城戸謙次の発言 (公害対策並びに環境保全特別委員会)

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○城戸政府委員 各省庁の昭和五十年度環境保全経費等の概要について御説明いたします。
 まず、歳出予算について御説明いたします。昭和五十年度における環境保全経費の総額は三千七百五十一億円となり、前年度の当初予算に比べ三百五十五億円、一〇・四%の増加となっております。
 このうち、一般会計分は三千三百九十四億円と、前年度の当初予算に比べ二百四十六億円の増加となっており、各特別会計分は三百五十七億円と、前年度の当初予算に比べ百九億円の増加となっております。
 次に、事項別に予算の主要な項目について御説明申し上げます。
 第一に、各種基準等の設定につきましては、総額五億七千五百万円を計上しております。この経費は、環境庁等におきまして、環境基準及び排出基準の設定等の推進を図るためのものであります。
 第二に、監視取り締まりの強化につきましては、総額三十七億五千四百万円を計上しております。
 このうち、主要なものといたしましては、まず、環境庁におきまして、大気汚染及び水質汚濁の状況を監視測定するため、大気汚染監視等設備整備費九億九千八百万円、水質環境基準監視費二億九千八百万円を計上しております。
 また、環境庁、厚生省及び通商産業省におきまして、各種化学物質による環境汚染を防止するため、化学物質審査規制対策費四億六千八百万円を、運輸省におきまして、自動車の排出ガス検査体制の整備を図るための経費三億六百万円、海上公害の監視取り締まり体制の整備を図るための経費三億四百万円を、警察庁におきまして各種公害関係事犯の取り締まり強化を図るための経費二億七千三百万円をそれぞれ計上しております。
 第三に、公害防止事業助成につきましては、総額七十三億六千三百万円を計上しております。
 このうち、主要なものといたしましては、まず、環境庁におきまして、公害防止事業団助成等経費二十四億八千四百万円を計上しております。また、農林省におきましては、漁業に係る公害の防止、漁場環境維持保全等のための経費十億六千八百万円、赤潮被害をてん補するための養殖共済における特約の掛金補助に要する経費一億三千七百万円を計上するとともに、畜産公害の防止を図るため、畜産経営環境保全集落群育成事業費十七億五百万円を計上しております。さらに、通商産業省におきましては、金属鉱業等に係る鉱害を防止するため、金属鉱業事業団運営費七億九百万円を計上しております。
 第四に、公害防止関係公共事業等の推進につきましては、総額二千八百四十九億八百万円を計上しております。
 このうち、主要なものといたしましては、まず、下水道の整備を促進するため、建設省等におきまして、下水道事業費一千七百九十二億円を計上するとともに、特に来年度からは、新たに三次処理施設の建設、特定環境保全公共下水道の整備に着手することとしております。
 また、水質環境基準の達成等のため、公共下水道について、特別の地方債及び国庫補助金の分割交付制度を導入し、事業の大幅な推進を図ることとしております。
 さらに、廃棄物対策といたしまして、廃棄物処理施設の整備を促進するため、厚生省、運輸省等におきまして、廃棄物処理施設整備費二百七十一億百万円を計上しております。
 次に、特に最近におけるヘドロ汚染、農用地の土壌汚染等いわゆる蓄積性汚染の問題に対処するため、農林省におきましては、カドミウム等による汚染農用地の客土事業等に要する経費として三億二千万円を、運輸省におきましては、港湾内の汚泥しゅんせつ事業に要する経費として十五億六千五百万円をそれぞれ計上しております。さらに、通商産業省におきましては、休廃止鉱山における鉱害防止事業に要する経費として十七億八千万円を、運輸省におきましては、一般海域の清掃事業費として八億六千二百万円を、また、建設省におきましては、海域浄化対策事業費として一千四百万円をそれぞれ計上しております。
 また、防衛施設周辺及び公共用飛行場周辺における騒音問題に対処するために、学校等の防音工事助成、家屋の移転補償等を行うこととし、防衛施設庁におきまして二百九十六億五百万円、運輸省におきまして二百三十四億千二百万円をそれぞれ計上しております。
 このほか、都市における産業公害を防止するための緩衝緑地整備事業費として、建設省におきまして二十七億五千五百万円を計上し、また、地盤沈下対策として、農林省におきまして地盤沈下対策事業費二十一億六千五百万円、通商産業省におきまして工業用水道事業費十九億四千二百万円等をそれぞれ計上しております。
 第五に、公害防止調査研究の推進につきましては、総額二百四十八億八千万円を計上しております。
 このうち、主要なものといたしましては、まず、環境庁におきまして、各省庁の試験研究機関等における公害関係の試験研究の総合的推進を図るための経費として二十八億四千六百万円、公害研究所に必要な経費として十三億四千二百万円を計上しております。
 次に、農林省におきましては、農林漁業における環境保全的技術に関する総合研究を推進するため、四億六千万円の経費を計上するとともに、新たに休廃止鉱山関係地域においてカドミウム吸収抑制土壌改良事業を実施する等、土壌保全対策を推進するため、九億三百万円を計上しております。
 さらに、通商産業省におきましては、産業公害防止技術の開発を促進するため、重要技術研究開発費補助金二十四億二千万円を計上し、窒素酸化物の除去技術等の開発を重点的に進めるとともに、太陽エネルギー等の無公害な新エネルギーの開発を推進するため、新エネルギー技術研究開発費三十六億一千五百万円を計上しているほか、大規模な工業立地に伴う環境汚染を未然に防止するため、産業公害総合事前調査費として三億九千万円を計上しております。
