片岡清一の発言 (本会議)
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○片岡清一君 私は、自由民主党を代表いたしまして、国民生活安定緊急措置法案について、賛成の討論を行なうものであります。(拍手)
本法案は、今日までの質疑応答を通じて明らかにされましたとおり、物価の高騰その他のわが国経済の異常事態に対処し、生活関連物資及び国民経済上重要な物資について、価格の安定及び需給の調整に関する緊急措置を定めており、これらの諸措置の適時適切なる運用により・国民生活の安定と国民経済の円滑な運営を確保しようとするものであります。
現下の物価の高騰は、まさに異常であります。昨年末以来、木材価格の高騰に始まって、鉄鋼、繊維、大豆へと価格上昇は波及してまいりました。当初の価格上昇は、農産物の世界的な不作に触発された海外物価の高騰という一時的要因によるもの、及び国内過剰流動性の存在など、総需要抑制策の強化により抑制し得るものと考えてまいったのでありました。しかし、物価高騰の炎はおさまる様相を示しません。特に、最近に至っては、石油供給削減の影響を受け、物価は一段と暴騰するに至っております。
本年十一月の卸売り物価指数は対前年比三・二%、前年同月比では二二・三%上昇となり、現在はまさに憂慮すべき事態に直面しているといわねばなりません。このような異常事態に対処し、物価の高騰を押えるためには、もちろん総需要の抑制がはかられなければなりません。財政投融資規模の思い切った圧縮と、金融の引き締めをさらに強化し、石油削減による総供給の縮減に見合った総需要政策に加えて、国民生活の安定のためには、個別物資に対する対策も不可欠であります。きめこまかく個別物資の需要動向を把握し、必要に応じ特定物資につき価格の標準を定め、その安定をはかることはもとより、生産が不十分な場合には生産の促進を、輸入、輸送の促進をというように、価格、需給両面に適時適切なる措置が求められなければなりません。
本法案は、このような要請にこたえ、経済の異常事態の程度に応じ、緩急それぞれの手段により適切なる対処ができるよう措置されているところであります。
すなわち、価格の調整面においては、まず標準価格を設定し、これをこえて販売する者に対しては価格の引き下げの指示及び公表の措置がとれることとしております。
次に、標準価格制度によってもなお指定物資の価格安定がはかられないような事態に対処しては、特定標準価格を設定し、これを越えて販売した場合には、その差額を課徴金として徴収することとしております。
さらに、緊急事態に直面しては、物価統制令による統制額の設定と、これをこえて販売した場合の罰則の適用という強い措置が講ぜられることとされております。
一方、需給調整の面では、総需要抑制策の一環として、設備投資の抑制の指示公表を行ない得るとともに、供給確保の見地から生産、輸入、輸送等の指示等ができることとされております。さらに、供給が著しく不足する等きびしい事態に対応いたしましては、割り当て、配給等の措置をとり得ることとしております。
以上のように、本法案はまさに経済変動の実態に即応して、適時適切なる手段を講じ得るよう、万全の措置をとっているものと評価できるところであります。(拍手)
もちろん、本法は乱用されてはなりません。その運用にあたっては広く国民の声を徴し、その理解と協力を仰ぎ、直面する事態を的確に判断し、いたずらに弱い者いじめにならないよう適切な措置を講じなければなりません。また、いやしくも本法の乱用により官僚統制の弊におちいることは、厳に戒めるべきものと信じます。
政府が本法の期するところを真に生かし、適切なる運用をはかることを期待しつつ、経済の異常事態に対処するための本法の必要性及び緊急性を認識し、賛成を表明するものであります。(拍手)