長谷川峻の発言 (社会労働委員会)

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○長谷川国務大臣 ただいまお話のありましたように、敗戦後の日本が今日まで来ましたものは、私は何といいましても良質と申しますか、非常に熱心な勤勉な勤労者の諸君がやはり一生懸命やった、こういうことが最大の財産の一つだろうと思うのです。
 そこで、今日、インフレが世界を覆っております。これは資源という問題から、あるいは国際情勢の変化などにもよりますが、このインフレを克服して国民全体が安定した経済的指標を求めつつ、そしてその上に乗って将来の設計を立てたい、これはもう各国の政治が全部それを希望しながら、鋭意努力しているところだと思うのです。わが国におきましても、もちろんそれに劣るものではございません。しかも勤労者はもちろんのこと、勤労者が持って帰る報酬をいただく奥さん方、この方々もまた一番インフレを恐れていると思うのです。
 そこで政府といたしましては、一昨年来の物価高騰もあり、インフレもありましたけれども、ありとあらゆる努力をまず物価抑制にやる。そこに、消費者物価を三月末に一五%に何とかしたいというところは、これは政府だけにあらず、国民全体も期待しているところじゃなかろうか。これはおかげさまでようやくそのめどがつき、鎮静化して、物価の問題においては、最近ここ二、三カ月というものは西ドイツと日本がそのよき標本じゃなかろうかとさえも言われているわけでありまして、しかしこれはなかなか予断を許しません。押し上げムードもありますから、一層努力しなければならぬ。一方、また御承知のとおり、日本の三千数百万の勤労者の諸君というものは、いままでは生産して自分の収益を得、子供を教育し、個々に生きていくということでございましたが、蓄積の面においてはなかなか容易でなかったことも御承知のとおりです。そういう意味からいたしまして、勤労者の生活の安定にはどうしても社会福祉的な、また労働者問題としてもこういう財産形成というものを、いわゆるストックの面を何とか拡充し強化していくことが必要じゃなかろうか。
 こういうことで、昨年の国会においても財産形成法の法律案を御審議願いましたけれども、不幸にしてああいう結末になりましたので、今度はそれにもう一つプラスよきものをつけて、物価の問題においては西ドイツと並んで優等生と言われますけれども、ストックの面においては、二十年の歴史を持つ西ドイツと、ここ三、四年間の日本ではなかなかもって差がございます。私たちはよきものを学びつつ、それを取り入れることによって政府全体、いや国民全体も、勤労者の生活安定こそが日本の安定につながるということでコンセンサスを得つつやっていかなければならぬ。そのためには、御審議をいただきましたこういう法案を御可決いただきながら一つ一つの実績を踏まえていく、こういうふうな考え方でありますので、よろしく御理解のほどをお願いいたします。

発言情報

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発言者: 長谷川峻

speaker_id: 17201

日付: 1975-02-25

院: 衆議院

会議名: 社会労働委員会