山崎昇の発言 (議院運営委員会)

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○山崎昇君 発言を許されましたので、私から少し述べさしていただきたいと思うのです。
 私ども社会党は、今度の問題が起きましてから、この問題はきわめて重要な内容を含んでおると考えまして、今日まで冷静に討議に参加してまいりましたし、また私どもの意見も述べてまいりました。
 一番私が力点を置いておりましたのは、まず第一に、事実関係を正確に把握をすべきではないか、その上に立って私どもはそれに具体的な対処のしかたをすべきである、こら考えまして、今日まで委員長から報告のあったもの、事務局から報告のあったもの、また私ども野党内部でいろいろ相談したもの等々を私はまとめてみました。
 そこで、この機会に、その経過を私は時間を追ってまず明らかにしておきたいと思うのです。
 七月の三日に、衆議院で本会議の決議案が採択をされました。
 六月の二十九日に、参議院では第二号決議案と申しまして、日本共産党の決議案が提出をされました。
 七月の四日に第三号、第四号、第五号、第六号、これは第三号が公明党、第四号が社会党、第五号が民社党、第六号が自民党の案がそれぞれ提出をされました。
 この七月四日の午後三時の理事会におきまして、これらの扱いをどうするかという理事会の討議が行なわれました。しかし、これは、五党それぞれ案が出ておりますし、ここですぐまとめるということも困難であり、またきわめて各政党の持っております核政策に関連をする問題でありますから、これは各党に持ち帰って十分議論をすべきである、こういうことになりまして、それぞれ持って帰ったところであります。
 越えまして七月の五日、九時半から理事会が持たれました。共産党から休憩の話もございましたので、一たん休憩をした後、私どもはこの問題の討議に入ったわけであります。しかし、この間まだまだ各党の議運段階における意見調整まで至りませんので、それぞれ国対委員会等が持たれるということになりまして、私ども野党四党は、この五日の十時から午後五時半まで四回にわたりまして、各野党の国対委員長、あるいはときには第二院クラブの御出席等もいただきまして、私ども社会党である程度まとめました案を土台に検討をしていただきました。しかし、午後の五時半ごろになりましてから、公明、民社の方々は、とうていこれでは意見がまとまらないという意味で退場されまして、最終的には社会党と共産党との間に話し合いを行ないましたけれども、とうていこれは国対委員長会談として意見が一致をしない、そういうことになりまして、すべて議運理事会、国会の機関で議論をすべきである、こういうことになりまして、これは各党とも意見が一致いたしまして、御存じのとおり、七月五日午後六時から議運理事会が開会をきれました。
 私は、この午後六時の理事会に、社会党が案を出しておりましたけれども、各党の出しました案をいろいろ検討いたしました。その際に、一つの前提条件として私から申し上げました。それは、各党から議長に正式に提案をされておりますこの決議案を土台にして私は案をつくる以外にないのである、したがって、この正式に議長に提出されました案を土台にしまして、私ども最大公約数を得るとずればこういう案になると思います、こういう形で私は説明をし、提案をいたしました。その間、自民党、公明、民社の皆さんからそれぞれ賛意が表され、それぞれ出しております決議案を撤回をするということになりました。しかし、共産党の須藤さんから、この四党の案には賛成できない、共産党、最終的な案がこれでございます、ということでありましたが、印刷にされておりませんでして、口頭で読み上げられました。しかし、私どもは、まだ決議案の二号が出ており、さらに口頭では議論することになりませんから、その最終案は、この理事会の議題にすることはふさわしくないという私ども判断をいたしまして討議を進めたわけであります。
 その結果、私どもとしては自民、社会、公明、民社の四党の共同提案とすることにして、自民党が提案説明を行なう、社会、公明、民社はそれぞれ賛成討論を行なう、しかし、共産党からはそれに賛成できないので反対討論を行なう、討論の時間はそれぞれ先例等もあるから十分以内にする、また反対討論が一番先に行なわるべきであるから、反対討論を行なう共産党が一番最初に発言をする、それも確認をいたしますということになりまして、委員会審査省略の委員会を持つべきである、こうなりまして、この理事会は御存じのとおり、時間的に私は正確に申し上げますが、十八時から十八時二十三分までこの理事会がかかりました。十八時三十三分から十八時三十五分まで委員会が持たれまして、委員会審査省略、七月六日本会議上程をここできめたわけであります。
 ところが、そのあとたいへん問題が起きてまいりました。
 十八時三十分に共産党から、須藤理事が読み上げました決議案と同じ内容のものが文書で議事部に提出をされ、二号決議案が取り下げを行なわれました。十九時になりましてから、共産党の事務局から四党案に賛成するかもしれないという連絡が事務局に入りました。十九時二十分、賛成討論の通告が文書で行なわれました。十九時四十五分、まだ検討中だから棄権することもあり得る、賛成討論通告は一応保留してもらいたい旨の事務局に連絡が入りました。二十時十分賛成討論をしたいと正式にまた連絡がございました。二十時二十分、須藤理事から事務次長並びに議事課長と会見が持たれまして、賛成討論の通告、委員会審査省略には本会議でも反対する旨、さらに決議案は撤回しない旨の発言があった旨、理事会で正式に事務局から報告がございました。
 こういう経過を経まして、この問題が端を発してまいったわけであります。
