公害対策並びに環境保全特別委員会

1975-02-18 衆議院 全215発言

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会議録情報#0
昭和五十年二月十八日(火曜日)
    午前十時三十一分開議
 出席委員
   委員長 渡辺 惣蔵君
   理事 田中  覚君 理事 藤本 孝雄君
   理事 森  喜朗君 理事 島本 虎三君
   理事 土井たか子君 理事 木下 元二君
      住  栄作君    戸井田三郎君
      八田 貞義君    渡辺 栄一君
      角屋堅次郎君    中島 武敏君
      米原  昶君    岡本 富夫君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (環境庁長官) 小沢 辰男君
 出席政府委員
        公害等調整委員
        会委員長    小澤 文雄君
        公害等調整委員
        会事務局長   宮崎 隆夫君
        科学技術庁原子
        力局長     生田 豊朗君
        環境庁長官官房
        長       信澤  清君
        環境庁長官官房
        審議官     小幡 八郎君
        環境庁長官官房
        会計課長    竹谷喜久雄君
        環境庁企画調整
        局長      城戸 謙次君
        環境庁企画調整
        局環境保健部長 橋本 道夫君
        環境庁自然保護
        局長      柳瀬 孝吉君
        環境庁大気保全
        局長      春日  斉君
        環境庁水質保全
        局長      大場 敏彦君
        資源エネルギー
        庁長官官房審議
        官       井上  力君
 委員外の出席者
        環境庁大気保全
        局自動車公害課
        長       小林 育夫君
        大蔵省銀行局特
        別金融課長   岡崎  洋君
        特別委員会調査
        室長      綿貫 敏行君
    —————————————
委員の異動
二月十八日
 辞任         補欠選任
  米原  昶君     中島 武敏君
同日
 辞任         補欠選任
  中島 武敏君     米原  昶君
同日
 理事坂本三十次君同日理事辞任につき、その補
 欠として田中覚君が理事に当選した。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 公害対策並びに環境保全に関する件(公害対策
 並びに環境保全の基本施策等)
     ————◇—————
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渡辺惣蔵#1
○渡辺委員長 これより会議を開きます。
 まず、理事辞任の件についてお諮りいたします。
 理事坂本三十次君から理事を辞任いたしたいとの申し出があります。これを許可するに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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渡辺惣蔵#2
○渡辺委員長 御異議なしと認め、よって、さように決しました。
 引き続き、ただいま辞任されました理事の補欠選任の件についてお諮りいたします。
 これは先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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渡辺惣蔵#3
○渡辺委員長 御異議なしと認め、よって、さよう決しました。
 それでは、田中覚君を理事に指名いたします。
     ————◇—————
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渡辺惣蔵#4
○渡辺委員長 公害対策並びに環境保全に関する件について調査を進めます。
 この際、昭和五十年度環境庁関係予算の説明を求めます。信澤官房長。
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信澤清#5
○信澤政府委員 昭和五十年度の環境庁関係予算案について、その概要を御説明申し上げます。
 昭和五十年度総理府所管一般会計歳出予算要求額のうち、環境庁予算要求額は二百二十六億九千七百六十三万九千円であり、これを前年度の当初予算額百五十四億七千六百九十六万円と比較すると、増加額は七十二億二千六十七万九千円であり、その増加率は四六・七%であります。
 次に、予算要求額の主要な項目について御説明いたします。
 第一に、公害対策について申し上げます。
 まず、大気汚染等防止対策及び水質汚濁防止対策については、環境基準の設定及び各種規制基準の強化を引き続き計画的に推進するほか、新たに日本近海における海洋汚染防止対策の確立に資するため必要な調査を行うこととしており、また、蓄積性汚染、自動車公害、新幹線の騒音及び振動並びに悪臭についての対策を確立するための調査を行うなど、九億六千三百六十七万円を計上しております。
 このほか、地盤沈下及び廃棄物対策費として七千七百六十五万円、土壌汚染防止及び農薬対策費として一億六千三百三十一万円をそれぞれ計上するなど、公害規制を強化する等のための経費として、総額十二億四百六十四万円を計上しているところであります。
 次に、公害監視設備整備費については、発生源監視設備整備費の充実を図るなど、地方公共団体の監視測定体制の整備を重点として、十四億三千九百十九万円を計上しております。
 環境保全企画調整等の経費については、環境影響評価の実施を促進するための経費、環境保全長期計画を策定するための経費のほか、新たに瀬戸内海環境保全臨時措置法に基づく基本計画の策定に必要な経費を計上し、これらを合わせて一億五千百四十七万円、また、公害防止計画についても一千三百二十五万円をそれぞれ計上しているところであります。
