小山一平の発言 (決算委員会)

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○小山一平君 これはまことに心外なことでして、皆さんは村や県からそういう報告を聞いた。私は現地へ出かけて行ったんですよ。現地へ出かけて行って、村の村長さんとも話をしました。部落の人々が集会所へ全員集まって状況をお聞きをいたしました。その結果が私がいま申し上げたような実態である、こういうことなんです。私は現に現地の調査をして、現地の人々から直接いろいろな意見や、それからまた訴えを聞いてきたんです。そこで私はこの問題を取り上げています。もちろん私の聞いた村長の話でも、いまはいろいろ問題があるけれども、まあ何とか近い将来にはいたしたい、またなるだろうというような、できるだけこの問題が大きな社会問題にならないようにということで、大変苦慮している点もございました。ですからこれが私が指摘したような内容と違って、この集団移転をした人々がそれぞれ安定とまでいかなくても、まあまあの生活の基盤の上に乗っておる、こういう認識ではこの問題は問題にならないのです。ですから皆さんも県や村は失敗をしたなどという報告を皆さんのところへすることはつらいから、できるだけ問題はないというふうな報告をしたいのは、これは気持ちとして私もわかります。そういう報告に基づいていたんでは、この移転事業という問題の解明にはならない。いいですか、そのことだけ申し上げて先の方へ進ませていただきます。
 私はそもそも集落移転事業というのは交通通信体系の整備、学校の統合による教育施設の整備、医療の確保、生活環境その他施設の整備などを広域的に集積した行政圏、生活圏を形成をしまして、その圏域からはみ出す集落は広域的行政圏を生活圏に移転をさせる、工場誘致などによって雇用の場を確保して農民を都市的労働者に転職させるというこれは発想でございます。生活環境が合理化され便利になるばかりでなしに、転業によって収入も増加して生活も安定するという安易な考え方から出発した計画であって、そこから生まれてきたこれは一つの悲劇とも言えるように思うのです。そのために長い間生活を支えてきた畑にキリを植え、たんぼを荒らし、生活の手段や根拠を一切放棄するという冒険を善良な農民に試みた、私はそうも言えるように思うのです。これはまさに辺地住民の切り捨てであるし、辺地農民と辺地農業の切り捨てである、こういうふうに私は言わざるを得ないと思うのです。私は、たとえ村の計画どおりに工場ができたとしても、若い者は別として、農業以外に何の経験もない五十歳、六十歳の男の人、女の人すべてが工場で就職できて適当な仕事が与えられる、こんな考えは大変これは甘いずさんな計画である。私はこの計画を実施した村も県も、そしてこれを推進してきた——これは国土庁ですか担当は——国土庁もこれは重大な責任を負わなければならない、こういうふうに思うんですが、いかがですか。

発言情報

speech_id: 107714103X00519760209_028

発言者: 小山一平

speaker_id: 6949

日付: 1976-02-09

院: 参議院

会議名: 決算委員会