宮澤喜一の発言 (外務委員会)

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○宮澤国務大臣 参議院の予算委員会で先ほどのようなことを申し上げました際に、わが国の立場として、覇権条項というものをこのように考えておりますという数点を申し上げたのでございますけれども、その点は、実はニューヨークにおきまして喬冠華外相と話をいたしましたときに私が申し述べました幾つかの点を多少集約をして申し上げたところであったわけでございます。その際申し上げましたことですが、これについて喬冠華外相は、同意をされたわけではないが、長いこと私が時間をかけてお話をしておったので、事柄そのものは理解はされたであろう、同意をされたとは申し上げませんけれどもというふうに、予算委員会でも申し上げました。ただいまも私はそう思っておるわけでございます。
 また同時に、ニューヨークで話をいたしております際に、お互いにできるだけひとつ早くこの条約をつくり上げようではないかということについては意見の一致があったわけでございますが、他方で喬冠華外務大臣からは、非常にしこりを残すような、無理のあるような結果になるぐらいであるならば、共同声明もあることであるから、何でもかんでもして大変に悪いしこりを残してまで条約を結ばなければならないとは思わない、こういうような話もございました。これは、私はその点を強調するという意味ではないのでありますけれども、考えようによっては、共同声明というのが最高の規範であるから、仮に条約そのものがなくても、今日まで両国はうまくやってきたし今後もやれるではありませんか、つまり裏を返して申せば、中国側にも譲歩には限界がある、日本の立場にも一つの限界があろう、その場合にはというような気持ちを述べられたものだと思うのであります。
 そこで、私としては、この間参議院の予算委員会でも申し上げましたようなことにつきまして、一つはわが国内においてコンセンサスができ上がるかどうかということを私としても努力もし、確かめなければならないという問題がございますのと、中国側においてこのような私の意見というものに同意されるであろうか、あるいはそれは中国の譲り得る限界を超えたものであろうかどうであろうか、その辺の検討というものは中国としても当然にしておられるでありましょうし、なさるに相違ないと思うのであります。
 他方で中国の外交日程を見ておりますと、ことし秋から今日まで、かなり多くの西欧の首脳あるいはアメリカの首脳等の訪問があり、相当多忙なようにも見受けられますから、ある程度の時間を必要とされるであろうというふうに考えております。
 したがいまして、結論として申しますと、ある時期を見まして、このような私の考え方について、中国がどのような結論に達したかということを何かの形で接触をして知ることに努めたいと思っておりますが、その時期は国内及び中国との関連を考えながら、しかるべき時期を選びたいというふうに思っておるわけでございます。

発言情報

speech_id: 107603968X00419751205_027

発言者: 宮澤喜一

speaker_id: 13804

日付: 1975-12-05

院: 衆議院

会議名: 外務委員会