 次に、公害健康被害補償対策費についてであります。公害健康被害補償法に基づく被害者救済対策の推進を一層充実するほか、新たに水俣病センターを設立することとし、これらの経費として五十七億四千九百二万円を計上しております。
 公害防止事業団については、その事業規模を一千百七十億円に拡大することとし、これに伴う事務費等の助成費として二十四億八千四百二十九万円を計上しております。
 公害の防止等に関する調査研究の推進のための経費については、科学的な調査及び試験研究を一層促進するため、総額四十一億一千八百五万円を計上しております。
 このうち、国立試験研究機関等の公害防止等試験研究費として二十八億四千六百二十二万円を環境庁において一括計上し、各省庁の試験研究機関等における試験研究の総合的推進を図ることとしております。
 また、光化学スモッグに関する調査研究費一億八千二百万円、化学物質の審査判定のための基礎調査研究費一億二百万円、水質汚濁に係る総量規制導入のための調査研究費六千七百万円など、公害による健康被害、大気汚染、水質汚濁及び自然環境保全等に関する調査研究費として八億三千百八十三万円を計上し、必要な調査研究を進めることとしているほか、環境保全総合調査研究促進調整費として四億四千万円を計上し、関係省庁が所管する各種の環境保全に関連する調査研究の総合的な調整を図ることとしております。
 さらに、国立公害研究所に必要な経費として十三億四千二百二十七万円、公害研修所に必要な経費として一億一千百五十二万円を計上しております。
 以上、公害対策費の総額は百六十六億一千三百七十四万円であり、前年度の当初予算額に比し六十四億九十一万円の増額となっております。
 第二に、自然環境の保護整備対策について申し上げます。
 まず、自然公園等維持管理に必要な経費として四億四百十四万円、交付公債による民有地の買い上げ制度については、新たに国定公園にも拡大することとし、その事業費総額を六十億円と予定し、このために必要な経費として五億四百五十九万円を計上しております。
 鳥獣保護については、従来に引き続き渡り鳥の保護対策を推進するとともに、新たに自然保護行政と天然記念物行政との調整に基づいて、特殊鳥類等の保護事業を行うなど、一億四千三百四万円を計上しているところであります。
 さらに、国立公園等の整備を図るため必要な施設整備費として二十三億二千百七万円を計上しております。
 以上のほか、新たに自然環境保全目標基準を作成するなど、自然環境保全対策費として七千九百十九万円を計上しておりますので、自然環境の保護整備対策費の総額は三十四億五千二百四万円であります。
 なお、このほか建設省所管予算として、国立公害研究所の施設整備のため二十四億五千七百十一万円、公害研修所の施設整備費として七千九百七十九万円がそれぞれ計上されております。
 また、国立公害研究所の施設整備に係る官庁営繕の国庫債務負担行為として三十五億三千三百万円が予定されております。
 以上をもちまして、昭和五十年度の環境庁関係予算案の御説明を終わります。
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渡辺惣蔵#6
○渡辺委員長 次に、昭和五十年度環境保全関係各省庁予算について、便宜、環境庁から説明を求めます。城戸企画調整局長。
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城戸謙次#7
○城戸政府委員 各省庁の昭和五十年度環境保全経費等の概要について御説明いたします。
 まず、歳出予算について御説明いたします。昭和五十年度における環境保全経費の総額は三千七百五十一億円となり、前年度の当初予算に比べ三百五十五億円、一〇・四%の増加となっております。
 このうち、一般会計分は三千三百九十四億円と、前年度の当初予算に比べ二百四十六億円の増加となっており、各特別会計分は三百五十七億円と、前年度の当初予算に比べ百九億円の増加となっております。
 次に、事項別に予算の主要な項目について御説明申し上げます。
 第一に、各種基準等の設定につきましては、総額五億七千五百万円を計上しております。この経費は、環境庁等におきまして、環境基準及び排出基準の設定等の推進を図るためのものであります。
 第二に、監視取り締まりの強化につきましては、総額三十七億五千四百万円を計上しております。
 このうち、主要なものといたしましては、まず、環境庁におきまして、大気汚染及び水質汚濁の状況を監視測定するため、大気汚染監視等設備整備費九億九千八百万円、水質環境基準監視費二億九千八百万円を計上しております。
 また、環境庁、厚生省及び通商産業省におきまして、各種化学物質による環境汚染を防止するため、化学物質審査規制対策費四億六千八百万円を、運輸省におきまして、自動車の排出ガス検査体制の整備を図るための経費三億六百万円、海上公害の監視取り締まり体制の整備を図るための経費三億四百万円を、警察庁におきまして各種公害関係事犯の取り締まり強化を図るための経費二億七千三百万円をそれぞれ計上しております。
 第三に、公害防止事業助成につきましては、総額七十三億六千三百万円を計上しております。
 このうち、主要なものといたしましては、まず、環境庁におきまして、公害防止事業団助成等経費二十四億八千四百万円を計上しております。また、農林省におきましては、漁業に係る公害の防止、漁場環境維持保全等のための経費十億六千八百万円、赤潮被害をてん補するための養殖共済における特約の掛金補助に要する経費一億三千七百万円を計上するとともに、畜産公害の防止を図るため、畜産経営環境保全集落群育成事業費十七億五百万円を計上しております。さらに、通商産業省におきましては、金属鉱業等に係る鉱害を防止するため、金属鉱業事業団運営費七億九百万円を計上しております。
 第四に、公害防止関係公共事業等の推進につきましては、総額二千八百四十九億八百万円を計上しております。
 このうち、主要なものといたしましては、まず、下水道の整備を促進するため、建設省等におきまして、下水道事業費一千七百九十二億円を計上するとともに、特に来年度からは、新たに三次処理施設の建設、特定環境保全公共下水道の整備に着手することとしております。
 また、水質環境基準の達成等のため、公共下水道について、特別の地方債及び国庫補助金の分割交付制度を導入し、事業の大幅な推進を図ることとしております。
 さらに、廃棄物対策といたしまして、廃棄物処理施設の整備を促進するため、厚生省、運輸省等におきまして、廃棄物処理施設整備費二百七十一億百万円を計上しております。
