中川一郎の発言 (外務委員会)
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○中川(一)委員 わが国の外交は一貫性がなければならないと思うのでございます。宮澤四原則のときには、覇権問題は断じて譲れないことであったはずのが、小坂大臣になったら、それは消えてしまって、そんなことは何でもないんだというように変わり、今度は鳩山さんになったら、またその中間みたいな、慎重で、問題であるというようなことに変わっていくところに、外交の問題点があるだろうと私は思うのです。その辺のところはすきっとして割り切っていかないと、やはり迷惑をこうむるのは北方漁民そのものなんです。今度の交渉だって、なまやさしく答弁していただいておりますけれども、結果としては、漁民の苦しみのみならず、関連企業から街の灯が消えるかというようなところまできておるわけでありますし、今後これを誤ってソ日協定なり基本協定で不測の事態ができますと、これはもう北海道のみならず、日本の北洋を基地としている漁業並びに基地経済は根底からおかしくなってくる。それがまた西の方の韓国あるいは中国方面の漁業にも影響する重大な問題でありますから、これは慎重にやっていただきたいと思うわけなんです。
それから、この際覇権問題について、もう一つどうしても聞いておきたいと思うのは、日米安保条約の関係において覇権が矛盾があると私は思うのです。たとえば中国との間に、第三国の覇権はこれを認めないというような文言で、共同声明そのもののような形で仮に決まったといたします。そうなった場合、中国で内戦があった。中国は一つでありますから、台湾を武力解放するということになれば内戦でございましょう。米台条約によってアメリカがこれを抑える、台湾を守るという事態になってまいります。日米安保条約では台湾は極東の地域に入っておりますから、日本の基地を使うことを日米安保条約で約束をいたしておるはずでございます。覇権行為をするアメリカに対して日本が基地を貸すとするならば、これはまさしく覇権を認め、覇権を助ける行為になると思うのでございます。したがって、その場合、基地を貸せば日中条約の覇権に矛盾をするし、基地を貸さないとすれば日米安保条約に矛盾をする。この二つの矛盾は必ず出てくるはずだと思うのでありますが、この辺のところは一体どう覇権問題を解釈したらいいのか、御説明をいただきたいと思います。