吉田法晴の発言 (社会労働委員会)
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○吉田委員 研究助成は、いま北里研究所を中心として三百万ほど出しているが、項目によってはあるいは研究科目によってはもっと出せるというようなお話でございました。気持ちの上から言いまして、明治維新以来の西洋医学偏重とは申しませんけれども、余りに漢方が助成されないで来た。アメリカが進駐してきたときには、漢方は医学と認められないから禁止しようといたしました。そこで、生活の資までも奪うことはないじゃないかということで、私ども参議院の時代でしたけれども、法律をつくってやっと生活できるようにした。ところが医術としては認められていないというのが現状だと思います。そのおくれを取り返すという意味から言うと、もっと国の助成が必要ではないかということで取り上げたわけでありますから、この点は、さっき大臣の答弁もございましたけれども、方法があるならば、研究にしてもあるいは学会の動きにしても、ひとつ助成をしてもらいたい、こういうことをお願いするわけであります。
もう一つ、ついでに申しますと、さっき私も水虫をきゅうで治しましたと言いましたが、それは、きゅうで博士になった原志免太郎という人のきゅうで治ったのです。私は正確に覚えておりませんけれども、戦前、漢方で博士になった人は十人は下らなかったと思います。十何人かあったと思います。最近も漢方で博士になった人はないとは申しません。ないとは申しませんけれども、このあれから言いますと、むしろ戦前よりも少ないんじゃないですか。いまがんの薬の研究がなされております。日本で普遍的にどこでも研究しておりまずがんの薬の中に共通して使われておりますのは、申し上げるまでもございませんけれどもサルノコシカケです。これは御存じだと思います。これだけがんがふえて——これは診断の機関かふえたせいもあろうかと思います。あるいは何らかの原因が別にあるかもしらぬ。その因果関係はわかりませんけれども、核だとか何だとかということがあるかもしれませんが、とにかくがんが非常にふえていることは御承知のとおりです。したがって、がんの薬に対する研究助成は厚生行政の中でも国家的に緊急な問題だと思います。私は、一昨年中国でがんの薬ができたというのを新聞で見ました。残念ながらそれを見ることができませんでしたけれども、日本の医者に聞きますと、恐らくがんの薬か発見されるとして——それは数年前の話です、恐らく中国かどこか、日本ではなかろう、こういう話でございました。がんの研究あるいはがんの薬を発見するについては、どれだけの助成をしても惜しくないと私は思うのであります。
そういう意味で、研究の項目その他にもよりましょうけれども、漢方医学についての助成を政府としてあるいは国としてするとするならば、厚生大臣、厚生省医務局等でお考えをいただく以外にないではないか。そういう意味で先ほど、医学部でも漢方科あるいは東洋医学科を考えてはどうかということをお尋ねしたわけです。前向きに御検討をいただきたいということを要望して次に移ります。
〔葉梨委員長代理退席、菅波委員長代理着席〕
次は漢方の大学といいますか、具体的には、いま鍼灸師等は盲学校で勉強して、あんま、はり、きゅう師になっておると思われます。これは関係者の中で、短期大学を設置してほしいという希望もあるやに聞きますし、設置基準等がむずかしくて困難だという話も聞くのでありますが、その設置基準の緩和なり設置基準の再検討の問題。
それから、鍼灸師は専門職としては考えられておるかもしれませんけれども、それを医師として育てるという体系にはなってないと思います。私は実は個人的にも、高等学校時代から全盲になりました優秀な人間が自殺をしかけましたけれども、それを更生させて盲学校に入れ、それから東京に来て勉強して、いま自立をしております者を身近に持っております。能力のあります者もやはり盲学校を、あるいは通称的には大学と言っておりますけれども、実際には大学でない研究所を卒業してあんま、はり、きゅう師になるしかない。医師法なり、盲の者は医師になり得ないという絶対的な欠格条件等を再検討して、盲学校を卒業して短期大学あるいは四年制、六年制の大学に進むことができるように道を開くことは、はり、きゅうを通じての東洋医学にわずかに残された道であり、医師として育てる道としては適当だと私は考えるのでありますが、それらの点について、漢方あるいは東洋医学の大学をつくるつもりはないかどうか。これは漢方医学の発展を図る意味において厚生省としても考えてもらいたいと思うし、文部省としても考えてもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。両方から御答弁をいただきたい。