成田知巳の発言 (本会議)

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○成田知巳君 私は、日本社会党、日本共産党・革新共同及び公明党を代表し、ただいま議題となりました田中内閣不信任決議案について、提案の趣旨を説明し、同僚各位の全面的御賛成をいただきたいと存じます。(拍手)
 まず、決議案文を朗読いたします。
  本院は、田中内閣を信任せず。
   右決議する。
  〔拍手〕
 田中内閣誕生以来、今日まで一年有半を経過いたしましたが、各種の世論調査の示すように、田中内閣ほど国民の支持が短期間のうちに急激に低下した内閣はございません。(拍手)おそらく日本の政治史上空前であるだけでなく、絶後となるでありましょう。(拍手)この世論調査の示すものは、民意はすでに田中内閣から去っておるということであり、国民は一日も早く田中内閣が退陣することを求めておるということであります。(拍手)
 本決議案は、この国民の要求にこたえるものであり、いわば国民の名による田中内閣への告発状であります。(拍手)
 田中内閣不信任の具体的理由については、お手元に配付の文書に記載のとおりでありますが、以下、不信任の主たる理由を順を追うて明らかにしていきたいと存じます。不信任の最大の理由は、田中内閣の存在は日本の議会制民主主義の存立を危うくするものであり、憲法を守り民主主義の発展を願うわれわれとしては、田中内閣の存在を一日といえども許すことができないということであります。(拍手)総理及び自民党の諸君が、今国会で何が何でも健保、国鉄、筑波大学法、防衛二法の成立をはかろうとして、多数の力で会期の大幅延長を二度にわたって強行したのであります。田中総理は、会期延長を多数決で強行してでも、政府提出の重要法案を通すことは、責任政治、議会制民主主義のたてまえから当然だと言っておられますが、もしまじめにそのようなことを考えておるとすれば、総理は多数決原理と議会制民主主義の理解において全く無知であることをみずから告白するものであります。(拍手)
 多数決による強行採決の論理というのは、選挙によって多数を得た政党の政策は、すべて無条件に実現されるのが当然であり、国民がいかに反対しようと、議会内でどんなに反対党の強い抵抗があろうとも、強行採決に訴えてでもその実現をしていくのが議会制民主主義だという論理であります。
 しかし、この発想は、第一に事実認識において間違いがあり、問題のすりかえがあるということであります。(拍手)なぜならば、選挙の際の多数というが、最近の総選挙の結果が示すように、国民の自民党支持率は五〇%を割り、四六・七%であって、自民党は国民の半数の支持も得ていない政党であるということであります。(拍手)この国民の半数の支持も得ていない政党が、奇妙にも議席の数では多数を占めておりますが、それは、議員定数のアンバランスに端的にあらわれておる不合理な選挙制度と、金の選挙によりつくり上げられた、いわば虚構の多数だということであります。(拍手)
  〔発言する者あり〕

発言情報

speech_id: 107105254X06219730922_006

発言者: 成田知巳

speaker_id: 17493

日付: 1973-09-22

院: 衆議院

会議名: 本会議