植木光教の発言 (沖縄及び北方問題に関する特別委員会)
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○植木国務大臣 お答えを申し上げます。
ただいま國場委員より御指摘がございましたように、復帰後沖繩県は五年目を迎えたのでございます。沖繩県の経済社会の現状を見ますと、人口は百四万人余となりまして県民所得も上がってまいりまして、全国水準にまではまだまだ達しておりませんが、それに迫りつつある状況でございます。そして、御承知のとおり道路、空港、港湾及び生活環境施設など公共施設も積極的に整備されておりまして、計画の基本目標の一つでございます各面にわたる本土との格差是正という面につきましては、完全に十分とは申せませんけれども、一応の成果を上げていると考えます。
しかしながら、基本目標のもう一つの重要な柱でございます自立的発展を可能とする産業振興という面におきましては、期待したように進んでいない面があることは事実でございまして、私どもとしても大変心を痛めているところでございます。産業構造の面から見ますと、御承知のように第二次産業が非常に弱い状況でございまして、就業者数においても生産所得におきましても、総体的に第三次産業に片寄った構造は依然として変わっておりません。また、農業を見ましても、耕地面積は減少傾向をたどっておりますし、基幹作物でありますサトウキビの生産量も低下している。また、農家経済の本土との格差というのは年々縮小に向かってはおりますけれども、やはり格段の厚みの相違があるというのが現状でございます。私どもといたしましては、農業基盤の整備、サトウキビ価格など農産物の価格の上昇等による収益性の向上などから農業をもう一度見直して、これに十分農業者の方々も取り組んでいただきたいということを県とともにやっておりまして、農業に対する取り組みの強化というものが見られるというような明るい兆しはございます。私どもといたしましては、層一層努力をいたしまして、畜産野菜、果樹、花卉等の振興にも当たってまいりたいと思います。
また、企業誘致は、御承知のとおり立地条件の問題、本土との距離が遠いこと、市場が狭いこと、いろいろデメリットがございます。また、わが国経済情勢の変化もございますし、反公害、反工業というムードが加わりまして、なかなかこれはうまく進んでいかないという状態でございまして、私どもとしては、県民の方々にできるだけ御理解をいただきたいとこいねがっているところでございます。
さらに、観光産業につきましては、復帰後、増加の一途をたどりまして、観光収入も伸びてまいりましたけれども、海洋博の終了に伴いまして、従来のような伸びは期待できないような状況でございます。私どもとしては、施設の整備などをいたしまして、観光客の誘致に多大の努力を注いでまいりたいと存じます。
こういうふうな概況でございますので、いろいろ前途には厳しいものがございますけれども、基本目標が達成できるかどうかということについては、政府も努力をいたしますけれども、県民の方々も英知を結集してこれらに当たっていただきたいというのが偽りのない私どもの心情なのでございます。
それから、ただいま振興計画と三全総等との関係はいかがであるか、こういうお話でございましたが、沖繩振興開発計画につきましては、計画そのものを前提にはもちろんいたしておりますけれども、私どもといたしましては、中期的な展望というものを持つことによりましてこの新しい経済情勢に即応した振興開発というものが行われなければならないということで、ただいま、今後の人口及び経済社会の見通しと産業振興策の二つのテーマをもちまして二つの部会をつくりまして、中期的展望の具体的作業を行っているところでございます。そして、これらの展望にいたしましても、沖繩振興開発計画の進め方にいたしましても、私どもはあの四十七年の沖繩開発の基本構想を受けまして、十分これと調整を図っていくわけでございますけれども、第三次全国総合開発計画とは十分調整が図られなければならないと存じます。御承知のように、沖繩県はわが国の一つの経済圏であります以上、わが国の総合開発計画と無関係に振興開発が進められることはあり得ないわけでございます。したがって、私どもといたしましては、このいろいろな経済社会計画や三全総と整合性の保たれたものといたしたいということを考えております。
いずれにいたしましても、本土との格差というものを是正するということが何よりも大切なことでございまして、一層努力をしてまいりたいと存じます。