田中正巳の発言 (社会労働委員会)
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○田中国務大臣 現在の厚生省所管の仕事を保健福祉といわゆる社会福祉というふうに分けて、これを保健省と福祉省に分離してはどうか——これは一つの御意見だと私も思います。しかし実際問題として、この両者は具体的な施策の面では非常に密接に絡み合っておるわけでございまして、これを分けるということは非常に困難でもありますし、また施策の上においてそれがいいものであるかどうかということについてもまだ確信を得ないでいるところであります。
なお、先生のおっしゃった年齢層によるところの福祉の対象というものについては、いささかそうではないというふうに思うわけであります。学齢期にある者についても厚生省所管でありますし、あるいは青年期に達しましてもやはり厚生省所管で福祉面を扱っているわけでございますので、そういう点ではなしに、むしろ仕事の性質あるいはボリューム等々で一体分けることがいいか悪いかということだろう、そうなってまいりますると、それを分ける一つの基準といたしまして、余りにも仕事の量が多いために一人の大臣あるいは一つの官房がこれを指導監督ができないほど大きくなったというときが一つ問題だろうと思います。あるいは政策の志向するところがお互いに矛盾をする、したがってそれは独自の立場でもって問題を進めていった方がよろしい。たとえば環境庁の設置などはその好例だろうと思いますが、そうした問題に照らしてみますると、前者についてはまだ一人の大臣あるいは一つの官房でやるだけの能力をオーバーしているものとは思われませんし、また保健福祉と社会福祉とはこれがお互いに背馳する、二律背反する動きをするものとも思われませんものですから、したがいまして、なお現状においてしばらくの間はこの姿で行政を担当する方が、メリット、デメリットの比較考量度においてはやはりメリットが多いと私は思いますので、したがって、当分の間厚生省一本でこの二つの福祉分野を担当する方がよろしいというふうに思っているのが私の心境でございます。