社会労働委員会

1975-06-19 衆議院 全310発言

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会議録情報#0
昭和五十年六月十九日(木曜日)
    午前十時三十一分開議
 出席委員
   委員長 大野  明君
   理事 菅波  茂君 理事 住  栄作君
   理事 戸井田三郎君 理事 葉梨 信行君
   理事 枝村 要作君 理事 村山 富市君
   理事 石母田 達君
      伊東 正義君    加藤 紘一君
      瓦   力君    田川 誠一君
      羽生田 進君    川俣健二郎君
      柴田 健治君    島本 虎三君
      田口 一男君    田邊  誠君
      森井 忠良君    山本 政弘君
      吉田 法晴君    寺前  巖君
      増本 一彦君    大橋 敏雄君
      岡本 富夫君    坂口  力君
      小宮 武喜君
 出席国務大臣
        厚 生 大 臣 田中 正巳君
 出席政府委員
        厚生省公衆衛生
        局長      佐分利輝彦君
        厚生省環境衛生
        局長      石丸 隆治君
        厚生省医務局長 滝沢  正君
        厚生省薬務局長 宮嶋  剛君
        厚生省社会局長 翁 久次郎君
        厚生省児童家庭
        局長      上村  一君
        厚生省保険局長 北川 力夫君
        厚生省年金局長 曾根田郁夫君
        厚生省援護局長 八木 哲夫君
 委員外の出席者
        議     員 川俣健二郎君
        内閣総理大臣官
        房交通安全対策
        室調査官    海老原義彦君
        警察庁刑事局保
        安部少年調査官 山下  力君
        大蔵省主計局主
        計官      梅澤 節男君
        大蔵省主税局税
        制第一課長   福田 幸弘君
        文部省大学局審
        議官      三角 哲生君
        文部省大学局医
        学教育課長   齋藤 諦淳君
        文部省大学局学
        生課長     十文字孝夫君
        文部省体育局審
        議官      五十嵐 淳君
        運輸省自動車局
        保障課長    深川  弘君
        労働省職業安定
        局業務指導課長 江田  茂君
        社会労働委員会
        調査室長    濱中雄太郎君
    —————————————
委員の異動
六月十八日
 辞任         補欠選任
  伊東 正義君     旗野 進一君
  瓦   力君     高見 三郎君
  高橋 千寿君     小川 平二君
  羽生田 進君     菅野和太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  小川 平二君     高橋 千寿君
  菅野和太郎君     羽生田 進君
  高見 三郎君     瓦   力君
  旗野 進一君     伊東 正義君
同月十九日
 辞任         補欠選任
  稲葉 誠一君     柴田 健治君
  金子 みつ君     山本 政弘君
  田中美智子君     増本 一彦君
  岡本 富夫君     坂口  力君
同日
 辞任         補欠選任
  柴田 健治君     稲葉 誠一君
  山本 政弘君     金子 みつ君
  増本 一彦君     田中美智子君
  坂口  力君     岡本 富夫君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 金属鉱業等年金基金法案(川俣健二郎君外十一
 名提出、衆法第三四号)
 厚生関係の基本施策に関する件
     ————◇—————
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大野明#1
○大野委員長 これより会議を開きます。
 厚生関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。羽生田進君。
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羽生田進#2
○羽生田委員 たくさんのいろいろな問題、少し細かい問題もありますけれども、お伺いしたいと思いますので、ひとつ御答弁を簡単にお願いしたいと思います。
 最初に厚生大臣にお伺いいたしますが、いま国を挙げて国民の福祉ということを一生懸命やっておるところでございます。私は昔から、福祉行政というものは保健福祉と社会福祉の二本立て、すなわち憲法二十五条の健康と生活と、この二つの保障という問題から二本立てでやるべきだというような考え方を持っておりました。前厚生大臣にもその点で御質問申し上げましたが、私のお願いしましたいろいろなことについては十分な御答弁もいただけませんし、そのような気配も実はないのですが、いま国民の健康管理ということを考えますと、生まれて幼稚園に行くまでは厚生省がやっておる。幼稚園から大学、いわゆる学校を終わるまでが文部省がやっておる。学校を終わりますと大体が労働省あるいは環境庁とか各省になります。また、年をとってまいりますと厚生省へ戻ってくる。これが現在の日本の揺りかごから墓場までの健康管理の状況なんです。しかし、本当に健康というものを国が保障するくらいに心配してやる、こういうことである以上は、国民の健康管理ということは一本で一筋でいったらどうかという考え方でございます。
