田中正巳の発言 (社会労働委員会)
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○田中国務大臣 対馬丸遭難学童につきましては、心情的にまことに気の毒な状況でお亡くなりになったものであるということは、先生と私も同感でございます。先生の御主張は、戦傷病者戦没者遺家族等援護法による準軍属として扱え、こういうことでございますが、先生、これは法律上いかに温情をもってしても——この援護法における準軍属として扱うのに一体どの条項に当てはめたらいいだろうか、いろいろ苦心して考えてみました。一番近い条項というのは、現実の戦闘参加者という条項が一番近いのじゃないか。他の条項はほとんどほど遠いものがあります。しからば一体、対馬丸遭難学童というものは戦闘参加者として扱えるものであろうかどうか。実態等をいろいろ調べてみますと、できるだけ処遇しようとしても、残った学童が戦塵の中でいろいろと軍に協力をし、弾薬を運び、あるいは糧食等を運び、傷病者の手当て等をやったという実態もあるそうでございまして、これはある程度、いろいろ努力すれば戦闘参加者として観念することもできるかもしれません、また、そういう趣旨で戦闘参加者にいたしたものというふうに思うわけでございますが、何分にもこの対馬丸遭難学童というのは、亡くなられた状況というものがまことに気の毒であり、悲惨なものでございますが、援護法による戦闘参加者ということにするのには、どうも実態がなじまないというところに実は悩みとジレンマがあるわけでございます。
したがって政府は、今日までこの援護法によらずして、そうした状況に対応して見舞金を差し上げるということによって、この援護法外の措置をとっておったものというふうにわれわれは解するわけでございます。しかし、いろいろな御意見がありますので、今後とも慎重に検討、研究を重ねてまいりたいというふうに思っているのが、今日の私どもの考え方でございます。