馬場昇の発言 (農林水産委員会)

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○馬場委員 いま長官、民有林で認定された者の数を言われましたが、その数は間違いないと私は思いますけれども、私のおります九州営林局管内でチェーンソーなんかの振動機具を使う人が千三百名くらいの中で、いま認定されているのが七百八十名です。そして、まだ精密検査を要する、疑いがあるといわれる者を含めますと、実は千人近い患者がおると思われます。そうしますと、振動病にかかる率というのは、働いている人の八〇%くらいになっているのですよ。いま、確かに国有林で認定されている者は二千九百五十三名と私も聞いておりますけれども、民有林というのはこの十倍以上もおるんじゃないかというぐあいに私は思います。ところがいま認定されておる者が何百名かという程度で、これはもうお話にならない。
 これは大臣にも聞いておきたいのですけれども、実は民有林の振動病の調査、実態把握というのが今日に至るまでも行われていないというところに非常に問題があると思うのです。熊本県でこの間、県庁の職員が二名振動病に認定されました。そして、九月十四日、十六日に、振動機具を使う茶業試験場とか林業試験場とか土木事務所、草刈りとか、そういうところの五十九名を精密検査したのです。ところが、実は熊本県の五十九名の中の十一名が疑いがあるというぐあいにいわれております。こういうことがありますから、それは行政の——たとえば国有林は農林省でしょう、県は、いまみたいに自治体であります、あるいは民有林はまた別のところかもしれませんけれども、特に国有林で一番問題が起きて、一番経験がある農林省ですから、政府という立場においてこの振動病対策をあらゆるところ、民有林やいま言ったように自治体の振動機具を使うところはすべて、そういうところの一斉検診というものを水俣病じゃありませんけれどもやりまして、そして振動病の実態というものを明らかにする必要がある。こういうことを、大石さんは林野庁も所管しておられるのですから、政府部内で振動病の一斉検診なんかをやって実態を把握しよう、そして政府の責任において対策を立てようというような音頭でも取って、ぜひ民間その他の振動病の実態というのを明らかにしていただきたい。いま民有林でさえ明らかになっていないという状態ですから大変な問題だ。その中において、晩も寝られない、痛いと言って死んでいく人も出てきているわけですから、ぜひそういうぐあいにお願いしたい。それに対する見解をお伺いしたいと思います。
 それから、林野庁長官には、これに対する答えと含めて、いま一つは、立木販売とか、それからいま、国有林も直営、直用事業をやらなくて、請負に出しているのが多いわけです。そういうときに、請負をしている事業主に対して、たとえば立木を請け負わせるとかあるいはいろいろな仕事を請負わせる場合には、いま国有林でやっているような労働時間なり検診体制なり予防対策なんかをあなたのところでやりなさいということを請負契約に入れるとか、あるいは定期的に検診をしてその検診の結果を報告しなさいということを契約の中に入れるとか、そういうことを当面やりながらも、民間に働く林業労働者が振動病にかからないような対策をとるべきじゃないかと思うのですけれども、これは大臣と長官で答弁願いたい。

発言情報

speech_id: 107805007X00419761013_019

発言者: 馬場昇

speaker_id: 10581

日付: 1976-10-13

院: 衆議院

会議名: 農林水産委員会