中村茂の発言 (物価問題等に関する特別委員会)
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○中村(茂)委員 いま国鉄の問題が出たわけですけれども、企画庁の立場からすればわかるけれども、政府全体の立場からは、そういうところでちゅうちょしていた場合に、思い切った政策が出てこないと思うのですよ。これは政府全体の中でも、やろうと思えばできるわけでありますから、いま言われましたように、やはりいろいろな問題もあろうと思いますけれども、世の中がびっくりするような手段をこの際何といっても編み出していかなければ、物価の上昇ムード、インフレムードというものはとめることができない。その点について強く要求しておきたい、こういうふうに思います。
特に土地問題に若干触れてみたいというふうに思うわけでありますけれども、大手商社の土地取得を三月決算で見ていきますと、トーメンの場合には百二十億、それから三菱商事、伊藤忠の場合にそれぞれ百億、丸紅五十億、三井物産四十七億、住友商事三十二億、日商岩井六億五千万、こういうふうに、非常に土地の取得が多くなっているわけでありますけれども、いま土地に対する投機、そして土地が値上がりしていく。公の地価の公示価格によっても、御存じのように三三・三%上昇しておる。そして、先ほど言いましたように、インフレムードの中でお金を物にかえるということで、お金が少しあるなら土地に手をつけよう、これは一般的な庶民をも含めた空気になってきておる。そういう中で、三月決算にも明らかなように、大手商社なども非常に多くの土地を買っている。そういうことを考えてみた場合に、土地こそ投機とインフレの先兵になっておる。土地が投機の対象になるという国は、私は聞いたことがありません。それが一番、投機の対象になってきておる。このことを考えてみた場合に、やはり土地問題というのは、これからの物価問題、あらゆる政策を含めて最重点にやらなければならないのではないか、こういうふうに考えるわけであります。
そこで、具体的な例で若干恐縮ですけれども、土地に関する具体的な例を申し上げて質問にお答え願いたい、こういうふうに思うわけです。
総合商社から本委員会に提出された土地の取得の資料があります。私は、その資料に基づいて二、三追跡調査をしてみたわけでありますが、その資料の中に、伊藤忠商事が取得した長野県の北佐久郡の望月町に千百五十九万三千平米、価格にして三億六千万円、それから同じ伊藤忠で、同じ地域でありますけれども、小県郡武石村というところに二千六百七十二万七千平米、これはお金にして八億九千八百万円。それから丸紅が取得したので南軽井沢、三百六十三万七千平米、十一億五千三百二十七万円、これはみんな別荘団地の造成であります。
そこで、これだけの三つのところの追跡調査をしてみたわけでありますけれども、ここで問題になりますのは、伊藤忠の買った二つの場所について、県、町、村と開発協定を締結した、こういうふうに備考に書いて、資料として提出しているわけであります。ところが、行って調べてみますと、自然保護協定は締結してありますけれども、開発協定はまだ締結してないわけであります。町村に聞いてみますと、いや、これから提出するように準備中であります、こういう報告をしております。
私は、自然保護協定を締結している、しかし開発協定は締結をしていない、それをどうして、開発協定を村、県と締結しているというふうにこの備考に書いて出したかということです。総合商社が、土地を多く買い占めた、しかし村、町にも十分協力してもらってその開発ということで、私どもはその目的に合わせて買っているのですというふうに、いかにも世論のきびしい批判を避ける、そういう意図であえてこういうことを載せてきているのではないか、こういうふうに疑わざるを得ません。しかも、いま申し上げた伊藤忠の二カ所の土地は、全部村、町の土地であります。それがどうしてこういうふうに——武石村の二千六百七十二万七千平米というのはちょっとした山、一山で武石の村の十分の一に当たります。十分の一の土地を伊藤忠商事に売ってしまって、それでこの本委員会に出した資料には、これから締結しようとする開発協定を、締結済みだ、こういうふうに出しております。
したがって、そういう間違った資料を出した伊藤忠については、本委員会の名前で厳重にひとつ注意をしておいていただきたい、こういうふうに私は思います。その点についてひとつ取り扱い方をお願いしたいというように思います。