 次に、特に最近におけるヘドロ汚染、農用地の土壌汚染等いわゆる蓄積性汚染の問題に対処するため、農林省におきましては、カドミウム等による汚染農用地の客土事業等に要する経費として三億二千万円を、運輸省におきましては、港湾内の汚泥しゅんせつ事業に要する経費として十五億六千五百万円をそれぞれ計上しております。さらに、通商産業省におきましては、休廃止鉱山における鉱害防止事業に要する経費として十七億八千万円を、運輸省におきましては、一般海域の清掃事業費として八億六千二百万円を、また、建設省におきましては、海域浄化対策事業費として一千四百万円をそれぞれ計上しております。
 また、防衛施設周辺及び公共用飛行場周辺における騒音問題に対処するために、学校等の防音工事助成、家屋の移転補償等を行うこととし、防衛施設庁におきまして二百九十六億五百万円、運輸省におきまして二百三十四億千二百万円をそれぞれ計上しております。
 このほか、都市における産業公害を防止するための緩衝緑地整備事業費として、建設省におきまして二十七億五千五百万円を計上し、また、地盤沈下対策として、農林省におきまして地盤沈下対策事業費二十一億六千五百万円、通商産業省におきまして工業用水道事業費十九億四千二百万円等をそれぞれ計上しております。
 第五に、公害防止調査研究の推進につきましては、総額二百四十八億八千万円を計上しております。
 このうち、主要なものといたしましては、まず、環境庁におきまして、各省庁の試験研究機関等における公害関係の試験研究の総合的推進を図るための経費として二十八億四千六百万円、公害研究所に必要な経費として十三億四千二百万円を計上しております。
 次に、農林省におきましては、農林漁業における環境保全的技術に関する総合研究を推進するため、四億六千万円の経費を計上するとともに、新たに休廃止鉱山関係地域においてカドミウム吸収抑制土壌改良事業を実施する等、土壌保全対策を推進するため、九億三百万円を計上しております。
 さらに、通商産業省におきましては、産業公害防止技術の開発を促進するため、重要技術研究開発費補助金二十四億二千万円を計上し、窒素酸化物の除去技術等の開発を重点的に進めるとともに、太陽エネルギー等の無公害な新エネルギーの開発を推進するため、新エネルギー技術研究開発費三十六億一千五百万円を計上しているほか、大規模な工業立地に伴う環境汚染を未然に防止するため、産業公害総合事前調査費として三億九千万円を計上しております。
 第六に、公害被害者保護対策の充実につきましては、総額七十億六千三百万円を計上しております。
 このうち、主要なものといたしましては、まず、環境庁におきまして、公害健康被害補償対策のために必要な経費として五十七億四千九百万円を計上しております。
 このほか、原因者不明の漁場の油濁による被害を救済するための経費として、農林省におきまして一億九千四百万円を計上しております。
 第七に、自然保護対策の推進につきましては、総額四百二十一億一千万円を計上しております。
 このうち、主要なものといたしましては、まず、自然公園等の維持管理のため、環境庁におきまして四億四百万円を計上しております。
 また、都市環境の緑化等を推進するため、建設省等におきまして、都市公園及び国営公園の整備のための公園事業費として二百七十六億五千五百万円を計上しております。
 次に、自然環境の中で良好なレクリエーション施設を整備するため、環境庁におきましては、自然公園等施設整備費二十三億二千百万円を、運輸省におきましては、観光レクリエーション施設整備費二億四千三百万円を計上しております。
 さらに、開発等に対して自然環境や史跡を保護するため、民有地の買い上げを実施することとし、環境庁におきましては、総額六十億円の交付公債を予定し、これに必要な経費として五億五百万円を、また、文部省におきましては、四十二億円の経費を計上しております。
 このほか、港湾における緑地、遊歩道等を整備するため、運輸省におきましては、二十億四千四百万円の経費を、また、海岸の環境整備を図り、その利用の増進に資するため、運輸省、建設省等におきまして七億四千五百万円の経費を計上しております。
 さらに、鳥獣保護対策の充実を図るため、環境庁におきまして一億四千三百万円を計上しております。
 以上申し上げました事項のほか、主要なものといたしましては、大気汚染地域等における公立小中学校の児童生徒の特別健康診断、移動教室及び学校環境の緑化促進事業を推進するための経費として、文部省におきまして六億四百万円を、廃棄物対策の一環として、クリーン・ジャパン運動の展開、廃棄物の再生利用の促進のための経費として、通商産業省におきまして三億二千三百万円をそれぞれ計上しております。
 次に、公害防止関係財政投融資について御説明いたします。
 昭和五十年度における公害防止関係財政投融資は、全体として、事業規模または貸付規模において、総額七千八百三十八億円を予定し、前年度の当初計画に比べて二千五百十六億円の増加となっております。
 まず、公害防止事業団におきましては、事業規模において千百七十億円と、前年に比べて三百五十億円の増加を図り、中小企業等の公害防止施設の整備等を促進することとしております。
 また、日本開発銀行におきましては、貸付規模において千四百十三億円と、前年度に比べ三百三十三億円の増加を図ることにより、企業の公害防止施設等の設置を円滑化するとともに、水銀汚染防止のための苛性ソーダ製法転換等を重点的に推進することとしております。苛性ソーダの製法転換につきましては、北海道東北開発公庫におきましても百億円の貸付規模を予定しております。
 次に、中小企業金融公庫におきましては、貸付規模を三百億円に、国民金融公庫におきましては、貸付規模を五十億円にそれぞれ拡充することとしております。また、農林漁業金融公庫におきましては、畜産経営環境保全施設に関し三十億円の貸付規模を、金属鉱業事業団におきましては、金属等の鉱山の鉱害防止工事等に関し三十七億円の貸付規模を、また、日本私学振興財団におきましては、私立学校の防音工事等に関し四億円の貸付規模をそれぞれ予定しております。さらに、東北開発株式会社におきましても、騒音防止工事等に関し二億円を予定しております。
 このほか、地方公共団体の下水道整備、廃棄物処理施設整備等の事業を推進するため、地方債計画において四千七百三十二億円を予定しております。
 最後に、公害防止関係の税制改正措置について、その主要なものについて御説明いたします。
