外務委員会
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会
会議録情報#0
昭和五十二年六月六日(月曜日)
午前十時三十七分開議
出席委員
委員長 竹内 黎一君
理事 有馬 元治君 理事 鯨岡 兵輔君
理事 毛利 松平君 理事 山田 久就君
理事 河上 民雄君 理事 土井たか子君
理事 渡部 一郎君 理事 中村 正雄君
石川 要三君 稲垣 実男君
小此木彦三郎君 大坪健一郎君
川田 正則君 木村 俊夫君
佐野 嘉吉君 中川 一郎君
中村 弘海君 中山 正暉君
福田 篤泰君 福永 一臣君
堀内 光雄君 宮澤 喜一君
井上 一成君 上田 卓三君
岡田 春夫君 高沢 寅男君
日野 市朗君 松本 七郎君
瀬野栄次郎君 中川 嘉美君
渡辺 朗君 寺前 巖君
伊藤 公介君
出席国務大臣
内閣総理大臣 福田 赳夫君
外 務 大 臣 鳩山威一郎君
農 林 大 臣 鈴木 善幸君
出席政府委員
内閣法制局第三
部長 前田 正道君
防衛庁長官官房
防衛審議官 渡邊 伊助君
外務政務次官 奥田 敬和君
外務省アジア局
長 中江 要介君
外務省欧亜局長 宮澤 泰君
外務省条約局長 中島敏次郎君
外務省条約局外
務参事官 村田 良平君
水産庁長官 岡安 誠君
海上保安庁次長 間 孝君
委員外の出席者
外務委員会調査
室長 中川 進君
—————————————
委員の異動
六月六日
辞任 補欠選任
川崎 秀二君 中川 一郎君
木村 俊夫君 中村 弘海君
中山 正暉君 堀内 光雄君
福永 一臣君 石川 要三君
井上 一成君 上田 卓三君
塚田 庄平君 日野 市朗君
同日
辞任 補欠選任
石川 要三君 福永 一臣君
中川 一郎君 小此木彦三郎君
中村 弘海君 木村 俊夫君
堀内 光雄君 中山 正暉君
上田 卓三君 井上 一成君
日野 市朗君 塚田 庄平君
同日
辞任 補欠選任
小此木彦三郎君 川崎 秀二君
—————————————
本日の会議に付した案件
北西太平洋のソヴィエト社会主義共和国連邦の
地先沖合における千九百七十七年の漁業に関す
る日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦
政府との間の協定の締結について承認を求める
の件(条約第一八号)
日ソ漁業交渉等に関する件
————◇—————
この発言だけを見る →午前十時三十七分開議
出席委員
委員長 竹内 黎一君
理事 有馬 元治君 理事 鯨岡 兵輔君
理事 毛利 松平君 理事 山田 久就君
理事 河上 民雄君 理事 土井たか子君
理事 渡部 一郎君 理事 中村 正雄君
石川 要三君 稲垣 実男君
小此木彦三郎君 大坪健一郎君
川田 正則君 木村 俊夫君
佐野 嘉吉君 中川 一郎君
中村 弘海君 中山 正暉君
福田 篤泰君 福永 一臣君
堀内 光雄君 宮澤 喜一君
井上 一成君 上田 卓三君
岡田 春夫君 高沢 寅男君
日野 市朗君 松本 七郎君
瀬野栄次郎君 中川 嘉美君
渡辺 朗君 寺前 巖君
伊藤 公介君
出席国務大臣
内閣総理大臣 福田 赳夫君
外 務 大 臣 鳩山威一郎君
農 林 大 臣 鈴木 善幸君
出席政府委員
内閣法制局第三
部長 前田 正道君
防衛庁長官官房
防衛審議官 渡邊 伊助君
外務政務次官 奥田 敬和君
外務省アジア局
長 中江 要介君
外務省欧亜局長 宮澤 泰君
外務省条約局長 中島敏次郎君
外務省条約局外
務参事官 村田 良平君
水産庁長官 岡安 誠君
海上保安庁次長 間 孝君
委員外の出席者
外務委員会調査
室長 中川 進君
—————————————
委員の異動
六月六日
辞任 補欠選任
川崎 秀二君 中川 一郎君
木村 俊夫君 中村 弘海君
中山 正暉君 堀内 光雄君
福永 一臣君 石川 要三君
井上 一成君 上田 卓三君
塚田 庄平君 日野 市朗君
同日
辞任 補欠選任
石川 要三君 福永 一臣君
中川 一郎君 小此木彦三郎君
中村 弘海君 木村 俊夫君
堀内 光雄君 中山 正暉君
上田 卓三君 井上 一成君
日野 市朗君 塚田 庄平君
同日
辞任 補欠選任
小此木彦三郎君 川崎 秀二君
—————————————
本日の会議に付した案件
北西太平洋のソヴィエト社会主義共和国連邦の
地先沖合における千九百七十七年の漁業に関す
る日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦
政府との間の協定の締結について承認を求める
の件(条約第一八号)
日ソ漁業交渉等に関する件
————◇—————
竹
竹内黎一#1
○竹内委員長 これより会議を開きます。
北西太平洋のソヴィエト社会主義共和国連邦の地先沖合における千九百七十七年の漁業に関する日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との問の協定の締結について承認を求めるの件を議題といたします。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中川一郎君。
〔委員長退席、毛利委員長代理着席〕
この発言だけを見る →北西太平洋のソヴィエト社会主義共和国連邦の地先沖合における千九百七十七年の漁業に関する日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との問の協定の締結について承認を求めるの件を議題といたします。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中川一郎君。
〔委員長退席、毛利委員長代理着席〕
中
中川一郎#2
○中川(一)委員 鈴木農林大臣の大変な御苦労によりまして、曲がりなりにも日ソ漁業暫定協定が調印をされ、ここに批准の運びになりましたことは、御同慶にたえないところでございます。しかしながら、交渉経緯、結果について見ますときに、非常に多くの問題が残っております。以下、問題点について、この際、政府の所見を承りたいと存じます。
