小坂善太郎の発言 (本会議)

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○国務大臣(小坂善太郎君) 総理大臣あるいは農林大臣から御答弁がございましたので、これと重複しない範囲で申し上げたいと存じます。
 まず、過剰流動性対策のことでございます。これは御承知と存じまするが、一昨年のニクソン・ショックの際に、相当にわがほうがドルを買いささえたということから顕著になってきておると思うのでありますが、昭和四十六年度の外為の支払い超が四兆四千億円ばかりございます。また、同年度の銀行の貸し出し増加が十三兆一千億円でございまして、四十七年になりまして、この一月までを入れまして、外為の払い超が一兆三千億、銀行の貸し出し増加が十五兆五千億でございます。ちなみに、四十五年度の分は、外為の払い超が六千七百億円で、銀行の貸し出し増が九兆一千億円でございます。こうしたものが非常に過剰流動性となっておるわけでございますので、今年の一月十五日から日銀の預金準備率の引き上げという措置になりまして、これで大体三千億円ぐらい吸収したわけでございますが、これは乗数効果がございまして、三倍ないし五倍に働くと、こういわれておりまするが、さらに、今日、日銀の政策委員会で第二次の預金準備率を引き上げるという決定がなされると思います。しかし、これは限界効用の点から見ますると、すでに第一次の吸収があったあとで、また、その上積みでやるわけでございますから、さらにこれは五倍以上に働く、相当の効果があると思うわけでございます。そうした全般的な引き締めと、御承知のように、日銀の窓口指導を、あるいは土地の金融においてやり、あるいは大口の貿易商社の手形の割引の制限等においてやったり、いろいろ窓口指導をやっておるわけでございます。これは逐次効果が出ると考えております。現に、コール市場等では、少し金利が締まってきておるわけでございます。
 それと並行いたしまして、政府として、いろいろな面で行政指導をやっておるわけでございまして、私どもの立場からいたしますと、御指摘がございましたような大豆、木材に発した値上がりが、羊毛、綿糸、あるいは生糸というような国民の生活必需物資に及んでおる、はなはだこうしたことが行なわれることを遺憾に存じておりまして、何とかこうしたことを事前に食いとめるように私の立場からいろいろ申し上げておりまして、通産、農林御当局において御努力いただいておるわけであります。
 それについて、まずその行政指導をもっと強化しようということで、現在、実は昨日も通産省において大手商社を集めたりしていろいろ施策を練っていただいておりますわけですが、この行政指導の及ばざる点について、これを補完するものとして、新しい立法が必要ではないかということでございます。政府も、それはけっこうであろうと考えておりますが、これは各方面の御意見を伺いましてそうしたものをつくっていただいたらどうかということで、国会内の各党におかれましても、また、自由民主党におかれましても、いろいろと御努力いただいていることは承知しておりまして、ぜひひとつこの案をおまとめをいただきたい、こう考えて御期待を申しておるような次第でございます。政府といたしましては、全面的に賛成でございまして、できるだけの政府としての御協力をさせていただきたいと考えておるわけでございます。
 そういうことと関連いたしまして、一体、自由主義経済というものは、今後こういう事態を生むことに関連してどこへ行くのだろうという茶の間の御心配があるという点にお触れになりましたが、私は、私どもの立場からして、あくまでも個人の自由というものを中心とした経済が、わが国の国民生活をよりよくする上に適しておるのだと、こういう信念を持っております。ただし、この自由というものも、やはり公共の福祉というものによって制限され、また、公共の福祉のために用いられなければならないということは、佐藤さんの御意見と全く私は同様に考えておるわけでございます。そこで、マル公という価格を一般の権力によって公定する、公定価格をきめる、そしてそれによってさばいていくということではなしに、やはり取引の態様、行為そのものが、いま申し上げたような公共の福祉に反するようなことがあれば、これは規制しなければならないと、こういう行き方で行くのが適当ではなかろうかと、かように思っております次第でございます。
 以上をもちましてお答えといたします。(拍手)
   〔国務大臣愛知揆一君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 107115254X00719730302_012

発言者: 小坂善太郎

speaker_id: 32950

日付: 1973-03-02

院: 参議院

会議名: 本会議