    〔委員長退席、菅波委員長代理着席〕
と同時に、生活を保障する意味におきましては従来の厚生省の大半がやっておりましたこと、あるいは言葉をかえて福祉省でも社会省でもいいのですが、保健省と福祉省という二本立ての行政等に関して私は御意見を承りたいと前回も齋藤厚生大臣にお願いしたのですが、的確な御返答をいただけなかったということで、最初にその問題をひとつお答えいただきたいと思います。
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田中正巳#3
○田中国務大臣 現在の厚生省所管の仕事を保健福祉といわゆる社会福祉というふうに分けて、これを保健省と福祉省に分離してはどうか——これは一つの御意見だと私も思います。しかし実際問題として、この両者は具体的な施策の面では非常に密接に絡み合っておるわけでございまして、これを分けるということは非常に困難でもありますし、また施策の上においてそれがいいものであるかどうかということについてもまだ確信を得ないでいるところであります。
 なお、先生のおっしゃった年齢層によるところの福祉の対象というものについては、いささかそうではないというふうに思うわけであります。学齢期にある者についても厚生省所管でありますし、あるいは青年期に達しましてもやはり厚生省所管で福祉面を扱っているわけでございますので、そういう点ではなしに、むしろ仕事の性質あるいはボリューム等々で一体分けることがいいか悪いかということだろう、そうなってまいりますると、それを分ける一つの基準といたしまして、余りにも仕事の量が多いために一人の大臣あるいは一つの官房がこれを指導監督ができないほど大きくなったというときが一つ問題だろうと思います。あるいは政策の志向するところがお互いに矛盾をする、したがってそれは独自の立場でもって問題を進めていった方がよろしい。たとえば環境庁の設置などはその好例だろうと思いますが、そうした問題に照らしてみますると、前者についてはまだ一人の大臣あるいは一つの官房でやるだけの能力をオーバーしているものとは思われませんし、また保健福祉と社会福祉とはこれがお互いに背馳する、二律背反する動きをするものとも思われませんものですから、したがいまして、なお現状においてしばらくの間はこの姿で行政を担当する方が、メリット、デメリットの比較考量度においてはやはりメリットが多いと私は思いますので、したがって、当分の間厚生省一本でこの二つの福祉分野を担当する方がよろしいというふうに思っているのが私の心境でございます。
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羽生田進#4
○羽生田委員 大臣のお考えはわかるのですけれども、私はいまの日本の福祉行政の中におきまして、生命尊重というものが非常におくれているような気がするのです。何物にもかえがたいのが人間の命なんです。あらゆるものを犠牲にしても、政治の表看板は当然生命尊重でなければならない。その生命尊重ということに対して、生きているのはあたりまえだという考え方の方が優先してしまって、特に生命を延長させよう、一層強く長く生きていけるようにという施策におきましては、どうも少し足りないのじゃないか。たとえば予算全体を見ましても、少なくとも命を守る、長生きをする、健康で丈夫な一生を送るということに対しましての金の使い方が少な過ぎるという感じがするわけです。私はあえて言うならば、国家予算の三分の一ぐらいは国民の命を守るということに対して金を投じてもいい、こういうふうに思うのですが、いかがでございましょうか。
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田中正巳#5
○田中国務大臣 確かに国民の命を守るということは、政治の上で最も大切な部門であろうと思われます。かような趣旨で、私どもその面については大いに力をいたさなければなるまい、かように思っておりますが、人間生活には健康という肉体的な面と生活を支えるという所得の面と、両方が両立をいたさなければならないわけであります。しかも、これは両者密接に関係をするということになりますと、やはり私が申したような行政機構の中において、先生のおっしゃったような施策について努力をし、その施策の厚みを上げていく、向上するという方向の方がよろしい。ただいま現在では私はかように考えております。
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羽生田進#6
○羽生田委員 それでは次へ進みますが、がんの問題を含めましていわゆる難病、特定疾患、これらについてお伺いいたしたいと思います。特定疾患というのが、いわゆる難病奇病ということで年々対象の疾病もふえてまいっておりますが、難病中の難病はがんだと思うのですが、そういう意味で、あらゆる特定疾患に対して特別な計画を持っていろいろ対処されていくことも結構でございますが、これは一体どこまで毎年毎年ふやしていって、現在一体どういうふうになっているのかという問題と、がんというものだけ一つ取り上げての問題でございますが、まず先にいわゆる特定疾患について、現在一体どういうふうになっているのか、将来まだまだこれは毎年数をふやしていくのかどうか、そこらの特定疾患に対する考え方、これをひとつお伺いしたいと思うのです。