 そこで私ども社会党は、こういう事実関係を基礎にいたしまして、いま委員長から論議をしてもらいたいという標題の第一に、「理事会決定とその後の共産党の態度変更の問題」という点が出されまして、第一に、議運理事会における各党の発言問題等がたいへん論議をされてまいったわけであります。
 そこで私は、いま皆さんに申し上げましたように、委員長の報告並びに事務局の報告、私どもが記録をいたしましたものを中心にしまして、いま時間を追って事実関係を明らかにいたしました。
 これからまいりまして、私ども正確ではありませんが、十九時二十分ごろ野党各党の国対委員長が記者会見を行なわれまして、その席上に星野、須藤両氏が出席をされて、反対から賛成に回るという趣旨の記者会見が持たれたと報告を受けているわけであります。
 そこで、私どもこの問題はきわめて重要な内容を含んでおる。一つは、国会の機関で議論をし決定されたことが、機関の以外のところで変更されるということになれば、どういう形で私どもは機関運営を行なうべきかという問題が提起をされてまいりました。
 もう一点は、正式に党の代表として私ども今日まで——私は二年目でありますが、須藤さんともずいぶんやりとりもありました。しかし、いずれも党の代表として理事が出席をして発言をし、決定をし、それに従って院の運営が行なわれてまいりました。それが個人の発言であるということになれば、これはまた大問題を含んでいるのではないか、こういう点から私ども今日まで議論をしてきたところでございます。
 したがいまして、私は、今回の問題は、単なる手続問題という意味よりも、もっともっと議会の民主主義の問題、あるいは議会の運営そのものを含んでおるのではないか、こういう私ども判断をいたしまして、今日まで実は討議に参加をしてまいったわけであります。したがって、いまここに議題とされておりますが、私はやっぱり遺憾である。それはどういうことかといえば、理事会の決定あるいは議運委員会の決定等があるにかかわらず、そこに何の連絡もなしに、いきなり記者会見でこれらの決定と百八十度違うことが述べられて、それが訂正したんだからいいではないかということになれば、私はこれは院の運営に責任を持つことができない、こういう意味で、この点は共産党にもやはり譲歩といいますか、反省といいますか、そういうことのないように私ども求めざるを得ないのではないか、こう一つ判断をいたします。
 第二は、個人の発言問題に関連をするわけでありますが、これもまた私は理事会で申し上げました。それはいま皆さんに時間で申し上げましたが、須藤さんが最終案を述べましたのが、十八時から十八時二十三分に至る理事会であります。そして、ここで議院運営委員会を開いておる間に、十八時三十分、共産党から正式に八号決議案が議事部に提出をされているわけでありますから、これは須藤理事と、私は共産党との間に何のそごもないのではないか、須藤さんが共産党の意向を間違えて理事会で発言したということにはならないのではないか、この点を私は理事会でも申し上げました。
 したがって、これらのことを考えてみますと、今回のこの事件というのはきわめて重要な内容を含んでおると私ども判断をし、先ほど来申し上げておりますように、今日まで私ども発言をしてまいりました。特に私は重大視をいたしておりますのは、衆議院本会議におきまして、これは赤旗の記事でございますけれども、共産党の金子議員が発言をした内容が伝えられております。それは、今回、一致性というこれまでの慣例を踏みにじって四党案が本会議に提出されました、これは議会制民主主義に反するものであり、共産党はこれに強く反対をすると、こう述べられております。言うならば正規の——私は当否は別にいたしましても、委員会での正規の決定を正式に別な決定に取りかえることは、当否としては政党でいろいろ判断がございます。しかし、いずれにいたしましても、それすら議会制民主主義を踏みにじるというこの共産党の主張からいくならば、今回の共産党のとった措置は、どういうふうに私どもは理解をしたらいいんだろうか、私もかなり悩みました。議会始まって以来の事件だと言われるだけに、私は社会党のかつて議運理事をやられた方々を歴訪しまして、いろいろ過去の例、あるいは今日までの問題点等を尋ねてみましたけれども、なかなかいい案等もございませんでした。そういう意味で、私ども自身もきわめて私は悩んでこの問題の討議に参加をしてきた一人であります。
 しかし、いずれにいたしましても、いま私はここで明らかにいたしたわけでありますが、こういう事実関係の上に立ちまして、私どもはあくまでも民主主義というのは手続が大事である、どんなにりっぱな決議案、法律案でありましても、誤った手続のもとでやることはたいへんだと私は考えております。そういう意味で多少時間かかっておりますが、理事会——かなりな理事会を開きましてこの問題についての議論を進めてきたわけであります。
 そういう意味で私はこの委員会で各党それぞれ、これは問題があろうと思いますが、いずれにいたしましても、事は国会の運営に関する重大な内容を含んでおるわけでありますから、十分なひとつ論議を願いたい、こう思います。
 かいつまんで私は私どものとりました態度と、私どもの考えておりますことと、さらに事実関係をここで明らかにして、社会党の一応の意見としておきたいと思うんです。
 あと、また問題別によりまして、私どもそれぞれ発言をさしていただきたいことを留保しまして、一応の発言を終わらしていただきます。

発言情報

speech_id: 107114024X02719730709_002

発言者: 山崎昇

speaker_id: 6197

日付: 1973-07-09

院: 参議院

会議名: 議院運営委員会