 まず、昭和五十一年度の自動車排出ガスに係る保安基準に適合する乗用自動車に対する物品税について、その課税標準を昭和五十年度においては四分の一、昭和五十一年四月一日以降右の保安基準に適合しない乗用自動車の生産が認められる期間の終了する六ヵ月前までの間においては八分の一(窒素酸化物の排出量が一キロメートル走行当たり平均値で〇・六グラムを超えるものにあっては十分の一)それぞれ減額することとしております。
 また、電気を動力源とする乗用自動車で、右の保安基準に適合する乗用自動車と同種のものに対する物品税について、その課税標準を右の措置が適用される期間二分の一減額することとしております。
 このほか、所得税及び法人税における公害防止用設備及び廃棄物再生処理用設備の特別償却制度について、対象となる設備の範囲を拡大するとともに、公害防止用設備及び無公害化生産設備の特別償却制度等について、対象となる設備のうち適用期限の到来するものにつき、その期限を二年延長することとしております。
 さらに、事業協同組合等が公害防止事業団から譲り受けた土地を再譲渡する場合の所有権の移転登記に対する登録免許税の税率の軽減措置について、適用対象となる組合員等を中小企業者に限定した上、その通用期限を二年延長することとしております。
 以上をもちまして、昭和五十年度の各省庁の環境保全経費等の説明を終わります。
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渡辺惣蔵#8
○渡辺委員長 以上で予算の説明は終わりました。
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渡辺惣蔵#9
○渡辺委員長 次に、公害等調整委員会の公害紛争の処理に関する事務概況について説明を聴取いたします。小澤公害等調整委員会委員長。
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小澤文雄#10
○小澤政府委員 ただいまから、公害等調整委員会が所掌しております公害紛争の処理に関する事務の概況につきまして、御説明いたします。
 公害等調整委員会は、従前の中央公害審査委員会と土地調整委員会とが統合され、総理府の外局たる行政委員会として昭和四十七年七月一日から新しく発足いたしたものであります。公害等調整委員会は、公害紛争処理法の定めるところにより公害に係る被害に関する民事上の紛争について、あっせん、調停、仲裁及び裁定を行うとともに、地方公共団体が行う公害に関する苦情の処理について指導等を行うこととなっております。このあっせんについては、昨年の公害紛争処理法の一部改正により同年十一月一日から新たに設けられたものであります。なお、従前の土地調整委員会の任務であった鉱業、採石業または砂利採取業と一般公益等との調整を図るという職務も行っております。
 続きまして、これらの事務の概略について御説明します。
 第一に、公害等調整委員会が行います公害紛争についてのあっせん、調停及び仲裁は、ともに、紛争解決の基礎を当事者の合意に求めるものでございますが、当委員会が管轄する公害紛争は、人の生命、健康に重大な被害を生ずる公害に関する紛争、農作物や魚介類など人の生活に密接な関係を有する動植物またはその生育環境に五億円以上の被害を生ずる公害に関する紛争、新幹線鉄道及び航空機の運行により生ずる騒音に関する紛争並びに被害地、加害地が二つ以上の都道府県の区域にまたがる公害に関する紛争でありまして、いずれも、社会的に重大な影響を有し、かつ、広域的な見地から処理することが適当と考えられるものであります。なお、当委員会の管轄に属さない公害紛争につきましては、公害紛争処理法に基づいて全国の都道府県が設けております都道府県公害審査会等が行うあっせん、調停及び仲裁の手続により処理されております。
 第二は、公害紛争についての裁定でございますが、裁定制度は、昭和四十七年九月、公害紛争処理制度を充実強化する施策の一環として設けられたものであります。これには、責任裁定と原因裁定の二種類がありまして、ともに訴訟手続に準じた手続によって紛争を処理することとなっております。責任裁定と申しますのは、公害による被害について損害賠償に関する紛争が生じました場合に、被害者からの申請に基づいて、その相手方の損害賠償責任の有無及びその範囲について判断するものであります。一方、原因裁定と申しますのは、公害紛争においてその解明が困難で当事者間の争いの中心となることが多いところの被害と加害行為との間の因果関係について、当事者からの申請に基づいて、その有無を明らかにする裁定であります。
 第三の事務は、地方公共団体が行う公害に関する苦情の処理について指導等を行うことであります。住民から申し立てられる公害に関する苦情の数と内容は、その地域の環境問題の指標的な意味を持つと同時に、また、公害苦情は公害紛争の前段階的な性格を有しておりますので、その適切な処理を図ることは、公害紛争の発生の事前防止という面におきまして、きわめて重要な機能を果たすものであります。このような公害苦情の適正な処理の重要性にかんがみ、公害紛争処理法においては、これに当たるべき地方公共団体の責務を明らかにし、公害苦情相談員の制度を定めておりますが、公害等調整委員会は、地方公共団体が行う公害苦情の処理について指導、助言、協力等をすることとなっております。
 次に当委員会の事務処理の概要を具体的に御説明申し上げます。公害紛争の処理に関しまして、昭和四十九年に当委員会に係属しました事件は、調停事件六十五件、責任裁定事件六件の計七十一件で、このうち、調停事件二十七件、責任裁定事件二件、計二十九件の処理が終了しております。
 昭和四十九年中に手続が係属した六十五件の調停事件の内訳を見ますと、不知火海沿岸における水質汚濁による水俣病事件が四十件、渡良瀬川沿岸における鉱毒による農業被害事件が五件、大阪国際空港周辺地域における騒音による生活環境被害事件が十九件、徳山湾における水質汚濁による漁業被害事件が一件であり、申請人総数は約二万一千名の多数に上っており、とりわけ大阪空港騒音調停申請事件は一万九千余名の申請に係るマンモス事件となっております。
 係属した調停事件六十五件のうち昭和四十九年に新たに申請があった事件は二十五件であります。