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佐分利輝彦#7
○佐分利政府委員 昭和五十年度の特定疾患対策におきましては、調査研究の対象疾患は十疾患ふやしまして四十疾患としております。また、治療費補助の対象疾患は五疾患ふやして十五疾患にいたしております。そこで、一体今後疾患をこのようなペースでふやしていくのかどうかという御質問でございますけれども、この点につきましては、国会の御意見、学会、医師会等関係団体の御意見を十分に拝聴いたしまして、公衆衛生局にございます特定疾患対策懇談会の意見を聞いて決めてまいりたいと思います。ただ従来は、特定疾患については、それぞれの疾患ごとに調査研究班を編成いたしまして研究を推進しておりましたけれども、本年度からは、いろいろな特定疾患で共通するテーマについてはプロジェクトを掲げまして共同研究、また学際的な研究を行うような方法を採用いたしております。今後このようなテーマごとの横断的な研究の体制が漸次強くなっていくのではなかろうかと考えております。
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羽生田進#8
○羽生田委員 それでは、がんのことでちょっとお伺いいたしますが、これは日本の全体の死亡率の第二位ではございますが、三十五歳から六十四歳という年齢層をとってみますと、何といってもがんの死亡率が第一位。この年齢は一般家庭、一家におきましても本当に働き盛りであり重大な時期でもありますし、また国家といたしましても一番必要な年齢層でございますが、その三十五歳から六十四歳という一番の働き盛りのときにがんで死亡する人が一番多いということに対して、がん対策が私は少し手ぬるいように思うのです。というのは、がんのいまの現状では早期発見以外にはないということでございますが、その早期発見にいたしましても、四十八年の数字でしたか、厚生省が発表しておる数字に、胃がんの集団検診、早期発見の検査は二百八十万人くらいだったでしょうか、そんな状況でございますが、いまの時点におきましては集団検診、早期発見以外にはないというようなときに、そのうちの大半を日本対ガン協会が中心になってやっております。しかし、いまのような時代で経済的に大変むずかしい、成り立たない状況で、特に検診車の購入等にいたしましても、また検査に実際に使います薬剤その他につきましても、また人件費の高騰等いろいろなことで、検診料を上げるということでなければやっていけないという現状、ところが検診料を上げるということになりますと、実際に集団検診をできるだく多くしようということに対しては非常にブレーキになるわけです。したがって、もう少し国がこの面に対して大幅な援助を考えていただかないことには、集団検診なんというのはこれはやっていけない。現在胃がんと子宮がんにつきまして一番重点的に早期発見の検診をやっておる。これだけではないと思いますけれども、とにかく胃がん、子宮がんの死亡というものが非常に下降しておる、少なくなっておる、ところが反対に肺がん、乳がんというものはどんどんふえておる、こういう現状でございますので、いわゆるがん対策というものに対して、集団検診について国がもう少し考えていただかなければならないと思うのですが、そのことについてひとつ伺いたいと思います。
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佐分利輝彦#9
○佐分利政府委員 がん予防対策につきましては、昭和四十一年度から胃がんの集検車の補助金と運営費の補助金を、また四十二年度から子宮がんの集検車の補助金と運営費の補助金を交付してまいりまして、四十五年度からは民間の集検車の運営費についても補助金を交付し始めております。その結果、四十九年度末で胃がんの集団検診車は三百三十台、子宮がんの集団検診車は八十九台となってまいりました。もちろん先生がおっしゃるようにまだ十分ではございませんけれども、これだけ力を入れております国は日本以外にはないのではないかと思っております。そこで、今後の対策でございますけれども、従来の方針をそのまま踏襲してまいりますけれども、対ガン協会に対しましては、がんの予防知識の普及事業の委託とか、あるいは集団検診に参画いたします技術職員の研修の委託というものをお願いしてまいりたいと思っておりますし、また、地方公共団体や公的団体に対する車の補助金につきましては、たとえば運営費は昭和五十年度は約一四%値上げしたわけでございますけれども、車そのものの整備費の単価がここ数年変わっておりませんので、この点についても今後できるだけの努力をして単価の引き上げをやってまいりたいと考えております。
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羽生田進#10
○羽生田委員 もちろん、国が検診車あるいは運営費、集団検診の費用その他にいろいろと援助していただいていることは私も承知しておるのですけれども、いま非常に機械の進歩が著しくて、特にがん検診車にもどんどんテレビレントゲンが配置される、あるいはもっとそれ以上に進んだII方式の機械、そういうように非常に機械も進歩している。これは実際検診する者たちの生命の安全というようなことにも関連してまいりますので、いつまでも古い物の購入ということで援助を設定されておりますと、これはもう新しい物は買えないということになる、そういう点を再考していただきたいと思っているのですが、いかがでしょうか。
