田中正巳の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○田中正巳君 ただいま議題となりました法律案について、文教委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、大別すると、筑波大学以外の国立大学の新設、学部の設置その他国立学校の整備充実及び大学の自主的改革の推進に資するため必要な措置並びに新構想に基づく筑波大学の部分より形成されております。
 まず、筑波大学以外の国立大学の設置等の要旨を申し上げます。
 第一は、旭川医科大学を設置し、山形大学及び愛媛大学に医学部を置くこと。
 第二は、埼玉大学及び滋賀大学に大学院を置くこと。
 第三は、東北大学に東北大学医療技術短期大学部を併設すること。
 第四は、東京医科歯科大学に難治疾患研究所を、名古屋大学に水圏科学研究所をそれぞれ付置するとともに、千葉大学の腐敗研究所の名称を生物活性研究所に改めること。
 第五は、国立久里浜養護学校を設置すること。
 第六は、国立大学共同利用機関として、国立極地研究所を設置すること。であります。
 次に、大学の自主的改革の推進に資するために行なう学校教育法に係る必要な改善措置の要旨を申し上げます。
 第一は、大学に当該大学の教育研究上の目的を達成するため有益かつ適切である場合においては、学部以外の教育研究上の基本となる組織を置くことができること。
 第二は、医学または歯学の学部において医学または歯学を履修する課程については、専門課程と進学課程とに分けないことができること。
 第三は、大学に副学長を置くことができることとし、副学長は学長の職務を助けるものとすること。であります。
 次に、新構想に基づく大学として設置する筑波大学の要旨を申し上げます。
 第一は、同大学に大学院を置くこと。
 第二は、筑波大学に学部以外の教育研究上の基本組織として学群及び学系を置き、教育組織としての学群には、第一学群、第二学群及び第三学群並びに医学、体育及び芸術の各専門学群を置き、第一学群、第二学群及び第三学群には、それぞれ数個の学類を置くこととしており、また、これらの学群の教育に当たる教員の研究上の組織として専門分野に応じて編成する学系を置くこと。
 第三は、筑波大学に参与会、評議会及び人事委員会を置き、これらの組織及び権限等について定めること。
 第四に、筑波大学の設置に伴う東京教育大学の取り扱いについて定めること。であります。
 次に、副学長制度の新設等に伴う教育公務員特例法に係る改正の要旨を申し上げます。
 第一は、副学長の任免等について定めること。
 第二は、協議会を廃止し、協議会の権限を評議会の権限とすること。
 第三は、筑波大学の教員の任用等について定めること。等であります。
 なお、附則において、筑波大学は昭和四十八年十月一日に開学し、以後年次計画をもって整備を進めることとし、かつ、同校の母体である東京教育大学は昭和五十三年三月三十一日まで存続することにしております。
 その他、所要の規定を整備しております。
 なお、本案の施行期日等について、三月二十八日内閣修正が行なわれました。
 さて、本案は、去る二月十七日内閣から提出され、三月二十九日本会議において趣旨の説明が行なわれ、同日当委員会に付託、四月二十五日政府より提案理由の説明を聴取いたしました。
 次いで、五月九日から本案に対する質疑に入り、六月六日には、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党及び民社党を代表して長谷川正三君より、本法律案は、国立医科大学または医学部の設置等の第一条部分と大学制度の改革及び筑波大学設置の第二条以下の部分とがあわせ構成されており、これでは法律案の提出方法として不適当であるとともに、審議及び採決に不都合があり、不便である等の理由により、本法律案を撤回し、分離して再提出すべき旨の動議が提出されました。続いて本動議について討論、採決いたしました結果、起立少数をもって本動議は否決されました。(拍手)
 次いで、六月十五日には、桐朋学園理事木村正雄君外三名の参考人を、また、六月二十日には茨城県知事岩上二朗君外九名の参考人をそれぞれ招致し、各参考人より本案に対する忌憚のない意見を聴取するなど、きわめて慎重に審議をいたしました。
 質疑のおもなものとしては、大学の自治についての文部大臣の基本的見解、東京教育大学の移転を契機として、同大学における新大学のビジョンが決定されるまでの経緯並びに今回の新構想の筑波大学に至るまでの経緯、筑波大学の組織と大学の自治との関係、同大学に教育組織として学群、研究組織として学系を設けることになっているが、従来、教育研究が一体となっている学部組織をこれら両組織に分離する理由、学群・学系の教員会議の性格及び権限と従来の学部教授会のそれとの相違点、副学長、参与会及び人事委員会の仕組み、従来の大学の評議会と筑波大学の評議会との相違点、大学の学長等の任命についてのいわゆる拒否権の有無に対する文部大臣の見解、最初の学長及び副学長の人事に対する文部大臣の見解、国立医科大学、医学部の設置に係る地元の財政負担の問題等でありますが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 かくて、六月二十二日、本案に対し、安里積千代君から修正案が提出され、趣旨説明を行なった後、採決に入り、修正案を否決し、本案は原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。(拍手)
 なお、六月二十七日、二十八日の両日にわたり、本案について発言があり、次いで、自由民主党の委員よりは賛成、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党及び民社党の各委員よりは、それぞれ反対の意見表明が行なわれましたことを申し添えておきます。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    —————————————

発言情報

speech_id: 107105254X04819730629_017

発言者: 田中正巳

speaker_id: 10985

日付: 1973-06-29

院: 衆議院

会議名: 本会議