中村茂の発言 (建設委員会)
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○中村(茂)委員 ここに「エコノミスト」二月二十五日号があります。その二十六ページに、「大島つむぎを破産させた日韓共同体——日本の資本進出がもたらす結末」「藤島宇内」。四、五ページにわたってありますが、この内容を見てみますと、大変な状況にあることが、いろいろつまびらかになっております。
そこで、非常に重要な点と、いま大島つむぎをめぐって、奄美で生活がこの大島つむぎの発展と同時にどういうふうに変わってきたかというようなことも若干ありますので、相当長いものでありますけれども、ほんの一節だけ紹介して、なお考え方をお聞きしたいというふうに思うのです。
ずっと、特に日本と韓国との歴史的な経過が書いてあって、「その結果は——一九七三年度、奄美の平均所得は本土の平均のわずか五二%にすぎない。奄美にはいる資本よりも本土に吸い上げられる資本の方が大きいという関係は一貫してつづいており、いまだに国内における植民地ともいうべき経済構造から脱却し切ってはいないのだ。とはいうものの、奄美だけの過去と現在をくらべるならばその生活水準は少しずつ向上してはいるようだ。一九六〇年末、私が奄美を訪れたとき、名瀬市では五世帯に一世帯が生活保護をうけているというありさまだったが、今日ではその比率は七%程度に減っている。名瀬市街もみちがえるように新しくきれいになった。しかしこれは政府の地域開発計画の成功によるものではなく、奄美の人々自身が粒々辛苦して自力で守り発展させてきた「生命産業」といわれている大島つむぎの生産の成果によるものであることを、奄美の人々は誰でも知っている。しかし、奇妙なことに政府はこの「生命産業」にはほとんど援助をしなかったのである。最近になって織子の養成や染色作業場などにわずか数千万円の補助を出すようになったにすぎない。ところが今日、この奄美の人々の生活をささえる最も重要な自立産業である大島つむぎが政府・総合商社の残酷な経済戦略によって破滅に追いこまれるかもしれないという危機がつくりだされてきた——。その危機は一九七〇年代にはいって生産されるようになった韓国のニセ「大島つむぎ」の日本への大量、急激な逆輸入によってもたらされた。この危機がはらむ意味は単に奄美だけの問題にとどまるものではない」。これはほんの一節ですけれども、言えば、奄美というものがいま壊滅状態にある。
新聞でもその辺は取り上げられて、韓国の生産したつむぎが大島つむぎという銘柄をつけて日本へどんどん逆輸入になってきている。しかも、いままでは生産約三十五万トンだったけれども、韓国から輸入が十万トンというふうに、順次韓国の生産が高まってきている。しかも、内地のしぼりを中心にするこの種の産業については、京都においても東京の村山においても壊滅状態になってきている、こういうふうに言われているわけであります。
ですから、私はただ単に、韓国から入ってきているつむぎを大島つむぎというふうに偽ったものを直す、これだけでは解決できないと思うのです。したがって、通産省は、この大島つむぎをめぐる韓国との関係についてどのように考え、大島つむぎの育成強化をどういうふうに考えていくかという点について明らかにしていただきたい、こういうふうに思います。