吉田法晴の発言 (内閣委員会)

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○吉田委員 先年の、米国は入っていなかったと思うのですけれども、ヨーロッパ御訪問等についても、儀礼的だとおっしゃる。なるほど儀礼的でしょうが、同行をした外務大臣は、これは政府を代表して、対外的には任務を持っておりましょう、日本とイギリスあるいは日本とオランダとの間にですね。その現職の外務大臣が随行する天皇の御訪問が、純粋に儀礼的なものたり得るか、こういうことにこれはなってまいります。
 それから、この間は、日本の外務大臣がアメリカに行って、話をしたとかせぬとかいう話になるのですけれども、やはり二国間の外交関係の中に、天皇陛下を利用しようと思っているのか思っていないのかわかりませんけれども、客観的にはそういうことになるのであります。
 ひとつ、あとでお尋ねをしたいと思っておることですけれども、たとえばオランダに天皇陛下が行かれるときに、オランダで、これは反対デモといいますか、デモがあったという話です。戦争中に、オランダというか、インドネシアに日本からの侵略がありました。そして、あすこの白人俘虜を、日本に連れてきて、強制労働をさせました。これは鉱山だとか港湾、私は、鉱山におって知っておるのですけれども……。そうすると、オランダ人の中に、対日感情といいますか、戦争中の日本の軍といいますか、あるいは日本の行為についてのやはり感情が残っておる。それが、天皇のオランダ訪問を機会にして出たんだと思うのです。あるいは最中ではなく、前であったと思いますけれども、出た。そうすると、日本から考えますと、儀礼的で、オランダの王室との間の親善を深めるために訪問された。しかし外国人から考えますと、必ずしもそうも考えないところがございます。
 それに対して、政府が外交の関係にもし利用をしたり、あるいは外交関係の中において、ニクソンの訪日、それに対する天皇陛下の訪米といったようなことを計画し、あるいは閣議決定で行かれる、こういうことをいま言われますけれども、それには、やはり政治が、外交が関係せぬというわけにいかぬじゃないか、そのことを言っているところであります。
 外務大臣が随行をしたり、あるいは政治的に意味のある訪米をもし推進するとするならば、あるいは元首の相互訪問ととられたり、あるいはアメリカの対日関係の調整という問題があったり、あるいは日本の政府の対米関係の調整といったものにこれを利用しようとしないにしても、実際に日米関係の中に天皇が入られるということになるとするならば、象徴天皇は、国事には形式的に参加をされるけれども、それは内閣の責任でやる、あるいは象徴的な、儀式的なことだけをやられるんだという憲法の精神を越えて、昔の明治憲法下での天皇の地位のような動かし方になるのではないかということをお尋ねをしているわけであります。重ねて、総務長官の御答弁を願います。

発言情報

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発言者: 吉田法晴

speaker_id: 22988

日付: 1974-02-19

院: 衆議院

会議名: 内閣委員会