田中正巳の発言 (社会労働委員会)
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○田中国務大臣 先生御案内のとおり、従来のような極端な高度成長経済は望めなくなった、あるいは望ましくないという今日の客観情勢の中にあって、安定成長、これは反面考えてみますると、やはり従来から見ると低成長という姿になることはもう否めないと思うわけでございます。この間にあって、今日国民的要望の強い社会保障関係費を一体どのようにして織り込んでいくかということは、相当ここで考えにゃならぬ問題がいろいろあるということはもう異論のないところだろうと思います。
そこで第一には、こうした低成長下において社会保障費を一体どのように国家の財政支出の中に持ってくるか、こういうことだろうと思います。これは大きな財政政策の問題になってまいりますので、私厚生大臣の立場でこのようなことを申すことはいささか越権かと思われますが、国民の間にも社会保障の水準をさらに向上させなければならないという要望の強い今日、低成長下であるからといってこれをないがしろにすることはできないということだろうと思います。したがって、私としてはできる限り、低成長下であっても国の財政支出の中において社会保障費のウエートを高めていくような努力とPRをしなければならぬだろう、こう思うわけであります。しかし、そうなってまいりますと、やはり政策の厳しい選択というものを——その政策のもたらす、持っておるところの政策効果とのにらみ合いにおいて厳しい選択をしていかなければならぬということも事実だろうと思うわけであります。
こうしたいろいろな観点から、今後政策を選別をしていくということが必要だろうと思いますが、この後あるいは先生の方から御質問があろうかと思いますが、私は、基本的には日本の社会保障は、医療保障はかなりの発展を見ておりますが、所得保障についてはどうもいわばおくれているということでございますので、どっちかと申しますれば、こうした年金等の所得保障面に財源を投入をするという基本的な方向で進むべきものだというふうに考えております。