 第六に、公害被害者保護対策の充実につきましては、総額七十億六千三百万円を計上しております。
 このうち、主要なものといたしましては、まず、環境庁におきまして、公害健康被害補償対策のために必要な経費として五十七億四千九百万円を計上しております。
 このほか、原因者不明の漁場の油濁による被害を救済するための経費として、農林省におきまして一億九千四百万円を計上しております。
 第七に、自然保護対策の推進につきましては、総額四百二十一億一千万円を計上しております。
 このうち、主要なものといたしましては、まず、自然公園等の維持管理のため、環境庁におきまして四億四百万円を計上しております。
 また、都市環境の緑化等を推進するため、建設省等におきまして、都市公園及び国営公園の整備のための公園事業費として二百七十六億五千五百万円を計上しております。
 次に、自然環境の中で良好なレクリエーション施設を整備するため、環境庁におきましては、自然公園等施設整備費二十三億二千百万円を、運輸省におきましては、観光レクリエーション施設整備費二億四千三百万円を計上しております。
 さらに、開発等に対して自然環境や史跡を保護するため、民有地の買い上げを実施することとし、環境庁におきましては、総額六十億円の交付公債を予定し、これに必要な経費として五億五百万円を、また、文部省におきましては、四十二億円の経費を計上しております。
 このほか、港湾における緑地、遊歩道等を整備するため、運輸省におきましては、二十億四千四百万円の経費を、また、海岸の環境整備を図り、その利用の増進に資するため、運輸省、建設省等におきまして七億四千五百万円の経費を計上しております。
 さらに、鳥獣保護対策の充実を図るため、環境庁におきまして一億四千三百万円を計上しております。
 以上申し上げました事項のほか、主要なものといたしましては、大気汚染地域等における公立小中学校の児童生徒の特別健康診断、移動教室及び学校環境の緑化促進事業を推進するための経費として、文部省におきまして六億四百万円を、廃棄物対策の一環として、クリーン・ジャパン運動の展開、廃棄物の再生利用の促進のための経費として、通商産業省におきまして三億二千三百万円をそれぞれ計上しております。
 次に、公害防止関係財政投融資について御説明いたします。
 昭和五十年度における公害防止関係財政投融資は、全体として、事業規模または貸付規模において、総額七千八百三十八億円を予定し、前年度の当初計画に比べて二千五百十六億円の増加となっております。
 まず、公害防止事業団におきましては、事業規模において千百七十億円と、前年に比べて三百五十億円の増加を図り、中小企業等の公害防止施設の整備等を促進することとしております。
 また、日本開発銀行におきましては、貸付規模において千四百十三億円と、前年度に比べ三百三十三億円の増加を図ることにより、企業の公害防止施設等の設置を円滑化するとともに、水銀汚染防止のための苛性ソーダ製法転換等を重点的に推進することとしております。苛性ソーダの製法転換につきましては、北海道東北開発公庫におきましても百億円の貸付規模を予定しております。
 次に、中小企業金融公庫におきましては、貸付規模を三百億円に、国民金融公庫におきましては、貸付規模を五十億円にそれぞれ拡充することとしております。また、農林漁業金融公庫におきましては、畜産経営環境保全施設に関し三十億円の貸付規模を、金属鉱業事業団におきましては、金属等の鉱山の鉱害防止工事等に関し三十七億円の貸付規模を、また、日本私学振興財団におきましては、私立学校の防音工事等に関し四億円の貸付規模をそれぞれ予定しております。さらに、東北開発株式会社におきましても、騒音防止工事等に関し二億円を予定しております。
 このほか、地方公共団体の下水道整備、廃棄物処理施設整備等の事業を推進するため、地方債計画において四千七百三十二億円を予定しております。
 最後に、公害防止関係の税制改正措置について、その主要なものについて御説明いたします。
 まず、昭和五十一年度の自動車排出ガスに係る保安基準に適合する乗用自動車に対する物品税について、その課税標準を昭和五十年度においては四分の一、昭和五十一年四月一日以降右の保安基準に適合しない乗用自動車の生産が認められる期間の終了する六ヵ月前までの間においては八分の一(窒素酸化物の排出量が一キロメートル走行当たり平均値で〇・六グラムを超えるものにあっては十分の一)それぞれ減額することとしております。
 また、電気を動力源とする乗用自動車で、右の保安基準に適合する乗用自動車と同種のものに対する物品税について、その課税標準を右の措置が適用される期間二分の一減額することとしております。
 このほか、所得税及び法人税における公害防止用設備及び廃棄物再生処理用設備の特別償却制度について、対象となる設備の範囲を拡大するとともに、公害防止用設備及び無公害化生産設備の特別償却制度等について、対象となる設備のうち適用期限の到来するものにつき、その期限を二年延長することとしております。
 さらに、事業協同組合等が公害防止事業団から譲り受けた土地を再譲渡する場合の所有権の移転登記に対する登録免許税の税率の軽減措置について、適用対象となる組合員等を中小企業者に限定した上、その通用期限を二年延長することとしております。
 以上をもちまして、昭和五十年度の各省庁の環境保全経費等の説明を終わります。

発言情報

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発言者: 城戸謙次

speaker_id: 28710

日付: 1975-02-18

院: 衆議院

会議名: 公害対策並びに環境保全特別委員会