この交渉において私たちが一番問題としなければならないのは、漁獲量につきましてはわずか三日間しか交渉日数を要しておりません。その大部分はいわゆる北方問題、北方四島に関しての考え方についての議論がなされたのか、あるいはなされないまま待ちぼうけを食ったのか、非常に問題のところでございます。そこで、この際、北方四島に対するわが国の主張がどこにあり、ソビエトの主張がどこにあるかということを、外務大臣から国民の前に明確に、わかりやすく御説明をいただきたいと存じます。
この発言だけを見る →この交渉において私たちが一番問題としなければならないのは、漁獲量につきましてはわずか三日間しか交渉日数を要しておりません。その大部分はいわゆる北方問題、北方四島に関しての考え方についての議論がなされたのか、あるいはなされないまま待ちぼうけを食ったのか、非常に問題のところでございます。そこで、この際、北方四島に対するわが国の主張がどこにあり、ソビエトの主張がどこにあるかということを、外務大臣から国民の前に明確に、わかりやすく御説明をいただきたいと存じます。
鳩
鳩山威一郎#3
○鳩山国務大臣 北方四島のいわゆる領土問題が今回の漁業交渉の大変難渋をいたした大きな原因であったことは申すまでもないところでございます。北方四島に対する見解というものは、戦後三十一年間たった今日、わが方は未解決であると考えておりますが、先方は領土問題はもう未解決の問題ではないという主張をしておることは御承知のとおりでございます。わが方の主張は、北方四島は、一八五五年、いわゆる下田条約のときに帝政ロシアと境界を画定した、それ以来日本の固有の領土であったわけであります。したがいまして、このわが方の主張というのは、歴史的な事実とそれから法的な面と双方から考えて固有の領土であるという主張をいたしております。歴史的なと申しますのは、古来日本人が居住をしていた地域であり、外国人は居住をしてなかったという事実、また当時の日本政府が番所を置いておった、このような事実を指すものでありますし、また法的という意味は、大西洋憲章から、また日本はポツダム宣言を受諾をいたしましたけれども、それに至ります各種の協定におきましても、日本といたしまして法的に、歯舞、色丹、国後、択捉、この四島につきまして日本はこれを放棄したものではない、サンフランシスコ条約におきます二条(c)項におきましてもこの四島は放棄した中に入らない、このように主張をいたし、また連合国といたしましても、アメリカは同じような見解をとっておるところでございます。それに対しましてソ連政府といたしましては、領土問題は解決済みであるというこの趣旨は、一九五六年におきます日ソ共同宣言におきまして、歯舞、色丹は平和条約の締結後に日本に返還するという条項があります。これをもって解決済みと言っておるのか、その辺はよくわからないところでございますが、一九七三年に田中・ブレジネフ会談におきまして、領土問題ということは文章上はないわけでありますけれども、戦後の未解決の問題を解決をして平和条約を結ぶ、そしてわが方といたしましてこの未解決の問題には領土問題を含むということを口頭で念を押してあるところであります。そういう意味で、ソ連側が未解決の問題はないと主張しておるところは、その内容の趣旨は当方としては、何ゆえに未解決ではないと言われているのか、それは判定できないところでありますけれども、わが方といたしましては、平和条約におきまして領土問題を解決する、これは同じく一九五六年の松本・グロムイコの書簡往復におきましても、平和条約におきまして領土問題を解決をするのだ、こういう趣旨は明らかでありますから、わが方としては未解決の問題である、このような主張は正しい根拠を持つものである、このように確信をいたしておるところであります。
この発言だけを見る →中
中川一郎#4
○中川(一)委員 お話にありましたように、一九五六年に鳩山・ブルガーニン会談において話し合った内容としては、少なくとも歯舞、色丹は日本のものであるということを認めておったはずでございます。したがって、平和条約ができたならばこれは返還をする。でありますから、問題になりますのは、択捉、国後が問題であるというならば理解できるわけでありますが、四つの問題は解決済みということは、鳩山・ブルガーニン会談の趣旨とは変わっておるのではないか。私が指摘したいのは、ソビエトの考え方は常に流動的でときどきの情勢に応じて変わっておるのではないか。その間、三木外務大臣が訪ソいたしました際は、中間的措置によって話し合いを進めようという話もありました。あるいはわれわれが前のソビエト大使と話したときには、大野伴睦ではないが、足して二で割った考え方でこの問題を処理してはいかがか、こういう非常に前向きの時代もあったかと存じます。ところが、私たちの見るところでは、最近特に厳しくなってきた。いまお話がありましたように、田中さんが訪ソされました七三年のときにも、田中さんの御説明によれば、未解決の問題とは領土問題を含むのだ、口頭で話し合いがあった、こう言われておりますが、本朝来、朝日新聞の報ずるところでは、それは一方的で不正確であると、言下にこれを否定しておるのでございます。したがって、あの当時の田中さんの会談は玉虫色だと言われたのもその辺にあるのではないか。わが方では口頭で、四島は未解決の問題に含むとされておりますけれども、ソビエトではそれは入っておらないというふうに言っておるわけでございますが、このようにソビエトが変わっておる事実は外務省もお認めでございますか。
この発言だけを見る →宮
中
鳩
鳩山威一郎#7
○鳩山国務大臣 今回は二百海里という、世界で特に漁業関係につきまして二百海里水域というものを、これはアメリカが昨年国内法で実施した、こういうことから二百海里時代に突入をした。そして二百海里の水域を引くという場合に、どうしても根底に領土の問題があるということでありまして、この領土問題につきましてソ連が大変態度を変えたんだ、このように即断はできないだろう。ただ、漁業水域というものが、現実に支配をしておる現在の北方四島につきましてソ連がこれを実施してきた、こういうところに問題があるわけでございまして、領土問題自体につきまして、今回になりまして従来の態度を全く変えてきたというところまで考えることは必ずしも直接的なことではないのではないかというふうに思います。
