吉田法晴の発言 (石炭対策特別委員会)

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○吉田委員 説明を聞いてがっかりしたのですが、十年前と依然として変わらぬ。自主保安という、労働者みずから保安を守るために、生命と身体とを守るために努力しなければならぬというのが第一にくるようなことでは、炭鉱の危険をなくすわけにはいくまいと私は思うのですが、これは具体的な事例と関連をして、後で問題にするところがあると思います。
 もう十何年前になります、阿部参議院議員が生きているときですから。列国議会同盟の会議に参りました。十何年前ですから、まだ九州の炭鉱があった、日本の石炭問題が重大段階に差しかかっているという感じはいたしましたけれども。その際、外国の炭鉱はどうであろうかということで、この一行の日程にはございませんでしたけれども、アメリカに行けばアメリカの炭鉱に入る、ベルギーに行けばベルギーの炭鉱に入るという努力をしながら、西独には日本からたくさん行っておりましたから、その人たちと会うのが主で、とうとう坑内には入りませんでしたけれども、アメリカとベルギーと、それからソ連の炭鉱には入りました。ソ連の炭鉱に入って、十何年前ですが、そのときにほとんど、日本でもいま採用されているという油圧自走支保ですか、切り羽全体が油圧で動くもの。天盤が全部張ってあります。それから切り羽全体が動きますから、切り羽での落盤の事故というものは恐らくないだろう。命を第一にして金を惜しまない列国の炭鉱の坑内を見て、これこそ保安第一の採炭方法だと思ったのです。その後、何年たったか知りませんけれども、この十年ぐらいの間は、国内の炭鉱は実は見ていない、それまでの炭鉱はほとんど見ましたけれども。そこで、これは採炭方法についての一例ですけれども、保安なりあるいは石炭採掘について、あの程度の抜本的な生産方法あるいは保安対策を考えなければ、保安第一と称してはおるけれども、何といっても採算第一、コストのことを考えながら、損をする石炭は掘らぬ、こういうあり方では、口では保安第一と言ったって保安第一になりません。そこで、保安第一の石炭政策、生命第一の石炭対策というものを立てるのでなければ、本当に保安についての面目を一新することば不可能だと思いますし、新政策をとるというならば、炭鉱についてはもう危険でなくなったという印象なしには、所要の人を集めるというわけにいかぬと思います。それだけにお尋ねをしているわけでありますから、いままでの説明のように、十何年前の説明と同じような説明を聞こうと思って尋ねているわけではございませんから、ひとつそのつもりで答えてください。

発言情報

speech_id: 107504589X00819750625_047

発言者: 吉田法晴

speaker_id: 22988

日付: 1975-06-25

院: 衆議院

会議名: 石炭対策特別委員会