議会を社会保障制度調査会と、何回教えても間違えるように、ほんとうにこの問題を無視しているんですね。それで、この社会保障制度審議会に、社会保障の問題については、企画、立法、運営の大綱については、あらかじめ政府がはからなければならないということになっている。ところが、あなた方は立法ということだけをかってに解釈して、法律案をかってにつくって出せぱそれでいい。企画のときからあらかじめはからなければいけないんですよ。法律違反をしているのです。いいです、その問題は。ほかの問題にいきますけれども、あとであなたの答弁いかんによっては、あなたは法律違反をしているので、法律違反をしている者は、少なくとも大臣とか国会議員の資格はないということになるわけですよ。これから覚悟して聞いてください。
そういうことですが、社会保障制度審議会という、厚生大臣としては全部かみしめて、それを参考にしなければならない問題を忘れているわけです。昭和三十七年に社会保障に対する重大な勧告があったことを御承知でしょう。財政の部分だけ申し上げます。そのときに、昭和三十五年の水準は十年おくれで、日本が四十五年で追いつくためには——これは政府の各省の次官もみんな入っているのです。自民党の議員さんも入っているのです。いわゆる政府側の好きな学識経験者も入っているんですよ。そこで、どんなことがあってもという勧告が出ておるわけです。その勧告書の中に付属に試算表がつき、それから趣旨として、試算表は二七%になっていますが、昭和四十五年になったなら一般財政の——辻君もよく聞いておきなさい。一般財政の二五%はどうしても社会保障費に出さなければならないということになっている。ことしの予算は十四兆何がしです。割ればすぐわかります。三兆八千億くらいの支出に昭和四十五年度でなっていなければならないのですよ。四十八年度はもっと多いでしょう。四兆をこしていなければ最小限度の責任を果たしたことにならない。政府のほうはたった二兆。兆ということばでおどかして社会保障をよくしたようなことを言っているけれども、たった二兆。たったですよ。四兆と二兆の差は二兆。二兆円というものを社会保障費に使うとすれば、健康保険関係やあるいは児童扶養手当や、いろんなことに使うでしょう。少なくともこの年金の国庫負担を、厚生年金を二割を三割に上げる、国民年金の保険料に対する五割、給付に対する三分の一を、保険料に対して十割、給付に対して五割、そのくらいに当然しなければならない。不勉強だから、あなたはそういうことができないのです。そして大蔵省の、国民のための政治を考えないで独占のためを考えるようなやり方、そして各省の予算を値切ればいいというようなことをやっている主計局のやり方。主計局というのは、国民のための政策を実現するための予算の裏づけの原案をつくるところです。ところが、主計局というのは、なたをふるうことだけが仕事だと思っている。全くその任務を忘れている。そういうような連中の抵抗のもとに、要求してはねられたんじゃなくて、要求してもだめだろうという腰抜けの根性で要求もしない。そういう状態の中から国庫負担を上げられないということを言っている。政治をほんとうに推進をする、社会保障をほんとうに推進をする立場から恥ずかしくないのですか。国庫負担は一切考えません、よくもそんなことが言えたものだ。直ちにそれは取り消していただいて、国庫負担の増率のために政治生命をかけて前進をする、その誓いのことばがなければ、直ちに辞表を出してください。内閣総理大臣を呼んでください、このような社会保障に不熱心な厚生大臣の解任を要求しますから。