この発言だけを見る →中
中川一郎#8
○中川(一)委員 それは私ども納得できないところでございます。田中・ブレジネフ会談では、領土問題については大体お互い玉虫色であっても何でも両方満足して帰れたわけなんです。今回、玉虫色で田中・ブレジネフ会談を確認するというぐらいのことでやればできないことはないだろうと思うのでありますが、向こうが執拗に領土問題は解決済みだと、最高会議幹部会令を盾にとって出てきたのではないのですか。
もっと言うならば、端的にお尋ねいたします。今度の外交交渉は友好国としての扱いを日本は受けましたか、いかがでございますか。
この発言だけを見る →もっと言うならば、端的にお尋ねいたします。今度の外交交渉は友好国としての扱いを日本は受けましたか、いかがでございますか。
鳩
鳩山威一郎#9
○鳩山国務大臣 今回の交渉は、御承知のように、領土問題をこの際解決をするとか、領土問題自体から論じて漁業問題を解決する、このような考え方をとらなかったわけでございます。漁業の問題と領土の問題は切り離して対処をしたい、こういうことで、最終的にこの領土問題につきましては両者とも、両国の言い分が違う、したがいまして第八条でその旨の留保をつけたわけであります。したがいまして、領土問題と切り離すとせざるを得なかったということでございまして、しからばその水域につきまして、先方が北方四島の領有を前提とした線引きをした、これを全く認めない、先方の線引きを全く認めないということは、日本は北洋漁業に入漁することができなくなる、こういうことであったわけであります。したがいまして、領土問題は領土問題として解決を図る、そういう考えであるわけでございまして、領土問題自体は別途解決をすべきものである、このように考えるわけでございます。
なおしかし、水域の問題として、わが方としてはやはり水域自体としても問題が残るわけでありまして、わが方といたしまして、二百海里のいわゆる漁業水域についての暫定措置法、この暫定措置法というものを、北方水域をわが方の固有の領土であるという前提のもとにこれを施行するという考え方で臨んでおるわけでございまして、最終的にはこれから行われるソ日協定というものをあわせお考えをいただきたいと思うのでございます。
この発言だけを見る →なおしかし、水域の問題として、わが方としてはやはり水域自体としても問題が残るわけでありまして、わが方といたしまして、二百海里のいわゆる漁業水域についての暫定措置法、この暫定措置法というものを、北方水域をわが方の固有の領土であるという前提のもとにこれを施行するという考え方で臨んでおるわけでございまして、最終的にはこれから行われるソ日協定というものをあわせお考えをいただきたいと思うのでございます。
中
中川一郎#10
○中川(一)委員 私が申し上げておるのは、結果もさることながら、交渉経緯において三回も行ったり来たりしなければならなかった、待ちぼうけを食った、あるいは言ったことが転覆をされたということであります。もう一つ大事なことは、日本の海洋二法によって日本は固有の線引きをする、そのことによって日本の領土権を主張した、こういうことになっております。
それでは、今回の交渉で日本が線引きをすることを認めようと、いわゆる相打ち論というものが認められたのかどうか。私どもの伺っておるところでは、相打ち論はまだ認められておらない、ソ日交渉においてその問題は話し合うということでございますから、ソ日交渉において線引きはけしからぬと出ないとは言えないのではないか。私の見るところでは、イシコフさんはかなり前向きでありますが、上の方が非常に厳しい。従来よりは非常に厳しい関係にありますから、とりあえず暫定協定を結ぶことには成功したが、問題はすべてソ日協定に残っておる、こういう感じがいたすのでございます。
そこで水産庁にお伺いしますが、水産庁は、第一線で交渉をされまして、全体の感じとして友好国的な扱いの交渉であったのか、これはこれは厳しい交渉であったのか、また相打ち論が認められるであろうという気持ちはあるけれども、認められたという自信を国民の前に明らかにできますかどうか、この点、第一線に立たれた水産庁から伺いたいと思います。
この発言だけを見る →それでは、今回の交渉で日本が線引きをすることを認めようと、いわゆる相打ち論というものが認められたのかどうか。私どもの伺っておるところでは、相打ち論はまだ認められておらない、ソ日交渉においてその問題は話し合うということでございますから、ソ日交渉において線引きはけしからぬと出ないとは言えないのではないか。私の見るところでは、イシコフさんはかなり前向きでありますが、上の方が非常に厳しい。従来よりは非常に厳しい関係にありますから、とりあえず暫定協定を結ぶことには成功したが、問題はすべてソ日協定に残っておる、こういう感じがいたすのでございます。
そこで水産庁にお伺いしますが、水産庁は、第一線で交渉をされまして、全体の感じとして友好国的な扱いの交渉であったのか、これはこれは厳しい交渉であったのか、また相打ち論が認められるであろうという気持ちはあるけれども、認められたという自信を国民の前に明らかにできますかどうか、この点、第一線に立たれた水産庁から伺いたいと思います。
岡
岡安誠#11
○岡安政府委員 今回の日ソの漁業協定交渉、結論は非常に厳しいものであったと思っております。ただ、鈴木農林大臣の交渉の相手が常にイシコフ漁業相でございまして、漁業問題を中心にまさに漁業問題として交渉を行ったわけでございます。その際、イシコフ大臣がしばしば言明されましたことは、漁業問題に限りでございますけれども、本来ソビエトは自国の二百海里内においてすべての魚を利用することができる、したがって余剰はゼロである、にもかかわらず、この際、交渉において日本漁船をソ連の二百海里内に入れようとするのは日ソの友好関係を考えての結果であるということはしばしば言明をされておられました。私どもは、日ソの漁業関係に関する限り、ソビエトはやはり長年続いた日ソ漁業条約の延長に立って、日ソ友好の立場から今後も漁業関係は続けていきたいという固い意思があるものというふうには考えております。
