谷口是巨の発言 (建設委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○谷口議員 ただいま議題となりました公営住宅法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその趣旨につきまして御説明申し上げます。
すべての国民に健康で文化的な生活を保障する責任を持つ国は、国民生活の基本となる住宅につきましても快適でゆとりのある住居を確保し、国民の住宅権を保障しなければなりません。
ところが現実には、全国でおよそ二百五十万世帯が狭小な木賃アパートなどに住むことを余儀なくされており、また、建設省のまとめた住宅需要実態調査によりますと全国で三五・一%に相当する一千三万世帯が「狭い」「老朽化」「設備不完全」「高家賃」等の理由で住宅困窮を訴えています。
一方、政府の今年度における住宅対策を見ますと、住宅金融公庫の個人住宅向けの融資枠は、わずかにふえたものの、公営住宅や公団住宅の建設計画戸数は、それぞれ前年度と同戸数にとどまっており、中でも低所得者を対象としている公営住宅の建設は、低迷を続けています。
このように公営住宅建設が行き詰まった大きな原因は、都市への人口の過度集中と用地確保難及び地価や建設資材の異常な高騰によって、一地方自治体をもってしてはとうてい解決しがたい事態に直面しているためであります。
このような現状にかんがみ、当面する公営住宅建設の隘路の打開を図りつつ、生活環境を整備していくためには、公営住宅建設の事業主体である地方自治体に対する財政的裏づけ措置を講ずるとともに、関連公共施設の整備促進、老人、身体障害者等の特別構造の公営住宅の建設促進等を総合的に推進せねばなりません。
以上が、この法律案を提出する理由でありますが、次に、その趣旨を御説明申し上げます。
まず第一に、公営住宅等の建設に対する国の補助率を引き上げることとしました。すなわち、工事費について第一種公営住宅には現行二分の一を三分の二、第二種公営住宅には現行三分の二を四分の三、共同施設には現行二分の一以内を三分の二補助することとしました。
第二に、地方公共団体は、公営住宅の供給に当たっては老人、母子家庭、心身障害者等について特別の配慮をしなければならないものとし、また国の補助金額算定の基礎となる標準工事費を定めるに当たっては、老人、身体障害者等のための特別な構造または設備に対しても定めねばならないようにしました。
第三に、国は、公営住宅の建設を促進するため、一定規模以上の公営住宅団地の建設に関連して必要となる道路、下水道、学校、保育所、診療所、鉄道その他政令で定める施設など、関連公共施設等の整備事業に対し国が補助することができるようにしました。
第四に、公営住宅の入居資格について、新たに単身者の入居を一定の条件のもと、認めることとしました。
第五に、事業主体は、狭小な既設の公営住宅の増改築、浴室の新設など公営住宅改良事業を施行するよう努めねばならないものとし、その際、国は、定められた補助率の区分に従い補助しなければならないものとしました。
なお、この法律は、公布の日から施行するものといたしております。
以上が、この法律案の提出理由及び要旨でありますが、何とぞ慎重審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。