片岡勝治の発言 (文教委員会)

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○片岡勝治君 私もかって教員をしておりましたし、日教組の一組合員であったことがあるわけでありますけれども、私は国民に選ばれて国会議員になった一人であります。この点の認識は大臣としても、十分認識を変えていただきたいと思うわけであります。日教組から推薦して国会議員になれる、そういうシステムにはなっておりませんから。
 私が聞いておるのは、国会で何でもきめると、そういういろいろ御説明があったわけでありますが、もちろん、議会制民主主義というものは、日本の一つの政治システムとして確立をしなければならぬと思うのであります。しかし、いま大臣がおっしゃったように、何でも国会でということじゃないんです。つまり、憲法に認められた基本的な権利として、たとえば労働基本権というものについては、これは侵すべからざるものだ、つまり国会できめればそれでストライキ権というものを否定できるかというと、憲法はそういう点については幾つかの、ストライキ権だけではなくして、国会の機能そのものでも侵すべからざる基本的な利益というものは認めておるわけであります。オールマイティではないということなんです。あくまで憲法の定めた範囲内、その中で国会の機能というものを果たしていくわけですから、労働組合が賃金引き上げのために労働組合をつくり、あるいはストライキ権を行使して、みずからの生活を守るということは、これは侵すべかざる基本的な権利なんです。たまたま公務員の場合には、法律によってこれを禁止をしているという形にはなっておりますけれども、まあ、われわれが考えるならば、これは侵すべからざる一つの権利なんです。しかし、だからといって、公務員すべてが全く一般労働者のとおりにやっていいのかどうかということについては、それはいろいろ立場があるだろうけれども、基本的にはそういう考えに立つということが、これは民主主義の常道だろうと思うのです。そういうことからするならば、特にそれに加えて、今日の狂乱物価といわれる、まさに戦後の混乱した一時期を除けば、たいへんものすごいインフレ高物価時代に対して、労働者が立ち上がって、大規模なストライキをする。これは、通常の場合と違って、私は率直に言って相当同情すべき時期にある。その中における公務員のストライキについては、これはそういう背景というものが十分配慮されてしかるべきなんだということを主張しているのです。そういう配慮が全然ないところに、国民不在、労働者不在の警察行政、あるいは政府の政治姿勢があるのではないか、このように考えます。この点については、たいへん私はいまの両者の答弁を聞いておりまして、非常に冷たい政府の態度だな、もうちょっと同情ある態度の片りんでも見せてもらえればということを期待しておったのですが、たいへん冷たい。その冷たさを私を痛切に感じました。
 第二番目として、今回の春闘は、相当一定の時期を設定をして、その主張を実現しようということで計画をされたわけでありますけれども、十一日のストライキの夜手入れをした、こういうことなんです。そもそもストライキというのは、一つの争いがあるわけですからね。ストライキをだれもが好むわけではありません。これは労働者だって何も好んでストライキをやるわけではない。われわれもまた、国民の一人として、教職員が、あるいは運輸交通関係者がストライキをできればやらないでほしい、これはだれだってそう考えておる。どしどしやってください、やったほうがいいんだということは、そんなことを考えている人はだれ一人もおらぬわけであります。しかし、なぜストライキが行なわれるか、これは民間といわず、公務員といわずストライキに一つの争点がある。かりに賃金の値上げの問題にしても、三万円上げてくれ、いや二万五千円だ、そこに主張の差があるわけですから、争いがあるわけです。しかも今次春闘のような、国民春闘といわれる国民全体の生活を高めるための春闘ということになれば、まず、この争いに対して政府が、これは文部大臣も、警察もその争いに対してすみやかに解決をしていくということが本筋ではないのか。しかるに、ストライキということが、その形だけをとらえて好ましくないからといって一斉に手入れをして、警察権力によってこのストライキを事実上やめさせようという、こういう態度については、これはわれわれとして理解ができない。これは私どもの社会党という立場だけではなくて、国民の中においても、あるいは率直に言ってそれは一つの世論を代表するものといわれておる新聞の社説においても、ちょっとひどいじゃないか、当日の夜いきなり大規模な手入れをするということは、明らかに春闘を押える、そういう機能を果たすことになるのではないか。それよりも争いが一体何なのか、そういう点について、まず文部大臣、その争点の打開のために東奔西走するということであれば、これはまあわかるわけです。そういうことをしないで、いきなり大規模な捜索を開始したというところに私は今回の非常に特徴的な意味がある。一体文部大臣は、今次春闘のこの争点についてどれだけこの時点で努力をされてきたのか、具体的にひとつ御説明願いたいと思います。

発言情報

speech_id: 107215077X01019740425_008

発言者: 片岡勝治

speaker_id: 4723

日付: 1974-04-25

院: 参議院

会議名: 文教委員会