それから、相打ち論のことでございますけれども、確かに鈴木農林大臣は、第三回目の訪ソに当たりまして、私どもの日本の立場として、第一は双務協定を結ぶ、二番目は日ソとソ日の両協定を同時に締結をする、三番目は従来から継続の日ソ協定を先行させるという三つの提案をいたしたわけでございますが、その際ソ連側は、双務協定の即時締結、それから日ソ、ソ日を同時に締結するということはいろいろ問題があるのでそれはおいて、——反対はいたしませんでした、将来の検討課題とし、この際は従来から進行している、三条以下がすでに固まっている日ソの漁業協定を進めようではないかという提案があったわけでございます。いろいろ交渉の過程におきましてソ日の規定の仕方等々若干話し合いがあったようでございますけれども、結果的にはソ日協定にどういう条文に書かれるかということは、これから始まるソ日協定の交渉いかん、心証はございますけれども、確証としましては、今後のソ日協定の交渉いかんということにかかっているわけでございます。
この発言だけを見る →それから、相打ち論のことでございますけれども、確かに鈴木農林大臣は、第三回目の訪ソに当たりまして、私どもの日本の立場として、第一は双務協定を結ぶ、二番目は日ソとソ日の両協定を同時に締結をする、三番目は従来から継続の日ソ協定を先行させるという三つの提案をいたしたわけでございますが、その際ソ連側は、双務協定の即時締結、それから日ソ、ソ日を同時に締結するということはいろいろ問題があるのでそれはおいて、——反対はいたしませんでした、将来の検討課題とし、この際は従来から進行している、三条以下がすでに固まっている日ソの漁業協定を進めようではないかという提案があったわけでございます。いろいろ交渉の過程におきましてソ日の規定の仕方等々若干話し合いがあったようでございますけれども、結果的にはソ日協定にどういう条文に書かれるかということは、これから始まるソ日協定の交渉いかん、心証はございますけれども、確証としましては、今後のソ日協定の交渉いかんということにかかっているわけでございます。
中
中川一郎#12
○中川(一)委員 時間がありませんので要約いたしますと、私どもの、あるいは国民の見る目では、ソビエトの態度は今度は厳しかった、これはもうだれも否定できない事実だろうと思うのです。それから相打ち論が今後どうなるかという問題も今後に残っておるということも事実だろうと思うわけなんです。
そこで、なぜこのように厳しくなってきたのか。これは単に漁業問題として、ソビエトが魚が大事だからこのように厳しくなったのか。私はそう思わないのです。やっぱり領土問題から絡んでいる点を見ますと、日ソ間はいまわだかまりがあるのではないか。何らかのわだかまりがあるからこうなっておるのではないかと国民が見ておるわけですが、その点はいかがですか。わだかまりができるような外的条件、環境はないと、こう見ておりますか、外務省。
この発言だけを見る →そこで、なぜこのように厳しくなってきたのか。これは単に漁業問題として、ソビエトが魚が大事だからこのように厳しくなったのか。私はそう思わないのです。やっぱり領土問題から絡んでいる点を見ますと、日ソ間はいまわだかまりがあるのではないか。何らかのわだかまりがあるからこうなっておるのではないかと国民が見ておるわけですが、その点はいかがですか。わだかまりができるような外的条件、環境はないと、こう見ておりますか、外務省。
鳩
鳩山威一郎#13
○鳩山国務大臣 日ソ間のわだかまりというお話でございましたが、昨年に不幸な事件もあったということは率直に認めなければならないと思います。しかし、日ソ間が全般的にやや冷えかけておるのではないかというような感じを持つことはありますけれども、今回の漁業交渉がそれゆえに非常に難航したということではないのではないか。やはり二百海里という時代を迎えまして、それ自体が大変な問題であるということと、その二百海里問題というのがどうしても領土問題と結びつきがあるという点が、これが最大の問題であったというふうに考えておるところでございます。
この発言だけを見る →中
中川一郎#14
○中川(一)委員 そこでこの際、私は端的にお伺いするわけでございますが、ソビエトを刺激している問題が、昨年の不幸な事件以外に日中問題があると見ておるわけでございます。朝日新聞にもけさ、これは原稿として、取材ではない、はっきりしたものとして載っておるわけでございます。非常に中国の覇権ということに対して——日本と中国が結ぶことについて言っておるとは私は言っておりません。覇権問題について非常に敏感な感じを持っているということは前々われわれ考えてきたところでございます。御承知のように、日中平和条約は国会でも決議になっております。それを受けて政府が交渉してまいりましたが、覇権問題で難航しておる。日ソ条約が領土問題でデッドロックに上げておるがごとく、いわゆる宮澤四原則というものをのむのめないでもって今日に至っておると思うわけでございます。私も、外交上中国と仲よくするならば、お互いに覇権は認めないというまではわかりますが、第三国に対する覇権はソビエトに対してもアメリカに対しても大問題があるのではないか。これを言わんとする、主張する中国には無理があるのではないか。ただ、わが方に弱いとすれば、田中さんが訪中されたときの共同声明に明らかに書いてしまった。それをなぜ条約では書けないかという中国の主張はわかりますけれども、もしこれを条約に書くとすれば、ソビエトに与える影響、またアメリカに与える影響が非常に大きいと思うのでありますが、外務省、いかがでございますか。
この発言だけを見る →鳩
鳩山威一郎#15