 紛争処理が終結しましたものは二十七件で、不知火海沿岸における水質汚濁による水俣病事件が二十三件、患者数は二百三名、渡良瀬川沿岸における鉱毒による農業被害事件が四件、申請者数は九百七十一名であり、いずれも、調停が成立して終結したものでございます。これらのうち水俣病事件は、水俣病と認定された患者に対するチッソ株式会社の損害賠償について、患者個々人ごとに会社との問の調停を成立させたものであります。また、渡良瀬川沿岸における鉱毒被害事件は、足尾銅山から排出される廃棄物鉱滓が水田等に流入したことにより農作物被害をこうむった沿岸農民と古河鉱業株式会社との間における補償をめぐる事件でございまして、八十年にわたる紛争の歴史的な重みに加えて、被害と加害行為の因果関係の立証、損害額の算定等が非常に困難な事件でありましたが、鋭意調停手続を進めた結果、被害が最も広範囲であった群馬県毛里田地区の農民九百七十一名について、昭和四十九年五月、会社側との間に調停が成立し、過去の全期間についての補償の問題を含め両当事者間の紛争について円満に解決したものであります。
 その他の事件については、目下鋭意調停手続を進めているところであります。
 また、裁定事件につきましては、昭和四十九年七月に最初の申請があってから同年中に計六件の責任裁定の申請がございました。その内訳は、富山市及び大阪市におけるビル建築工事に伴う地盤沈下による建築物損傷事件が三件、東大阪市における大阪国際空港の航空機騒音による健康被害事件、東京都新宿区における地下鉄工事に伴う騒音、振動、地盤沈下による営業損害事件、長野県中野市におけるカドミウム汚染による農作物等被害事件がそれぞれ一件であります。
 このうち二件については、申請の取り下げがあり、手続が終結しておりますが、他の四件は、目下審理中でございます。
 次に、昭和四十八年度の全国の公害苦情の実態について申し上げます。当委員会の調査によれば、その総件数は、約八万七千件となっておりまして、昭和四十二年度から引き続き増加を続けてきた総件数が前年度に比べわずかに減少いたしております。
 これらを公害の種類別に見ますと、騒音、振動に関する苦情が最も多く、全苦情の三分の一、すなわち三三%を占め、次いで悪臭が二三%、水質汚濁一八%、大気汚染一六%の順であり、これらで全体の約九割を占めております。また、苦情件数を市町村別に見ますと、苦情件数の多い人口二十五万以上の市では前年より五・八%減少しているのに対し、人口二十五万未満の市では一・八%、件数の少ない町村では二五%、それぞれ前年より増加しております。
 このような事態を踏まえまして、公害紛争処理法施行令の一部を改正し、本年四月一日から、公害苦情相談員を置かなければならない市を人口二十五万以上の市から人口十万以上の市に拡大する等の措置をとっております。
 引き続き、昭和五十年度の公害等調整委員会の予算案につきまして、その概要を御説明します。
 昭和五十年度の総理府所管一般会計歳出予算のうち公害等調整委員会の予算の総額は、二億七千八百四十万円でありまして、これを前年度の歳出予算額二億三百七十九万二千円と比較いたしますと、七千四百六十万八千円の増額となっております。その内容は、当委員会に係属する事案の審理及び一般事務処理のための経費四千二百七十四万九千円、公害紛争の処理について都道府県等と連絡協議するための経費五百四十七万二千円、公害の因果関係の解明に要する調査のうち、特に専門的、技術的要素の強いものを外部の研究機関に委託するための経費二千五十九万四千円、公害苦情の実態を調査し、その処理について地方公共団体の職員に対する研修指導等を実施するための経費一千三百四万二千円のほか、あとは人件費であります。
 以上が昭和四十九年中に公害等調整委員会が行ってまいりました公害紛争の処理に関する事務の概況及び昭和五十年度の予算案の概要であります。
 なお、公害等調整委員会設置法第十七条に定められております昭和四十九年の所掌事務処理状況の報告書は、会計年度で取りまとめまして、追って所定の手続を経てお手元にお届けいたしますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
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渡辺惣蔵#11
○渡辺委員長 以上で、公害等調整委員会の公害紛争の処理に関する事務概況説明は終わりました。
    —————————————
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渡辺惣蔵#12
○渡辺委員長 引き続き、本件について質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。島本虎三君。
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島本虎三#13
○島本委員 先般、環境庁長官の所信表明がありましたし、今回また、昭和五十年度の総理府所管一般会計の環境庁予算案についての説明や関係省庁の昭和五十年度の環境保全経費等の説明がなされました。続いて公害調整委員会からの報告もあったわけであります。私は、これを総じまして、環境庁長官が、この所信表明にあります内容について、どういうような決意を持っているのか、数点についてひとつただしてみたいと思う次第であります。
 まず第一に聞きたいのは、いまのような日本の公害列島になったこの原因と、その手段、手続等を見ます場合に、やはり不足しておりますのは環境影響評価が制度化されていなかったということであります。今回長官は、その環境影響評価の充実強化、これをうたっているのであります。したがいまして、この制度の確立ということを検討を進めているという段階でありますが、法制度化の確立と解釈していいのか。それと、そうだとすると、その時期についてはいつを目途としているのか。これを早くやらなければ、他の事業法との関係で、またしても公害そのものを放置することになるのじゃないか、こういうように思われるわけでありますけれども、これに対して長官の御意見を伺います。
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小沢辰男#14
○小沢国務大臣 この前の予算委員会でお答えをいたしたわけでありますが、私どもは当然アセスメントの制度化、これを法律の手段によっていたしたいという考え方のもとに、いろいろな準備、研究を進めているわけでございます。大変おくれておって、その点は恐縮でございますが、昨年ようやく中公審の防止計画部会の中に専門委員会を発足をいたさせまして、審議を進めていただいております。これを五十年度は部会に昇格をいたしまして、ここで開発の手法あるいはいろいろ結論が出ましたものを住民に公表するやり方等につきまして十分御検討を願って、その結果、法制化の努力をいたしたい、かように考えているわけでございます。
