金丸信の発言 (建設委員会)
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○国務大臣(金丸信君) 昨年末建設大臣を拝命いたしました金丸信でございますが、いろいろ当委員会にはお世話になることが多いと思いますが、御叱正、御教導を切にお願いいたす次第であります。
建設行政の基本的な方針について、私の所信を申し述べたいと存じます。
わが国経済の急激な成長と都市化、工業化の進展に伴い、過密、過疎の進行、生活環境の悪化等国土利用と国民生活をめぐるいろいろのひずみが顕著になっております。これらの問題に対処し、国土の秩序ある総合開発を行ない、豊かな住みよい国土を建設することが目下の内政最大の課題であると考えます。
建設行政は、国土総合開発の中核的役割りをになうものであり、大いにその推進をはかってまいらねばならぬと存じます。すなわち、道路、河川、下水道、都市公園、住宅等の社会資本の整備を一日も早く行ないまして、国民生活の基礎をつちかうとともに、経済発展の基盤を整える必要があると痛感するものであります。
私は、昨年末建設大臣に就任以来常にこのことを念頭に置き、諸問題と取り組んでまいりましたが、今後とも与えられた職責を全うするため、全力を傾注して、国民の期待に十分こたえるよう建設行政を推進してまいる覚悟でありますので、よろしく御教導くださいますようお願い申し上げます。
以下、当面の諸施策について所信の一端を申し述べます。
第一に、土地対策についてであります。
いまや、国民的課題である土地問題につきましては、公益優先の観点に立って、土地が広く公正に国民に利用されるよう、総合的な徹底した土地対策を強力に実施する必要があることは言うまでもありません。
このためには、国の総力を結集してこれに当たる必要がありますが、去る一月二十六日地価対策閣僚協議会において決定され、同日閣議了承されました土地対策の新しい方針に従って総合的な施策を強力に推進してまいる所存であります。
まず、全国土にわたる土地利用計画を策定し、土地取引の届け出勧告制と開発行為の規制を強化し、適正な土地利用の確保をはかることとしています。
また、土地税制を改善して、土地の投機的投資と売り控えを抑制するとともに、地価公示を拡充して、公的評価体系の整備をはかります。
あわせて、宅地開発事業を強力に推進するとともに、公有地の拡大と国公有地の活用等により、宅地の大量かつ計画的な供給をはかる所存であります。
これらの措置を実施しますため、建設省におきましては、都市計画法及び建築基準法と地価公示法の改正を準備しております。
第二に、住宅対策についてであります。
住宅事情は、国民生活の中で衣食に比べ著しく立ちおくれている現状でありますが、住宅は国民生活の基礎をなすものであります。住宅事情を改善し、国民の要望にこたえることは、政府に課せられた重大な使命であると考えております。
このため、昭和四十八年度におきましては、第二期住宅建設五カ年計画の第三年度として建設省所管住宅五十三万七千戸を建設するとともに、規模の拡大等、質の向上を期することとしております。また、住宅金融公庫の貸し付け金について限度額の大幅な引き上げ、利率の引き下げ等貸し付け条件を改善するとともに、良好な賃貸住宅の建設を促進するため、土地所有者等の建設資金の融通について助成措置を講ずることとしています。
第三に、都市対策についてであります。
年々深刻化する都市問題に対処し、良好な都市環境を確保するため、大都市の再編、整備をはかるとともに、魅力ある地方都市の整備をはかることが必要であります。
このため、既成市街地の再開発と新市街地の計画的な整備を推進してまいりますとともに、地方中核都市の計画的な育成整備をはかるため、所要の制度の確立と機構の整備を講ずる所存であります。
都市施設の建設については、一そう推進してまいりますが、特に立ちおくれている下水道の整備を強力に進め、公共用水域の水質の汚濁の防止につとめる考えであります。
また、都市の緑を確保するため、都市公園の整備を推進するとともに、都市の緑地の保全に関し法制を整備する所存であります。
第四に、道路整備についてであります。
道路整備につきましては、交通需要の増大と多様化に対処し、国土の均衡ある発展をはかるため、昭和四十八年度を初年度とする総額十九兆五千億円の第七次道路整備五カ年計画を策定し、強力にその整備を進めてまいる所存であります。これにより、国土開発幹線自動車道を骨格として、日常生活の基盤となる市町村道に至るまでの道路網の整備を促進してまいります。
その整備にあたりましては、沿道の環境保全に十分配慮し、道路整備と環境との調和をはかるとともに、激増する交通事故に対処して、交通安全対策に特に意を用いるつもりであります。
第五に、国土保全についてであります。
国土の保全は、国政の基本であります。
このため、現在第四次治水事業五カ年計画に基づきその推進をはかっておりますが、最近における激甚な災害の発生状況と深刻なる渇水の実情にかんがみ、重要水系の整備、中小河川の改修、都市河川の整備等に重点を置き、治水施設の整備と水資源の開発を強力に推進する考えであります。特に、水源地域の対策について所要の制度を確立し、水資源の開発を促進してまいる所存であります。
海岸事業につきましては、海岸の保全とあわせて環境の整備を推進してまいります。また、災害の防止及び復旧事業を強力に進める所存であります。
なお、政府におきましては、国土総合開発に関する行政を総合的に推進するため、昭和四十八年度国土総合開発庁及び国土総合開発公団を発足させることを予定しております。これに伴い建設省及び日本住宅公団の業務の一部がそれぞれ引き継がれることになりますが、緊密な連携をとり、相協力して、国土総合開発行政を強力に推進してまいる所存であります。
以上、諸般の施策について所信を申し述べましたが、いずれも国民生活をささえる重要な問題でありますので、誠心誠意建設行政の推進につとめ、国民の期待にこたえる所存であります。よろしくお願い申し上げます。