○鳩山国務大臣 日本は中国との関係におきまして、すでに共同声明によりまして既定の路線が敷かれておるわけでございます。また、ソビエトとの間におきましても、もう二十一年前に共同宣言が発せられておる。日本は、両方とも隣接するところの国家といたしまして、両国ともに友好親善関係を持たなければならない、これはもう日本としての宿命にあるものと思います。
いま中川先生おっしゃいますのは、具体的なこの点にお触れになりましたけれども、私どもといたしまして、はなはだ抽象的でございますけれども、両国ともに親善を深めていく、そのためにはどうしたらいいか、こういう具体的な方策になると思います。これらの点につきまして、両国ともに親善関係を増進できる道を関係国が探し出さなければいけないものというふうに私どもは思っております。日中間におきまして双方の満足し得る条件を見出して、条約締結に進みたいということを福田総理もおっしゃっているのでありますが、それはいま私が申し上げたのと同じような意味に私は解しておりまして、これは条文の文言の問題もありましょうし、また、外交努力によって解決すべき点も大いにあろうと思うのでございますが、そういったことを考えて、両国ともに友好関係の増進できるような方策をぜひとも見出さなければならないというのが、今日の状況であろうと思います。
この発言だけを見る →いま中川先生おっしゃいますのは、具体的なこの点にお触れになりましたけれども、私どもといたしまして、はなはだ抽象的でございますけれども、両国ともに親善を深めていく、そのためにはどうしたらいいか、こういう具体的な方策になると思います。これらの点につきまして、両国ともに親善関係を増進できる道を関係国が探し出さなければいけないものというふうに私どもは思っております。日中間におきまして双方の満足し得る条件を見出して、条約締結に進みたいということを福田総理もおっしゃっているのでありますが、それはいま私が申し上げたのと同じような意味に私は解しておりまして、これは条文の文言の問題もありましょうし、また、外交努力によって解決すべき点も大いにあろうと思うのでございますが、そういったことを考えて、両国ともに友好関係の増進できるような方策をぜひとも見出さなければならないというのが、今日の状況であろうと思います。
中
中川一郎#16
○中川(一)委員 日中関係の一般的なことについては、私は反対するものではないのでございます。ただ、新聞の伝えるところでは、覇権問題も含めて、条約を締結するのにもう支障はなくなった、話し合いができたというようなことが伝えられておるのでございますが、外務省首脳ということになっておりますが、話し合いがもう大体詰まって、条約が結べるように、国会決議でもあるならばさっさとできるような状況まできておるのですか、いかがでございますか。
この発言だけを見る →鳩
中
中川一郎#18
○中川(一)委員 そこで、私どもは北海道漁民を代表する地域から出ておりますが、その点は非常に慎重にやっていただきませんと、けさの新聞によりますと、ソビエトのブレジネフさんが中国についてはこういうことを言っております。
あるいは「覇権主義」との闘いという命題をとってみよう。この命題を危険とみなさないものもいるかも知れない。しかし、この命題を口実にして国家間に不和の種子をまこうとしているのではないのか、あるいは少なくとも国家間の関係の改善を阻もうとしているのではないのか。何のためにそんなことをしているのか。この方針には、平和と協力の利益に反する目的が覆い隠されているのではないだろうか。いずれにしても、われわれはこの問題に関してはっきりした見解を持っており、これについては日本でもよく知られている。
いわゆる覇権というものを書くということは、日本とソビエトとかその他の国との仲を悪くするように、国家の間を裂こうとしている中国のねらいであるというふうにはっきり言っているわけなんです。でありますから、お互い第三国の覇権を認めないということは、ソビエトを刺激することはもう当然のことだと前々から思っておりましたが、きょうの新聞記事から見ても明らかだと思うのでございます。第三国の覇権を認めないというようなことを条文に盛るならば、ソビエトを刺激すると私は思うし「国民もそう思うのでありますが、外務省はその点どうお考えでございますか。
この発言だけを見る →あるいは「覇権主義」との闘いという命題をとってみよう。この命題を危険とみなさないものもいるかも知れない。しかし、この命題を口実にして国家間に不和の種子をまこうとしているのではないのか、あるいは少なくとも国家間の関係の改善を阻もうとしているのではないのか。何のためにそんなことをしているのか。この方針には、平和と協力の利益に反する目的が覆い隠されているのではないだろうか。いずれにしても、われわれはこの問題に関してはっきりした見解を持っており、これについては日本でもよく知られている。
いわゆる覇権というものを書くということは、日本とソビエトとかその他の国との仲を悪くするように、国家の間を裂こうとしている中国のねらいであるというふうにはっきり言っているわけなんです。でありますから、お互い第三国の覇権を認めないということは、ソビエトを刺激することはもう当然のことだと前々から思っておりましたが、きょうの新聞記事から見ても明らかだと思うのでございます。第三国の覇権を認めないというようなことを条文に盛るならば、ソビエトを刺激すると私は思うし「国民もそう思うのでありますが、外務省はその点どうお考えでございますか。
鳩
鳩山威一郎#19
