村尾重雄の発言 (運輸委員会)

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○村尾重雄君 私は、民社党を代表して、政府提案の国鉄二法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案に対し、反対し、森中君提出の共同修正案に賛成いたします。
 まず第一の反対理由は、国鉄運賃の大幅値上げは物価全体に悪影響を及ぼし、なお一そう悪性インフレに拍車を加えるということであります。
 物価安定が国民の切実な要求であるにかかわらず、依然として記録的な物価高騰が続き、悪性インフレが一段と激化しているのであります。しかも、さきの石油製品再値上げは、行政指導によって極力値上げ幅を抑制しようとするものであって、近い時期に再度の大幅値上げが必至と言わなければなりません。こうして、ことし秋には不況下の物価高、いわゆるスタグフレーションという深刻な事態を懸念する声が強まってきております。目下の緊急課題は、悪性インフレを抑制することであり、そのためインフレが収束し、諸物価が安定するまでの間、公共料金を凍結すべきであります。
 私は、かかる観点に立ち、一段と悪性インフレに拍車を加え、国民の生活不安を助長する国鉄運賃値上げは断じて容認できないのであります。
 第二に反対する理由は、国鉄の経営方針をめぐって政府内の見解が食い違っていることであります。
 御承知のとおり、国鉄経営悪化の根本的原因は、政府が一方では公共性を強調し、政治路線や赤字路線をどんどん建設していながら、他方では独立採算性をたてにとり、思い切った財政負担を怠ってきたことにあります。こうした政府の国鉄経営に関するあいまいな方針のもとで、現行再建計画がスタートしたのでありますから、再建計画は必ず破綻することになりましょう。加えて、田中総理は、国鉄民営論を打ち出し、政府内部でさえその真意に関し激しい論議が展開されているのであります。政府の明確な国鉄経営に関する方針なくして、何で国鉄再建がなし得るのでありましょう。政府は、明確な国鉄経営方針に基づいた再建計画を確立すべきであります。私は、真の再建計画ないまま国民負担による運賃の値上げに断固反対するものであります。
 さらに、再建の当事者たる国鉄当局の姿勢についても、全く積極的な経営姿勢に欠けていることを指摘いたします。こうした当局の姿勢が、職場規律を乱していることは周知の事実であります。これでは国鉄再建は不可能であると断ぜざるを得ないのであります。したがって私は、かかる国鉄当局の惰性的経営姿勢が改善されないまま運賃値上げを実施することは容認できないのであります。
 私は、以上の数点について、政府の反省を強く要求し、反対討論といたします。

発言情報

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発言者: 村尾重雄

speaker_id: 1745

日付: 1974-03-30

院: 参議院

会議名: 運輸委員会