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佐分利輝彦#11
○佐分利政府委員 従来も古くなった車の更新については補助対象にいたしております。また車の補助金の単価につきまして、実は昭和五十年度実際に補助金を配ります場合に、運用で、高い車を購入なさるところには高額の補助金を差し上げるという考え方を、大蔵とも相談をして持っておりましたけれども、予算の節約がかかってまいりましたために、一方では非常にたくさんの希望がございますので、今年度も従来どおりの低い補助単価で補助金を差し上げることになろうと考えております。
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羽生田進#12
○羽生田委員 先ほどもこのがんの問題で申し上げました一番死亡率の高い、三十五歳から六十四歳という重要な立場の人たちの死亡というようなことで、社会防衛という言葉が当てはまるかと私は思うのです。たとえば、結核予防法ができる前にはやはり結核予防協会が全面的に民間団体として結核対策を一生懸命やっておった、そのうちに結核に関しては非常に学問も進歩いたしまして結核予防法ができた、その大きな原因としては、結核は感染するのだ、したがって健康な人、感染してない人たちの健康を守るという意味で、社会防衛的な意味で予防法ができたのだ、こういうふうに聞いておるのですが、一番働き盛りの三十五歳から六十四歳という年齢の人たちに一番高い死亡率、これも国としては非常に大きな損失だと思うのです。したがって、そういう大事な年齢層の方々を守るという意味においては、社会防衛ということも当てはまるんじゃないか。そういう意味で、集団検診等についてのある程度の義務づけ的な、がん対策法というものの法制化ですか、そんなようなものはどうだろうかと私は考えておるのですけれども、厚生省としては、法制化というような問題に対してはどういうふうにお考えでしょうか。
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佐分利輝彦#13
○佐分利政府委員 現在、がん対策法を制定するような考え方は持っておりません。ただ将来は、たとえば最近アメリカ等がやりましたように、がんと脳卒中と心臓病、そういうものを一体化した成人病予防治療法のようなものを考える必要が生じてこようかと思っております。また検診について義務づけることにつきましては、現在の諸般の情勢また国民のいろいろな価値観の変遷等を考えますと、いまの時代にはそぐわないのではなかろうか、むしろ行政指導でできるだけたくさんの方に受けていただくという方法がいいのではなかろうかというふうに考えております。
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羽生田進#14
○羽生田委員 いまアメリカの話が出たのですけれども、私もアメリカにおきます大統領直轄のがん対策室、これを聞いておるのです。とにかく、がんというものだけを特別に取り上げて何とかひとつがんから国民の命を守ろうというようなことに対して、ただただ一般的なことだけで、何か特別に法制化まではやらないんだ、義務づけもしないんだ、こんなことで、しかも研究費等にいたしましても毎年上がった上がったと言うのですけれども、私どもにすれば大して上がっていない。こんなものは自然増ぐらいしか上がってやしない。十二、三億ぐらいしか研究費も出しておらない。一番大事な人を亡くしておるこのがんに対する施策としては余りお粗末過ぎると思う。日本が一番がん対策をやっておるんだという先ほどのお話ですけれども、私は、どうも文明国としては余りにもやらなさ過ぎると思うのですがね。何かもう少し強力ながん対策の施策を、国ができないんだったら日本対ガン協会という民間の団体に、これは法制化されてないから国は余りできないという点があるかもしれませんが、もっと援助して、そして日本から結核を撲滅したのと同じように、がんの脅威を日本から去らせるようなことに、これは日本だけの問題でなく世界的な大きな問題でもありますので、ひとつがん対策というものを本当に真剣に、特別に考えていただきたいということを最後にお願いをしておきます。それから次に、てんかん問題についてひとつ考えていただきたいと思うのですが、一九六九年にイギリスのレード報告という、これはてんかん問題についての世界的な報告なんです。その報告の中を見ますと、とにかく人口千人に対して五人のてんかん患者がある。したがって日本を考えてみますと、五十万人の患者があるというふうに言われるわけなんです。しかも発病率も〇・五%、五万人ぐらいずつは毎年発病しておる、こういうふうに言われておるのですが、欧米においては、レード報告を見ますと、とにかくてんかんというものを取り上げて専門病院あるいは専門のてんかんセンターあるいはてんかん学校というものがある。さらにはコロニーまでつくっている。西ドイツの一番収容しているところですが、ここは二千三百七十五名の患者を収容しててんかん対策ということをやっておる。もちろんてんかんは確かに死亡率は問題じゃないのですけれども、子供が多いわけですが、大人までありますし、治療法によってはこれは治っていくものなんです。ところが、日本では約三分の二ぐらいしか治療を受けておらない。五十万人の患者がいるといたしましても三十万人ぐらいしか治療を受けておらないし、しかも治療部門も内科、小児科神経科、精神科あるいは脳外科というようなぐあいにばらばらにやられております。いわゆる専門的な医療機関がない。こういうようなことで、これも余りに医療対策としてはおくれているんじゃないか、こう思うのです。日本ではまだ専門の病院も全然ありませんが、承りますと、国立で何かそんなようなことを考えているようなお話も耳にしたのですけれども、これに対して国はどんなふうなお考えか、厚生省のお考えをひとつ聞きたいと思うのです。