○鳩山国務大臣 いわゆる覇権条項につきまして、これをいままでの新聞等で拝見をいたしておりますと、覇権条項自体よりも、中国とソ連との間でいろいろな議論があるということは、私どももよく承知をいたしておるところであります。これがしかし、表現の問題であるのか、実体の問題であるのか、その辺は微妙な点でございますけれども、現在そのようなことが特に中国とソ連との間でいろいろ議論の種になっておるということは事実で、その事実は私どもは率直に認めなければならない、こう思います。しかしまた、他方におきまして、アメリカと中国との間にも、覇権につきましては認めないというような条項がある。したがいまして、そういう条項が問題なのか、確かに、ただいまお読みになりましたブレジネフ氏の発言にありますように、その裏にあることが問題なのか、その点はむしろ後者ではなかろうかと私は思います。しかし、この点はいろいろ議論のあるところでございますから、私どもといたしましては、やはり慎重に対処する必要があると思います。
この発言だけを見る →中
中川一郎#20
○中川(一)委員 わが国の外交は一貫性がなければならないと思うのでございます。宮澤四原則のときには、覇権問題は断じて譲れないことであったはずのが、小坂大臣になったら、それは消えてしまって、そんなことは何でもないんだというように変わり、今度は鳩山さんになったら、またその中間みたいな、慎重で、問題であるというようなことに変わっていくところに、外交の問題点があるだろうと私は思うのです。その辺のところはすきっとして割り切っていかないと、やはり迷惑をこうむるのは北方漁民そのものなんです。今度の交渉だって、なまやさしく答弁していただいておりますけれども、結果としては、漁民の苦しみのみならず、関連企業から街の灯が消えるかというようなところまできておるわけでありますし、今後これを誤ってソ日協定なり基本協定で不測の事態ができますと、これはもう北海道のみならず、日本の北洋を基地としている漁業並びに基地経済は根底からおかしくなってくる。それがまた西の方の韓国あるいは中国方面の漁業にも影響する重大な問題でありますから、これは慎重にやっていただきたいと思うわけなんです。
それから、この際覇権問題について、もう一つどうしても聞いておきたいと思うのは、日米安保条約の関係において覇権が矛盾があると私は思うのです。たとえば中国との間に、第三国の覇権はこれを認めないというような文言で、共同声明そのもののような形で仮に決まったといたします。そうなった場合、中国で内戦があった。中国は一つでありますから、台湾を武力解放するということになれば内戦でございましょう。米台条約によってアメリカがこれを抑える、台湾を守るという事態になってまいります。日米安保条約では台湾は極東の地域に入っておりますから、日本の基地を使うことを日米安保条約で約束をいたしておるはずでございます。覇権行為をするアメリカに対して日本が基地を貸すとするならば、これはまさしく覇権を認め、覇権を助ける行為になると思うのでございます。したがって、その場合、基地を貸せば日中条約の覇権に矛盾をするし、基地を貸さないとすれば日米安保条約に矛盾をする。この二つの矛盾は必ず出てくるはずだと思うのでありますが、この辺のところは一体どう覇権問題を解釈したらいいのか、御説明をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →それから、この際覇権問題について、もう一つどうしても聞いておきたいと思うのは、日米安保条約の関係において覇権が矛盾があると私は思うのです。たとえば中国との間に、第三国の覇権はこれを認めないというような文言で、共同声明そのもののような形で仮に決まったといたします。そうなった場合、中国で内戦があった。中国は一つでありますから、台湾を武力解放するということになれば内戦でございましょう。米台条約によってアメリカがこれを抑える、台湾を守るという事態になってまいります。日米安保条約では台湾は極東の地域に入っておりますから、日本の基地を使うことを日米安保条約で約束をいたしておるはずでございます。覇権行為をするアメリカに対して日本が基地を貸すとするならば、これはまさしく覇権を認め、覇権を助ける行為になると思うのでございます。したがって、その場合、基地を貸せば日中条約の覇権に矛盾をするし、基地を貸さないとすれば日米安保条約に矛盾をする。この二つの矛盾は必ず出てくるはずだと思うのでありますが、この辺のところは一体どう覇権問題を解釈したらいいのか、御説明をいただきたいと思います。
鳩
鳩山威一郎#21
○鳩山国務大臣 米台条約と安保条約との関係をお述べになりましたけれども、日本が中国との間に国交回復をしたそのこと自体は、日本は台湾が中国の一部であるというその主張を理解をした上で、中国との間に共同宣言をいたしたわけでありますから、そのときの認識といたしまして、将来台湾が武力によりまして統合される、あるいは武力闘争の対象になる、そういう事態は起こらないという確信のもとに行われたものと思っております。したがいまして、いま仮定のことをお述べになりましたけれども、私どもといたしまして、そのようなことは絶対ないということで日中間の対処をしたのだというふうに理解をいたしておるところでございます。
この覇権というものの内容は定義があるわけではありません。したがいまして、覇権自体は国連憲章で言われているような、そういう不法な力による威圧といいますか、こういった行為を示すものであろう、したがいまして、国連憲章が守らるべきものであれば、そのような覇権というものはこの世界におきまして起こるべきでない、こう考えるべきではなかろうかというふうに考えております。しかし、覇権条項をどうするかということにつきましては、先ほど来申し上げましたように、なお最終的な結論をわれわれは決して持っているわけではないのでございます。
この発言だけを見る →この覇権というものの内容は定義があるわけではありません。したがいまして、覇権自体は国連憲章で言われているような、そういう不法な力による威圧といいますか、こういった行為を示すものであろう、したがいまして、国連憲章が守らるべきものであれば、そのような覇権というものはこの世界におきまして起こるべきでない、こう考えるべきではなかろうかというふうに考えております。しかし、覇権条項をどうするかということにつきましては、先ほど来申し上げましたように、なお最終的な結論をわれわれは決して持っているわけではないのでございます。
中