 いま専門家で鋭意御検討願っておる段階でございますので、いつそれがまとまって、私ども行政庁としての法案の作業にかかれるか、一にかかって部会で御検討をいただく結論にまつわけでございますので、ここで私、時期を明確に申し上げられないことははなはだ遺憾でありますけれども、せっかく審議を進めて、何とかできるだけ早く、私どもとしても必要なアセスメントのやり方等について決定をしていきたい、かように考えておるわけでございます。
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島本虎三#15
○島本委員 その考えはわかりましたが、急がないといけないのです。それと同時に、その内容の問題だと思います。それで、長官御存じのように、昭和四十七年六月に閣議の了解事項として「各種公共事業に係る環境保全対策について」、これがもうすでにきまっているのであります。政府のこの閣議了解事項でさえも、開発主体に対する環境影響評価の義務づけをされているということであります。しかしその内容は精神訓示的なものであって、公共事業は環境破壊をするな、してはならない、そして実施官庁が必要と認めた場合には環境影響評価を開発主体がやる、こういうようなことであります。まあこれでは何か一本足りないのじゃないか、こう思われているのが、いままでの運営の実態であります。そして長官も御存じのように、高速自動車道それから新幹線、空港、こういうふうな方面の建設等については、工業開発に直接結びつかないということで、これらの公共事業は一応除外されております。今度環境アセスメントを法制化するという際に、これらのいわゆる工業開発に直接結びつかない公共事業、新幹線、空港または高速道路、スーパー林道並びに本四架橋等もそのうちに入ると思いますが、これらの公共事業はいままでは一応除外されるのでありますが、今後はこれらの大規模の公共事業は当然その対象とすべきじゃないかと思います。そしてその制度化の際には、当然これは組み入れて考えるべきではないかと思います。法制度化を進めている長官の、この基本的内容についてひとつお示し願いたいと思います。
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小沢辰男#16
○小沢国務大臣 アセスメントの法制化の内容の中に、そういう各省庁にまたがる公共事業の具体的なやり方まで全部入れるべきか、あるいは私どものこの法律には基本的な問題を規定をいたしまして、それぞれの公共事業の所管庁の持っております法律の中に、そのアセスメントの具体化をうたってもらうべきか、この辺も含めて現在検討中でございますから、いずれにしましても、そういう先生おっしゃいましたような公共事業の施行に対する事前の環境影響評価も、もちろん対象として進めていくという考え方でございます。
 なお詳しいことにつきましては、必要があれば局長から説明をいたさせます。
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島本虎三#17
○島本委員 これ、まだ進めているのに、大体の考え方を聞いているのであって、基本的な問題なんです。いままでは閣議了解事項さえあるのです。それによって、訓示的であるけれども、公共事業の環境破壊はだめであるとか、あるいは実施官庁が必要と認めた場合には環境影響評価をやれとかいうことが決まっているのですけれども、新幹線はやっておりませんね。それをやる方の事業主体に義務づけなければ、事業主体はやりたいのですから、何とでもなるような状態にして、環境影響事前評価はこれでいいんだということにはならないんじゃないか、運営上は。そこなんです。したがって長官は、やはりきちっとしたものでそれに当てはめてやるのか、または事業主体にまた任せるのだ、いずれなんですか。どうなんですか。そこなんです。きちっとして環境庁が姿勢を正すのでなければ、せっかくつくってもこれはどうにもならなくなる。ここを私は心配するのです。せっかく法の制度化も考えているというのに、内容のその辺まできちっとしたものを持っていないと、これまた画竜点睛を欠くおそれがありますから、しつこいのですが、あえてこのことを聞くわけです。
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小沢辰男#18
○小沢国務大臣 外国等におきましても、公共事業については、それぞれの実施官庁で決められた手法に基づいて環境影響事前評価をやっていかなければならないという制度のたてまえになっておるわけでございます。ただ、私どもは開発をやる側のアセスメントだけで、それで一切任し切りという態度をとらないで、それを環境庁として十分チェックをいたしまして、環境保全に万全を期していく態度をとりたい。制度としては、それぞれの公共事業の主管庁の方で、それぞれの関係する法律のもとでやっていただくが、その基本をこちらの方で、先生がおっしゃったようにアセスメントの立法化の方で受け持っていこう、こういう考えでございます。
 なお、詳細なことは局長からひとつ。
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城戸謙次#19
○城戸政府委員 ただいま大臣からお答え申し上げましたように、公共事業につきましてはいろいろな形のものがあるわけでございます。私ども、立法問題としてとらえます場合には、それぞれに応じた一つの考え方を整理しなければいかぬわけでございまして、例を挙げて申し上げますと、港湾の整備だとかあるいは公有水面の埋め立て、工場団地の造成というように、その公共事業自身が公害をもたらすというよりも、むしろその後にまいります企業の立地、工場の立地により、いろいろな汚染物質が排出される、こういうグループが一つ。それから、先生いまお話しになりました高速自動車道あるいは新幹線というような、それができました後、むしろそれを利用する形に応じて問題が出てくるようなもの。それから林道だとかダムだとか、あるいは住宅団地造成、いろいろあると思いますが、むしろ自然破壊との関連で問題があるもの。こういういろんなグループがあるわけでございます。
