小沢辰男の発言 (公害対策及び環境保全特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○国務大臣(小沢辰男君) ただいま議題となりました振動規制法案について、その提案理由及び内容の概略を御説明申し上げます。
戦後わが国の産業経済の発展の成果として、国民生活は目覚ましい向上を見ることとなったのでありますが、その反面、各種の公害が発生し、国民の生活環境等にさまざまな影響を及ぼしているところであります。
これらの公害問題については、政府といたしましても、各種の公害規制法等を中心に対策を進めてきたところでありますが、振動公害につきましては、公害対策基本法において規定する七公害の一つとされているものの、法律上の規制措置が講じられないまま、今日に至ったこともあって、住民からの苦情、被害の訴え等も相当数に上っており、その改善を図ることは重要な課題となっております。
このように国民の日常生活に影響を与えている振動公害に対し、公害対策基本法の精神にのっとり生活環境を保全する観点から、早急に国による一元的な法律上の規制を実施し、振動公害の未然防止を図るべきであると考え、今回この法律案を提出することとした次第であります。
以下この法律案の主な内容について、その概略を御説明申し上げます。
第一は、工場及び事業場の振動に関する規制についてでありますが、都道府県知事が住居の集合している地域等住民の生活環境を保全する必要がある地域を指定し、指定地域内における著しい振動を発生する施設を設置する工場及び事業場について、指定地域の土地の利用状況に応じて規制基準を定めて、所要の規制を行うこととしております。そのため、これらの工場及び事業場における特定の施設の設置について、事前届け出制をとるほか、規制基準に適合しない振動を発生することにより周辺の生活環境が損なわれると認めるときは、振動の防止の方法等に関し、改善等の勧告または命令を行うことができることとしております。
第二は、建設工事に伴う振動に関する規制についてでありますが、指定地域内において行われる著しい振動を発生する特定の建設作業について、事前届け出制をとるほか、都道府県知事は、一定の基準に適合しない振動を発生することにより周辺の生活環境が著しく損なわれると認めるときは、振動の防止の方法等に関し、改善等の勧告または命令を行うことができることとしております。
第三は、都道府県知事は、指定地域内における道路交通振動が所定の限度を超え、道路周辺の生活環境が著しく損なわれていると認めるときは、道路管理者に対し当該道路の部分につき道路交通振動の防止のため舗装、維持または修繕の措置をとるべきことを要請し、あるいは都道府県公安委員会に対し道路交通法の規定による措置をとるべきことを要請するものとしております。
以上のほか、市町村長に対する事務委任について定めるとともに、振動規制の実効を期する見地から、振動防止に関する国の援助、研究の推進等について所要の規定を設けることとしております。
なお、この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概略であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。