中川一郎#22
○中川(一)委員 答弁としては非常におかしいのでございます。
まず第一に、台湾を武力解放することはないであろうという認識のもとに、こういう話でございます。それはどこかに約束でもしてあるのですか。約束ができたから覇権はのんだのだ、アメリカが出てくることはない、日米安保条約とは抵触しない、こういう順序で行くならば結構であります。アメリカがいま米中会談をやっているポイントはそこに置いておるわけなんです。台湾は解放しない、武力闘争しないという返事が得られるかどうかということでいま苦労しているわけでしょう。日本が交渉したときに中国が、いや台湾はそういうことはやりませんから、日米安保条約とは抵触いたしません、どうぞ御安心なさって、台湾を極東条項の中に入れておいて結構です。そういう事態はありませんという一札をとっておったならば、いまの答弁ごもっともでございますが、新聞その他、これは確かではありませんけれども、中国側がそのうちに必ずやる、こう言っているものを、日本が何でないということを言われるのか、その辺全く理解に苦しむところでございますが、いかがでございましょう。
この発言だけを見る →まず第一に、台湾を武力解放することはないであろうという認識のもとに、こういう話でございます。それはどこかに約束でもしてあるのですか。約束ができたから覇権はのんだのだ、アメリカが出てくることはない、日米安保条約とは抵触しない、こういう順序で行くならば結構であります。アメリカがいま米中会談をやっているポイントはそこに置いておるわけなんです。台湾は解放しない、武力闘争しないという返事が得られるかどうかということでいま苦労しているわけでしょう。日本が交渉したときに中国が、いや台湾はそういうことはやりませんから、日米安保条約とは抵触いたしません、どうぞ御安心なさって、台湾を極東条項の中に入れておいて結構です。そういう事態はありませんという一札をとっておったならば、いまの答弁ごもっともでございますが、新聞その他、これは確かではありませんけれども、中国側がそのうちに必ずやる、こう言っているものを、日本が何でないということを言われるのか、その辺全く理解に苦しむところでございますが、いかがでございましょう。
鳩
鳩山威一郎#23
○鳩山国務大臣 条約としてそのような文章によるものはないわけでありますけれども、しかし政策問題といたしまして、日中間の国交が正常化をするということ自体が、中華人民共和国といたしまして、現実に台湾問題に対する対処の仕方は、国交回復以前におきます状況よりも考え方が変わりつつあるように思います。これは政策判断の問題といたしまして、日中国交回復をするということ自体が平和的な方向に向かう、こういうことになるわけで、したがいまして、条文的なそういう確約というものは、もちろん中華人民共和国の国内問題である、こういうことで、そのような文章はないわけでありますけれども、そこは私は政治の選択の問題であるというふうに考えるところでございます。
この発言だけを見る →中
中川一郎#24
○中川(一)委員 ないであろうし、私どももないことを望むし、あったら大変だと思います。日本の防衛からいっても大変なことだと思いますから、台湾の問題じゃない、日本の問題として真剣に受けとめて、ないことを期待するわけですが、理論上は、もしあった場合には、どちらを立てればどちら立たずという形になることだけは間違いないでしょうね。
この発言だけを見る →中
中江要介#25
○中江政府委員 中川先生の御質問が全くというか、きわめて仮定の問題として、しかも純理論上の問題としての御質問でございますので、私からそういう前提のもとでどういうふうに受けとめるべきかということを御説明したいと思うのです。
まず、いま御想定になっているような事態は、第一義的に米中間の問題であるということでございます。米中間では、これは御承知のように上海コミュニケというものがございまして、アメリカと中国との間には将来の米中関係を律する一つの指針というものが出ておりますし、その中には、アメリカが、台湾の問題は同じ中国民族の間で二つに分かれていることを非常に残念に思う、その間に平和的に話し合いによって解決されることが望ましいという期待が含まれておる。にもかかわらず米中間で何かが起きる、いま先生が御想定になっているようなことが起きました場合に、それをどう認識するかということは、米中ともに覇権を求めないという約束をしている米中の上海コミュニケのもとで、どういうふうに米中双方が認識するかということがまず前提だろうと思います。
もう一つ、今度日本になりますと、日中間に御承知の日中共同声明がございまして、この中で、日本は、台湾につきましては中華人民共和国の不可分の一部であるという中華人民共和国の主張を十分理解し尊重するということをはっきり約束しておりますので、その立場に反しない行動をとらなければならないという一つの立場というものがありますので、仮定されましたような問題が米中間で仮に起きましたときに、それを米中両方がどういうふうに認識するかという問題と、今度はそれを受けて日本が行動いたしますときには、台湾についてはいま言いました日中共同声明に定めた指針にもとらない行動をしなければならない、こういうことになろうかと思います。
この発言だけを見る →まず、いま御想定になっているような事態は、第一義的に米中間の問題であるということでございます。米中間では、これは御承知のように上海コミュニケというものがございまして、アメリカと中国との間には将来の米中関係を律する一つの指針というものが出ておりますし、その中には、アメリカが、台湾の問題は同じ中国民族の間で二つに分かれていることを非常に残念に思う、その間に平和的に話し合いによって解決されることが望ましいという期待が含まれておる。にもかかわらず米中間で何かが起きる、いま先生が御想定になっているようなことが起きました場合に、それをどう認識するかということは、米中ともに覇権を求めないという約束をしている米中の上海コミュニケのもとで、どういうふうに米中双方が認識するかということがまず前提だろうと思います。
