早川崇の発言 (本会議)
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○国務大臣(早川崇君) 多田議員にお答えいたします。
第一は、社会保障充実のために長期計画を策定してはどうか、こういう国際比較を通じての御質問でございます。
御指摘のように、国際比較をとりました場合に、日本の社会保障費は先進国に若干おくれをとっておりますけれども、ただ、医療保障については、すでに国民総所得の四%を突破いたしておりまして、先進国とひけをとっておりません。しかしながら、年金、御承知のように、老後保障の年金につきましては発足がおくれましたので、そういう意味におきまして社会保障費が先進国よりも低位にあるという次第でございます。特に厚生行政の、あるいは政治の根本は、いかに健康で国民が長生きするかということだと思うのです。そういう意味におきましては、わが国はすでに女性は七十七歳、男性は七十二歳、スウェーデンと並ぶ世界一、二の優等生になりました。そういう意味では、厚生行政の成果は、評価されてしかるべきではないかと私は思うわけでございます。
ただ、医療行政の長期の展望をとりますと、二つの課題を解決したいと思うのです。一つは、いまなお無医村がある過疎地域の医療対策でございます。もう一つは、都会地におきまして夜中の、夜間の救急医療体制が整備されておらない。救急医療を欲した場合にもお医者さんにかかれない、こういった点は、ナショナルミニマムとして、いつでもお医者さんにかかれるという体制をさらに整備してまいりたいと思います。
国民年金、老後保障につきましては、期間が過ぎますとともに充実してまいるわけでございますが、御指摘のように、昭和五十年代の前期経済計画がすでに作成されておりますので、この線に沿いまして社会保障長期計画を作成いたしまして、今後とも社会保障の充実に努力をいたしたいと、かように存じておる次第でございます。
二番目は、年金制度を修正賦課方式に改め、二階建て年金制にしてはどうかと、こういう御指摘でございます。多田議員も御承知のように、二階建ての年金制度はフランスやイギリスでも実施されておることは御承知のとおりでございますが、わが国の場合には、年金の発足の年次が非常にまちまちでございまして、公務員の共済組合による年金、厚生年金、さらに国民年金と、それぞれ経過が違っておりますので、一挙にこれを二階式年金制度に改めるということは困難だと思いますが、この年金間のアンバランスが非常に大きく、特に厚生年金は十三兆円もいま積み立てがあるんですね。ところが、国民年金は、御承知のように、単年度ではもう赤字になってきておる。いわば、もう賦課方式みたいな形になっておるわけです、国民年金。根本的に性格が違ってきております。こういったことを踏まえまして、総理大臣も、衆議院本会議で、年金制度の根本的な調整と再検討をやりたいと御答弁になっておられるわけでございますので、御指摘の年金間の調整につきましては、年金懇という審議会もございますし、内閣にライフサイクルの調査費を一億円かけまして、すでに検討を始めておりまするから、こういうものを含めまして年金の再検討をいたしたいと考える次第でございます。
なお、現実的な問題として、さきの七十七国会において、十年年金、五年年金及び福祉年金について、すでに大幅の値上げをいたしました。さらにそれを、福祉年金を二万円にしろという御指摘でございますが、来年度におきましても、そういう御希望を踏まえまして、所要の改善措置を講ずる予定でございます。ただいまここで具体的内容については、検討中でございますからお答えできないことを御了承賜りたいと思います。
最後に、国民健康保険の財政の健全化、退職者継続医療制度の整備を図れという御指摘でございます。多田議員も御承知のように、国民健康保険につきましては、すでに医療費の四五%、一兆二千億円の国費を投入いたしております。さらに本年度は財政調整交付金その他八百三億をさらに追加いたしまして、基盤の弱い国民健康保険の財政強化にすでに実績を上げつつあるのでございますが、さらに御指摘の——大きい問題を御指摘されたと思うんです。結局、老齢になって退職した人が一番病気にかかる年齢になって国民健康保険に入ってくる。いわゆる吹きだまりみたいなかっこうになっている。これが大変国保の財政を圧迫しておるわけでございます。そういう観点から、厚生省といたしましても、すでに社会保険審議会におきまして、この老人医療、退職者の継続医療の問題は真剣に現在検討中でございまして、いずれ結論を得ました段階におきまして具体案を提示いたしたいと思っております。以上でございます。(拍手)
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