羽生田進の発言 (社会労働委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○羽生田委員 いまアメリカの話が出たのですけれども、私もアメリカにおきます大統領直轄のがん対策室、これを聞いておるのです。とにかく、がんというものだけを特別に取り上げて何とかひとつがんから国民の命を守ろうというようなことに対して、ただただ一般的なことだけで、何か特別に法制化まではやらないんだ、義務づけもしないんだ、こんなことで、しかも研究費等にいたしましても毎年上がった上がったと言うのですけれども、私どもにすれば大して上がっていない。こんなものは自然増ぐらいしか上がってやしない。十二、三億ぐらいしか研究費も出しておらない。一番大事な人を亡くしておるこのがんに対する施策としては余りお粗末過ぎると思う。日本が一番がん対策をやっておるんだという先ほどのお話ですけれども、私は、どうも文明国としては余りにもやらなさ過ぎると思うのですがね。何かもう少し強力ながん対策の施策を、国ができないんだったら日本対ガン協会という民間の団体に、これは法制化されてないから国は余りできないという点があるかもしれませんが、もっと援助して、そして日本から結核を撲滅したのと同じように、がんの脅威を日本から去らせるようなことに、これは日本だけの問題でなく世界的な大きな問題でもありますので、ひとつがん対策というものを本当に真剣に、特別に考えていただきたいということを最後にお願いをしておきます。それから次に、てんかん問題についてひとつ考えていただきたいと思うのですが、一九六九年にイギリスのレード報告という、これはてんかん問題についての世界的な報告なんです。その報告の中を見ますと、とにかく人口千人に対して五人のてんかん患者がある。したがって日本を考えてみますと、五十万人の患者があるというふうに言われるわけなんです。しかも発病率も〇・五%、五万人ぐらいずつは毎年発病しておる、こういうふうに言われておるのですが、欧米においては、レード報告を見ますと、とにかくてんかんというものを取り上げて専門病院あるいは専門のてんかんセンターあるいはてんかん学校というものがある。さらにはコロニーまでつくっている。西ドイツの一番収容しているところですが、ここは二千三百七十五名の患者を収容しててんかん対策ということをやっておる。もちろんてんかんは確かに死亡率は問題じゃないのですけれども、子供が多いわけですが、大人までありますし、治療法によってはこれは治っていくものなんです。ところが、日本では約三分の二ぐらいしか治療を受けておらない。五十万人の患者がいるといたしましても三十万人ぐらいしか治療を受けておらないし、しかも治療部門も内科、小児科神経科、精神科あるいは脳外科というようなぐあいにばらばらにやられております。いわゆる専門的な医療機関がない。こういうようなことで、これも余りに医療対策としてはおくれているんじゃないか、こう思うのです。日本ではまだ専門の病院も全然ありませんが、承りますと、国立で何かそんなようなことを考えているようなお話も耳にしたのですけれども、これに対して国はどんなふうなお考えか、厚生省のお考えをひとつ聞きたいと思うのです。