 私どもとしましては、その第一のグループに属するものにつきましては、いろいろな法律改正等を通じまして、環境庁長官が意見を求められたり協議を受けたりすることによって、あるいは関係の審議会に委員として参加することによりまして、アセスメントの審査を行うということでやってまいったわけでございます。また、第三のグループに属するものにつきましては、自然公園法とか、あるいは自然環境保全法とか、こういうものの運用を通じまして十分なるチェックをする体制をとってまいったわけでございますが、第二のグループにつきましては、大臣の所信表明の中にもございますが、環境基準の早期設定を初めとしまして、アセスメント、それから規制措置、それから障害防止措置、こういうものの総合的な対策の中で問題を解決していこう、こういうことで鋭意努力しているわけでございます。
 一般的に申し上げまして、公共事業は非常に長期の期間を要するわけでございますので、日本では余り問題にはなっておりませんが、むしろ建設段階での環境影響ということが非常に問題になるわけでございますし、また、できまして五年、十年先のいろいろな問題というのもあるわけでございますので、こういう面につきましての影響の評価の仕方等については、その手法を関係各省庁でも検討をいたしているわけでございます。
 そういうことでいろいろな形のものがありますから、それぞれにどういう形の評価をするかという評価の項目なりあるいは方法なりについて今後確立するとともに、それに対応しました手続を決めていきませんと、ただ観念論ではまた穴があくということになるわけでございますので、ただいま大臣からお答え申しましたような趣旨で、今後さらに細かな検討をしていきたい。なお、関係省庁に対しましては、現在の実施状況、たとえば建設省は地方建設局で行った状況等ということでそれぞれとって、私ども参考にしながら今後進めていきたい、こう思っているわけでございます。
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島本虎三#20
○島本委員 次に、瀬戸内海の環境保全対策であります。
 大臣も水島の重油の流出事故に触れられて、深刻な影響があることを前提にして、これには万全の策をとる、こういうふうに言っていられるのでありますが、瀬戸内海環境保全臨時措置法は議員立法で、三年間の時限立法であります。そして本年はこれで二年目に入るわけであります。そうすると、対策の万全はわかりますけれども、予定どおり三年間でやり切れますか。これを伺います。
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小沢辰男#21
○小沢国務大臣 この法律の施行後三年以内に産業排水に係るCODの汚濁負荷量を二分の一にするということを目標にいたしておるわけでございます。ただ、水島の事故が起きましたので、率直に言いまして、この目標達成はなかなか困難ではないかという予測を私どもはいたしております。しかし、過般も申し上げましたように、目下影響調査というものを総合的に進めておりますので、この調査の結果、まあ、これは早急にはなかなか出ないとは思いますが、具体的に一つ一つのデータを見まして見当をつけなきゃいかぬと思いますけれども、現在のところは、この三年間でCODの汚濁負荷量を二分の一にするということは非常に困難ではないかと、今度の事故にかんがみて心配をいたしておるわけでございます。
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島本虎三#22
○島本委員 いや、心配はわかるんですよ。心配しているから、今度の予算案でどういうふうにするのだと言うのです。これはだれでも心配していますよ、長官。で、それは三年間の時限立法だから、三年間に昭和四十七年度のころのあの汚濁負荷量を二分の一にして、昭和三十七年程度のところまで清浄化するんだ、またそれだけのことを三年間できちっとやらせるんだ、やるんだ、こういうことになっているでしょう。ところが今回の予算を見ても、瀬戸内海環境保全臨時措置法に基づく基本計画策定に必要な経費として一億五千百四十七万円、本当にやるつもりならこれを十倍にしてでもこれは徹底してやるべきじゃないですか。これだったら、三年間の時限立法だから、やれないということを前提にしているんじゃありませんか。そういうような疑問があるから、この問題について三年間でやり切るのかどうかという決意を聞いているのです。どうも処女の答弁のようで的を射ませんが、もう少し男性的な、ダイナミックな答弁を欲しいのであります。
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小沢辰男#23
○小沢国務大臣 私、先ほど申し上げましたのは、瀬戸内海全体の汚濁の問題から見てなかなか困難だと申し上げたので、法律制定のときに予定をいたしました産業排水の負荷量の削減の計画は、四十七年の負荷量から四十九年、五十年、五十一年末ということでそれは予定をいたしまして、その面から考えますと、一応予定どおりいくように計画を立てているわけでございます。
 ただ、今度のような事故がありましたために、瀬戸内海の水質の汚濁そのものは私は従来と違った考え方で、三年間のうちにいまのCODの汚濁負荷量と、さらに瀬戸内海全体の海水がきれいになるかという問題とは、一応私どもの考え方は別なものですから、この水が汚くなったものを回復するということについて、私は心配して申し上げたわけでございますから、その点は、いま予算を挙げられて、これぐらいの予算ではだめじゃないかとおっしゃいますけれども、産業排水については規制を強化をいたしましたり、それから生活排水についての下水あるいは終末処理の整備等を十分進めていって、CODの汚濁負荷量というものを当初の削減予定のように持っていくことは、その面からだけ見ますと、一応計画どおりに進んでいくんじゃないか、こういうふうに考えております。ただ、それができたからといって、瀬戸内海の海の水がきれいになるかということになりますと、その汚濁の問題は、今度の事故によって相当被害を受けておりますから、その面では、とうてい私どもが考えておったようなものではない、こういうことを申し上げたわけでございます。
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島本虎三#24
○島本委員 長官、この点では少し思考錯誤があるようです。
 事務当局、少し、いまの長官の弁を補足しておいて、この際、きちっとしておきなさい。
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大場敏彦#25