もう一つ、今度日本になりますと、日中間に御承知の日中共同声明がございまして、この中で、日本は、台湾につきましては中華人民共和国の不可分の一部であるという中華人民共和国の主張を十分理解し尊重するということをはっきり約束しておりますので、その立場に反しない行動をとらなければならないという一つの立場というものがありますので、仮定されましたような問題が米中間で仮に起きましたときに、それを米中両方がどういうふうに認識するかという問題と、今度はそれを受けて日本が行動いたしますときには、台湾についてはいま言いました日中共同声明に定めた指針にもとらない行動をしなければならない、こういうことになろうかと思います。
中
中川一郎#26
○中川(一)委員 そうなった場合は日米安保条約に違反しませんかと聞いておるのです。アメリカが極東で軍事行動を起こすときには、日米安保条約で基地を提供しますという約束ができておるわけでしょう。極東の地域の中には台湾も入っておるわけでしょう。日米安保条約に違反しないのですか。
この発言だけを見る →中
中江要介#27
○中江政府委員 日米安保条約の適用につきましては、そのときの事態が具体的にどういうふうに展開しておるか、またそれを中国なりアメリカがどう受けとめておるかということがはっきりいたしませんと、なかなかむずかしいと思いますけれども、私が先ほど申し上げましたようなことを念頭に置いて、慎重に配慮していくということ以上のことはなかなかむずかしい、こういうことでございます。
この発言だけを見る →中
中川一郎#28
○中川(一)委員 いま聞いてもわかるように、答弁にはなっていないのです。そのときになってみないとわからぬ。どちらを立てればどちら立たずになることだけは間違いない事実なんです。言ってみれば、日中正常化というのは、わずかな期間に十分な検討もすることなく、田中流一流の周りに起きてくるであろうことを検討しないでできたどさくさ協定と私は見ておるのです。だからこそ今度の条約は慎重に、日本の外交方針を間違えないように、あちら立てればこちら立たずなんというような玉虫色——日本では最近玉虫色というのが出てきた。こっちから見ればこうだ、あっちから見ればどうだ、こういうばかげたことを積み重ねていくと、最後はどっちについていいかわけがわからなくなって、両方からきらわれる国家になることのないよう厳重に忠告を与えておきます。
これはアメリカとの関係だけではなくて、特にソビエトとの関係についてあいまいなままに覇権条項などを入れて結びますと、日本は弱いわけですから、今度の魚の問題だって、余剰原則というのを言われたら非常に弱いのです。ソビエトが日本からとるものは非常に少ないでありましょう。日本はソビエトから相当とっておった。そこに二百海里というものが出てきたわけですから、この二百海里というものを利用されたら、さあ庭先論でいきましょう、あなたの国はあなたの庭先を使いなさい、わが国はわが国の庭先を使います。外国に上げるほど余裕がありません、これだけでまいってしまう日本なんです。でありますから、外交については慎重にも慎重を期してやっていただきませんと、思いつきでやったことが北海道の漁民をああいうことに——私はそういうことだとは断定しませんけれども、外交というのは本当に慎重にやっていってもらいたいということを警告をいたしまして、この問題はいずれ深刻に議論をしたいところでございますから、また別の機会に改めてやることといたします。
もう一つだけ言っておきますが、ソビエトが言う北方領土は解決済み、歯舞、色丹も解決済みでというのは、これは向こうの古来固有というような感じになっているのですか、これだけだめを押しておきたいと思うのですが、そういうむちゃくちゃなところまで来ているのですか。
この発言だけを見る →これはアメリカとの関係だけではなくて、特にソビエトとの関係についてあいまいなままに覇権条項などを入れて結びますと、日本は弱いわけですから、今度の魚の問題だって、余剰原則というのを言われたら非常に弱いのです。ソビエトが日本からとるものは非常に少ないでありましょう。日本はソビエトから相当とっておった。そこに二百海里というものが出てきたわけですから、この二百海里というものを利用されたら、さあ庭先論でいきましょう、あなたの国はあなたの庭先を使いなさい、わが国はわが国の庭先を使います。外国に上げるほど余裕がありません、これだけでまいってしまう日本なんです。でありますから、外交については慎重にも慎重を期してやっていただきませんと、思いつきでやったことが北海道の漁民をああいうことに——私はそういうことだとは断定しませんけれども、外交というのは本当に慎重にやっていってもらいたいということを警告をいたしまして、この問題はいずれ深刻に議論をしたいところでございますから、また別の機会に改めてやることといたします。
もう一つだけ言っておきますが、ソビエトが言う北方領土は解決済み、歯舞、色丹も解決済みでというのは、これは向こうの古来固有というような感じになっているのですか、これだけだめを押しておきたいと思うのですが、そういうむちゃくちゃなところまで来ているのですか。
鳩
鳩山威一郎#29
○鳩山国務大臣 解決済みという内容は、これは明らかではないわけであります。歯舞、色丹につきましては、先ほど申し述べましたように一九五六年にはっきりした約束があるわけでありますから、これをほごにするようなことは絶対にない、こう信じております。しかし、今日までの過程におきまして、安保改定の時期におきまして先方が、それにつきましてもやや難くせ——難くせと言っては非常に語弊がありますけれども、その関係から歯舞、色丹自体につきましても簡単でないような印象を与えた経過はございますけれども、今日におきまして、私は歯舞、色丹までを返さないというようなことでは絶対にないというふうに信じております。
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