長谷川峻の発言 (社会労働委員会)

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○国務大臣(長谷川峻君) ただいま議題となりました雇用保険法案及び雇用保険法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 現行失業保険法は、施行以来、わが国の雇用失業対策の柱として重要な役割りを果たしてまいりましたが、この間に、わが国の雇用失業情勢は、基本的変化を遂げるとともに、いわゆる高齢者社会への移行や最近の雇用失業情勢に見られるような国際的あるいは国内的要因による失業問題等の新たな事態に対処していく必要性が生じてきております。
 政府といたしましては、このような経済社会の動向に適切に対処することができるよう、雇用に関する総合的機能を持った雇用保険制度を創設することとし、雇用保険法案及び雇用保険法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案を提案した次第であります。
 まず、雇用法案の内容の概要を御説明申し上げます。
 第一に、この法律案は、失業者の生活の安定をはかるとともに求職活動を容易にする等その就職を促進するために失業給付を行ない、あわせて、労働者の職業の安定に資するため、雇用構造の改善、労働者の能力の開発及び向上その他労働者の福祉の増進をはかるための事業を行なうことを目的といたしております。
 第二に、この法律案は、零細企業の労働者はもちろん、従来から課題とされていた農林水産業の労働者をも含めて、すべての労働者に適用することといたしております。
 第三に、高齢者社会への移行等に即応して、給付日数等の面で中高年齢者等就職の困難な者に手厚く措置するとともに、給付率の改善、全国的に失業状況が悪化した場合の給付延長制度の新設など失業補償機能の強化をはかることといたしております。また、日雇労働被保険者に対する給付についても、改善をはかっております。
 第四に、農林水産業の適用に伴い、季節、短期雇用労働者に対する失業給付を、その実態に即して、五十日分の一時金にするとともに、これらの者の資格要件は、最低四カ月二十二日で足りるようにいたしております。
 第五に、以上のほか、高年齢者の雇用の促進や不況の際の一時休業に対する援助によって失業を防止することなど積極的に雇用の改善をはかるための事業を行なうとともに、労働者の能力開発及び労働者の福祉のための事業を行なうことといたしております。
 第六に、保険料については、現行の千分の十三の保険料率を据え置きとしつつ、千分の十の部分は労使が折半して負担して失業給付に充てるものとし、千分の三の部分は使用者の負担として雇用改善事業等の三事業に充てることといたしております。また、高年齢者の就職の促進と福祉の増進のために、高年齢者に関し、労使の保険料負担を免除することといたしております。
 次に、雇用保険法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の概要について御説明申し上げます。
 この法律案は、ただいま御説明申し上げました雇用保険法案の施行に伴って必要とされる関係法律の規定の整備及び経過措置を定めるものであります。
 以上、二法案の提案理由及びその概要につきまして御説明申し上げました。何とぞ、御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
 次に、ただいま議題となりました労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 現在のわが国の労災保険の給付は、これまでの数次の改正により、ILO条約の水準に達しているところでありますが、最近における経済社会の諸情勢にかんがみ、業務災害または通勤災害をこうむった労働者及びその遺族に対する給付の一そうの改善をはかるため、労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案を提案した次第であります。
 次に、この法律案の内容の概要を御説明申し上げます。
 まず、労災保険給付の改善についてであります。
 第一に、障害補償年金及び障害補償一時金の額を、それぞれ約一二%引き上げることといたしております。
 第二に、遺族補償年金の額を、約一三%引き上げることといたしております。
 第三に、障害補償一時金、遺族補償一時金及び遺族補償年金の前払い一時金についても、年金給付と同様に、賃金水準の変動に応じてその額を改定することといたしております。
 また、これらの改善措置は、通勤災害に関する給付についても同様に行なうことといたしております。
 次に、船員保険の給付の改善につきましては、職務上の事由による給付について、労災保険の給付の改善に準じた改善措置を講ずることといたしております。
 以上のほか、労災保険の遺族補償年金の前払い一時金制度の拡充、中央労働災害防止協会の業務に化学物質等の有害性の検査の業務を加えること等の改正を行なうことといたしております。
 なお、この法律案は、公布の日から施行することといたしておりますが、労災保険及び船員保険の給付の改善等にかかわる部分は、国家公務員災害補償法等の改正にあわせて、昭和四十九年十一月一日から適用することといたしております。
 以上、この法律案の提案理由及びその概要につきまして御説明申し上げました。何とぞ、御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げる次第であります。

発言情報

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発言者: 長谷川峻

speaker_id: 17201

日付: 1974-12-21

院: 参議院

会議名: 社会労働委員会