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滝沢正#15
○滝沢政府委員 先生おっしゃいますように、てんかんには機能的なもの、器質的なもの、いろいろございまして、特に最近子供の点頭てんかんというようなことが非常に社会的な問題になってまいっております。この機会にもお答えしたわけでございますが、適切な診断を下し得る医師がわが国においてはきわめて少ないということも事実であろうと思うのでございまして、てんかんが精神障害者の範疇であるというようなとらえ方、これは精神障害との関連の深いものもございますけれども、そうでない場合もございまして、一般的に医師の、あるいは医学教育の考え方の中で、てんかんに対する全体の把握の仕方が外国などに比べて必ずしも適切でないという基本的な一つの問題点があろうと思うのでございます。このような背景の中で、おっしゃるようにこのてんかんの特殊な専門施設をつくりたいという考え方を持っておりましたが、これに権威のある、実際にそれを責任を持ってやってくださる人を得ることがいままでできませんでしたが、幸い国際的にもまた国内的にもてんかんの問題についてきわめて権威のある学者の方が大学から国立の方においでくださいましたので、ただいまの計画といたしましては、静岡市の郊外にございます、昔療養所でございましたものを、静岡東病院を整備いたしまして、この院長のもとで副院長もその専門家を迎えることができましたので、その関係の専門家にお集まりいただき、施設整備を計画的にいたしまして、わが国のてんかんの専門施設をつくりたいという構想で進めておるのは事実でございます。そのほか一般的に、各病院なりあるいは各医療機関におけるてんかんに対する基本的な対処の仕方、あるいは医師側の診断能力、こういうものの向上が今後の重要な課題でございますが、専門医がきわめて少ない現状でございますので、ある意味においては政策的にこのような特殊な専門医の養成と申しますか研修と申しますか、そのような方向の努力が今後必要であろうというふうに思っております。それにしても、国立に専門施設がまず存在するというようなことになりませんとそのような推進ができないと思いますので、とりあえず国立病院の整備を急ぎたいというふうに考えております。
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羽生田進#16
○羽生田委員 その国立の整備というのはいつやられるわけですか。五十一年度にそれをおつくりになる、そういうような構想ですか。
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滝沢正#17
○滝沢政府委員 先ほど申し上げましたスタッフを確保でき、その構想がようやく固まりましたので、五十一年度予算以後の整備費の中で具体的に実現を図りたいと考えております。
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羽生田進#18
○羽生田委員 それでは次に、僻地診療につきまして少しお伺いしたいのですが、やっと僻地医療対策の方針が決まりまして、中核病院等をつくってやるというところまで参ったのでございますが、この僻地の中核病院の構想とでも申しましょうか、何か国公立病院の強化拡充という意味合いも含めてつくられるようにも思いますが、僻地診療はどんなことをされるのか。現に民間団体も僻地診療ということを一生懸命やっております。医師会あるいは済生会、日赤、これらがみんな僻地診療というのをやっておるわけなのですが、これらとの関連とか、もう少し具体的に僻地診療等についてお伺いしたいと思うのです。
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滝沢正#19
○滝沢政府委員 従来、僻地の対策は五カ年ずつ第三次ですから、もう十五年がかりでこの対策を進めてまいったわけでございます。当初は、先生御存じのように僻地診療所をつくって医師を確保しよう、これが非常に困難だという事実がわかりまして一そのうちに道路の開発等が進んだ、したがって僻地で医療をその場で施すというよりも、僻地の医療を確保する方策は、巡回診療あるいは患者輸送等による医療機関への適切な活用を図るという方策を加味して、どちらかと言うと、僻地に医師を確保するという方針よりも、近隣の病院あるいは診療所等に患者を輸送するという方向でいままでやってまいりました。これとても必ずしも十分なものではございませんので、今回、五十年度予算から僻地中核病院等を整備いたしまして、従来十分医療の及んでいない地域は僻地中核病院を中心にいたしまして医療を確保していきたい。もちろん、先生おっしゃるようなそれぞれの、たとえば岡山の済生会等が瀬戸内海の島々を船で巡回していくというような対策も、従来あるものは推進していくわけでございますし、また、僻地対策をつくりますときに先生からの御発言もございましたように、地元の医師会等が巡回診療を実施しておるものも、今回の予算でさらに民間協力に対する助成策を強化いたしております。したがいまして、僻地中核病院というものは、従来の点でやってまいりましたものをやや面に広げた感じはございますが、それとても僻地中核病院の及ぼす範囲の僻地対策になるにすぎないのでございまして、従来ございますもろもろの各府県市町村あるいは各医師会、その他の団体の御協力による僻地対策の推進というものは、それぞれの地域の実情に応じて御推進願い、これに対する援助その他が不十分であれば今後さらに充実していくことを図って、総合的な僻地医療の確保を考えておるわけでございます。