○大場政府委員 先生御存じのとおり環境保全臨時措置法では、政府に基本計画をつくれということを義務づけております。それまでの間、暫定的措置として三つの施策を講じろということを、これも政府に要求しておるわけであります。
 すなわち一つは、産業排水に係る汚濁排出量を四十七年当時の二分の一にカットし 、段階的に三年間で二分の一にしろ、こういうことが一点でございます。それからもう一つは、いろいろの汚濁を出す特定施設についての許可制度をとる。それについては事前にアセスメント等をきっちりやって、公告、縦覧等の制度も完備して、そうした形で特定施設の許可制度をとり、厳正にそれを実施するということが第二点。それから第三点といたしましては、埋め立てについての基本方針を定める、それは厳に抑制しろ。こういったことが骨子になっているというふうに思います。
 現在、この法律の要求する三つの方針に従いまして、私ども対策を実施しておりますけれども、第一の、ただいま御議論になりましたCODを二分の一にカットするという問題につきましては、たしか千三百四、五十トンの四十七年当時のCODを二分の一にカットする、六百七十何トンだったと記憶しておりますけれども、それを各府県別に割り振りまして、そして各府県が条例を制定して、それを段階的に自分の府県のアロケートの範囲内でおさめていく、こういった措置を実施しております。早い遅いの差はございますけれども、昨年いっぱいにすでに各府県におきまして条例を制定しております。つまり、排出規制のための条例を制定しております。
 それによりますと、四十七年当時のCODのパー・デー千三百四十五トンが、四十九年の末につきましては千百四十五トン、つまり八五%にカットする。それから五十年末には九百二十トン、つまり四十七年当時の六八・四%にカットし、それから五十一年末には、さらにそれを半分の六百七十三トンにカットするという法制的手当ては、すでに手当て中でございます。でありますから、法の命じておりまする三年間に産業排水の排出量を二分の一にカットするということは、すでに制度として手当て中でございます。
 あと、今回の水島事故に伴いまして、このCODをカットしていろいろ努力しておりますことにつきまして、いろいろ阻害要因というものが出てきているということは御指摘のとおりでございまして、私ども、片っ方でPPmという単位で工場排水を現に厳しく取り締まっているという傍ら、ぽっとあれだけの重油が環境汚染をしてしまうということは非常に残念でございます。そういう意味で、それに対する対策というものは今後至急立て直して検討しなければなりません。
 この二十一日に、そういった油濁の問題、今回の水島事故の影響とか、そういったことも踏まえまして、瀬戸内海の審議会を早急に開く予定でございます。二十一日に開きまして、基本計画を諮問いたしまして、その中で今後の瀬戸内海の水質保全の問題について幅広く御討議願いまして、その結論を踏まえまして今後の対策を進めていきたい、かように思っているわけであります。
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島本虎三#26
○島本委員 そういうふうにして、要は水質が汚れてしるから、それをきちっとさせなければならないということ、それに対して、いま大体補足でわかりましたけれども、その中で、条例で決めてきちっとやっている、それはわかりますが、中には、三年間であるから、三年間は出しっ放しにしておいても、三年たったらきちっとやったならばいいじゃないか、こういうような企業もあるかのように聞いているわけです。もしそうだとすると、これは本旨に沿いませんね。いま長官が答弁したのと大分似てくるわけですね。いまの汚れているのはしようがないけれども、これから出すのだけ気をつければいいのだというのに似てくるわけですね。そういうようなことではいけないんですね。この点はきちっと指導しておりますか。そうしないといけないのですよ、大丈夫ですか。
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大場敏彦#27
○大場政府委員 段階的に排出量を削減していくということでございますから、各県の実情に応じて、それから各業種、対応の形も違うと思うわけでございますから、汚濁の多いところと、また少ないところと、それから対応する技術の問題ということもいろいろあると思いますが、それは各県の実情に応じましてきちっとやっていくという形で対処しております。
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島本虎三#28
○島本委員 委員長、ちょっと関連を許してください。
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土井たか子#29
○土井委員 関連して。
 先ほど環境庁長官の御答弁を承っておりますと、どうも瀬戸内海環境保全臨時措置法に対しての御認識を十分にお持ちでないかのごとくに拝察をするわけであります。
 それは、条文をただして申しますと、おっしゃっている条文の根拠は、恐らく、第四条の(排出水の排出の規制の強化)という項目がございまして、その中身でおっしゃっていると思うのでありますが、よくそこをごらんいただきますと、そこに規定をされております中身は、こうであります。「化学的酸素要求量で表示した汚濁負荷量を昭和四十七年当時の二分の一程度に減少させることを目途として、関係府県ごとの当該汚濁負荷量の限度を定めなければならない。」と書いてあるわけでありまして、産業排水についてそれを規制する中身ということにはなっていないのです。「産業排水に係る化学的酸素要求量で表示した汚濁負荷量」について、これを昭和四十七年当時の二分の一にすることを各関係府県に対して割り当てるということを具体的中身にしているわけでありまして、先ほどの長官の御発言を承っておりますと、このCODの昭和四十七年当時の二分の一は、産業排水にのみ限るがごとく御説明を賜ったようであります。ひとつもう一度その辺の御認識をはっきりお聞かせいただきたいと思うのですが、いかがでございますか。——ちょっと申しわけないのですが、私は長官が御答弁なすったことに対して、長官に承っているわけでありますから、説明要員の方は不必要であります。長官、お願いしますよ。
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