毛利松平の発言 (公害対策並びに環境保全特別委員会)

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○毛利国務大臣 先般、私は、はからずも環境庁長官を拝命いたしました。ここに就任のごあいさつを申し上げますとともに、環境行政に関し、抱負の一端を申し述べたいと存じます。
 今日、環境問題は、緊急に解決を要する重要な政治的課題の一つであり、私は、国民の健康を保持し、快適な生活環境を確保するという大きな目標のもとに、公害や自然破壊の防止のために、全力を尽くしてまいる所存であります。
 大気や水などの環境資源は限られたものであり、一たび破壊によって失われた環境を回復することは、きわめて困難なことであります。
 私は、このような認識のもとに、発生した環境破壊を、あと追い的に処理するという受け身の政策に終わることなく、長期的、広域的観点から環境破壊を未然に防止するとともに、すぐれた人間環境を創出するという前向きの政策を展開してまいる所存であります。
 具体的には、まず、公害の発生及び自然環境の破壊を未然に防止するため、各種の公共事業や地域開発にあたっては、その計画の各段階において、環境に及ぼす影響や防止策を事前に十分に審査する環境影響評価を、さらに積極的に推進し、その確立をはかってまいりたいと考えております。
 また、公害規制の一そうの強化をはかるため、各種公害に係る環境基準や排出基準の設定、見直し強化等、各種施策を総合的に推進してまいる所存であります。特に、いわゆる総量規制につきましては、先般大気汚染防止法の一部改正案を御審議いただいた際における当委員会の御論議を踏まえ、目下、硫黄酸化物について、その実施上の細目の検討を急いでいるところでありますが、硫黄酸化物以外の物質についても、技術的な問題を解決し、できるだけ早期に対象物質に加えることとしてまいりたいと考えております。また、水質汚濁対策といたしましても、すみやかに総量規制を導入すべく努力してまいる所存であります。
 自動車排出ガスの五十一年度規制につきましては、先般、自動車メーカー九社から、その技術開発状況等について聴取したところ、ほとんどのメーカーにあっては、現状において完全に五十一年度規制の目標を達成することは、困難であるということでありました。私といたしましては、できる限り、既定方針に沿った規制を実施したいと考えておりますが、内容が、技術的専門的なものでありますので、目下、中央公害対策審議会で御検討をいただいているところであり、この結論を待って、最終的な判断をいたしたいと考えております。
 また、公害による健康被害につきましては、公害健康被害補償法により補償給付の支給等の措置を講ずることとしておりますが、その実施上の細目について中央公害対策審議会で御検討をいただいた結果を踏まえ、このほど政令を定め、来たる九月一日から本制度を実施に移すことといたしました。
 公害の防止と並んで、いま一つ重要な環境行政の柱は、自然保護の推進であります。美しい国土、豊かな自然を保護し、これを次の世代に伝えるのは、われわれに課せられた責務であり、このため、昨秋明らかにした自然環境保全基本方針にのっとり、自然環境保全調査の結果をも参考として、原生自然環境保全地域等の地域指定の促進をはかるなど、積極的な自然環境保全政策を進めてまいる所存であります。
 以上、環境行政に関し、抱負の一端を申し述べましたが、これらの課題を達成するためには、予算面においても、また制度面においても、一そう充実をはかる必要があると考えます。
 私は、環境庁長官として、国民の健康の保持及び生活環境の保全を確保するという環境行政の使命を達成すべく、全力を傾けてまいる所存でありますので、皆様方の御支援、御協力を切にお願い申し上げる次第であります。何とぞよろしくお願いいたします。
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発言情報

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発言者: 毛利松平

speaker_id: 10370

日付: 1974-08-21

院: 衆議院

会議名: 公害対策並びに環境保全特別委員会