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羽生田進#20
○羽生田委員 そういう僻地診療ですが、私が一番心配するのは、医療機関に遠い僻地の患者——救急の者に対してはすぐに飛んでいくとかあるいは保健婦を派遣するとかいろいろあると思うのですが、通院という問題ですね。特に一番問題になるのは歯科診療だと思うのです。通院しても一回で治るというわけではないのですから、通院をするということは、僻地では診療所まで行くのがなかなか大変だ。もちろん耳鼻科とか眼科とか、そういう科に対しても通院ということが多いのですが、それに関してはどんなふうなお考えでしょうか。
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滝沢正#21
○滝沢政府委員 通院の問題につきまして特に歯科の例を引かれましたが、これは特定な地域には巡回診療等の歯科対策をやっておりますが、そのときに一つの注意が促され、初期の治療が一回ぐらい行われても、その後の通院治療の問題というふうに先生の御質問が受け取れるわけでございますが、この点は、現実の問題といたしましては確かに医療の確保の面からはきわめて問題が多いのでございます。たとえば、朝四時、三時に起きて歯科診療所まで息子さんの車かオートバイに乗せてもらってお年寄りが治療に行くというような実態が新聞などで報道されておりますように、この歯科の治療を継続して受ける場合には確かに問題がございますが、われわれといたしましては、一昨年実施しました実態調査等を見ますと、やはり医療の確保の上で一番改善に大きな影響を与えているものは、地域の道路の開発等地域生活環境の開発が大きな影響を改善の上に与えておるという事実、したがって医療機関への距離などもかなり従来よりも短縮されている。それから、自動車その他の便の問題の実態を調べましても、自家用車等を山村の部落のお店あるいは個人的な所用のために相当持っておるというような実態を把握できたわけでございまして、決してこれだけではお答えになりませんけれども、通院という面まで何か政策的に考慮するということになりますと、どうしても歯科の場合も僻地に歯科診療所を確保しないと、全く理想的と申しますか安心して医療を受けるという実態には遠いわけでございますが、現状の歯科の医師の確保の状況から言うと不可能のことでございますので、結局先生の御質問のお答えには政策的にはならぬわけでございますけれども、非常に困難な状況の中でそれぞれお困りの方が医療を受けていただいておる。これに対する対策としては、単なる医療面からのみでなく、社会開発全体の作用が影響しておりますので、こういう点から対応しておる事実をわれわれがつかんでおるということでございまして、個人個人あるいは個々の地域ごとには大変大きな問題としてまだ残っておるというふうには認識いたしております。
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羽生田進#22
○羽生田委員 そういうことに気を使って、ぜひひとつ細かいところまでも考えて、これはあくまでも患者さんですから、やっていただきたいと思います。それから次に、予防接種の問題で少しお伺いしたいのですけれども、いわゆるワクチン、予防接種液の持っております宿命というものは私どもも承知をいたしております。しかし、それで事故が起きた場合には、これは法的には市町村長というようなことになっておるようでございますが、実際には施術をしたといいましょうか、注射をした医師とかそれに当たった医師の責任をまず第一に問われるのですが、これはいまの状況では後々までとかく事故というものの責任を持たされるようなことのために、末端の医師が予防接種というものに対して非協力な態勢にあるのです。したがって、予防接種の事故防止はもちろんでございますが、何か後の責任というような問題についてもう少しすっきりした、心配ないからぜひ協力というような態度が出ていないのですが、それは何かないでしょうか。
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佐分利輝彦#23
○佐分利政府委員 現在、公衆衛生局の伝染病予防調査会の制度改正特別部会におきまして、予防接種救済制度の法制化を検討いたしております。また、同調査会の予防接種部会におきまして、予防接種制度の全面的な再検討を行っております。その際、ただいま先生から御指摘のございましたような、第一線において予防接種を担当なさる医師などの方々に従来も非常に御迷惑をかけてまいりました。無過失の事故で医師に御迷惑を最終的にかけたという例は全くないわけでありますが、たびたび裁判等に呼び出されて、そういった意味で御迷惑をかけるというようなことがあったわけでございます。したがって現在、法務省、法制局、大蔵省と、そういった問題につきまして、予防接種を担当なさったお医者さんなどにできるだけ御迷惑がかからないような制度を制定してみたらどうかという検討を進めておるところでございます。
