吉田法晴の発言 (内閣委員会)
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○吉田委員 国事行為についても、国政上の権限がないという憲法の、いま文章は持っておりませんけれども、先ほど総務長官が引き合いに出されたようなあれがついておること、それから外国の元首が来られて羽田に着かれたときに、閲兵その他の行為の際にも、いろいろ配慮がなされておるようであります。
ところが、昨年ですか、一昨年ですか、訪欧の際に、その当時の福田外務大臣が随行をしたということ、私は、まあ、そのときの福田大臣の外交にも、彼自身の思惑というものがあったと思うけれども、外遊にどういう意味を持たせるかという意味で——これは、外国から見れば、いまお話しのとおりに、元首と思いがちなということもありましょう。そういう際に、現職の大臣が随行をするということは、どうであろうかと考えます。
それから、この間のキッシンジャーとの間に話があったとかなかったとかということになりますが、その事実を、ここでせんさくをしてもしかたがないと思いますが、日米共同声明の中に入り、あるいはそれを確認をするといいますか、話が出た場合に、新聞に書いてありますような、ニクソンの訪日、それから天皇の訪米というものが、双方の元首の相互訪問というように考えられたとしても、——新聞記事には、そういう元首ということばが使われておりましたけれども、使われたとしても、それは、やはりなかなか否定しにくい。そういういわば政府の扱い方に、やはり問題があるのではないかと私は思うのです。
あたかも政府が、元首であるがごとく、対外的にもそういうかっこうにする。現職の外務大臣がついていく、あるいはニクソンの訪日といわば引きかえにといいますか、相互的に天皇がアメリカを訪問される。それにも、その相互訪問についての、たとえば儀礼的な、先般のように、イギリスの皇室なら皇室に会われる、親善を深められるという程度ならとにかくでありますが、それが政治的に利用されるといいますか、意味を持たせるということになれば、やはり憲法の精神には反するのではないかと私は思うのです。
それが、元首の訪問であるかどうかという理解の問題と、それから政府のかかわり方に私は問題があると思うのですが、お二人、どういうぐあいに考えられますか、それぞれからひとつ御答弁を願いたいと思います。