坂井弘一の発言 (懲罰委員会)
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○坂井委員 私は、公明党を代表いたしまして、議員小林政子君を懲罰に付すべしという稲村利幸君の動議に反対し、これを懲罰事犯として取り上げるべきでないという社会、共産、公明、民社、四党代表の田邊誠君の動議に賛成するものであります。
申すまでもなく、国会における議員の言論の自由は、これは保障されなければなりません。このことは憲法五十一条の趣旨に沿って、議員の発言はその信条、思想のいかんにかかわらず、自由にこれができると解されているのであります。
しこうして、三権分立のわが国において、国会は国権の最高機関であり、国会において初めて主権者たる国民から、総理も議員もともにその権限を与えられているのであります。
今回の小林政子君の発言は、国政に関して国民が抱いているさまざまな疑問や疑惑を取り上げ、それらを解明して国民の前に明らかにしようとしたものであります。
もとより小林君の質問は単なる風評や推測、憶測によるものではなく、たとえ数字の言い違いはあったとしましても、少なくとも登記簿謄本をもって具体的事実をあげて発言したのでありまして、その意図するところは、最近における目に余る土地買占めという反社会的行為を背景として、総理の政治姿勢を問いたださんとしたことは質疑の内容において明らかなところであります。
一方、自律の規制を順守することは、これまた議員に課せられた当然の責務であります。議員が国会においてその責務を感じ、職責を果たす場合、その発言の内容いかんによってはしばしば個人の名誉、国会の品位との関係においてその是非が議論されるのでありますが、それは議員は感情にとらわれることなく客観的な認識に基づいて、政治的な立場は異なれ、その考え方や信条、所信に違いはあっても、正々として率直にただすべきものはただすことが、言論の府たる国政審議の場に臨む議員のあるべき姿であり、即、議院の品位を保つゆえんであると信じます。
このゆえに、みだりに懲罰権をもって議員の政治的発言を抑圧することがあってはなりません。懲罰権が恣意的に行使される危険を厳に戒めなければなりません。これらの言論を抑圧すれば、議員の本来的な活動を不当に抑圧することになることは明らかであるからであります。
以上をもちまして、田邊君の動議に賛成し、稲村君の動議に反対する理由とさしていただきます。(拍手)