 ただ、この問題につきましては、実際に現場で予防接種を担当なさるのはお医者さんだけでなく、そのお医者さんが連れていらっしゃいます看護婦さんなどの問題もございます。また、法に基づいて第一線の開業医の方に協力していただいておりますのは、予防接種だけではなく各種の健康診断等もあるわけでございます。したがって、そういった点をよく考えながら、現在の国賠法とか民法の制度において、第一線のお医者さん方にできるだけ御迷惑がかからないような制度を検討しておる最中でございます。
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羽生田進#24
○羽生田委員 ぜひそれはひとつお願いをいたします。
 次に、角膜移植の問題でお伺いしたいのですが、これもちょっと古くなるのですけれども、昭和四十八年の末で調べた数字でございますけれども、三十八年から四十八年までの十年間、希望者が七千九百五十六人、その後はちょっとわかりませんが、そのときにはそれだけの希望者があった。ところが、実際に眼球摘出したのが二千七百四十四眼なんです。五千二百十二眼というものが足りないのです。このくらい開眼手術を希望するものがあっても、実際に眼球がない、こういうことなんです。これにはもちろんいろいろな原因があります。これは、要するに角膜移植によって視力を回復するということをある程度知っている者だけですから、したがってそういうことを十分知らない潜在の失明者が推定で一万五千人から二万人くらいはあるだろう、こう言われているわけなんです。これはどうしても啓蒙宣伝等も非常に足りないし、特に死体から角膜を取って移植できるという法律までできている以上は、これに対してもう少し国が力を入れてもらえないかどうか。これに対しては本当に各大学が主体にやっております。ところが、現在六十に近い医科大学があるわけなんですけれども、その中で実際にやっているのは二十ぐらいしかないわけです。東京においても東大の医学部すら角膜移植、特に角膜を保存するためのいわゆる眼球銀行、こういうものをやっておらない。これはなぜやらないかというと、結局は経費がないのです。もちろん眼球は買うというわけにもいきませんし、売るというわけにもいかないのですから、その経費は出ないのですけれども、とにかく眼球を提供してもいいと登録しておっても、その摘出できる時期があるわけですから、夜中になろうといつであろうと、余り時間をかけておくわけにいかないので、死後できるだけ早くに摘出しなければならない。最近は保存液は相当進歩しまして、一週間ぐらい保存はさせられるようになってきております。しかし何といっても早い方がいい。ですから、つい先ごろまでは、摘出する前に希望患者をまず入院させておく、そして摘出してきてすぐそこで手術をする、こういうような状況であったのですが、最近はそこがちょっと保存ができるようになりましたものの、それに対する経費その他も、これは保険の角膜移植術では全然問題にならないのです。したがってこれに対します、いわゆる眼球銀行等に対する国の補助とか——これはもう欧米なんかも非常に進歩しておるのですが、日本はこれもうんとおくれておるのです。これを何とかもう少し考えてもらいたいと思うのですが、これはいかがでしょうか。
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滝沢正#25
○滝沢政府委員 先生は眼科の専門医でおられますし、この眼球銀行、角膜移植の問題の特段御推進の立場にあることを承知いたしておるわけでございますが、おっしゃるとおり、われわれのつかんでおります摘出眼球の個数は、この十年間で約三千八百、それから眼球を提供してもよろしいということで登録された方が四十九年三月末で約五万人ということでございます。被提供——提供されることを希望して登録した方が、これも四十九年三月末の数字でございますが約二千四百、このような実態でございまして、先生の御質問のポイントである眼球銀行の維持管理の費用の面について、国がもっと積極的な援助という御趣旨であろうと思うのでございます。また、眼球移植に関係する団体の法人化等の問題もございまして、これも推進しつつございます。
 現実、いままでに国の直接的な援助というよりも民間団体、まあ競輪等の収益の資金を投入するというようなことで努力してまいりましたが、先生おっしゃるように何かすっきりしないと申しますか、十分でないという感じは私も認識いたしております。
 それからアイバンクの経営の実態と申しますか、運営している実態にもそれぞれの差があるようでございまして、非常に御熱心な活用をされておるところと、これはやはり当面の該当する医学関係者の熱意にもよるものと思うのでございますが、いずれにいたしましても、この保存の期間が延びたということで非常にやりよくなってまいったわけでございますので、一般的に確かにこの角膜移植の趣旨の国民への徹底、あるいはその技術を持つ医師が各地に存在してこれが普及してまいるというような段階を経なければならぬわけでございますが、その点わが国においてはいまだしの感があることは実態でございます。
 研究費等についても考慮いたしておりますが、今後これらの点について、御趣旨に沿うよう予算面でも検討し、努力いたしたいというふうに考えております。
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羽生田進#26
○羽生田委員 それではアイバンクの問題につきましてはぜひひとつ、もう一歩国のPR並びに応援をお願いしておきます。
 次に医師国家試験の問題でございますが、これはちよいと無理なことかとも思うのですけれども、実は私のところへ、外国人で日本の医学校に来ているいわゆる留学生、これがよく来るのですが、その連中が言うことに、とにかく国費を出してもらって日本へ留学して、日本の医者の免状を取ってこい、こういうことで来ておるのだが、どうも何回受けても受からない、これについて何とかひとつ——もちろん日本の医師試験なんだから特別にどうのこうのということはできないのでございますけれども、どうも、私もことしのも見ましたけれども、なかなかむずかしい。しかも非常にむずかしい漢字で書かれておる。これがちょっと外国人にはなかなか理解し切れない点もうんとあるわけなんですが、何か日本語に昔は振りがながつきましたが、その振りがな的なことを英語なり何なりで書いてもらえないだろうかというような問題を提起してきているのですが、それは私自身も、日本の医者の試験なんだから、これは当然日本語をもっと勉強して受けるべきなんで、そんなことを言ったってそれは無理だろう。しかし何とかならぬだろうかというようなことを言われておるもので、ひとつそこらの点を何かいい考えがおありかどうかお伺いしたいと思うのです。
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滝沢正#27
○滝沢政府委員 確かに国家試験は日本の医師の国家試験でございますので、これを特段留学生に別の試験の仕組みを考えることは不可能でございます。
 ただ、先生も十分おわかりの上の御質問であろうと思うのでございますが、確かに外国といっても漢字を使う国の合格率よりもさらに非漢字国の合格率は低いということでございます。もちろんこの問題は、日本に留学しまして一年日本語を十分勉強した上で入学していただくようでございますが、医科大学における授業の吸収の仕方、成績等を若干調べてみましても、個人差はもちろんございますけれども、なかなか十分の吸収をしていない面もあるようでございまして、これは基本的に国家試験が悪いのではなくて、医学教育の中で十分に医学を体得しているかどうかという基本の問題につながるわけでございます。それはそれとして、その学校が卒業という資格を与えておるわけでございまして、先生のおっしゃるように、何か国家試験の中でこのような問題に対する許される範囲の対策がないかということでございまして、この問題もいろいろ検討しましたのでございますが、従来、医師の国家試験の委員に対しましては、問題を出題する際に難解な日本語はできるだけ避けていただきたい、また専門語に対しては英語ないし原語を付記する等を一つのルールとしてお願いしてございまして、この問題が先生から提起される以前、ルールとしてこの問題があるわけでございますので、このことを十分考えまして、試験委員の方々の御協力によって、先生の御指摘のような難解な日本語、医学用語等には英語を付記するというようなことは従来もやっておることでございますが、この点を一段と十分配慮して措置してまいるのが限度であろうというふうに思っておるのでございまして、基本的には、日本に留学中しっかり医学を勉強して、国家試験に合格する能力を身につけていただくことが基本であろうというふうに思うのでございますけれども、国家試験の配慮としては従来の線に沿ってそのようなことを考慮していきたい、こういうふうに考えております。
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羽生田進#28
○羽生田委員 時間がございませんで、最後に簡単にひとつお答えいただきたいのですが、最近准看護婦制度を廃止せいという、つい最近デモまであったぐらいなんですが、いま私ども考えて、いままでの准看護婦制度そのものの改革とかいろいろな問題があると思いますけれども、直ちに廃止せいというようなことはこれは重大問題が起こると思うのですが、これに対してはどういうお考えか、簡単にひとつお伺いしておきたいと思うのです。
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滝沢正#29
○滝沢政府委員 確かに准看制度廃止という表現でございまして、この中には教育としての准看教育制度の廃止という概念も含まれますし、同時に、現在准看の身分を持っている人の身分そのものを剥奪するようなことは不可能なことでございますから、准看教育制度廃止というならばわかりますけれども、准看制度廃止となりますともろもろの問題を含むわけでございます。
 そのことは別といたしましても、先生おっしゃるようにわが国の看護婦の養成数において約六割近い、五割を突破した数でございますし、また現在の従事者数もほぼ均衡してきておりますが、やや准看が多いという現状でございますので、この問題については看護制度改善検討委員会の御意見等も、逐次高校への進学率の高まった現在、中卒二年制度の准看というもの、あるいは看護婦の職責からいってやはり高卒以上の教養を必要とするというこの原則は、私はやはりある程度基本的に大事な問題だと思うのでございますが、この准看制度を廃止あるいは教育制度の改廃という問題については、わが国の看護の需給状況その他を勘案しながら慎重に対処する必要があるというふうに思っておりますが、逐次進学コースその他の増設に努力して漸進的な改革を図ってまいりたい、こういうふうに当面は対処いたしております。
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